偶然知り合った殺し屋とビジネスマンの奇妙な友情を描く、製作、主演ピアース・ブロスナン、グレッグ・キニア、フィリップ・ベイカー・ホール、ホープ・デーヴィス他共演、監督、脚本リチャード・シェパードによるコメディ・ドラマ。 |
■ スタッフ キャスト ■
監督:リチャード・シェパード
製作:ピアース・ブロスナン他
脚本:リチャード・シェパード
撮影:デヴィッド・タッターサル
編集:キャロル・クラヴェッツ
音楽:ロルフ・ケント
出演
ジュリアン・ノーブル:ピアース・ブロスナン
ダニー・ライト:グレッグ・キニア
キャロリン”ビーン”ライト:ホープ・デーヴィス
ランディ:フィリップ・ベイカー・ホール
ラヴェル:ディラン・ベーカー
フィル・ギャリソン:アダム・スコット
ジュヌヴィエーヴ:ポーシャ・ドーソン
アメリカ 映画
配給 ワインスタイン・カンパニー
2005年製作 97分
公開
北米:2005年12月30日
日本:未公開
製作費 $10,000,000
北米興行収入 $12,594,700
世界 $17,297,240
*詳細な内容、結末が記載されています。
■ ストーリー ■
デンバー。
殺し屋のジュリアン・ノーブル(ピアース・ブロスナン)は、ターゲットの男の”ポルシェ”が爆発したのを確認して、その場を立ち去る。
ビジネスマンのダニー・ライト(グレッグ・キニア)は、二日間の出張のため、妻キャロリン”ビーン”(ホープ・デーヴィス)に別れを告げ、同僚フィル・ギャリソン(アダム・スコット)と共にメキシコに向かう。
メキシコシティ、カミーノ・レアル・ホテル。
バーで闘牛のチケットを手配したジュリアンは、運び屋から鞄を受け取り、部屋に向かい中身の武器などを確認する。
その後、ジュリアンは連絡員のランディ(フィリップ・ベイカー・ホール)と接触し、仕事を早く済ますようせかされる。 無事にプレゼンを成功させたダニーは、その夜、気分よくバーで酔っていた。 そこに、その日が誕生日だったジュリアンが現れ、ダニーと一瞬気まずい雰囲気になるものの、二人は飲みながら会話を始める。 世間話を始めた二人は、ジュリアンが家族のことを尋ねたため、ダニーは3年ほど前に、息子を事故で亡くしたことを語る。 しかし、ジュリアンは突然、下ネタ話を始め、ダニーは気分を害しその場から立ち去る。 翌日、仕事の件で滞在延長を決めたダニーの前にジュリアンが現れる。 昨晩のことを謝罪したジュリアンは、自分も妻を亡くしたために、心に傷を負っていることを伝え、埋め合わせとしてダニーを闘牛に誘う。 仕方なくそれに付き合ったダニーは、ジュリアンの職業を尋ねるが、彼はそれを語ろうとしない。 しかし、しつこく尋ねるダニーに、ジュリアンは自分が殺し屋だと伝え、その証拠を見せようとする。 ある男に目を付けたダニーは、ジュリアンに彼を抹殺できるかを問う。 ジュリアンは、その段取りから方法、そして殺す寸前の行為までを手際よく見せ、ダニーは興奮してしまう。 急ぎの仕事があるというジュリアンは、ダニーに5万ドルの報酬で、それを手伝わせようとする。 当然のごとくダニーはそれを断り、それ以上、話すことがなくなったジュリアンは、苛立ちながら立ち去ってしまう。 ホテルの部屋に戻ったダニーは、フィルからの連絡で、今回の契約がボツになったことを知らされる。 その後、ジュリアンが謝罪に現れるが、ダニーは返事をすることを躊躇する・・・。 半年後、ブダペスト。 ランディは、後悔することになると言って、今回の仕事は片付けるように指示を出す。 しかし、ジュリアンは仕事をしくじってしまい、ランディは連絡係ラヴェル(ディラン・ベーカー)から、用無しのジュリアンが抹殺されることを知らされる。 デンバー、クリスマス・シーズン。 異常な雰囲気のジュリアンを気にするものの、銃などに興味を持つビーンは、ダニーと共に彼を歓迎する。 ジュリアンは二人に、仕事が思うようにこなせなくなったことを話し、家もない自分が、ダニーの元に来たくなったことを語る。 その後、ジュリアンの妻が死んだ話が嘘だと分かり、ダニーは憤慨する。 しかし、ビーンがダニーをなだめ、帰ろうとしたジュリアンを引き止める。 夜中に、ダニーを起こしたジュリアンは、窮地を脱する方法が見つかり、仕事に手を貸して欲しいことを伝える。 ツーソン。 しかし、ジュリアンはターゲットを狙撃することが出来ず、動揺する彼はダニーに励まされる。 二人は、デンバーに戻る機内で、メキシコの夜のことを思い出す。 謝罪に来たジュリアンを部屋に入れたダニーは、ボツになった取引のライバルを殺すことを彼に依頼する。 しかし、ジュリアンは、一生後悔することになると言ってそれを引き受けなかった。 そのことで、ダニーは、ジュリアンを友として受け入れて感謝し、彼が自分を狙う者を殺し、安泰だということを知らされる。 ダニーとビーンの息子の墓参りに付き合ったジュリアンは、引退後に暮らすことをダニーに伝えておいた、ギリシャのパンフレットを車のワイパーに残してその場を立ち去る。
...全てを見る(結末あり)
世界中で仕事をこなしていたジュリアンは、現れたランディに、第一線から手を引くことを伝える。
ある夜、突然、訪ねて来たジュリアンに驚くダニーは、彼が殺し屋だということを知る妻ビーンと様子を窺う。
仕方なく協力することになったダニーは、ジュリアンと共に競馬場に向かう。
__________
__________
*(簡略ストー リー)
メキシコに出張した、ビジネスマンのダニー・ライトは、プレゼンを成功させて、気分よくバーで酔っていた。
そこで、風変わりな男ジュリアン・ノーブルと会話を交わしたダニーだったが、子供を事故で亡くした話に対して下ネタで返され、気分を害し、その場を立ち去る。
翌日、ダニーに謝罪したジュリアンは、埋め合わせに彼を闘牛場に招待し、自分が殺し屋であることを伝え、それを証明して見せる。
その後、急ぎの仕事を手伝って欲しいことをダニーに伝えたジュリアンだったが、それを断られ苛立ちその場を去る。
半年後、ジュリアンは世界中で仕事をこなしていたが、思うような仕事が出来なくなり、第一線を退くことを決める。
しかし、その結果、ジュリアンは命を狙われることになり、助けを借りにダニーの元に向かうのだが・・・。
__________
”ジェームズ・ボンド”役者ピアース・ブロスナンの十八番の役柄のような雰囲気の序盤だが、コメディであるために、彼の役はスマートさよりも、毒舌と下品さが強調され、やや期待外れな反面、堅苦しさもなく、人間味を感じる新たな役作りとして新鮮でもあり、何となくホッとする。
そんな世界とは、全く縁のないビジネスマンがよく似合うグレッグ・キニアも、実力派らしく好演している。
ひょんなことから殺し屋と知り合い、終盤で、その助けを借りようとしていた事実も分かる展開も、企業戦士の切実な思いが垣間見れて興味深い。
その妻が、殺し屋を前にして怯えることもなく、クリスマスを迎える時期に、彼と親交を深める場面も、ほのぼのと描かれている。
大規模な拡大公開もされず、興行的に成功した作品でもなく、日本でも劇場未公開に終わったのだが、作品の内容やイメージに全く合わない、その思わせぶりな邦題には言葉も出ない。
ダニー(G・キニア)の妻役のホープ・デーヴィス主人公の殺し屋の連絡員フィリップ・ベイカー・ホール、同じく連絡係役のディラン・ベーカー、ダニーの同僚役のアダム・スコットなどが共演している。