アーメット・ザッパの原案を基に、子供のいない夫婦の前に現れた少年が周囲の人々に幸せをもたらす姿を描く、監督、脚本ピーター・ヘッジズ、ジェニファー・ガーナー、ジョエル・エドガートン他共演の心温まるファンタジー・ドラマ。 |
■ スタッフ キャスト ■
監督:ピーター・ヘッジズ
製作
スコット・サンダース
アーメット・ザッパ
ジェームズ・ウィテカー
原案:アーメット・ザッパ
脚本:ピーター・ヘッジズ
撮影:ジョン・トール
編集:アンドリュー・モンドシェイン
音楽:ジェフ・ザネリ
出演
シンディ・グリーン:ジェニファー・ガーナー
ジム・グリーン:ジョエル・エドガートン
ティモシー・グリーン:CJ・アダムス
ジョニ・ジェローム:オデヤ・ラッシュ
イヴェット・オナト:ショーレ・アグダシュルー
ブレンダ・ベスト:ローズマリー・デウィット
ジェームズ・グリーンSr.:デヴィッド・モース
バーニス・クラドスタッフ:ダイアン・ウィースト
フランクリン・クラドスタッフ:ロン・リビングストン
ジョセフ・クラドスタッフ:ジェームズ・レブホーン
カル:コモン
バブおじさん:M・エメット・ウォルシュ
メルおばさん:ロイス・スミス
レジー:リン=マヌエル・ミランダ
アメリカ 映画
配給 ウォルト・ディズニー・ピクチャーズ
2012年製作 104分
公開
北米:2012年8月15日
日本:未公開
製作費 $40,000,000
北米興行収入 $51,854,880
世界 $56,012,640
*詳細な内容、結末が記載されています。
■ ストーリー ■
ノースカロライナ州、フォーサイス郡、スタンリーヴィル。
子供に恵まれないジム・グリーン(ジョエル・エドガートン)と妻シンディ(ジェニファー・ガーナー)は、養子縁組申請を受け入れられず、医師からも不妊治療を諦めるよう言われショックを受ける。
”鉛筆の町”で、ジムは鉛筆工場、シンディは鉛筆博物館で働いていた。
失意の二人は、ついに子供を諦めることを決心し、自分達の理想の子についてをメモに書き記し、箱に入れて裏庭に埋める。
その夜、嵐で目覚めたジムは、人の気配を感じる。
ジムは、シンディ以外に人がいることに気づき、二人は泥だらけの少年ティモシー(CJ・アダムス)を見つける。 警察に連絡を入れたジムだったが、裏庭を見て驚き、それをシンディに知らせようとする。 シンディはティモシーの体を洗い、彼の足にハート形の葉が生えていることに気づく。 それをジムに見せたシンディは、箱に入れたメモに書いたハートと同じことをジムと共に確認する。 ジムに裏庭を見るよう言われたシンディは、箱を埋めた場所の穴とメモが散らばっていることに驚く。 現れた警官に問題ないことを伝えたジムは、自分達の家だけに雨が降ったことを知る。 ティモシーから、パパとママと言われたジムとシンディは、彼を自分達の子供として育てる決心をする。 翌日、ガーデン・パーティーを開くために集まった家族を迎えたジムとシンディは、皆にティモシーを紹介する。 シンディの姉ブレンダ・ベスト(ローズマリー・デウィット)やジムの父ジェームズ(デヴィッド・モース)、おじのバブ(M・エメット・ウォルシュ)と妻メル(ロイス・スミス)らはティモシーを歓迎する。 その後ジムとシンディは、植物の専門家であるレジー(リン=マヌエル・ミランダ)にティモシーの足を見せるが、葉は切ることができなかった。 ティモシーは学校に通うようになるが、いきなりいじめられてしまい、ジムとシンディが呼び出される。 ジムは、相手の子供の親で会社の上司でもあるフランクリン・クラドスタッフ(ロン・リビングストン)に抗議に行くものの、ティモシーは彼の息子の誕生パーティーに招待される。 ティモシーはそれを喜び、靴下をはいたままプールで泳ごうとして、惹かれていたジョニ・ジェローム(オデヤ・ラッシュ)の前で水に飛び込む。 ジョニも飛び込み二人はキスしようとするが、ティモシーは、彼女に靴下を脱がされそうになり葉を見られてしまう。 ティモシーはそれを拒み、その後、ジョニを避けるようになるものの、彼女は自分にも秘密があると言って右肩のアザを見せる。 二人は行動を共にするようになり、ジョニはティモシーを弟のように可愛いがり親交を深める。 二人を見て心配するシンディとジムだったが、ティモシーの足の葉が枯れて落ちる。 おじのバブの容態が悪化し、ジムとシンディと共に見舞いに行ったティモシーは、彼と会話をして元気づけるのだが葉が枯れて落ちる。 ジムとシンディは、サッカー・コーチのカル(コモン)に頼み込んで、ティモシーをチームに入れる。 そんな時、ジムは上司フランクリンに呼ばれ、仲間の解雇通達を命ぜられて心を痛める。 工場閉鎖も考えられる状況で、ジムはシンディやティモシーの協力で、葉っぱの鉛筆の製作にチャレンジする。 フランクリンの母親で博物館の館長のバーニス(ダイアン・ウィースト)の肖像画が仕上り、ティモシーは、自分がそれよりも上手く描けると自慢する。 ティモシーは細部まで丹念に描き過ぎ、館の運営に意見したシンディは解雇されてしまう。 その頃ジムは、工場閉鎖が近づくことで悩むフランクリンに、自分の考えた葉っぱの鉛筆のアイデアを伝えようとするが無駄だった。 秋、枯葉の季節となり、ティモシーが何かを隠している様子が気になるシンディは、彼との関係も気になるジョニと話をしてみる。 シンディは、ジョニがティモシーにおかしなことを教えているのではないかと心配するが、二人が森の中に作った秘密の場所の美しさに驚く。 ティモシーはサッカーの試合に出してもらえず、姉ブレンダに自分の子供の自慢話をされたシンディは、ティモシーに音楽の才能があると言ってしまう。 ブレンダの家の音楽会に招待されたティモシーは、彼女に紹介されるものの、ジムとシンディは焦り彼を連れて帰ろうとする。 しかし、ティモシーは楽器は使わずに演奏を始め、ジムとシンディも加わり皆を喜ばせる。 帰宅したティモシーは、楽しかったその日の出来事をジムとシンディと共に嬉しく思うが、また葉が枯れてしまう。 次のサッカーの試合、帰ろうとする父ジェームズを引き止めたジムは、負傷した選手の代わりにティモシーを出場させるよう審判に訴える。 コーチのカルは仕方なくティモシーを出場居させるものの、その場を動かないよう彼に指示する。 それに従ったティモシーだったが、天を仰ぎジョニに励まされ、ボールを受けてドリブルを始めて敵選手をかわす。 ところが、一旦ボールを離しパスを受けたティモシーが蹴ったボールは、オウンゴールとなってしまう。 ジムとシンディは落胆して、帰宅後に言い争いになり、葉が枯れ落ちたティモシーは、二人に話があることを伝える。 ティモシーは、ジョニがガールフレンドだということをジムとシンディに伝え、まず彼女に秘密を話す。 ジムとシンディには、ジョニとお別れしたことをティモシーは伝える。 その後、工場従業員は集められ、閉鎖が発表される噂で場内は騒然となる。 しかし、社長ジョセフ・クラドスタッフ(ジェームズ・レブホーン)は、葉っぱの鉛筆のアイデアが奇跡を起こし、工場を救ったことを従業員に伝える。 クラドスタッフは、そのアイデアが息子フランクリンの功績だと称えるが、その場にいたティモシーがそれを否定し、両親のアイデアであることを伝える。 フランクリンはティモシーの発言を退けるが、ジムが息子を守ろうとして彼のアイデアだと意見し、ジェームズもそれに同調する。 壇上にいたバーニスは、息子フランクリンにアイデアの思いつきを聞く。 フランクリンはまともに答えられず、シンディは、ティモシーの足に生えている葉がヒントだったことを話す。 会場は笑いに包まれるが、レジーがそれを見たことを証言し、ティモシーは壇上に上がり足を見せる。 枯れている一枚の残った葉を確認したバーニスは、それを信じて工場復活を宣言する。 ジムとシンディは、ティモシーを気遣い家に連れて帰り、彼から、葉が枯れ落ちる時に消え去ることを知らされる。 ティモシーの最後の葉は枯れ落ち、これが運命だと言って、嵐の中、彼は姿を消す。 ジムとシンディは、裏庭に戻っていた箱を掘り起し、抱き合いながら涙する。 全てを養子縁組の担当者であるイヴェット・オナト(ショーレ・アグダシュルー)に話したジムとシンディは、箱に入っていたティモシーからの手紙を見せる。 イヴェットは、全ての資料が揃ったと言って席を立つ。 ティモシーの葉は全ての人に配られ、幸せをもたらす。 そして、ジムとシンディの望は叶い、女の子を養子に迎える。
...全てを見る(結末あり)
*(簡略ストー リー)
子供に恵まれないジム・グリーンとシンディは、医師から不妊治療を諦めるよう言われてショックを受ける。
二人は子供を諦め、理想の子をメモにして箱に入れて裏庭に埋める。
その夜、ジムとシンディの前に泥だらけの少年ティモシーが現れ、二人はメモに書いたハート型の葉が足に生えていることと、彼が地中から出てきたことを知り驚く。
ティモシーを息子として育てることを決めたジムとシンディは、彼を養子として家族に紹介する。
ティモシーは学校に通うようになり、心を寄せる少女ジョニに足の葉を見られてしまう。
その後、二人は行動を共にして親交を深めるものの、ティモシーの葉は一枚ずつ枯れ落ちてしまう。
ジムとシンディは、幸せを感じながら毎日を過ごすのだが、ティモシーの葉は枯れ落ち、秘密を打ち明ける時が近づく・・・。
__________
派手な演出もない地味なファミリー・ドラマだが、ディズニー映画らしい、家族愛や人々の幸せを”やわらか”に描く、どなたでも楽しめる感動作に仕上がっている。
ひなびた町で起きる、ほんの小さな出来事が、人々に幸せをもたらすという、ごく平凡の物語は身近に感じ、そこに住む人々を演ずる豪華キャストも嬉しい。
突出した才能を持つわけでもない少年の、健気な行動が胸をうつ、家族で楽しめるお勧め作品。
「ギルバート・グレイプ」(1993)や「アバウト・ア・ボーイ」(2002)などの脚本で知られるピーター・ヘッジズの監督作品であることも注目だ。
子供に恵まれない悲しみの立場から一転、幸せに包まれる夫婦ジェニファー・ガーナーとジョエル・エドガートン、人々に幸せをもたらす少年役CJ・アダムス、彼と親交を深める少女オデヤ・ラッシュ、養子縁組の担当者ショーレ・アグダシュルー、主人公の姉役ローズマリー・デウィット、義父デヴィッド・モース、鉛筆博物館館長のダイアン・ウィースト、その息子ロン・リビングストン、その父ジェームズ・レブホーン、サーカー・コーチのコモン、おじ夫妻M・エメット・ウォルシュとロイス・スミス、植物の専門家リン=マヌエル・ミランダなどが共演している。