1982年からABCでテレビ放映されたデヴィッド・ザッカー、ジム・エイブラハムズ、ジェリー・ザッカーによるコメディ・シリーズ”Police Squad!”を基に製作された「裸の銃を持つ男」(1988)の続編。 政府の新たなエネルギー政策に反対する者達の陰謀に立ち向かう刑事が巻き起こす騒動を描く、製作総指揮、監督、原作、脚本デヴィッド・ザッカー、主演レスリー・ニールセン、プリシラ・プレスリー、ジョージ・ケネディ、O・J・シンプソン、ロバート・グーレ、リチャード・グリフィス他共演の爆笑コメディ。 |
・コメディ
■ スタッフ キャスト ■
監督:デヴィッド・ザッカー
製作:ロバート・K・ワイス
製作総指揮
デヴィッド・ザッカー
ジム・エイブラハムズ
ギル・ネッター
原作
”Police Squad!”
デヴィッド・ザッカー
ジム・エイブラハムズ
ジェリー・ザッカー
脚本
デヴィッド・ザッカー
パット・プロフト
撮影:ロバート・M・スティーヴンス
編集
クリストファー・グリーンバリー
ジェームズ・R・シモンズ
音楽:アイラ・ニューボーン
出演
フランク・ドレビン:レスリー・ニールセン
ジェーン・スペンサー:プリシラ・プレスリー
エド・ホッケン:ジョージ・ケネディ
ノードバーグ:O・J・シンプソン
クエンティン・ハプスバーグ:ロバート・グーレ
アルバート・S・マインハイマー/アール・ハッカー:リチャード・グリフィス
アナベル・ブラムフォード:ジャクリーン・ブルックス
テッド・オルセン:エド・ウィリアムス
ヘクター・サヴァージ:アンソニー・ジェームズ
ジョージ・ブッシュ大統領:ジョン・ロアーク
バーバラ・ブッシュ:マージェリー・ロス
悪党:ウィアード・アル・ヤンコビック
テレンス・バゲット:ロイド・ボックナー
本人:メル・トーメ
本人:ザ・ザ・ガボール
アメリカ 映画
配給 パラマウント・ピクチャーズ
1991年製作 85分
公開
北米:1991年6月28日
日本:1992年3月14日
製作費 $23,000,000
北米興行収入 $86,930,410
*詳細な内容、結末が記載されています。
■ ストーリー ■
ワシントンD.C.、ホワイトハウス。
麻薬捜査の功績により表彰される警部補フランク・ドレビン(レスリー・ニールセン)は、ジョージ・ブッシュ大統領(ジョン・ロアーク)夫妻が主催する晩餐会の席で、警視総監のアナベル・ブラムフォード(ジャクリーン・ブルックス)に紹介される。
首席補佐官スヌヌは、エネルギー政策担当のアルバート・S・マインハイマー博士(リチャード・グリフィス)などを紹介する。
マンハイマーの研究所で広報部長として働くジェーン・スペンサー(プリシラ・プレスリー)は、別れたドレビンのことを想い涙する。
足の不自由なマインハイマーは車椅子に乗り研究所に戻り、塞ぎ込むジェーンを慰める。
その場のゴミ箱にあったもの(爆弾)が気になった所員は、それを警備員に見せる。 警備員は、それを時計だと思っていじるものの爆発する。 翌日、現場に向かったドレビンは、上司のエド・ホッケン警部(ジョージ・ケネディ)とノードバーグ(O・J・シンプソン)から情況を聞く。 無事だった女性所員が不審な男を目撃していたと知ったドレビンは、それがジェーンだったために驚く。 ジェーンと再会したドレビンは、マンハイマーを紹介され、ホワイトハウスの晩餐会で同席していたと言われる。 ドレビンは、マンハイマーが記憶力抜群であると言われ、二人に研究所内を案内される。 そこにヘキサゴン石油の社長クエンティン・ハプスバーグ(ロバート・グーレ)が現れ、恋人のジェーンが無事だったことを知り安心する。 ハプスバーグが気になったドレビンは、彼に嫌みを言って苛立たせる。 二人がいがみ合うため、ジェーンはハプスバーグに帰ってもらう。 その夜、バーに向かった失意のドレビンは、現れたホッケンに慰められ、奥のテーブルにジェーンがいることを知らされる。 自分を捜して来たと言うジェーンから、爆破前に赤いバンが通りに止まっていたことだけを聞き、ドレビンは彼女に帰っていいと伝える。 まだ用があると言うジェーンは、また友達になりたいと伝えるが、ドレビンからハプスバーグのことを聞かれる。 気分を害したジェーンはドレビンと口論になり、来たのが間違いだと言って帰ってしまう。 マンハイマーのエネルギー政策による損失を恐れる業界の大物達は話し合い、その場に現れたハプスバーグから、本人に意見を聞くように言われる。 拘束されたマンハイマーが車いすのまま連れてこられ、彼に扮した物真似を職業にするアール・ハッカー(リチャード・グリフィス)が現れたため、その場の者達は驚く。 翌日、署に向かったドレビンは、ホッケンと共に、現場から指紋は検出されなかったことを鑑識主任のテッド・オルセン(エド・ウィリアムス)から知らされる。 足跡は見つかり調査中だと聞いたドレビンとホッケンは、研究所の外で財布も発見されたと言われる。 財布の中にあった新聞記事から、デトロイトの元ボクサー、ヘクター・サヴァージ(アンソニー・ジェームズ)のものだと分かったドレビンらは、彼がいると思われる風俗店に向かう。 サヴァージは警官に気づき、店の奥の部屋に隠れる。 その場に到着したドレビンは、ジェーンが言っていた赤いバンを確認して、ノードバーグがそれに発信器を取り付ける。 店員にヘクターのことを聞いたドレビンは、サヴァージが裏口から出て車で逃げたことをホッケンから知らされて追跡する。 発信器をバンに取り付けていたノードバーグは、腕が引っかかっりクリーパーに乗ったまま走り続ける。 途中で腕が外れたノードバーグは、発信器を持ったままクリーパーで坂道を下り止まれなくなる。 坂の下で停車していたドレビンらが乗る車に潜り込んでしまったノードバーグは、そのままの状態で引きずられる。 車が事件現場で急停車したため、ノードバーグは弾き飛ばされ、デトロイト行きのバスの床下に引っかかってしまう。 現場ではサヴァージが人質を取って立て篭もっていたため、ドレビンは情況を聞き、赤いバンの持ち主がハプスバーグであることを知る。 ドレビンに投降するよう言われたサヴェージはそれを拒み、ホッケンにポルシェとジャマイカ行きの航空券を要求する。 その時、装甲車に乗ったドレビンが家に突入し、そのまま突き進んで動物園の壁も突き破り、動物達は逃げ出してしまう。 エネルギー業界が主催するパーティーが開かれ、スピーチするハプスバーグは、ハッカーが扮したマンハイマーを支持することを伝える。 ジェーンがダンスをしていることに気づいたドレビンは、相手のメル・トーメに代わり彼女と踊る。 ハプスバーグが怪しいと話すドレビンだったが、ジェーンはそれを否定して優しい人物だと伝える。 嫉妬しているだけだと言われたドレビンは、ハプスバーグのテーブルに呼ばれる。 近づいて来たハッカーは、ドレビンには研究所で会っているとジェーンに言われて焦る。 ドレビンは、サヴェージの写真を見せてハプスバーグを牽制する。 サヴェージが研究所を爆破し自分名義のバンに乗っていたと言われたハプスバーグは、車は盗まれたもので何も隠していないとドレビンに伝える。 警視総監ブラムフォードがステージに上がりくじ引きが始り、マンハイマー(ハッカー)が呼ばれて、ドレビンが車椅子を押す。 ジェーンとハプスバーグがキスしていたため動揺したドレビンは、その場で騒ぎを起こし、マンハイマーは車いすごと建物から飛び出してしまう。 その後、花束を持ってジェーンのアパートに向かったドレビンだったが、それをサヴェージが監視していた。 ジェーンに謝罪したドレビンは、”ナショナル・プレス・クラブ”で明日、マンハイマーがどんな演説をするのかを尋ねる。 エネルギーの効率化や太陽電池の利用についてを話すと言うジェーンから、大統領がそれを支持した場合は、石油、石炭、核の業界が損をすることをドレビンは知らされる。 記憶力抜群のマンハイマーが、今夜のパーティーで自分を思い出さなかったことに疑問を抱くドレビンは、彼が本人である証拠があるかをジェーンに聞く。 右臀部にアザラシ型のアザがあることを知ったドレビンは、マンハイマーの背が高くなり、左利きになったともジェーンに言われる。 今夜のマンハイマーが偽者で、明日のスピーチで彼が違う話をすると思うのかと言うジェーンは、ドレビンが嫉妬していると考える。 シャワーを浴びたジェーンは、忍び込んで銃を向けるサヴェージに気づき叫び声をあげる。 ジェーンを助けようとして格闘になったドレビンは、廊下の消火ホースをサヴェージにくわえさせて水を出す。 ドレビンから、サヴェージがハプスバーグの手下である証拠の、埠頭の倉庫のパスを見せられたジェーンは驚き、疑ったことを謝罪する。 マンハイマーが倉庫に拘束されていると考えたドレビンは、その場に向かおうとするものの、ジェーンに引き留められて激しく愛し合う。 翌日、ドレビンは、ホッケンとノードバーグと共に倉庫に向う。 屋根から侵入しようとしたドレビンは番犬に追われ、ハプスバーグらが待機していた部屋に落下してしまう。 ドレビンは、ホッケンらに無線機で合図を送る。 拘束されたドレビンは、捕えられていたマンハイマーと替え玉のハッカーが現れたために驚く。 全てが終わった後に殺すと言われたドレビンは、ハプスバーグらが姿を消した後、現れたホッケンらに助けられる。 ナショナル・プレス・クラブ。 余興を行うメキシコ人ミュージシャンに扮して会場に侵入したドレビンらは、ステージで演奏することになってしまい、パフォーマンスを披露する。 その後、スピーチの準備をするハッカーを叩きのめそうとしたドレビンは取り押さえられる。 その間、ホッケンは、マンハイマーを連れてステージの脇に向い、大統領のスピーチが終わるのを待つ。 現れたハッカーが妨害しようとするが、マンハイマーらに阻止される。 混乱の中、大統領はマンハイマーを紹介し、気を失っていたドレビンが意識を取り戻してステージに向かう。 マンハイマーを偽者だと言うドレビンは、彼のズボンを脱がせて臀部のアザを確認する。 アザがあったために、それも描いたものだと言って消そうとするドレビンは取り押さえられる。 現れたホッケンは、マンハイマーの偽者がいることを出席者に伝える。 ノードバーグが捕えたハッカーを連れて現れ、ホッケンは、宣誓供述書を見せながら、犯人がハプスバーグであると言って指差す。 ハプスバーグがいないことに気づいたホッケンらは、ジェーンを連れて逃げた彼を追う。 その間、マンハイマーは、エネルギー政策のスピーチを始める。 ハプスバーグがB計画を実行したことを知ったドレビンは、ジェーンを人質に取った彼が現れたために銃を捨てる。 爆破装置を起動させるという計画を聞いたドレビンは、ノードバーグがが現れたために驚くハプスバーグの隙を見て襲いかかる。 爆破の中止コードを聞き出そうとしたドレビンだったが、ホッケンんがハプスバーグを突き落としてしまう。 入り口のひさしに落下して無事だったハプスバーグは、その場を去ろうとするものの、動物園から逃げ出したライオンに食い殺される。 ジェーンを助けて爆破を解除しようとしたドレビンは、彼女に避難するよう伝える。 この場に残ると言うジェーンと共に、ドレビンは爆破を阻止しようとする。 ホッケンとノードバーグは、スピーチに飽きて眠ってしまった人々を起こして避難させようとする。 マンハイマーに恋愛小説を読ませて出席者を起こしたホッケンだったが、ノードバーグが爆発のことを口にしてしまい、その場はパニックになる。 爆破寸前で焦るドレビンは、逃げようとし電源コードに引っかかり、コンセントが抜けて爆破装置は停止する。 その後、ステージで称えられたドレビンは、FBIに準ずる新機関、特捜局長官就任を大統領から要請される。 ドレビンが遠い存在になると考え、その場を去ろうとしたジェーンだったが、彼のスピーチを聞いて感激する。 求婚されたジェーンは、ドレビンに駆け寄ってそれを受け入れ、二人は愛を確かめる。 大統領夫妻とジェーンと共にバルコニーに現れたドレビンは、民衆の声援に応える。 誤って大統領夫人バーバラ・ブッシュ(マージェリー・ロス)を突き落としてしまったドレビンは、彼女のドレス掴むものの破れてしまう。 大統領夫人はバルコニーにしがみつくものの、ドレビンらは気づかない。
...全てを見る(結末あり)
裏口で待っているはずのジェーンがいないために、ドレビンらは違う方法で内部に入ろうとする。
参考:
・「裸の銃を持つ男」(1988)
・「裸の銃を持つ男PART2 1/2」(1991)
・「裸の銃を持つ男PART33 1/3」(1994)
*(簡略ストー リー)
ワシントンD.C.。
警部補フランク・ドレビンは、新たなエネルギー政策を発表するマンハイマー博士の研究所爆破事件、上司ホッケン警部と同僚のノードバーグと共に捜査する。
研究所に勤めていた元恋人ジェーンと再会したドレビンは、彼女から情報を入手する。
その頃、ジェーンと恋人関係にあった石油会社社長ハプスバーグは、業界の損失となるマンハイマーの政策に関するスピーチを阻止しようとする。
マンハイマーを拉致して替え玉ハッカーにスピーチさせようとしたハプスバーグだったが、ドレビンがその陰謀に気づく・・・。
__________
休む間もないギャグの連続、警戒でテンポの良いデヴィッド・ザッカーの演出が大いに受けてヒットした前作に続くシリーズ第二作。
主要登場人物は同じなのだが、前作のロサンゼルスから舞台をワシントンD.C.に移し、相変わらず慌ただしい騒動が全編で巻き起こる楽しい作品。
ドラマのキーマンの一人である大物として、前回のエリザベス女王に続き、今回はジョージ・ブッシュ大統領夫妻が登場して騒動に巻き込まれる展開が実に可笑しい。
有名映画のパロディ・シーンが随所に挿入されてファンには嬉しいのだが、ややギャグのネタが切れてきたのかとも思える。
デヴィッド・ザッカーの弟ジェリー・ザッカーが前年に監督した大ヒット作「ゴースト/ニューヨークの幻」(1990)のパロディも登場する。
北米興行収入は、前作を上回る約8700万ドルのヒットとなった。
とぼけた表情と行動で周囲を騒動に巻き込みながらも、事件を解決してしまう主人公を熱演するレスリー・ニールセン、彼とは別れていたものの、今回の事件で再び結ばれて結婚することになるプリシラ・プレスリー、主人公を支える上司ジョージ・ケネディ、同じく同僚のO・J・シンプソン、石油会社の社長で陰謀の黒幕ロバート・グーレ、政府のエネルギー製作を担当する博士と替え玉の二役を演ずるリチャード・グリフィス、警視総監ジャクリーン・ブルックス、前作でも登場する鑑識主任エド・ウィリアムス、黒幕の部下アンソニー・ジェームズ、ジョージ・ブッシュ大統領のジョン・ロアーク、バーバラ・ブッシュのマージェリー・ロス、前作にも出演した警察署にいた悪党ウィアード・アル・ヤンコビック、石油業界の大物ロイド・ボックナー、本人役で、パーティーでヒロインと躍るメル・トーメと、オープニング・クレジットで登場するパトカーのサイレンを殴るザ・ザ・ガボールなども登場する。