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オーメン The Omen (2006)

1976年に公開されたオカルト映画の名作「オーメン」のリメイク。
悪魔の子を養子にしたアメリカ人外交官夫妻に襲いかかる恐怖を描く、製作、監督ジョン・ムーア、主演リーヴ・シュレイバージュリア・スタイルズミア・ファローデヴィッド・シューリスピート・ポスルスウェイト他共演のホラー。

アカデミー賞 ■ ストーリー ■ 解説


スリラー/ホラー


スタッフ キャスト
監督:ジョン・ムーア

製作
ジョン・ムーア
グレン・ウィリアムソン
製作総指揮
デヴィッド・ハーフィールド
ジェフリー・ストット
脚本:デヴィッド・セルツァー
撮影:ジョナサン・セラ
編集:ダン・ジマーマン
音楽:マルコ・ベルトラミ

出演
ロバート・ソーン:リーヴ・シュレイバー
キャサリン・ソーン:ジュリア・スタイルズ
ベイロック夫人:ミア・ファロー
キース・ジェニングス:デヴィッド・シューリス
ダミアン・ソーン:シーマス・デイヴィー=フィッツパトリック
ブレナン神父:ピート・ポスルスウェイト
スピレット神父:ジョヴァンニ・ロンバルド・ラディス
ブーゲンハーゲン:マイケル・ガンボン
トム・オースティン:レジー・オースティン
レポーター:ハーヴィー・スペンサー・スティーヴンス

アメリカ 映画
配給 20世紀FOX
2006年製作 110分
公開
北米:2006年6月6日
日本:2006年6月6日
製作費 $25,000,000
北米興行収入 $54,606,190
世界 $119,496,520


*詳細な内容、結末が記載されています。
ストーリー
ローマバチカン天文台。
ある彗星が観測され、それが及ぼす影響が法王に報告される。

ヨハネの黙示録”第8章7節による予言は世界で起きた惨事と一致し、ハルマゲドンの日が迫り暗黒の王が生まれ、戦いが始まる・・・。

アメリカの外交官ロバート・ソーン(リーヴ・シュレイバー)は、出産する妻キャサリン(ジュリア・スタイルズ)の元に向かう。

病院に着いたロバートは、キャサリンは無事ではあったが、子供が亡くなったことをスピレット神父(ジョヴァンニ・ロンバルド・ラディス)知らされる。

キャサリンには伝えていないと神父から言われたロバートは、彼女が二度と子供を産めないと言われてショックを受ける。
...全てを見る(結末あり)

同じ時間に生まれた母親が死亡した身寄りのない子供を、我が子として育てるようにと神父に勧められたロバートは、キャサリンには内緒でその子を彼女の元に連れて行く。

子供を抱き幸せそうなキャサリンを見て安心したロバートは、彼女に愛を伝える。

数年後、成長したダミアンと共に大使館に向かったキャサリンは、ロバートから駐英副大使になることを知らされて喜ぶ。

その直後に、大使は爆破事故で死亡する。

3か月後、ロンドン
名付け親でもある大統領に指名され、最年少の大使となったロバートは、郊外の広い屋敷で生活を始める。

2年後。
ダミアン(シーマス・デイヴィー=フィッツパトリック)の5歳の誕生日を祝うパーティーが開かれ、彼の乳母が、出席者の目の前で首を吊って自殺する。

翌日、アメリカ大使館。
記者達に質問攻めに遭うロバートは、写真家のキース・ジェニングス(デヴィッド・シューリス)を押し倒してしまう。

カメラを壊してしまったロバートは弁償することを伝えるが、貸しておくとジェニングスに言われる。

補佐官のトム・オースティン(レジー・オースティン)と騒ぎの対策について話していたロバートは、ローマから訪れたブレナン神父に会う。

時間がない、キリストを救い主として受け入れなければ、悪魔の子は倒せないと突然、言われたロバートは、話の内容が理解できない。

全てを奪うまで”あの子”が人を殺し続けると言う神父は、その場を去ろうとするロバートに、子供が生まれた夜、自分もあの病院にいたと伝える。

心の底から救いたいと言う神父は、それで自分が許されると伝える。

子供の母親はジャッカルだと言う神父を不審者としか思えないロバートは、彼を警備員に外に連れて行かせて警察に引き渡す。

その様子をジェニングスが撮影していた。

屋敷に戻ったロバートは、新しい乳母を探すキャサリンに、自分でダミアンの面倒を見るべきだと伝える。

それに納得しないキャサリンに、ブレナン神父の話をしようとしたロバートだったが、そこに乳母の面会のためベイロック夫人(ミア・ファロー)が現れる。

40年の経験を持つ夫人は、仕事に対する自信をキャサリンとロバートに語り、履歴書を見せて採用されることになる。

キャサリンに案内されてダミアンに会った夫人は、不安げな顔をする彼に”味方”だと伝える。

暗室で写真を現像していたジェニングスは、ブレナン神父の頭上に映った影を気にする。

両親と教会に向かったダミアンは車内で取り乱し、キャサリンが怪我をしたためロバートは屋敷に戻る。

ロバートに額の傷の手当てをしてもらうキャサリンは、今まで一度も病気をしたことがないダミアンが普通ではないと考える。

今回のことはダミアンが驚いただけだろうとロバートに言われたキャサリンは、ダミアンに襲われる夢を見る。

ダミアンの様子を見に行ったロバートは、その場に犬がいたために驚く。

現れたベイロック夫人から、よい番犬になると言われたロバートは、勝手な行動をしてほしくないことを伝える。

ダミアンが犬を好いていると言われたロバートだったが、翌日、動物愛護協会に連絡するよう夫人に指示する。

翌日、ダミアンに付添い動物園に行ったキャサリンは、動物達が彼を怖がって興奮しだしたために驚く。

その夜、ロバートに動物園の話をしたキャサリンは、ダミアンが自分の子に思えないと涙ながらに語る。

サロメ”を観劇したロバートは、現れたブレナン神父から、翌日の1時に”ビショップス・パーク”の橋の下で会いたいと言われる。

5分だけでいいと言う神父は、話を聞いてくれないとキャサリンが死ぬとロバートに伝える。

入り口に待機していたジェニングスは、神父の写真を撮る。

その写真には、再び影が映っていた。

眠れないキャサリンは、キッチンで夜食を作るダミアンに声をかけるものの、返事もしてもらえない。

翌日、約束の場所でブレナン神父に会ったロバートは、イスラエルメギドに行き、ブーゲンハーゲン(マイケル・ガンボン)という男から、子どもの殺し方を教わるよう指示される。

その子供は息子である悪魔の子ダミアンだと言われたロバートは、子供が産めないはずのキャサリンが妊娠していることを神父から知らされる。

ダミアンが、キャサリンと共に子供も殺すと言う神父は、全てを受け継いだ後でロバートも殺すと伝える。

それを信じようとしないロバートは、家族に近づくなと神父に伝えてその場を去る。

ロバートと共に永遠の苦しみを味わう覚悟をするしかなくなった神父は、不吉な予感を感じて教会に向う。

嵐の中、入り口のドアを叩く神父は、落雷で折れた避雷針が突き刺さり死亡する。

その後もダミアンのことが気になり苛立つキャサリンは、妊娠したことをロバートに伝える。

中絶すると言うキャサリンは、もう子供は欲しくないとロバートに伝えて、考えを変えようとしない。

トムからメールを受信したロバートは、ブレナン神父の事故死の写真を確認する。

キャサリンの精神科医と話したロバートは、かなり深刻な精神状態のため、中絶を勧められるものの、それを拒む。

ダミアンにイチゴを食べさせていたベイロック夫人は、微笑みながら彼のキックボードを見つめる。

キックボードで遊んでいたダミアンは、廊下で身を乗り出してプランターの手入れをしていたキャサリンにわざと衝突する。

キャサリンは階下に落下して病院に運ばれ、駆けつけたロバートは、命には別状ないものの、鎖骨骨折と内出血が心配で、子供は助からなかったと担当医に言われる。

キャサリンの元に向かったロバートは、ダミアンに殺されると彼女から言われて屋敷に戻る。

犬がいることに気づいたロバートは、ジェニングスから電話を受けて話しをすることになる。

ジェニングスの家で写真を見せられたロバートは、乳母の首にはロープのような影が、ブレナン神父には鋭いものの影が映っていることを知らされる。

末期ガンだった神父が、日に2~3度モルヒネを注射していたことをジェニングスから知らされたロバートは、キリストに許されたいと神父が言っていたことを話す。

神父の大腿部の内側には”666”というアザがあったことを伝えたジェニングスは、ロバートと共に神父の住んでいた部屋に向かう。

聖書のページを切り取り十字架と共に魔よけのように壁中に貼ってあるその場で、神父の日記を見つけたことをジェニングスはロバートに伝える。

内容はロバートのことばかりで、”ビショップス・パーク”のことも書かれていた。

興味深いのは星占い雑誌の異常現象の記事で、彗星が、”ベツレヘムの星”と同じ形になる現象が、ヨーロッパで5年前の2001年6月6日に起きたことをジェニングスから知らされたロバートは動揺する。

その日の午前6時、それが自分の子が死んだ時間であり、ダミアンが誰の子かは分からないと言うロバートに、ジェニングスは自分が調べると伝える。

それは自分の問題だと伝えたロバートは、自分の問題でもあると言うジェニングスから、警察と共にこの場を撮影した際の自分の写真に、影が写っていることを知らされる。

納得したロバートは、ジェニングスと共に旅立つ決心をする。

それをキャサリンに伝えたロバートは、怯える彼女に、なるべく早く戻ると伝える。

ローマ
病院に向かったロバートとジェニングスは、その場が5年前に火事で焼けたことを知る。

付近にいた尼僧から話を聞いた二人は、スピレット神父がスビアーコの修道院にいると言われる。

スビアーコの修道院に着いたロバートは、顔面が焼けただれ口がきけないスピレット神父から、エトルリア時代の墓がある町”チェルヴェテリ”のサンタンジェロに向かうよう指示される。

現地に着いたロバートとジェニングスは、ある墓の日付からそれがダミアンの母親だと革新して中を確認する。

ブレナン神父が話していたように遺骨はジャッカルで、隣の子供の頭蓋骨の陥没から、殺されたことが分かる。

キャサリンから取り上げられた我が子が殺されたことを知ったロバートは悲しむ。

その時、二人は野犬に襲われて、その場から逃げる。

ダミアンを連れて病院に向かったベイロック夫人は、キャサリンの点滴の管に空気を入れて殺害する。

トムからの連絡を受けたロバートはキャサリンの死を知らされ、メギドのことをジェニングスと確認する。

キャサリンが亡くなったことをジェニングスに伝えたロバートは、ダミアンも死なせたいと言ってイスラエルに向かう。

メギド
ブーゲンハーゲンに会ったロバートは、ブレナン神父が死んだことを知らせる。

ロバートは、ブーゲンハーゲンからダミアンを殺す方法を教わり、それをためらうものの、悪魔の子である証拠の三つの”6”の数字のアザがあるはずだと言われる。

ダミアンの体の隅々まで見て知っているロバートは、髪の毛に隠れているはずだとブーゲンハーゲンに言われる。

ベイロック夫人が悪魔の使者だと言うブーゲンハーゲンは、ダミアンを殺す前に彼女は死ぬと伝える。

自分にはできないと言ってその場を去ったロバートを、剣を持ち出して追ったジェニングスは彼を説得する。

幼い子供を殺すことなどできるはずはないと言って、ロバートは剣を投げ捨ててしまう。

それを拾おうとしたジェニングスは、事故で首を刎ねられてしまう。

ロンドン
剣を手にして屋敷に戻ったロバートは、襲い掛かって来た犬を閉じ込めて、ハサミを持って眠っているダミアンの元に向かう。

髪の毛を切り”666”のアザを確認したロバートは、ベイロック夫人に襲われて抵抗する。

叫び声をあげるダミアンを連れ出したロバートは車に乗り、夫人を轢き殺して走り去る。

門を突き破り暴走するロバートは、警察に追われながら教会に向い、ダミアンを押さえつけて剣で殺そうとする。

”パパやめて”と言われたロバートは、警察の特殊部隊に射殺される。

その後、ロバートの葬儀が行われ、同時にローマ法王が死去する。

名付け子であるロバートの死を悼む葬儀に参列した大統領は、ダミアンの手を握りしめる。


解説 評価 感想
参考:
・「オーメン」(1976)
・「オーメン2/ダミアン」(1978)
・「オーメン/最後の闘争」(1981)
・「オーメン4」(1991)*テレビ映画

・「オーメン」(2006)

*(簡略ストー リー)
ローマ、アメリカの外交官ロバート・ソーンは、妻キャサリンの出産に立ち会い、子供が死産だったとことを知らされる。
ロバートは、その場にいた神父から、同じ日の6月6日の午前6時に産まれた男の子を養子にするよう提案される。
キャサリンには秘密で、子供を我が子として育てることを決めたロバートは、その後、イギリス大使に任命されてロンドンに滞在する。
ダミアンと名付けられた子供は5歳の誕生日を迎えるが、そのパーティーの席で、彼の乳母が首吊り自殺をする。
その後ロバートは、現れたブレナン神父から、悪魔の子であるダミアンが人を殺し、それを繰り返すと言われる。
ダミアンの出産の場に立ち会った神父が、母親がジャッカルだったと言っていたとも、ブレナン神父はロバートに伝える。
やがて、ダミアンを守るために、乳母に扮した悪魔の手先ベイロック夫人が現れる。
そして、ロバートとキャサリンに、魔の手が襲いかかる・・・。
__________

監督リチャード・ドナー、主演グレゴリー・ペックリー・レミック共演によるオカルト映画の名作「オーメン」の30年振りのリメイクと言うことで話題になった作品。

社会現象にまでなった傑作「エクソシスト」(1973)の大ヒットにより、突然巻き起こったオカルト・ブームの中で、それと並び称される名作として、旧作「オーメン」は非常に評価の高い作品である。

物語のキーになる悪魔の証”666”の数字に因み、全世界同時となる、2006年6月6日に公開された。

細かい部分での違いはあるが、旧作とほぼ同じ展開で進行するため、当時を想い懐かしく感じたファンも多いはずだ。

旧作でダミアン役を演じたハーヴィー・スペンサー・スティーヴンスが、レポーター役でカメオ出演している。

北米興行収入は約5500万ドル、全世界では約1億2000万ドルのヒットとなった。

旧作の外交官夫妻グレゴリー・ペックリー・レミックに比べると、人気スターではあるが、やや役柄に合わないような気もする、主人公を演ずるリーヴ・シュレイバーと妻役のジュリア・スタイルズ、悪魔の手先である乳母役ミア・ファロー、主人公に協力する写真家のデヴィッド・シューリス、独特の表情で悪魔の子ダミアンを演ずるシーマス・デイヴィー=フィッツパトリック、主人公に悪魔の存在を伝える神父ピート・ポスルスウェイト、ダミアンの出生の秘密を知る神父ジョヴァンニ・ロンバルド・ラディス、主人公に悪魔の子の殺し方を教えるマイケル・ガンボン、主人公の補佐官レジー・オースティンなどが共演している。


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