超能力部隊”新地球軍”の存在を知った記者と元部隊員との旅を描く、製作、監督グラント・ヘスロヴ、製作、主演ジョージ・クルーニー、ユアン・マクレガー、ジェフ・ブリッジス、ケヴィン・スペイシー、スティーヴン・ラング、ロバート・パトリック他共演のブラック・コメディ。 |
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■ スタッフ キャスト ■
監督:グラント・ヘスロヴ
製作総指揮
バーバラ・A・ホール
ジェイムズ・ホルト
アリソン・オーウェン
デヴィッド・M・トンプソン
製作
ポール・リスター
ジョージ・クルーニー
グラント・ヘスロヴ
原作:ジョン・ロンスン
脚本:ピーター・ストローハン
撮影:ロバート・エルスウィット
編集:タチアナ・S・リーゲル
音楽:ロルフ・ケント
出演
リン・スキップ・キャシディ軍曹:ジョージ・クルーニー
ボブ・ウィルトン:ユアン・マクレガー
ビル・ジャンゴ中佐:ジェフ・ブリッジス
ラリー・フーパー:ケヴィン・スペイシー
ディーン・ホップグッド准将:スティーヴン・ラング
トッド・ニクソン:ロバート・パトリック
デボラ・ウィルトン:レベッカ・メイダー
ジム・ホルツ少佐:グレン・モーシャワー
ガス・レイシー:スティーブン・ルート
マフムード・ダーシュ:ワリード・ズエイター
アメリカ/イギリス 映画
配給
Overture Films
Momentum Pictures
2009年製作 93分
公開
北米:2009年11月6日
イギリス:2009年11月6日
日本:2010年8月14日
製作費 $25,000,000
北米興行収入 $32,416,110
世界 $68,968,690
*詳細な内容、結末が記載されています。
■ ストーリー ■
1983年、フォート・ブラッグ基地。
アメリカ陸軍情報部のディーン・ホップグッド准将(スティーヴン・ラング)は、部下に、隣の部屋に行くと言って壁に衝突して倒れる。
2002年、秋、ミシガン州、アナーバー。
地方新聞社の記者ボブ・ウィルトン(ユアン・マクレガー)は、元軍人の自称超能力者ガス・レイシー(スティーブン・ルート)から、意味不明な”オカルト部隊”の話を聞く。
2003年1月。
幸せだったはずのボブは、妻デボラ(レベッカ・メイダー)を編集長に奪われてしまい、ショックを受け、その後、始まったイラク戦争取材のために現地に向かう。
2003年5月、クエート。 レイシーによれば、リンが優秀な超能力者だということだったのだが、その名前を出した途端、彼は立ち去ってしまう。 リンを追ったボブは、事情を説明した後で部屋に招かれ、彼が、”フォート・ブラッグ”で訓練を受けた、超能力スパイ又は”ジェダイの戦士”で、特殊部隊”新地球軍”の元1等軍曹だったと知らされる。 1972年、ビンジュオン、ベトナム。 帰国後ジャンゴは、軍を離れヒッピーの修行を積み、復帰して”新地球軍マニュアル”についての報告書を提出する。 ホップグッド准将は、ジャンゴが提唱する”新地球軍”に惚れ込み、上官にその必要性を説く。 そして、ジャンゴは”新地球軍”の初代指揮官となる。 2003年。 道路の岩に激突して立ち往生したリンとボブは、何者かに捕らえられてしまう。 1983年。 そんな時、SF作家になることを挫折したラリー・フーパー(ケヴィン・スペイシー)が入隊し、嫌われ者である彼をリンは心から憎んだ。 その後、才能を発揮した優秀なリンは、ジャンゴに期待される。 2003年。 しかし、警備会社の銃撃戦に巻き込まれ、リンが砂漠で激突してしまったマフムード・ダーシュ(ワリード・ズエイター)の家に逃げ込む。 フォート・ブラッグ。 失意のホップグッド准将は、辞任して数年後に死亡し、軍を解雇されたジャンゴは、リンに別れを告げる。 後任はジム・ホルツ少佐(グレン・モーシャワー)で、ジャンゴとは全く違う方法で、部隊の改革を勧める。 2003年。 1983年。 その後、リンは服務期間を終えて軍を去る。 2003年。 その後、2人の前に、実験用の大量のヤギと共にジャンゴ、そしてフーパーが現れる。 ジャンゴとフーパーは、超能力を研究する民間企業に関わり、”新地球軍”を再建しようとしていたのだった。 ボブはジャンゴから”新地球軍”の教えを受け、リンはフーパーに仲間に加わるよう誘われる。 翌朝、ボブとジャンゴは、食事の卵と水にLSDを混ぜたことをリンに知らせる。 基地内を混乱させた彼らは、ヤギや拘束されていた捕虜を解放する。 リンとジャンゴは、ボブに見たことを世間に知らせろと言い残し、ヘリコプターで飛び立ち、その後2人は消息を絶つ。 帰国したボブは、全てを記事にして各方面に送るが、結局は、イラク人捕虜が、”バーニー&フレンズ”のテーマ曲を24時間聞かされているという、ジョーク程度の報道しかされなかった。 数年後、事実を明らかにしない権力に対し、抵抗し続けようとするボブは、オフィスの壁に向かって突き進み姿を消す。
”デュイット資源”の社員リン・スキップ・キャシディ(ジョージ・クルーニー)に出会ったボブは、彼がレイシーの語っていた人物だと気づく。
...全てを見る(結末あり)
ベトナム戦争中、陸軍士官ビル・ジャンゴ(ジェフ・ブリッジス)は、負傷し幻覚を見てしまう。
そのマニュアルを見せられたボブは、リンのイカれた言動に同行を後悔しながらイラク入りする。
”新地球軍”に参加したリンは、この上ない幸福感を味う。
ある”技”を使って逃亡したリンとボブは、その後、陸軍商務部のトッド・ニクソン(ロバート・パトリック)に保護される。
フーパーは、新入隊員に洗脳実験を試して自殺させてしまい、彼の関与が立証されないまま、ジャンゴが責任を問われ窮地に追い込まれる。
マフムードに車を調達してもらったリンとボブは、砂漠をひた走るが、IED(即席爆破装置)で吹き飛ばされ、2人は徒歩で砂漠を進む。
フーパーは、ヤギを使ったある実験をホルツ少佐に提案し、リンは見事に超能力でそれを殺してしまう。
現れたヤギに誘われたリンとボブは水場を見つけ、救助された2人は軍の施設に収容される。
*(簡略ストー リー)
地方新聞記者のボブ・ウィルトンは、妻に浮気されてしまう。
そのショックでボブは、始まったばかりのイラク戦争の取材に旅立つ。
クエートで、以前の取材で聞いていた超能力者のリン・スキップ・キャシディに偶然出会ったボブは、彼から超能力部隊”新地球軍”の存在を知らされる。
その元部隊員だったと言うリンと共にイラク入りしたボブは、部隊を発足させたジャンゴの話なども聞かされる。
リンの奇妙な言動に、同行を後悔したボブは、拉致や銃撃戦に遭いながら、ある研究施設にたどり着く。
そしてリンは、そこで、大量のヤギを使って研究を続けていた、ジャンゴに再会するのだが・・・。
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2004年に発表された、ジョン・ロンスンの著書”The Men Who Stare at Goats”を基に製作された作品。
盟友ジョージ・クルーニーと共に、製作会社”Smoke House”を設立した、俳優、そして「グッドナイト&グッドラック」(2005)の脚本なども手がけ活躍する、グラント・ヘスロヴの監督作品。
実際に、アメリカ陸軍に存在していたという超能力部隊をモデルにした作品ではあるが、完全なコメディなのでリアリティーは感じられない。
抱腹絶倒とも言えないネタやギャグの連発にやや期待はずれだと思いきや、多くの個性派スター達が、面白おかしく演じている姿はユーモラスで楽しい。
ブラック・コメディとしての要素も、ラストで強烈なインパクトとして表現されている。
「スター・ウォーズ」シリーズでオビ=ワン・ケノービを演じたユアン・マクレガーの前で、ジョージ・クルーニーが、必死に”ジェダイ計画”又は”ジェダイの戦士”などと、真顔で説明する姿が実に可笑しい。
せっかくの豪華キャストの競演も、意味不明な邦題が注目度を下げているのは残念だ。
本国をはじめ、興行的には成功しなかった作品。
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北米興行収入 $32,416,110
世界 $68,968,690
異様な雰囲気で元超能力エリート兵を熱演するジョージ・クルーニー、妻の浮気への反発で、国家の秘密計画を知ってしまう記者のユアン・マクレガー、その計画の立案者であるジェフ・ブリッジス、彼を陥れる部隊員ケヴィン・スペイシー、計画に惚れ込む准将スティーヴン・ラング、軍商務部担当官ロバート・パトリック、ボブ(E・マクレガー)の妻レベッカ・メイダー、計画を受け継ぐ二代目指揮官のグレン・モーシャワー、自称超能力者スティーブン・ルート、主人公達の協力者ワリード・ズエイターなどが共演している。