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奇蹟の処女 The Miracle Woman (1931)

人を騙しながらカリスマ伝道師となった女性が盲目の男性と出会ったことをきっかけに人生を考え直す姿を描く、製作ハリー・コーン、監督フランク・キャプラ、主演バーバラ・スタンウィックデヴィッド・マナーズサム・ハーディーベリル・マーサー他共演のドラマ。

アカデミー賞 ■ ストーリー ■ 解説


ドラマ


スタッフ キャスト
監督:フランク・キャプラ
製作:ハリー・コーン
原作
”Bless You Sister”
ジョン・ミーハン
ロバート・リスキン
脚本:ジョー・スワーリング
撮影:ジョセフ・ウォーカー
編集:モーリス・ライト

出演
フローレンス・ファロン:バーバラ・スタンウィック
ジョン・カーソン:デヴィッド・マナーズ
ボブ・ホーンズビー:サム・ハーディー
ヒギンズ夫人:ベリル・マーサー
ビル・ウェルフォード:ラッセル・ホプトン
シンプソン:チャールズ・ミドルトン
コリンズ:エディ・ボランド
ガッシー:セルマ・ヒル

アメリカ 映画
配給 コロンビア・ピクチャーズ
1931年製作 90分
公開
北米:1931年7月20日
日本:1931年


ストーリー
フローレンス・ファロン(バーバラ・スタンウィック)は、長年、教会のために尽くしてきた父に引退を迫る助祭長シンプソン(チャールズ・ミドルトン)に反発する。
亡くなった父に代わり説教を始めたフローレンスは、助祭長らを批判して憤慨する。
信者たちはその場を去り、愕然とするフローレンスだったが、話を聞いていた旅人ボブ・ホーンズビー(サム・ハーディー)は、彼女を説得して伝道師になることを勧める。
実は人々を騙し伝道活動をして大金を手に入れようと考えていたホーンズビーは、すべてを失ったフローレンスを利用して、その計画を実行し成功する。
シスター・ファロンとして人気伝道師となったフローレンスは、ホーンズビーらと共に旅を続ける。
盲目の退役軍人ジョン・カーソン(デヴィッド・マナーズ)は、ラジオで流れるフローレンスの話を聞き、同じアパートの居住者で親切にしてくれるヒギンズ夫人(ベリル・マーサー)と共に伝道会場に向かう。
フローレンスは、自分の話を聞きステージに上がった盲目のジムを祝福する。
その後、祝宴に出席しようとしたフローレンスは、雨の中でジムに再会し、彼をアパートに送る。
純真な心の持ち主のジムとの時間に心の安らぎを感じるフローレンスは、自分の行いについて考え直すのだが・・・。


解説 評価 感想

ジョン・ミーハンロバート・リスキンによる舞台劇”Bless You Sister”を基に、 製作ハリー・コーン、監督フランク・キャプラバーバラ・スタンウィックデヴィッド・マナーズが共演した作品。

5作で組んだフランク・キャプラバーバラ・スタンウィックにとって2作目の作品。

1920~1930年代にかけて、カナダペンテコステ派の福音伝道を行ったエイミー・センプル・マクファーソンをモデルにしたと言われている作品。

1919年のサイレント映画”The Miracle Man”と1992年のスティーヴ・マーティン主演の「奇跡を呼ぶ男」は、本作と物語が似ている。

牧師として教会に尽くした父を亡くし絶望した女性が、イカサマ伝道師として人々を騙し続けるものの、盲目の青年との出会いで改心し新たな人生を歩むまでを、フランク・キャプラらしいヒューマンタッチの内容と共に、ほのかな愛情も描いた秀作ドラマ。

主演のバーバラ・スタンウィックは、父を亡くし無一文からすべてを手に入れる伝道師となるが、人としての真の人生を歩む道を見つける女性を熱演している。

主人公と出会い自然に惹かれ合うようになる盲目の青年デヴィッド・マナーズ、主人公を利用して人々を騙す伝道団のリーダー、サム・ハーディー、青年と同じアパートに住む親切な婦人ベリル・マーサー、伝道団の会計係ラッセル・ホプトン、主人公の父親を引退させようとする助祭長チャールズ・ミドルトン、伝道団サクラ、エディ・ボランドセルマ・ヒルなどが共演している。


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