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プレシディオの男たち The Presidio (1988)

複雑な関係の憲兵隊長と元部下の刑事が協力しながら殺人事件を解決しようとする姿を描く、監督、撮影ピーター・ハイアムズ、主演ショーン・コネリーマーク・ハーモンメグ・ライアンジャック・ウォーデン他共演のサスペンス。

アカデミー賞 ■ ストーリー ■ 解説


ドラマ(サスペンス/犯罪)

ショーン・コネリー / Sean Connery 作品一覧


スタッフ キャスト ■
監督:ピーター・ハイアムズ

製作総指揮:ジョナサン・A・ジンバート
製作:D・コンスタンティン・コンテ
脚本:ラリー・ファーガソン

撮影:ピーター・ハイアムズ
編集
ダイアン・アドラー
ボー・バーセル=ブレア
ジェームズ・ミッチェル
音楽:ブルース・ブロートン

出演
アラン・コールドウェル中佐:ショーン・コネリー

ジェイ・オースティン:マーク・ハーモン
ドナ・コールドウェル:メグ・ライアン
ロス・マクルーア曹長:ジャック・ウォーデン
アーサー・ピール:マーク・ブラム
ポール・ローレンス大佐:ダナ・グラッドストーン
パティ・ジーン・リンチ:ジャネット・ゴールドスタイン

アメリカ 映画
配給 パラマウント・ピクチャーズ

1988年製作 96分
公開
北米:1988年6月10日
日本:1988年8月
北米興行収入 $20,036,240


*詳細な内容、結末が記載されています。
ストーリー ■
サンフランシスコプレシディオ軍事基地。
パトロール中のMPパティ・ジーン・リンチ(ジャネット・ゴールドスタイン)が射殺される事件が起きる。

連絡を受けたサンフランシスコ市警のジェイ・オースティン(マーク・ハーモン)は、憲兵隊長のアラン・コールドウェル中佐(ショーン・コネリー)と現場で顔を合わせる。

オースティンは元MPで、殺されたリンチはその頃の相棒であり、かつて彼女が絡んだ事件で上司のコールドウェルに反発し、軍を辞めた経緯があった。

コールドウェルは、この事件の指揮権が自分にあることをオースティンに伝え、それに従うように忠告する。

翌日、コールドウェルの家を訪ねたオースティンは、彼の娘ドナ(メグ・ライアン)に迎えられる。
...全てを見る(結末あり)

二人は軽い会話を交わし、オースティンは、犯行に使われた銃が”トカレフTT-33”だったことを、現れたコールドウェルに伝え基地に向かう。

その後、かつてオースティンとトラブルを起こしたことがある、ポール・ローレンス大佐(ダナ・グラッドストーン)がその銃を所有していることが分かる。

最初からそれを知っていたコールドウェルに、オースティンは噛み付く。

しかし、コールドウェルは、重ねて基地内での主導権が自分にあることをオースティン主張し、彼の言葉を撥ね退ける。

その後、一目でドナに惹かれたオースティンは彼女と親交を深める。

それを知ったコールドウェルは、ドナに小言を言い始め、実は自分の部下だったオースティンとの、確執の原因を語り始める。

かつて、オースティンの相棒だった殺されたリンチを、酔った上官のローレンスが侮辱した。

そのため、オースティンがローレンスを殴り営倉に入れた事件で、コールドウェルがローレンス側についた。

そのため、オースティンはそれを根に持っていたのだった。

ドナは、自分が利用されていると言う、父コールドウェルの言葉を聞き入れなかった。

オースティンに会ったドナは、その件を正直に話す彼に惹かれ、そして二人は愛し合う。

翌日、ローレンスの元を訪れたコールドウェルとオースティンは、彼が銃を手放していることを知り、”トカレフ”の弾丸を調べることにする。

オースティンと待ち合わせるため、コールドウェルは戦争博物館に勤める友人で、退役軍人であるロス・マクルーア曹長(ジャック・ウォーデン)に、今回の事件についてを話す。

その後、コールドウェルとオースティンは、犯人が犯行に使った盗難車の所有者で、実業家のアーサー・ピール(マーク・ブラム)に面会する。

車のことで簡単な質問をした二人は、その後、バーでドナのことについて話し合い、オースティンは真剣に考えていることをコールドウェルに伝える。

そこで、コールドウェルは民間人に絡まれるが、相手を叩きのめし店を出る。

オースティンは、犯行の弾丸とローレンスの”トカレフ”の物が弾道テストで一致したことで、彼をチャイナタウンで逮捕しようとする。

逃亡したローレンスは、通りがかりの車に轢き殺されてしまい、駆けつけたコールドウェルは、オースティンの単独行動を非難する。

コールドウェルは、ピールのオフィスにあった、サイゴンのあるクラブのコースターから、彼がCIAに属していたことを調べ上げていた。

そしてコールドウェルは、ローレンスとピールが、ベトナムで共に行動していたこともオースティンに伝える。

事件現場の観葉植物の鉢に、水が溜まっていたいたことを思い出したオースティンは、コールドウェルと共に飲料水会社を訪ね、現場に水を配達した男を突き止める。

その男の家に向かったオースティンは、入り口に止まっていた車が、ローレンスを轢いた車だということに気づく。

軍のパーティーにオースティンを呼んだドナは、彼の気分を害してしまい帰宅する。

父コールドウェルの責任で、母親が自殺したと思い込んでいるドナが、彼への腹いせで起こしたことだった。

二人はお互いに傷つき、コールドウェルはマクルーアの元で愚痴をこぼす。

ドナはオースティンのアパートに行き、彼に謝罪して自分をさらけ出し、彼に愛を告げる。

翌日、オースティンは、コールドウェルにドナを愛していることを告げ、轢き逃げ犯と水の配達人が同じだということも伝える。

そして、ピールがその飲料水会社のオーナーだということを、コールドウェルはオースティンに知らせる。

水の配達人を追った二人は、基地内でフィリピンから届いた水を受け取ったことを確認する。

その水に秘密が隠されていると確信したオースティンだったが、コールドウェルは、さらに共犯者がいると考える。

飲料水会社に戻った二人は、そこに、ローレンスと同じ時期にベトナムにいたマクルーアが現れたことに驚いてしまう。

ピールらは、ダイヤを水に隠しフィリピンから密輸していたのだが、ジョンソン大統領から勲章も受けたマクルーアは、闇取引に手を染めているのをローレンスに知られ、名前が汚れるのを恐れ、仕方なくそれに関与していたのだった。

マクルーアは、今回の事件で密輸に加担することに嫌気が差し、ピールらと縁を切ろうとする。

背後から襲われたマクルーアは気を失い殺されそうになるが、彼の危機を察知したコールドウェルとオースティンが建物に押し入る。

二人は密輸されたダイヤを見つけ、その後、双方は銃撃戦となり、マクルーアが犠牲になりながらコールドウェルに銃を渡す。

コールドウェルとオースティンはピールらを倒し、マクルーアの軍歴を汚さぬよう彼を葬ろうとする。

マクルーアを埋葬する際、コールドウェルは、悲しみを堪えながら彼との想い出などを述べる。

そしてコールドウェルは、わだかまりの消えたオースティンとドナと共に、その場を立ち去る。


解説 評価 感想 ■

*(簡略ストー リー)
プレシディオ軍事基地でMPが殺される事件が起きる。
MPの刑事オースティンは、元相棒が殺されたことで現場に急行するが、彼とは確執のある憲兵隊長アラン・コールドウェル中佐に主導権を握られてしまう。
オースティンは、殺されたMPが絡んだかつて起きた事件をきっかけに軍を辞めたのだが、その原因がコールドウェルだった。
そんな二人は、事件解決のため仕方なく協力し合うのだが、コールドウェルの娘ドナとオースティンが愛し合うようになってしまう。
コールドウェルとオースティンの仲は益々悪化するのだが、事件は解決に向け謎が解け始める・・・。
__________

和解はするだろうという結果は見えているものの、それを美化し過ぎて描いていない微妙な描写が、なんとも玄人受けしそうな作品。

元上司と部下、親子の確執、ロマンスとアクション、そして修復される親子愛など、娯楽の要素がきっちりと盛り込まれている作品でもある。

しかし、サスペンスとしての盛り上がりは、ピーター・ハイアムズにしては平均点といったところで、主演のショーン・コネリーの渋さばかりが際立ってしまっている感じはする。

前年の「アンタッチャブル」(1987)によりアカデミー助演賞を獲得し、大袈裟に言えばカムバックを果たして以後、話題作に軒並み出演し、初期時代を上回る活躍を見せるショーン・コネリーは、圧倒的な存在感を示し、頑固な憲兵隊長を熱演している。

その元上官に、全く臆することのない刑事役マーク・ハーモン、一瞬、父への反発に彼との愛を利用してしまうのだが、ラストでは二人の愛を手に入れる主人公の娘メグ・ライアン、武勲を挙げた退役軍人ながら、事件に関与していたジャック・ウォーデン、事件の黒幕の実業家マーク・ブラム、彼に加担する軍人ダナ・グラッドストーン、殺されるMP役のジャネット・ゴールドスタインなどが共演している。


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