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裸の銃を持つ男 The Naked Gun: From the Files of Police Squad! (1988)

1982年からABCでテレビ放映されたデヴィッド・ザッカージム・エイブラハムズジェリー・ザッカーによるコメディ・シリーズ”Police Squad!”を基に製作された作品。
なぜか事件を解決してしまう間抜けな刑事が巻き起こす騒動を描く、製作総指揮、監督、原作、脚本デヴィッド・ザッカー、主演レスリー・ニールセンプリシラ・プレスリージョージ・ケネディO・J・シンプソンリカルド・モンタルバン他共演の爆笑コメディ。

アカデミー賞 ■ ストーリー ■ 解説


コメディ


スタッフ キャスト
監督:デヴィッド・ザッカー

製作:ロバート・K・ワイス
製作総指揮
ジム・エイブラハムズ
デヴィッド・ザッカー
ジェリー・ザッカー
原作
Police Squad!
デヴィッド・ザッカー
ジム・エイブラハムズ
ジェリー・ザッカー
脚本
デヴィッド・ザッカー
ジム・エイブラハムズ
ジェリー・ザッカー
パット・プロフト
撮影:ロバート・M・スティーヴンス
編集:マイケル・ジャブロウ
音楽:アイラ・ニューボーン

出演
フランク・ドレビン:レスリー・ニールセン
ジェーン・スペンサー:プリシラ・プレスリー
エド・ホッケン:ジョージ・ケネディ
ノードバーグ:O・J・シンプソン
ヴィンセント・ラドウィッグ:リカルド・モンタルバン
市長:ナンシー・マーチャンド
テッド・オルセン:エド・ウィリアムス
パプシュミア:レイ・バーク
エリザベス2世:ジャネット・チャールズ
ウィルマ・ノードバーグ:スーザン・ボービアン
自動車教習所の教官:ジョン・ハウスマン
エンジェルスの監督:ローレンス・ティアニー
本人:ウィアード・アル・ヤンコビック
本人:レジー・ジャクソン

アメリカ 映画
配給 パラマウント・ピクチャーズ
1988年製作 85分
公開
北米:1988年12月2日
日本:1989年4月22日
製作費 $12,000,000
北米興行収入 $78,041,830


*詳細な内容、結末が記載されています。
ストーリー
ベイルート
アメリカを敵視する国々の首脳会議が開かれていた。

休暇でその地を訪れていたロサンゼルス市警の警部補フランク・ドレビン(レスリー・ニールセン)は会議室に侵入し、各国首脳を叩きのめしてしまう。

ロサンゼルス港
麻薬取引を捜査していたノードバーグ刑事(O・J・シンプソン)は、その現場である船に侵入するものの、ヴィンセント・ラドウィッグ(リカルド・モンタルバン)の命令で銃撃され海中に落下する。

ロサンゼルス国際空港
英雄として帰国したと思い込んでいるドレビンを迎えた上司のエド・ホッケン警部(ジョージ・ケネディ)は、集まったマスコミやファンが、ミュージシャンのウィアード・アル・ヤンコビックの到着を待っていたことを知る。

一命を取り留めたノードバーグの様態を気にするドレビンは、生死の境をさ迷う彼を見舞う。
...全てを見る(結末あり)

”愛してる”など、ノードバーグのうわ言が理解できないドレビンとホッケンは、付き添っていた妻のウィルマから、パナマ船籍でカラカス発の”アイラブユー”の写真を受け取る。

ホッケンは、ノードバーグが船の名前を言ったことを気づき、捜査をするために人員を回してほしいとドレビンから頼まれる。

エリザベス女王訪問の警備があるために無理だとホッケンに言われたドレビンは、ノードバーグを撃った相手を必ず逮捕することをウィルマに約束する。

市庁舎
エリザベス女王を歓迎するための記者会見をする市長(ナンシー・マーチャンド)は、身辺警備を担当するドレビンを紹介する。

しかし、ドレビンの失言を気にする市長は、彼のスピーチを止めさせる。

ホッケンと共にノードバーグが救出された港に向かったドレビンは、財閥の総帥でもあるラドウィッグが関係している可能性に気づく。

ラドウィッグは、女王歓迎委員会の委員長として市長に指名された人物だったが、ドレビンは、麻薬と殺人についての質問をするため彼のオフィスに向かう。

ドレビンから生きていたノードバーグの件などを聞きだしたラドウィッグは、彼の様態を確認する。

話を終えたドレビンは、ラドウィッグの秘書ジェーン・スペンサー(プリシラ・プレスリー)から、埠頭の帳簿を渡される。

何かお礼をしたいというドレビンはジェーンに惹かれてしまい、夕食に誘うことを約束してその場を去る。

社員の悪事を事前に防ぐと言うラドウィッグは、ドレビンに近づき情報を入手することをジェーンに指示する。

鑑識に向かったドレビンは、主任のテッド・オルセン(エド・ウィリアムス)から、毒針を発射させて。相手を一時的に眠らせるカフスボタンを渡される。

ドレビンは、ノードバーグの上着の糸くずから、純粋のヘロインが検出されたことをテッドから知らされる。

ノードバーグを疑い始めたホッケンは、女王訪問の件もあり、警察や市の名誉にかかわることだと言って、24時間以内にノードバーグの疑惑を晴らすようドレビンに命ずる。

テロリストのパプシュミア(レイ・バーク)をオフィスに招いたラドウィッグは、2000万ドルの報酬を受け取る女王暗殺計画について話し、催眠術を実演して、それにより計画を実行することを伝える。

病院に向かったドレビンは、催眠術をかけられた医師がノードバーグを殺そうとしていることに気づき、それを阻止しようとする。

病室の窓から脱出した医師を追ったドレビンは、相手が車を奪って逃げたために、通りがかった自動車教習所の車を止める。

教官(ジョン・ハウスマン)と教習生のステファニーと共に医師を追ったドレビンだったが、医師は事故を起こして爆死する。

帰宅したドレビンは、人の気配を感じて警戒するが、キッチンには料理をするジェーンがいた。

食事をしたドレビンは、”アイラブユー”の写真をジェーンに見せて話をする。

ドレビンを騙す気になれなくなったジェーンは、全てを話そうとするが、彼はそれを愛の告白と勘違いしてしまう。

そして、ドレビンとジェーンは愛し合い、二人は、その後も親交を深める。

ホッケンと張り込みをして、ラドウィッグのオフィスに忍び込んだドレビンは、女王の死が確認された場合は、スイス銀行に2000万ドルを入金するというパプシュミアからのメモを確認する。

メモにライターの火が引火して慌てたドレビンは部屋を荒らしてしまい、窓から脱出するものの、ビルの住人の女性の部屋に入り騒ぎを起こす。

翌日、住居侵入に器物破損と放火などを市長に追及されたドレビンは、ラドウィッグが、女王暗殺計画に関与している可能性を伝える。

ラドウィッグは信用できる人物だと言ってドレビンの話を聞き入れる気のない市長は、女王歓迎レセプションへの出席を禁ずる。

帰宅したドレビンは、訪ねて来たジェーンに、ラドウィッグが危険な男だと言って警戒させるものの、彼女は上司を信じていると答える。

疑いを晴らすために、ラドウィッグが会いたいと言っていることを知らされたドレビンは、ジェニーに用心するようにと伝える。

その夜、精肉工場に向かったドレビンは、殺し屋に襲われながらも、銃撃戦の末に相手を倒す。

女王歓迎レセプションの会場を警備していたホッケンは、現れたドレビンから、ラドウィッグの雇った殺し屋と撃ち合いをしてきたと言われる。

女王が暗殺されると断言するドレビンは、ホッケンと共に警備をする。

ジェーンと同席していたラドウィッグは、始末したはずのドレビンが現れたために驚く。

ドレビンに牽制されたラドウィッグは、疑う証拠を出せと言って席を外す。

ジェーンが自分を罠にハメたと考えるドレビンは、彼女を非難し、別れることを告げて席を離れる。

市長に紹介された女王は会場に現れ、ドレビンはファンファーレに驚いてしまう。

進呈する銃を構えているラドウィッグに気づいたドレビンは、それを阻止しようとして女王に飛びついてしまう。

その事件は、写真入りで新聞記事になり、ドレビンはクビになる。

デスクを片付けていたドレビンは、現れたジェーンから、女王を野球場で暗殺するという、ラドウィッグの話を聞いたことを知らされる。

その場に向い事件を解決すると言うドレビンに、ホッケンは、復職のために協力すると伝える。

初めて会った時から愛を感じて幸せだったとジェーンに言われたドレビンは、自分も同じだと答える。

アナハイム・スタジアム
カリフォルニア・エンゼルスシアトル・マリナーズの試合開始を前に、ドレビンはラドウィッグの逮捕を焦るが、7回まで待ち市長に見つからないようにとホッケンに言われる。

女王が到着し、ラドウィッグとジェーンも同じロイヤルボックスに着席する。

ラドウィッグは、ジェーンが落ち着かない様子を気にする。

世界的なオペラ歌手に扮して国歌斉唱をを始めたドレビンだったが、その酷い歌声が巨大モニターに映し出され、ホッケン、ラドウィッグとジェーン、市長がそれに気づき驚く。

警官が現れたために、歌い終わってその場から逃れたドレビンは、控室から出てきた審判を殴り気絶させる。

女王の始球式に続き試合開始の準備は進み、主審に扮したドレビンがグラウンドに現れる。

ドレビンは、エンゼルスの監督(ローレンス・ティアニー)から試合を早く始めるようにと言われる。

試合は始り、ホッケンは主審がドレビンであることに気づく。

ドレビンは、選手達の中に暗殺者がいないかを調べながら、試合を進める。

7回の表になり、ドレビンに話しかけて怪しい者がいないことを確かめたホッケンは、試合を引き延ばすよう指示する。

ドレビンは騒ぎを起こし、試合は混乱する。

その時、催眠術をかけられたエンゼルスのライトを守っていたレジー・ジャクソンが、セカンドベースの下に隠されていた銃を手にしてロイヤルボックスに向かう。

それをジェーンに知らされたドレビンは、レジー・ジャクソンに襲いかかる。

ジェーンに銃を向けたラドウィッグは、彼女を連れてその場を離れる。

選手達は乱闘になり、そこから抜け出したレジー・ジャクソンは女王に近づく。

ドレビンは、鑑識のテッドに渡されていたカフスボタンの毒針を、レジー・ジャクソンに向けて狙い撃つ。

毒針を受けたためにレジー・ジャクソンの放った弾丸は逸れて、二階席の太った女性が銃弾を受け、彼の上に落下する。

主審が女王を救ったと言って興奮する市長に、あれはドレビンだとホッケンが知らせる。

観客のから喝采を受けたドレビンは、ラドウィッグに連れ去られるジェーンを救おうとする。

銃を向けられたドレビンは、カフスボタンでラドウィッグを狙う。

それを受けたラドウィッグは、地上に落下してしまう。

ラドウィッグは、バスとローラー車に轢かれ、その上をUSC南カリフォルニア大学)のマーチング・バンドが通り過ぎる。

それをホッケンと確認したドレビンは、催眠術がかかり銃を手にしたジェーンに命を狙われる。

ドレビンはジェーンに近づきながら愛を語り、その様子がスタジアムに映し出される。

結婚指輪をジェーンに渡したドレビンは、正気に戻った彼女を抱きしめる。

それを見ていた観客と選手達は、感激して抱き合う。

市長はドレビンの行動を称え、復職してほしいことを伝える。

ノードバーグも車いす姿で現れ、ドレビンは彼の回復を喜ぶ。

ドレビンに肩を叩かれたノードバーグは、そのまま階段を滑り落ちてグラウンドに落下する。

それに気づかないドレビンは、ジェーンと共にその場を去る。


解説 評価 感想

参考:
・「裸の銃を持つ男」(1988)
・「裸の銃を持つ男PART2 1/2」(1991)
・「裸の銃を持つ男PART33 1/3」(1994)

*(簡略ストー リー)
ロサンゼルス市警の警部補フランク・ドレビンは、同僚のノードバーグが重傷を負ったことを上司ホッケンから知らされ、その原因を探る。
財閥の総帥であるラドウィッグが、犯罪も絡んだその事件に関与していると考えたドレビンは、捜査を始めようとする。
その頃、エリザベス女王訪問を控えて警察は警備を強化していたのだが、実はラドウィッグは、テロリストからの依頼を受けて、女王暗殺計画を実行しようとしていた。
ラドウィッグは、ドレビンに近づき情報を入手することを秘書のジェーンに命ずる。
それを知らずにジェーンに惹かれるドレビンは、犯罪に手を染めていると思われるラドウィッグが、女王を暗殺しようとしていることを知るのだが・・・。
__________

わずか6話で打ち切られたテレビ・シリーズ”Police Squad!”の映画化で、それを手掛けたデヴィッド・ザッカー,ジム・エイブラハムズ,ジェリー・ザッカーが、”執念”で製作したような作品。

テレビ・シリーズでも主人公を演じたレスリー・ニールセンが主演し、脇を固める実力派スター、ジョージ・ケネディリカルド・モンタルバン、妖艶なプリシラ・プレスリーO・J・シンプソン他豪華出演者なども話題になった。

話の内容は単純なのだが、デヴィッド・ザッカーのテンポの良い軽快な演出、見所満載の痛快爆笑コメディとして大いに楽しめる。

どこか古風なギャグの連続により、切れ目ない場面展開は心地良ささえ感じる。

ギャグの場面で様々な工夫が凝らされ、製作費(1200万ドル)を有効に使っているという感じも受ける本作は、北米興行収入約7800万ドルのヒットとなり、シリーズ化された。

本人は大真面目でも周囲を騒動に巻き込んでしまい、それでも事件を解決するという主人公の刑事を熱演するレスリー・ニールセン、スパイとして主人公に接近するものの、惹かれ合う仲になるプリシラ・プレスリー、間抜けではあるが、主人公を決して見捨てない上司のジョージ・ケネディ、主人公の同僚O・J・シンプソンエリザベス女王暗殺計画を実行する財閥の総帥リカルド・モンタルバン、市長ナンシー・マーチャンド、鑑識主任エド・ウィリアムス、テロリストのレイ・バークエリザベス女王ジャネット・チャールズ、ノードバーグ(O・J・シンプソン)の妻スーザン・ボービアン、自動車教習所の教官ジョン・ハウスマンカリフォルニア・エンゼルスの監督ローレンス・ティアニー、そして、ウィアード・アル・ヤンコビックレジー・ジャクソンも本人役で出演している。


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