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早熟のアイオワ The Poker House (2008)

女優ロリ・ペティの少女時代の体験を基にして製作された作品。 ジャンキーでアル中の売春婦の母親とその周辺の者達から妹達を守ろうとしながら逞しく生きる少女を描く、監督、脚本ロリ・ペティ、主演ジェニファー・ローレンスセルマ・ブレアクロエ・グレース・モレッツボキーム・ウッドバイン他共演のドラマ。

アカデミー賞 ■ ストーリー ■ 解説


ドラマ

クロエ・グレース・モレッツ / Chloë Grace Moretz / Pinterest


スタッフ キャスト
監督:ロリ・ペティ

製作
スティーブン・J・キャネル
マイケル・ドゥベルコ
原案:ロリ・ペティ
脚本
ロリ・ペティ
デヴィッド・アラン・グリア
撮影:ケン・セング
編集:ティルサ・ハックショー
音楽:マイク・ポスト

出演
アグネス:ジェニファー・ローレンス
サラ:セルマ・ブレア
ビー:ソフィア・ベアリー
キャミー:クロエ・グレース・モレッツ
デュヴァル:ボキーム・ウッドバイン
スタイミー:デヴィッド・アラン・グリア
ダルラ:ダニエル・キャンベル

アメリカ 映画
配給 Phase 43 Films
2008年製作 93分
公開
北米:2008年9月29日
日本:2014年2月22日


*詳細な内容、結末が記載されています。
ストーリー
1976年、アイオワ州、カウンシルブラフス
14歳のアグネス(ジェニファー・ローレンス)は、ジャンキーでアル中の母親サラ(セルマ・ブレア)、12歳の妹ビー(ソフィア・ベアリー)と8歳のキャミー(クロエ・グレース・モレッツ)共に、夜な夜なギャンブルや売春が行われている”ポーカー・ハウス”と言われる家で暮らしていた。

早朝、ビーを起こして新聞配達に行かせたアグネスは、サラの恋人で売春を強要しているデュヴァル(ボキーム・ウッドバイン)が現れたために話をする。

デュヴァルに惹かれるアグネスは、新聞に掲載された自分のバスケットボールの記事の話などをしながらキスする。
...全てを見る(結末あり)

サラが自分に黙って客をとったことを知ったデュヴァルは、彼女を起こして売り上げを奪い取り、その場を去る。

友達のシーラの家に泊まっていたキャミーは、シーラの父親クライドに送ってもらう。

起きて来たサラは、家計に貢献するようにと言って、アグネスに売春をすることを迫る。

辛さに耐えるアグネスは、かつては平凡な家庭だった時のことを思い出す。

牧師の父親は家族に暴力をふるい、サラとアグネスらは警察に保護され、小さな町に引っ越すことになったのだった。

クライドと共にバーに向かったキャミーは、バーテンダーのドリーにジュースをもらう。

新聞配達をするビーは、空き瓶を拾って売ろうとする。

アグネスは、訪ねて来た売春婦のジャネットと話す。

ホームレスのポパイとミートボールと共に、ゴールドスタインの店が開くのを待っていたビーは、瓶を売りお菓子とも交換する。

キャミーは、時々、意味不明なことを言う客のスタイミー(デヴィッド・アラン・グリア)に話しかける。

自転車で出かけたアグネスは、お菓子を食べていたビーを見つけて、家に帰っても大丈夫だと伝える。

地元の新聞社に向かい、編集長のロンデルにオールAの成績表を見せて話をしたアグネスは、記事の原稿料を受け取る。

バーガーショップに向かい友人のポーキーと話したアグネスは、バイト代をもらい、店のトイレットペーパーなどを持ってその場を去る。

テレビのドラマを見ながら、大人の愛についてなどをドリーに尋ねるキャミーは、難しいことを考えないでジュースを飲んでいるようにと言われる。

ジュースはもう要らないので家に帰りたいと言うキャミーは、悲しい表情をする。

少年達とバスケをしたアグネスは、夕方になったために家に戻り、デュヴァルらがポーカーをする様子を窺う。

ビーの部屋に窓から入ったアグネスは、ここにいてはだめだと言って、彼女を友達の家に向かわせる。

マリファナを吸い部屋を出たアグネスは、デュヴァルが気になる。

パトカーが現れたために、家にいた者達は引き上げる。

デュヴァルに誘われて迫られたアグネスは、それを拒まなっかったものの、強引に犯される。

泣きながらバスルームに向かったアグネスは出血して動揺し、入ってきたサラに慰めてもらおうとするものの、使った石鹸が無駄だと心ない言葉をかけられる。

1歳にもならないアグネスに本を読むことをねだられ、うんざりしたことを話したサラは、酒とタバコを買ってくるようにと指示する。

アグネスの体のことを話して”味見をした”とサラに話したデュヴァルは、そろそろ稼がせたいと伝える。

デュヴァルに銃を向けたアグネスは、レイプされたことをサラに伝えるものの、まともに話を聞こうとしないために発砲する。

刑務所行きになると言われたアグネスは、殺しても罪になるはずがないとデュヴァルに伝えて再び発砲する。

アグネスを制止したサラは、デュヴァルなしでは生きていけないと言って、彼を殺すならまず自分を殺すようにと伝える。

娘がレイプされて、自分も殴られ売春を強要されていると言うアグネスは、それにも拘らずデュヴァルの身代わりになるのかとサラに問う。

サラから、その通りだと言われたアグネスは銃を下ろし、試合に行ってくると伝える。

ナイフを手にしたサラは出て行くようにとアグネスに伝え、彼女とデュヴァルが去ったために、一人にしないでほしいと叫ぶ。

自分の人生を狂わせた母と愛してくれると思った男から離れる決心をしたアグネスは、車で試合会場に向かう。

コーチに遅れたことを責められたアグネスは、13点差で負けているにも拘らず必ず勝つと伝える。

交代したアグネスの7分で20点以上を決める大活躍で逆転勝利したチームは、決勝進出が決まる。

その記録は、7年後に破られるまで隣接3州の最高記録だった。

車で会場を離れ、途中でビーとキャミーを乗せたアグネスは、妹達と共に”エイント・ノー・マウンテン・ハイ・イナフ”を歌いながら、素敵な夜だと考える。
__________

アグネスは芸術家を目指してニューヨークに向かい、20年後に本作の脚本を書き監督した。


解説 評価 感想

*(簡略ストー リー)
1976年、アイオワ州、カウンシルブラフス
14歳のアグネスは、恋人のデュヴァルから売春を強要されているジャンキーでアル中の母親サラ、妹のビーとキャミーと共に、夜な夜なギャンブルと売春が行われている”ポーカー・ハウス”と言われる家で暮らしていた。
学業優秀でバスケットボールでも活躍するアグネスは、サラから売春するようにと迫られながえら、周囲の者達から必死にビーとキャミーを守ろうとするのだが・・・。
__________

「ハートブルー」(1991)や「プリティ・リーグ」(1992)などで知られる女優のロリ・ペティが体験した少女時代の辛い過去を、自らの脚本で監督した作品。

小作ではあるが注目されるのは、同年にデビューした撮影当時15歳のジェニファー・ローレンスの演技で、2年後の「ウィンターズ・ボーン」(2010)で早くもアカデミー主演賞にノミネートされ、更に2年後に同賞を獲得する、彼女のその才能を確認できる貴重な作品。

14歳までに俳優になることを決意したというジェニファー・ローレンスだが、その意志の強さが強調されるようなシーンがある。
バスケットボールの試合で、残り時間わずかでチームに加わり、7分で20点以上を決めるシーンがあるのだが、”必ず勝つ”とコーチに断言する表情は、既に人生の目標を手に入れる術を既に知っている実際の彼女を見ているように思える。
ジェニファー・ローレンスの父親ゲイリーが、相手チームのコーチとして出演している。

ジェニファー・ローレンスの妹役のクロエ・グレース・モレッツは、子役として既に活躍していただけあり、お茶目で口が達者な少女役を印象的に演じている。

ジャンキーでアル中の主人公の母親セルマ・ブレア、彼女に売春を強要して主人公にもそれを迫りレイプする男ボキーム・ウッドバイン、主人公が守ろうとする妹ソフィア・ベアリーとクロエ・グレース・モレッツ、バーの客デヴィッド・アラン・グリア、キャミー(クロエ・グレース・モレッツ)の友人の姉ダニエル・キャンベルなどが共演している。


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