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ザ・ワン The One (2001)

複数存在する宇宙を移動しながら別の自分を殺して最強の者になろうとする男と捜査官の戦いを描く、製作、監督、脚本ジェームズ・ウォン、主演ジェット・リーカーラ・グギノデルロイ・リンドージェイソン・ステイサム他共演のSFアクション。

アカデミー賞 ■ ストーリー ■ 解説


SF


スタッフ キャスト
監督:ジェームズ・ウォン

製作
スティーヴ・チャスマン
グレン・モーガン
チャールズ・ニューワース
ジェームズ・ウォン
製作総指揮
トッド・ガーナー
ラタ・ライアン
トム・シェラック
グレッグ・シルヴァーマン
ハッピー・ウォルターズ
脚本
グレン・モーガン
ジェームズ・ウォン
撮影:ロバート・マクラクラン
編集:ジェイムズ・コブレンツ
音楽:トレヴァー・ラビン

出演
ガブリエル”ゲイブ”ロウ/ガブリエル・ユーロウ/ロウレス:ジェット・リー
T.K・ロウ/マシー・ウォルシュ:カーラ・グギノ
ハリー・ローデッカー/ガソリンスタンド店主:デルロイ・リンドー
エヴァン・ファンチ:ジェイソン・ステイサム
ボビー・アルドリッチ/Aワールド受刑者:ジェームズ・モリソン
イエイテス:ディラン・ブルーノ
ダントーニ:リチャード・スタインメッツ
上司:スティーヴ・ランキン
刑務所長:タッカー・スモールウッド
ベッソン看護師:ハリエット・サンソム・ハリス
フランクリン医師:ジョエル・ストファー

アメリカ 映画
配給 コロンビア・ピクチャーズ
2001年製作 87分
公開
北米:2001年11月2日
日本:2002年6月1日
製作費 $55,000,000
北米興行収入 $43,905,750
世界 $72,689,130


*詳細な内容、結末が記載されています。
ストーリー
宇宙は一つではなかった。
125の多次元宇宙(マルチバース)を移動することができるが、それは監視されていた。

複数いる自分がそれぞれの宇宙に存在し、均衡を保っていた。

しかし、唯一の存在”ザ・ワン/全能”となるために、その均衡を破ろうとする者がいた。
__________

囚人のロウレス(ジェット・リー)は、移送されるために監房から出されるが、銃弾を受けて死亡する。

警官隊に襲いかかる謎の男ガブリエル・ユーロウ(ジェット・リー)は、超人的な身体能力で相手を叩きのめし、その場から逃走する。

MVA/マルチバース・オーソリティ(多次元宇宙捜査局)の捜査官ハリー・ローデッカー(デルロイ・リンドー)とエヴァン・ファンチ(ジェイソン・ステイサム)は、ユーロウを追跡し、彼がホールに向うのを阻止しようとする。
...全てを見る(結末あり)

ローデッカーとファンチはユーロウを追い詰めるが、座標をセットしてあったためホールに吸い込まれてしまう。

捕えられたユーロウは拘束され、123人の異次元の自分を殺し、あと一人で全てが終わることをローデッカーに伝える。

裁判が開かれ、有罪となったユーロウは、ハデス宇宙のステュクス犯罪者コロニーに送られ終身刑となる判決が下される。

傍聴席にいたマシー・ウォルシュ(カーラ・グギノ)は、ネズミを使ってその場を爆破する。

騒ぎの隙に拘束を逃れたユーロウは、移動場所を変更してホールに吸い込まれる。

ロサンゼルス郡保安官のガブリエル”ゲイブ”ロウ(ジェット・リー)は、囚人を護送しようとして何者かに襲われる。

姿を現したユーロウを追うロウは、銃弾を受けて倒れる。

そこにローデッカーとファンチが現れたため、ユーロウは逃走する。

帰宅したロウは、病院に向かおうとしていた妻T.Kに、防弾チョッキを着ていたため無事だったことを伝える。

診察のためT.Kと共に病院に向かったロウは、同僚のボビー・アルドリッチ(ジェームズ・モリソン)、イエイテス(ディラン・ブルーノ)、ダントーニ(リチャード・スタインメッツ)らと現場の状況を話す。

ロウは、話が嘘だと気づいたT.Kに、相手が”自分”であり、囚人が目的ではなく自分を殺しに来たことを伝える。

再び何かを感じたロウは、警戒しながらMRIの検査を受ける。

その場に侵入したユーロウは、フランクリン医師(ジョエル・ストファー)の前に現れて銃を向けるが、そこにローデッカーとファンチが現れる。

双方は発砲し、それに気づいたロウは装置から離れ、そこに現れたユーロウは、ローデッカーとファンチに銃を向けられる。

隙を見てその場を脱出したユーロウは姿を消し、着替えたロウは、アルドリッチらに本人かを疑われる。

ローデッカーは、それがユーロウではないことに気づきファンチと共にその場を離れようとする。

信じてもらえないロウは、仕方なく同僚達に襲いかかり拘束し、家にいるようにとT.Kに言われて姿を消す。

それを見ていたローデッカーは、自分がユーロウを殺すと言って、ファンチにはロウを追うよう指示し、リピーターの爆破機能をセットし、操作したら信号を送ることを伝える。

ローデッカーは、行き過ぎた行動はしないようにと忠告してファンチと別れる。

救急車を奪って逃走したロウは、尾行してきたファンチに銃を向けて、何者なのかを訊く。

この2年間、ユーロウと同じく強くなっていくロウのことをファンチは話す。

病院から脱出して車で逃走したユーロウは、その場に隠れていたローデッカーに銃を向けられる。

多次元宇宙のことなどをファンチから知らされたロウは、大ブラックホールができると新宇宙が生まれると言われ、制限された移動を監視するのが自分達の役目だと知る。

車を暴走させたユーロウは停車し、ローデッカーと格闘になり叩きのめす。

ユーロウも他の宇宙の警官で、自分を殺してエネルギーが移り強くなり、それを繰り返すことでパワーが増していることを話すファンチは、最後が彼とロウだと伝える。

瀕死のローデッカーは、リピーターでファンチに信号を送るが、ユーロウはそれを奪う。

話が信じられないロウは、最後はどうなるかは分からないと言われて、その場を離れる。

ユーロウは爆破を解除し、信号を受けたファンチは、爆破してローデッカーが死亡したと考え、ロウを追い手を貸すことを伝える。

現れた警官を倒したユーロウは、パトカーを奪う。

アルドリッチらに護衛されながら帰宅したT.Kは、洗面台の血液に気づく。

天井裏の”ロウ”に気づいたT.Kは銃が必要だと言われるが、表に現れた”ロウ”に気づく。

本物のロウかを確かめるため、出会った場所のことを天井裏の男に尋ねたT.Kは、彼がロウでないことを知り銃を向ける。

部屋の外にいたアルドリッチを呼んだT.Kは、銃を奪い彼を撃ったユーロウに捕えられ。

外にいるロウを確認しながらT.Kを射殺したユーロウは、窓を突き破って逃走する。

T.Kの死にショックを受けたロウは、現れたファンチの車に乗ってその場を離れる。

給油のためガソリンスタンドに寄ったロウは、獣医だったY.Kと病院で出会ったことをファンチに話し、ユーロウを殺す方法を訊く。

1時間以内にワームホールが3分間開き、ユーロウがロウを殺してホールに戻る気だと話すファンチは、その場で捕えることを伝える。

殺すと言うロウに改造銃を見せたファンチは、ユーロウを殺さなかったのは、許可が出なかったからだと話す。

自分が殺すと言うロウは、その場にあった看板のポールを蹴り倒す。

それを見て店主(デルロイ・リンドー)が現れ、それが違う宇宙の”ローデッカー”だったため、ファンチは彼に向い、自分はやると言って、今まで世話になったことを伝え、感謝してその場を去る。

ファンチは、ユーロウが死ぬと宇宙が滅びる可能性をロウに伝える。

ある工場でホールに近づいたことをファンチから知らされたロウは、ユーロウの存在を感じる。

現れたユーロウに発砲しながら、彼が仕掛けたリピーターが反応したことに気づいたファンチは、爆破することをロウに伝えて避難する。

難を逃れたファンチは、ユーロウに叩きのめされる。

そこに現れてユーロウと格闘となったロウは、一旦は痛めつけられるものの反撃する。

戦いを優位に進めたロウだったが、ユーロウとファンチと共に、開いたホールに吸い込まれる。

ファンチの上司(スティーヴ・ランキン)は、”ユーロウ”をハデス宇宙のステュクス犯罪者コロニーに送ろうとする。

しかし、結婚指輪の痕でそれがロウだと気づいたファンチが、その場に残されるのがユーロウだと知らせる。

ユーロウは移動され、上司はロウを拘束しようとするが、ファンチは協力者だと伝える。

ロウを元の宇宙に送り帰すと言う上司に、戻れば終身刑になってしまうとファンチは意見する。

それに従うと言うロウは椅子に座り、ファンチが装置を操作して移動させる。

道路に倒れていたロウは、別の宇宙のロサンゼルスに着いたことに気づき、その場にいた犬を抱きかかえて動物病院に入る。

対応した獣医(カーラ・グギノ)は、どこかで会ったような気がするとロウに伝える。

ハデス宇宙のステュクス犯罪者コロニー。
ユーロウは、自分がボスであり”ザ・ワン”だと伝え、襲いかかって来る犯罪者を次々と倒す。


解説 評価 感想

*(簡略ストー リー)
125の多次元宇宙(マルチバース)を移動して別の自分を殺し、そのエネルギーを手に入れて唯一最強の存在”ザ・ワン/全能”になろうとしていたユーロウは、最後の1人ガブリエル”ゲイブ”ロウの命を狙う。
移動を監視するMVA/マルチバース・オーソリティ(多次元宇宙捜査局)の捜査官ローデッカーとファンチは、ユーロウを追い詰めるものの捕えられない。
ユーロウは、ロサンゼルス郡保安官のロウに襲いかかるものの、ローデッカーとファンチにそれを阻止される。
妻T.Kがユーロウに襲われて殺されたロウは、同じくローデッカーを殺されたファンチと共に、ユーロウを倒そうとするのだが・・・。
__________

プロデューサー、脚本家、そして監督として既にハリウッドで活躍していたジェームズ・ウォンジェット・リーが組んだことが話題になった作品

リーサル・ウェポン4」(1998)でハリウッド・デビューを果たし、人気スターとなったジェット・リーが、「マトリックス リローデッド」(2003)のセラフ役の出演依頼を断り主演した意欲作でもある。

魅力的なキャスティング、SF映画として楽しめる空間移動の映像他、スローモーションを使ったワイヤー・アクションなど、巧みな脚本を生かしたジェームズ・ウォンの軽快な演出と共に見所満載の娯楽作。

何と言っても、三役を演ずるジェット・リーの見事な武術とアクションは見もので、小柄(166cm)な彼は、体力的なハンデなど全く感じさせない、凄まじい気迫を感じる演技が素晴らしい。

主人公の妻と謎の女を演ずるカーラ・グギノ、宇宙間の移動を監視するMVA/マルチバース・オーソリティ(多次元宇宙捜査局)捜査官と別の宇宙でガソリンスタンドの店主を演ずるデルロイ・リンドー、同じく捜査官を演じ主人公に協力する、まだそれほど渋くないジェイソン・ステイサム、主人公の同僚と受刑者を演ずるジェームズ・モリソン、その同僚ディラン・ブルーノリチャード・スタインメッツ、MVA捜査官スティーヴ・ランキン、刑務所長タッカー・スモールウッド、看護師ハリエット・サンソム・ハリス、医師ジョエル・ストファーなどが共演している。


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