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地球最後の男 オメガマン The Omega Man (1971)

1954年に発表された、リチャード・マシスンの小説”I Am Legend”を基にした2度目の映画化。
細菌戦争で唯一人感染せずに生き残った科学者が文明を破壊しようとする集団に戦いを挑む姿を描く、主演チャールトン・ヘストンアンソニー・ザーブ他共演、監督ボリス・セーガルによる近未来を舞台にしたSFアクション。

アカデミー賞 ■ ストーリー ■ 解説


SF


スタッフ キャスト ■
監督:ボリス・セーガル
製作:ウォルター・セルツァー
原作:リチャード・マシスンI Am Legend
脚本
ジョン・ウィリアム・コリントン
ジョイス・H・コリントン

撮影:ラッセル・メティ
編集:ウィリアム・H・ジーグラー

音楽:ロン・グレーナー

出演
チャールトン・ヘストン:ロバート・ネビル
アンソニー・ザーブ:マサイアス
ロザリンド・キャッシュ:リサ
ポール・コスロ:ダッチ
リンカーン・ギルバトリック:ザカリー
エリック・ラヌービル:リッチー
ブライアン・トチ:トミー

アメリカ 映画
配給 ワーナー・ブラザーズ
1971年製作 98分
公開
北米:1971年8月1日
日本:1971年12月11日


*詳細な内容、結末が記載されています。
ストーリー ■
1977年、ロサンゼルス
中国ソ連との細菌戦争で滅びかけた人類の中で、唯一人、自ら開発した抗体ワクチンを注射して正常な状態で生き残っていたロバート・ネビル(チャールトン・ヘストン)は、覚悟を決めて、たった一人の生活を楽しもうと心がける。

細菌に感染した人々は、日光にあたることができなくなり、夜になると”ザ・ファミリー”という暴徒と化していた。

彼らは、全ての生物に火を放ち清めようとして、生き残ったネビルの存在を警戒していた。

”ザ・ファミリー”のリーダー、マサイアス(アンソニー・ザーブ)は、地元テレビ局の人気アナウンサーだったが、細菌感染により、凶悪犯に変貌してしまっていた。
...全てを見る(結末あり)

ネビルは、攻撃を仕掛けてくるマサイアスらの集団に対し、怯むことなく戦いを挑んでいた。

ある日ネビルはデパートで、”ザ・ファミリー”ではない女性を見かけるものの逃げられてしまう。

その後ネビルは、酒蔵で”ザ・ファミリー”に捕らえられてしまう。

マサイアスはネビルに、機械と武器が、人類を脅かした歴史を消し去ると告げる。

そしてマサイアスは、武器を振り回す人類最後の生き残りであるネビルを、処刑しようとする。

ドジャー・スタジアム”に連れて行かれ、火炙りにされそうになったネビルだったが、突然、照明が点き、何者かがネビルを助ける。

デパートで見かけた女性リサ(ロザリンド・キャッシュ)が、ネビルを待ち構え、バイクで逃走した二人は、高台の生存者がいる隠れ家に向かう。

そこでは、リサと、元医大生のダッチ(ポール・コスロ)や子供達数人が暮らし、細菌に感染してはいるが、症状は出ていなかった。

しかし、リサの弟リッチー(エリック・ラヌービル)は感染して苦しんでいた。

自分の血液から、血清ができることを知らせたネビルは、リッチーを連れて家に向かう。

ネビルは、血清を作りリッチーに投与して様子を見ていたが、発電機が燃料切れで停止してしまう。

暗闇の中、マサイアスらはネビルの家を襲おうとするが、間一髪で照明が点き難を逃れる。

やがて、ネビルとリサは惹かれ合うようになり、リッチーは回復に向かう。

その後ネビルは、リサや他の子供達のために、血清を大量に作り、自分達だけ山に引きこもろうとする。

完治したリッチーはマサイアスの元に向かい、血清で以前の体に戻れる可能性を伝える。

しかしマサイアスは、それがネビルの罠だと言い張り、聞き入れようとしない。

ネビルが命を懸けて救ったリッチーは殺されてしまい、リサも発病して”ザ・ファミリー”に加わってしまう。

”ザ・ファミリー”の戦いは始まり、ネビルは家で待ち伏せていたマサイアスとリサらに捕らえられるものの、隙を見て彼女を連れて逃亡する。

しかし、ネビルはマサイアスに槍で刺されてしまい、夜が明けて現れたダッチに血清を渡す。

そして、ネビルは、ダッチにリサを託して息を引き取る。


解説 評価 感想 ■

参考:
・「地球最後の男」(1964年)
・「アイ・アム・レジェンド」(2007)

*(簡略ストー リー)
1977年、ロサンゼルス
人類は、中国ソ連との細菌戦争で滅びかけて、自ら開発した抗体ワクチンで、唯一人、正常な状態で生き残っていたロバート・ネビルは、覚悟を決めて、たった一人の生活を楽しもうとしていた。
細菌に感染した人々は、日光にあたることができなくなり、”ザ・ファミリー”に暴徒化していた。
そのリーダー、マサイアスは、ネビルの存在を警戒し、彼は怯むことなく戦いを挑んでいた。
ある日、ネビルは、”ザ・ファミリー”に捕らえられてしまい、マサイアスに処刑されそうになる。
しかし、生存者のリサらがネビルを助け、隠れ家に向かう。
そこには、リサと元医大生のダッチや子供達が暮らし、感染の症状はまだ出ていなかった。
しかし、リサの弟リッチーが感染して苦しんでいたため、ネビルは自分の血液から血清ができることを知り、それを作り彼を救おうとするのだが・・・。
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ウィル・スミス主演「アイ・アム・レジェンド」(2007)は、舞台をニューヨークに移した設定で、彼の人気もあり大ヒットした。

1970年代初頭の時代背景を考えると、何でもありの現代に作られた3作目と比べ、今観るとかなり新鮮であり、当時はかなりインパクトがあった作品とも言える。

人の姿や車などの動きもなく、主人公しかいない、ロサンゼルス市内の街並みのロケなどは見もので、スタジオ内での撮影を含めた、荒廃した街の雰囲気を見事に映し出している。

優秀な科学者でありながら、勇敢に戦う主人公の描き方はいかにもアメリカ的で、まるで西部劇を見ているようだ。

史劇からSF、そしてパニック映画と、その時代に合った逞しいヒーローを演じ続けきたチャールトン・ヘストンの孤独に戦う姿は、2年後の同じSF作品「ソイレント・グリーン」(1973)に通じるところがある。

テレビの人気キャスターから、細菌感染により暴徒集団の”教祖”のような存在に変貌してしまうアンソニー・ザーブ、主人公と愛し合い、感染しながらも彼を思うロザリンド・キャッシュ、彼女の協力者で、血清を託されるポール・コスロなどが共演している。


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