1988年に発表された、マイケル・トルキンの小説”The Player”を基に製作された作品。 脅迫と殺人事件に関わる映画会社の重役を中心にハリウッドの内幕を描く、監督ロバート・アルトマン、主演ティム・ロビンス、グレタ・スカッキ、フレッド・ウォード、ウーピー・ゴールドバーグ他、豪華スター競演のシニカル・コメディ。 |
・ブルース・ウィリス / Bruce Willis 作品一覧
■ スタッフ キャスト ■
監督:ロバート・アルトマン
製作
デヴィッド・ブラウン
マイケル・トルキン
ニック・ウェクスラー
原作:マイケル・トルキン”The Player”
脚本:マイケル・トルキン
製作総指揮:ケイリー・ブロコウ
撮影:ジャン・ルピーヌ
編集
メイジー・ホイ
ジェラルディン・ペローニ
音楽:トーマス・ニューマン
出演
グリフィン・ミル:ティム・ロビンス
ジューン・グッドマンズドーター:グレタ・スカッキ
ウォルター・スタックル:フレッド・ウォード
スーザン・エイヴリー:ウーピー・ゴールドバーグ
ラリー・リヴィ:ピーター・ギャラガー
ジョー・レヴィソン:ブライオン・ジェームズ
ボニー・シュロウ:シンシア・スティーヴンソン
デイヴィッド・ケヘイン:ヴィンセント・ドノフリオ
アンディ・シヴェラ:ディーン・ストックウェル
トム・オークリー:リチャード・E・グラント
ディック・メロン:シドニー・ポラック
ポール・デロングプレ:ライル・ラヴェット
シリア:ダイナ・メリル
ジャン:アンジェラ・ホール
スティーヴ・リーヴズ:ジェレミー・ピヴェン
ホイットニー・ガーシュ:ジーナ・ガーション
ナタリー:ナタリー・ストロング
カメオ出演
ジュリア・ロバーツ
ブルース・ウィリス
バート・レイノルズ
アンジェリカ・ヒューストン
ジョン・キューザック
ジャック・レモン
アンディ・マクダウェル
シェール
ピーター・フォーク
スーザン・サランドン
レイ・ウォルストン
ジル・セント・ジョン
リリー・トムリン
ミミ・ロジャース
ジョエル・グレイ
ハリー・ベラフォンテ
ゲイリー・ビジー
ジェームズ・コバーン
リチャード・アンダーソン
ルイーズ・フレッチャー
スコット・グレン
ジェフ・ゴールドブラム
エリオット・グールド
サリー・カークランド
マーリー・マトリン
マルコム・マクダウェル
ニック・ノルティ
カレン・ブラック
テリー・ガー
バック・ヘンリー
ロッド・スタイガー
パトリック・スウェイジ
アメリカ 映画
配給 Fine Line Features
1992年製作 124分
公開
北米:1992年5月8日
日本:1993年1月15日
製作費 $8,000,000
北米興行収入 $21,706,101
世界 $28,876,700
■ アカデミー賞 ■
第65回アカデミー賞
・ノミネート
監督・脚色・編集賞
*詳細な内容、結末が記載されています。
■ ストーリー ■
ハリウッド。
大手映画会社のシナリオ担当重役グリフィン・ミル(ティム・ロビンス)は、オフィスに着いた途端に新企画の売り込みの対応に追われる。
そんなミルは、仕返しするという脅迫状のようなハガキを受け取っていた。
ひと段落したミルは社長ジョー・レヴィソン(ブライオン・ジェームズ)のオフィスに向い、新たに経営に加わる銀行家の息子を紹介される。
秘書のシリア(ダイナ・メリル)を呼び止めたミルは、20世紀フォックスから引き抜かれるラリー・リヴィ(ピーター・ギャラガー)のことで探りを入れ、自分が解雇されるのではないかと考える。
ストーリー・エディターの恋人ボニー・シュロウ(シンシア・スティーヴンソン)らとランチの約束をしていたミルは、アンジェリカ・ヒューストンとジョン・キューザックと共に打ち合わせをしているリヴィを気にする。 席を立ったアンジェリカ・ヒューストンとジョン・キューザックに声をかけたミルは、ランチを終えて車に乗るのだが、ワイパーには何であったハガキに気づく。 ハンフリー・ボガートが拳銃を向けている絵ハガキには、連絡の約束を破ったことへの不満が書かれていた。 2週間で7通ものハガキが届いたことでミルは、警備に相談することを秘書のジャン(アンジェラ・ホール)に勧められる。 しかし、解雇されるかもしれない状況で、騒ぎを起こしたくないとミルはジャンに伝える。 犯人は相手にされなかった脚本家だとジャンに言われたミルは、弁護士ディック・メロン(シドニー・ポラック)のパーティーの招待があったことを知らされる。 その場に現れたボニーに、ミルはパーティーのことを伝える。 パーティーに出席したミルは、マーリー・マトリンに声をかけて、ボニーを紹介する。 ミルとボニーを歓迎したメロンは、ハリー・ベラフォンテを紹介する。 自分を恨んでいる脚本家から不審なハガキが届いてていることを、ミルはメロンに話す。 その場にいたリヴィがジェフ・ゴールドブラムと話していたため、ミルは彼を気にする。 帰宅したミルは、面白いストーリーを聞いたと言ってハガキで嫌がらせをする男の話をして、彼がいつ行動に移すかボニーに意見を聞く。 5か月とボニーに言われたミルは、考えを巡らせる。 翌日、レヴィソンとの打ち合わせに向かったミルは、その場でリヴィを見かける。 バート・レイノルズに声をかけたミルはレヴィソンのテーブルの席に着き、彼がリヴィと話していたことを知り、自分の上司になるのかを尋ねる。 それを否定するレヴィソンに、リヴィが上司なら辞めると伝えたミルは、それを許さないと言われる。 会社のためになる人事だと言うレヴィソンは、午後までに考えを知らせるようにとミルに指示する。 オフィスに向かったミルは、殺すという内容の消印がないハガキがデスクの上にあることに気づき、そのことをジャンに尋ねる。 郵便室からのハガキについて、どこから届いたのかをジャンとメールボーイに調べるよう指示したミルは、面会や電話の記録を調べる。 脚本家のデイヴィッド・ケヘイン(ヴィンセント・ドノフリオ)に目を付けたミルは、住所を調べて彼の家に向かう。 電話をかけたミルは、ケヘインの恋人で画家のジューン・グッドマンズドーター(グレタ・スカッキ)から、ケヘインは出かけていると言われる。 名前を名乗ったミルは、ケヘインが自分のことを”死人”と呼んでいることを知る。 ケヘインはパサデナの映画館で”自転車泥棒”を観ていると言われたミルは、その場に向かう。 上映終了後にケヘインに話しかけたミルは、彼がハガキの相手だと確信し、話し合うためにカラオケ・バーに向かう。 脚本を任せるので、ハガキを送るのは止めるようにと言って話を付けようとしたミルだったが、納得いかないケヘインは、自分のブラックリストに載っていると伝えてその場を去る。 車に戻ったミルは、その場にいたケヘインから、本当に自分の脚本を買う気があるのかと聞かれ、明朝オフィスに来るよう指示する。 リヴィに会えばいいのかと、解雇される可能性を含めた嫌みをケヘインに言われたミルは動揺し、ハガキを送るのは止めろと伝える。 何の話だと言って苛立つケヘインに突き飛ばされたミルは、彼に襲いかかって叩きのめしてしまう。 ケヘインが死んでいることに気づいたミルは、暴漢に襲われたように見せかけて、指紋を消すために彼の車の窓を叩き割る。 翌朝、ミーティングに遅れたミルは、レヴィソンからリヴィを紹介される。 リヴィは、脚本家に多額のを契約金を払うのは無駄だと語り、自分達でネタを考えることを提案する。 新聞からネタを探そうするスタッフが回す紙面を見たミルは、映画館の付近で起きた殺人事件の記事を確認する。 その後、オフィスにいた警備主任ウォルター・スタックル(フレッド・ウォード)から、昨夜、殺されたケヘインのことを、脚本家の様にストーリーにして語られる。 自分の行動をそのまま語られたミルは、ケヘインと会ったことを認めるものの、殺していないとスタックルに伝える。 会社のために行動するのが自分の役目だと話すスタックルは、ミルに協力を約束する。 その時、まだ生きているというファックスがミル宛に届く。 ケヘインの葬儀が行われた墓地に向かったミルは、ジューンに声をかけて、電話で話したことを伝える。 ミルがケヘインに会ったことは警察から聞いていたジューンは、彼を疑うことはなく車で家に送ってもらう。 ミルは、不審な男(ライル・ラヴェット)が自分達を監視していることに気づく。 ジューンの家で話をしたミルはオフィスに戻り、その場で待っていたパサデナ警察のスーザン・エイヴリー刑事(ウーピー・ゴールドバーグ)から、事件を通報しなかった理由などを聞かれる。 スコット・グレンとリリー・トムリンの共演作のラッシュを観ていたミルは、”ジョー・ギリス”から電話があったことをジャンから知らされる。 それが、”サンセット大通り”でウィリアム・ホールデンが演じた、殺される脚本家の役名だと知ったミルは動揺する。 呼び出されたクラブに向かったミルは、マルコム・マクダウェルに声をかけられる。 その場にいた脚本家のアンディ・シヴェラ(ディーン・ストックウェル)とアンディ・マクダウェルに挨拶したミルは、脚本家のトム・オークリー(リチャード・E・グラント)を紹介される。 プールサイドで待つことにしたミルは、会う相手が自分だとシヴェラに言われて驚くが、彼は電話していなかった。 人と会うと伝えてシヴェラとオークリーを追い払おうとしたミルは、後悔すると言われて仕方なく二人の脚本の内容を聞く。 その途中でミルはハガキを渡され、それには一人で来るようにと言ったはずだと書かれていた。 約束した相手が来られなくなったとシヴェラとオークリーに伝えたミルは、翌日オフィスに連絡するようにと二人に指示する。 車を運転中のミルはファックスを受け取り、床に置いてあったコートの下を見ろと指示される。 その場にいた蛇に驚いたミルは、車を止めて傘でそれを殴り殺す。 ジューンを訪ねたミルは、動揺しながら死にかけたことを話し、なぜかその時、君を思ったと伝える。 最初に電話した際に、窓の側でジューンを見ていたことも話したミルは、口説いているのかと聞かれたため、それを認める。 ケヘインが亡くなって間もないこともあり、心の整理ができないジューンは、ミルに、普通にデートに誘ってほしいことを伝えて帰ってもらう。 翌朝、約束通り、オフィスでシヴェラとオークリーに会ったミルは、リヴィに電話をしてストーリーの内容を聞かせる。 リヴィはそれが気に入り、契約するようにとミルに指示する。 ジャンには駄作だと言い切るミルは、リヴィとレヴィソンがこの件で失敗することを確信して、手を引く予定の自分の立場が優位になると考える。 リヴィは、スターを起用しなくても大ヒットする可能性をレヴィソンに語り、ミルは、自分の企画ではあったが譲ることを伝える。 ニューヨークへの出張を言い渡されたミルは、それをボニーに任せる。 企画をリヴィに譲り自分を出張させることに疑問を抱くボニーは、様子がおかしいミルにそれを問い質す。 恋人ができたのかをボニーに問われたミルは、それを否定して、副社長になれるチャンスがある出張の成功を祈る。 ハリウッドの著名人が集う映画記念館にフィルムを寄贈する式典が開かれ、リヴィはシェールを、そしてミルはジューンを同伴して会場に現れる。 式典は始り、レヴィソンに紹介された発案者のミルがスピーチする。 席に戻ったミルは、ライターの敵の前に現れると書かれたハガキがあることに気づく。 ミルは周囲を見渡し、ケヘインの葬儀で見かけた男がいることを確認する。 ジューンを送ったミルは、彼女をメキシコ旅行に誘う。 翌日、門の前でバッジを見せる男に車を止められたミルは、彼から、パサデナ警察のポール・デロングプレ刑事だと言われる。 警察署に向かったミルはエイヴリーに迎えられ、写真確認をしてジューンのことなどを聞かれる。 単なる質問をしているにも拘らず、ムキになるミルの様子を見たエイヴリーやデロングプレは笑い出してしまう。 オフィスに戻ったミルは、週末のメキシコ旅行のことをスタックルに話す。 スタックルは、国外に向かうのはまずいとミルに忠告する。 ニューヨークでの契約を済ませたボニーが戻り、ジューンとパーティーに出席し旅行に行くことをミルに確認する。 空港に向かったミルは、その場にデロングプレがいたために、パスポートを忘れたことにして予定を変更することをジューンに伝え、砂漠の温泉リゾートに向かう。 二人は食事をしてその場の雰囲気を楽しみ、ミルは仕事の関係上、敵を作りやすいことをジューンに話す。 ケヘインもその一人であり、彼のストーリーにはヒットする要素が欠けていたとミルはジューンに伝える。 その後、二人は激しく愛し合い、ケヘインの死に自分が関係していることをミルは話すものの、ジューンは詳しい内容を聞こうとしない。 翌日、泥風呂に入っていたミルはメロンからの電話を受け、レヴィソンが解雇されと知らされ、ケヘインの件を黙っていたことを非難される。 目撃者の面通しのためパサデナ警察に行くようにと指示されたミルは、刑事事件専門の弁護士を向かわせると言われる。 エイヴリーは、現れたミルとデロングプレを含めた6人を目撃者に確認させる。 デロングプレが犯人だと目撃者に言われたエイヴリーは驚き、逮捕を免れたミルはその場を去る。 1年後。 当初の構想と全く違う、リアリティーのない内容を疑問に思うボニーは意見するが、脚本を書いたオークリーは、試写で批判されて撮り直したことを伝える。 大衆受けを優先するリヴィはボニーの意見を退け、彼女を解雇してしまう。 社長になっていたミルは、泣きついて来たボニーを無視して家に向かう。 リヴィからの電話を受けたミルは、試写で大ヒットを確信したと言われる。 新しい企画を、この場にいるライターから聞くようにとリヴィに指示されたたミルは、電話を代わった相手に、今まではハガキだったと言われる。 ミルは、ハリウッドを舞台にしたスリラーのストーリーを聞かされる。 嫌われている映画会社の重役が、彼を恨むライターを殺すものの、人違いをして彼を強請る者が現れ、警察も疑惑を持ち始める。 結局は重役は無罪になり、死んだ男の恋人と結ばれてハッピーエンドで終わる。 その結末なら契約すると言うミルは、作品のタイトルを聞く。 ”ザ・プレイヤー”だとライターに言われたミルは豪邸に到着し、妊娠中のジューンに迎えられる。
...全てを見る(結末あり)
リヴィの企画による、ジュリア・ロバーツ、ブルース・ウィリス主演、スーザン・サランドン、ピーター・フォーク、ルイーズ・フレッチャー他共演の作品が完成して試写が行われ、会社側は大ヒットを確信する。
*(簡略ストー リー)
ハリウッド。
大手映画会社のシナリオ担当重役グリフィン・ミルは、自分を恨む脚本家からの脅迫を受けていた。
そんなミルは、20世紀フォックスから引き抜かれてきた重役リヴィが気になり、解雇されるのではないかという不安を抱えていた。
その後、脅迫の相手が脚本家のケヘインだと確信したミルは、彼に会って話し合う。
ケヘインと揉めたミルは誤って彼を殺害してしまい、暴漢の犯行に見せかけて罪を逃れようとする。
今回の事件の夜、ケヘインの恋人ジューンに電話をしていたミルは、捜査を始めた警察の質問をかわすものの、その後も脅迫は続く・・・。
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1980年代の低迷を機にハリウッドを離れていたロバート・アルトマンが、そのハリウッドの内幕をシニカルに描いた作品。
原作者マイケル・トルキンによる巧みな脚本を生かし、コメディでも手抜きのない繊細な人物描写など、ロバート・アルトマンの演出手腕が光る快作に仕上がっている。
多くのスターに敬愛される監督としても知られるロバート・アルトマンだけあり、役柄を演ずるスターに加え、カメオ出演による名だたる共演者の豪華さは圧巻だ。
また、ハリウッドへの思いをロバート・アルトマンがオマージュ的に描くシーンは注目で、オーソン・ウェルズの「黒い罠」(1958)やアルフレッド・ヒッチコックの「ロープ」(1948)をシナリオに組み込みながら、「黒い罠」の冒頭シーンを思わせる約8分のオープニングのロングショットなども見事だ。
*「黒い罠」の冒頭シーンは3分20秒。
第65回アカデミー賞では、監督・脚色・編集賞にノミネートされた。
第45回カンヌ国際映画祭では、パルムドールにノミネートされ、監督(ロバート・アルトマン)、男優賞(ティム・ロビンス)を受賞した。
豪華スター競演やカメオ出演する新旧スターが登場する内容は、名作などを話題にする脚本などを含めて、映画ファンにはたまらない作品。
解雇される不安を抱えながら、恨みを持ち脅迫してくる脚本家に翻弄される映画会社の重役ティム・ロビンス、彼が殺してしまう脚本家ヴィンセント・ドノフリオの恋人グレタ・スカッキ、映画会社の警備主任フレッド・ウォード、刑事ウーピー・ゴールドバーグ、20世紀フォックスからから引き抜かれた重役のピーター・ギャラガー、映画会社社長ブライオン・ジェームズ、主人公の恋人でストーリー・エディターのシンシア・スティーヴンソン、その助手ジーナ・ガーション、脚本家ディーン・ストックウェルとリチャード・E・グラント、弁護士シドニー・ポラック、刑事のライル・ラヴェット、社長秘書ダイナ・メリル、主人公の秘書アンジェラ・ホール、ジェレミー・ピヴェンなどが共演している。
カメオ出演
ジュリア・ロバーツ
ブルース・ウィリス
バート・レイノルズ
アンジェリカ・ヒューストン
ジョン・キューザック
ジャック・レモン
アンディ・マクダウェル
シェール
ピーター・フォーク
スーザン・サランドン
ジル・セント・ジョン
リリー・トムリン
ミミ・ロジャース
ジョエル・グレイ
ハリー・ベラフォンテ
ゲイリー・ビジー
ジェームズ・コバーン
リチャード・アンダーソン
ルイーズ・フレッチャー
スコット・グレン
ジェフ・ゴールドブラム
エリオット・グールド
サリー・カークランド
マーリー・マトリン
マルコム・マクダウェル
ニック・ノルティ
カレン・ブラック
テリー・ガー
バック・ヘンリー
ロッド・スタイガー
パトリック・スウェイジ