1949年に発表された、エーリッヒ・ケストナーの児童文学”ふたりのロッテ”を基に製作された作品。 キャンプで出会った瓜二つの少女が双子の姉妹だと分かり離婚した両親の寄りを戻そうと奮闘する姿を描く、監督、脚本デヴィッド・スウィフト、主演ヘイリー・ミルズ、モーリン・オハラ、ブライアン・キース他共演のコメディ。 |
・コメディ
■ スタッフ キャスト ■
監督:デヴィッド・スウィフト
製作
ウォルト・ディズニー
ジョージ・ゴリツェン
原作:エーリッヒ・ケストナー
脚本:デヴィッド・スウィフト
撮影:ルシアン・バラード
編集:フィリップ・W・アンダーソン
音楽
ポール・J・スミス
リチャード・M・シャーマン
ロバート・B・シャーマン
出演
シャロン・マッケンドリック/スーザン・エヴァース:ヘイリー・ミルズ
マーガレット・マッケンドリック:モーリン・オハラ
ミッチェル”ミッチ”エヴァース:ブライアン・キース
ヴィッキー・ロビンソン:ジョアンナ・バーンズ
チャールズ・マッケンドリック:チャーリー・ラグルス
ヴァビーナ:ウナ・マーケル
モズビー牧師:レオ・G・キャロル
ルイーズ・マッケンドリック:キャスリーン・ネスビット
エドナ・ロビンソン:リンダ・ワトキンス
ヘッキー:クラハン・デントン
インチ:ルース・マクデヴィット
グラネッカー:ナンシー・カルプ
イーグルウッド:フランク・デ・ヴォール
アメリカ 映画
配給 ウォルト・ディズニー・ピクチャーズ
1961年製作 129分
公開
北米:1961年6月21日
日本:1962年3月28日
北米興行収入 $25,150,390
■ アカデミー賞 ■
第34回アカデミー賞
・ノミネート
編集・録音賞
*詳細な内容、結末が記載されています。
■ ストーリー ■
湖畔のサマー・キャンプに参加したシャロン・マッケンドリックとスーザン・エヴァース(ヘイリー・ミルズ二役)は、自分達があまりに似ているので驚いてしまう。
シャロンとスーザンは、違うグループでいたずらをし合い、ついに大騒動を起こしてしまう。
キャンプの責任者インチ(ルース・マクデヴィット)に注意された二人は、罰として共同生活をさせられることになる。
いがみ合っていた二人だったが、あることがきっかけで会話をするようになり、お互いが同じ年で誕生日も同じ日だと分かる。
そして、シャロンが持っていた母マーガレット(モーリン・オハラ)の写真で、二人は自分達が双子の姉妹だということに気づく。
離婚した二人の両親は、父親のミッチ(ブライアン・キース)がスーザンを、母親マーガレットがシャロンを引き取ったのだった。 両親がまだ再婚していないことで、お互いが心の底でまだ愛し合っていることを確信した二人は、それぞれの生活を入れ替えることを考える。 そして、シャロンは髪の毛を切り、二人はお互いの生活環境や癖などを教え合う。 キャンプは終わり、スーザンはボストンのシャロンの自宅に向かう。 祖父チャールズ(チャーリー・ラグルス)、母親マーガレット、祖母ルイーズ(キャスリーン・ネスビット)と対面したスーザンは感激してしまう。 ようやく母と会えたのに、彼女は出かけてしまうことになり、スーザンはキャンプで知り合った男の子と、結婚を前提に付き合うつもりだと嘘をついてしまう。 マーガレットは驚いてしまい、仕方なく予定をキャンセルしてスーザンに付き合うことになる。 公園にピクニックに出かけたスーザンは、父ミッチの話をして、マーガレットに父のことを思い出させる。 一方、カリフォルニアについたシャロンは、空港に迎えに来た父ミッチと対面して大いに喜ぶ。 牧場の自宅に着いたシャロンは、使用人のヴァビーナ(ウナ・マーケル)とヘッキー(クラハン・デントン)に歓迎される。 シャロンは、ヴァビーナにどこか変わった雰囲気があると言われてしまう。 その後シャロンは、ミッチに会いに来ていた若い女性のヴィッキー・ロビンソン(ジョアンナ・バーンズ)を紹介され、二人を引き離すため、彼女に父の悪口を言う。 その夜、スーザンが順調に事を運んでいることを電話で知ったシャロンは、ミッチに母マーガレットの話をする。 ミッチは、ヴィッキーとの結婚の話をしようとするが、シャロンはその話題を避けてしまう。 自分の変化を感じていたヴァビーナに、シャロンはミッチには秘密で真実を話してしまう。 ミッチは、ようやくシャロンに、ヴィッキーとの結婚について話をすることができるが、彼女は当然それに猛反対する。 ヴィッキーが、その件についてシャロンと話すことになるが、シャロンはこの結婚が金目当てだと言い切り、ヴィッキーも必ず結婚してみせると意地を張る。 その夜、シャロンの電話を聞いてしまった祖父チャールズは、スーザンの正体を知ってしまう。 スーザンはチャールズの協力を得て、自分がシャロンでないことを母マーガレットと祖母ルイーズに伝える。 家族に歓迎されたスーザンは、マーガレットと今後のことを話し合い、カリフォルニアに向かうことになる。 スーザンに、ミッチの好みなどを聞いていたチャールズは、マーガレットに服装のことなどで助言する。 マーガレットは、途中ニューヨークに寄って、固いイメージを変えてミッチに会おうとする。 ミッチの牧場に着いたマーガレットとスーザンは、結婚話を聞かされる。 その後、スーザンは気づかれないまま、戻ってきたミッチと、現れたヴィッキーと母親エドナ(リンダ・ワトキンス)、そして牧師のモズビー牧師(レオ・G・キャロル)を歓迎する。 ミッチは、ヴィッキー達と結婚式についての打ち合わせを始めるが、マーガレットが居ることに気づき動揺してしまう。 しかし、シャロンとスーザンがその場に現れ、真相を知ったミッチは、娘達の気持ちを理解する。 元夫婦同士で話し合うことになった二人だったが、たちまち言い争いになり、そこにモズビー牧師が現れ、彼は魅力的なマーガレットに好感を持つ。 事情を知ったヴィッキーとエドナは、気分を害して引き上げてしまう。 その夜、シャロンとスーザンは、ヴァビーナとヘッキーの協力で、食事の際に、両親の寄りを戻そうと、二人のために余興を披露し、その場を盛り上げる。 マーガレットは、初めてのデートの時を思い出させようとする、娘達の考えをミッチに伝える。 ミッチは、娘達を離れ離れにしないために、半年ずつお互いが預かることを提案する。 自分達が寄りを戻す事については、いがみ合うだけだと言ってそれを拒み、マーガレットは気分を害してしまう。 ボストンに帰ることにしたマーガレットだったが、娘達は見分けがつかない姿で現れる。 娘達は、4人でキャンプに行き、その後、自分達を見分けられなければ、シャロンはボストンに戻らないという提案をする。 ミッチとマーガレットはそれに同意するのだが、ヴィッキーが同行することになり娘達は困惑してしまう。 マーガレットは残ることになり、4人とヘッキーを送り出す。 山に入ったシャロンとスーザンは、ヴィッキーに嫌がらせを始め、ミッチに注意されてもそれを聞かず、さらにいたずらを続ける。 ヴィッキーは憤慨して山を下りてしまい、牧場に戻った娘達はマーガレットに迎えられる。 娘達は、ヴィッキーにしたことをミッチに謝罪し、彼はそれを許す。 その後ミッチは、マーガレットが自分のために食事の支度をする姿を見て、彼女の魅力を再認識する。 身なりを整えたミッチは、マーガレットへの愛を語り、意地を張っていたことを謝罪する。 そして、マーガレットもそれを受け入れ、娘達の夢が叶い、両親はめでたく結ばれることになる。
...全てを見る(結末あり)
*(簡略ストー リー)
シャロンとスーザンはサマー・キャンプで知り合うが、いがみ合っているうちに、自分達が双子の姉妹だと気づく。
二人は、離婚した両親にそれぞれが引き取られていたために、シャロンは父親ミッチに、スーザンは母親マーガレットに会うため、入れ替わって家に戻ることを考える。
自宅に向かい、それぞれが両親と家族に対面した二人は感激し、何とか両親の寄りを戻し4人で暮らそうとする。
ミッチが、若い恋人ヴィッキーとの結婚を決めていたため、二人は正体を明かしてしまう。
そして、スーザンが母親マーガレットを伴い、ボストンからカリフォルニアにやって来ることになる。
マーガレットの出現に困惑するミッチだったが、娘のシャロンとの再会を喜ぶ。
そして、娘達二人は、ヴィッキーを追い払い、両親の寄りを戻すために奮闘を始める・・・。
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映画の大ヒットを受けて、主人公のその後を描いたテレビ映画が3作放映された。
また、1998年には、リンジー・ローハンの主演でリメイクされた。
親しみがあり、愛くるしいヘイリー・ミルズの魅力が活かされた実に楽しい作品で、脇を固める実力派スターの共演もファンには嬉しい。
主演のヘイリー・ミルズは二役を演ずるのだが、当時としてはなかなかよく出来た特撮による映像と、ボディダブルを使った巧みな演出で大いに楽しませてくれる。
当時、既にアメリカで社会問題化していた離婚を題材にしているのだが、ディズニー作品らしく重苦しいテーマを払拭する、家族の絆、そして愛を手に入れるまでを描く、心温まる作品に仕上がっている。
第34回アカデミー賞では、編集、録音賞にノミネートされた。
興行的にも成功し、北米だけでも2500万ドルを超す大ヒットとなった。
美人ではないのだが、何とも知れない引き込まれる魅力を感じる、主演の二人を熱演して大活躍するヘイリー・ミルズ、その母親で、輝くような美しさが画面に映える印象的なモーリン・オハラ、その夫で牧場主のブライアン・キース、彼の若い恋人役ジョアンナ・バーンズ、母親リンダ・ワトキンス、牧師レオ・G・キャロル、主人公の祖父チャーリー・ラグルス、祖母キャスリーン・ネスビット、ミッチ(B・キース)の使用人ウナ・マーケルとクラハン・デントン、キャンプの責任者ルース・マクデヴィット、同じくスタッフ役のナンシー・カルプ、フランク・デ・ヴォールなどが共演している。