サイトアイコン That's Movie Talk!

マスク・オブ・ゾロ The Mask of Zorro (1998)

1919年に発表された、ジョンストン・マッカレーの著書”The Curse of Capistrano”に登場するキャラクター”ZORRO”を基に製作された作品。
メキシコ独立革命”直後、スペイン人のカリフォルニア総督の企む陰謀に立ち向かう民衆の英雄”ゾロ”とその後を継いだ青年の戦いを描く、製作総指揮スティーヴン・スピルバーグ、監督マーティン・キャンベル、主演アントニオ・バンデラスアンソニー・ホプキンスキャサリン・ゼタ=ジョーンズ他共演のアクション・アドベンチャー。

アカデミー賞 ■ ストーリー ■ 解説


アクション/アドベンチャー

スティーヴン・スピルバーグ / Steven Spielberg 作品一覧


スタッフ キャスト ■
監督:マーティン・キャンベル

製作総指揮
スティーヴン・スピルバーグ

ローリー・マクドナルド
ウォルター・F・パークス
製作
ダグ・クレイボーン
デイヴィッド・フォスター
原案
テッド・エリオット

テリー・ロッシオ
ランドール・ジャンシン
原作:ジョンストン・マッカレーZORRO
脚本
ジョン・エスコー

テッド・エリオット
テリー・ロッシオ
撮影:フィル・メヒュー
編集:トム・ノーブル
音楽:ジェームズ・ホーナー

出演
ゾロ/アレハンドロ・ムリエッタ:アントニオ・バンデラス

ゾロ/ドン・ディエゴ・デ・ラ・ベガ:アンソニー・ホプキンス
エレナ・デ・ラ・ベガ:キャサリン・ゼタ=ジョーンズ
ドン・ラファエル・モンテロ:スチュアート・ウィルソン
ハリソン・ラブ:マット・レッシャー
エスペランザ・デ・ラ・ベガ:ジュリエッタ・ローゼン
ホアキン・ムリエッタ:ヴィクター・リヴァース
三本指のジャック:L・Q・ジョーンズ
ドン・ルイス:トニー・アメンドラ
ドン・ペドロ:ペドロ・アルメンダリスJr.
アレハンドロ・ムリエッタ(少年期):ホセ・マリア・デ・タヴィラ
ホアキン・ムリエッタ(少年期):ディエゴ・シエレス
ガルシア:ホセ・ペレズ
刑務所長:モーリー・チェイキン

アメリカ 映画
配給 トライスター・ピクチャーズ

1998年製作 137分
公開
北米:1998年7月17日
日本:1998年10月10日
製作費 $65,000,000
北米興行収入 $93,771,070
世界 $250,288,520


アカデミー賞 ■
第71回アカデミー賞
・ノミネート
録音・音響編集賞


*詳細な内容、結末が記載されています。
ストーリー ■
1821年。
メキシコ国民は、革命軍のサンタ・アナの指揮下でスペイン支配からの独立を勝ち取る。

メキシコカリフォルニア総督ドン・ラファエル・モンテロは、スペインへの帰国を前に、民衆の英雄である宿敵ゾロを捕えるため最後の戦いに挑む。
___________

両親を失ったホアキン・ムリエッタ(ディエゴ・シエレス)とアレハンドロ(ホセ・マリア・デ・タヴィラ)兄弟は教会の世話になっていた。

帰国を控えたカリフォルニア総督ドン・ラファエル・モンテロ(スチュアート・ウィルソン)は、サンタ・アナの軍が迫っていることを地主のドン・ルイス(トニー・アメンドラ)から知らされる。

モンテロは、カリフォルニアを地主達に割譲することを約束し、広場で処刑を行おうとする。

ムリエッタ兄弟は、その場に現れたゾロ(アンソニー・ホプキンス)に気づき処刑を見守る。
...全てを見る(結末あり)

ゾロは、兄弟の手助けを得ながらスペイン兵を倒し、ホアキンにペンダントを渡し感謝してモンテロの元に向かう。

モンテロに剣を向けて首筋に”Z”の傷をつけたゾロは、二度と戻って来るなと警告してその場を去り、民衆は英雄の姿に歓喜する。

屋敷に戻ったゾロ/ドン・ディエゴ・デ・ラ・ベガ(アンソニー・ホプキンス)は、産まれたばかりの娘エレナと妻エスペランザ(ジュリエッタ・ローゼン)と共に幸せを噛みしめる。

そこに現れたモンテロは、デ・ラ・ベガがゾロであることを確認して捕え連行しようとする。

デ・ラ・ベガは抵抗するものの、夫をかばおうとしたエスペランザが撃たれて命を落とす。

モンテロは、デ・ラ・ベガを生かして娘エレナを連れ去り、屋敷を焼き払う。

20年後。
お尋ね者となっていたホアキン(ヴィクター・リヴァース)とアレハンドロ(アントニオ・バンデラス)は、賞金稼ぎの三本指のジャック(L・Q・ジョーンズ)と共に悪事を働いていた。

私兵部隊のハリソン・ラブ(マット・レッシャー)に襲われた三人は、ホアキンとジャックが撃たれてしまう。

ホアキンはアレハンドロを逃がして自ら命を絶ち、ラブは彼の首を斬り落として持ち帰る。

身を潜めていたアレハンドロは、ホアキンのペンダントを手にしながら哀しみに耐える。

密かに海岸に上陸したモンテロは刑務所に向かい、所長(モーリー・チェイキン)を叩き起こして囚人を確認する。

デ・ラ・ベガを捜したモンテロは、彼が死んだと考えてその場を去る。

難を逃れたデ・ラ・ベガは死体に扮して墓地に運ばれ、埋められた後その場から脱出する。

一旦、船に戻ったモンテロは改めて上陸し、ドン・ルイスに迎えられ再会を喜び、金塊を見せられる。

地主のドン・ペドロ(ペドロ・アルメンダリスJr.)らに挨拶したモンテロは、民衆に向かい自分達がメキシコを救うと語りかける。

人々は、自分達を救い支えとなったのはゾロだと叫ぶものの、20年も姿を消したままの英雄に頼らず、自らの手で喜びを掴むべきだとモンテロに言われ一応は納得する。

モンテロは、カリフォルニアのために尽くすことを人々に誓い支持されるが、その場にいたデ・ラ・ベガが彼に襲いかかろうとする。

しかし、モンテロに娘として育てられたエレナ(キャサリン・ゼタ=ジョーンズ)が現れたため、デ・ラ・ベガは思い止まる。

酒浸りだったアレハンドロは、ホアキンの形見であるペンダントまで売ろうとする。

そこに現れたデ・ラ・ベガはそのペンダントの出処を尋ね、アレハンドロから兄の物だと聞き納得する。

ラブを見かけたアレハンドロは兄の仇を討とうとするが、デ・ラ・ベガに止められ、ペンダントを渡したのが自分だと言うことを伝える。

アレハンドロをゾロの隠れ家に連れて行ったデ・ラ・ベガは、モンテロが戻りラブを雇い、何かを企んでいることを知らせる。

デ・ラ・ベガの指導で剣術の訓練などを始めたアレハンドロは腕を上げる。

マスクをつけたアレハンドロは、町で見かけた私兵の馬が気に入ったため、それを奪うため兵舎に向かう。

ヘレナに出くわしたアレハンドロは、彼女と簡単な会話を交わし、馬を手に入れようとする。

ところが、馬が暴れたため兵士達に気づかれ、アレハンドロは乱闘になりながらその場から逃れ、教会に逃げ込み神父に匿われる。

懺悔室に隠れたアレハンドロは、その場にいたエレナの告白を聞き、彼女が自分に惹かれていることを知る。

そこに現れたラブは、懺悔室に兵舎を襲った犯人がいることに気づくが、アレハンドロは逃げた後だった。

アレハンドロは”Z”の文字を残し、馬と共にその場から姿を消す。

隠れ家に戻ったアレハンドロは、民衆の味方ゾロとは違い、単なる泥棒だとデ・ラ・ベガに非難されたため、独り立ちしようとする。

デ・ラ・ベガに引き留められたアレハンドロは、モンテロが開催するパーティーに出席するため屋敷に向かう。

スペインの貴族と召使いに扮したアレハンドロとデ・ラ・ベガは、モンテロとエレナに挨拶する。

アレハンドロがモンテロやエレナと食事の席を共にする間、デ・ラ・ベガは屋敷の中を探る。

その後、アレハンドロとエレナは情熱的に踊り、その様子を見たモンテロが近づく。

モンテロは、ドン・ペドロら有力者を集めた会合にアレハンドロを招く。

カリフォルニアを出席者に与えることを約束したモンテロは、サンタ・アナに対抗できるのかをドン・ペドロに問われる。

モンテロは、逆らうのではなく金で解決すると答え、その用意はできていると言って金塊を見せる。

翌日、モンテロはドン・ペドロらを連れて金鉱に向かい、大量の金塊を確認させる。

同行していたアレハンドロは、過酷な労働を課せられている人々を憐れに思い、その中に、死んだと思っていたジャックがいることに気づく。

ジャックは支配者達を痛烈に非難してトロッコで突進するが、ラブの銃弾を受ける。

アレハンドロはジャックに歩み寄り、彼の死を見届ける。

厩舎で馬の手入れをしていたデ・ラ・ベガは、現れたエレナからアレハンドロについてを聞かれる。

デ・ラ・ベガはエレナの母親を知っていることを伝え、自分も遠い昔に娘を失ったという話をする。

エレナは以前会ったことがあるかをデ・ラ・ベガに確認し、声に懐かしさを感じると伝える。

アレハンドロはラブに呼ばれ、ワインに漬けられたホアキンの首とジャックの左手首を見せられる。

怒りを抑えるアレハンドロは、その弟を葬り去ると言うラブを牽制して、ホアキンの首のワインを一口飲みその場を去る。

町に出たエレナは、自分がドン・ディエゴ・デ・ラ・ベガの娘であると、ある女性から乳母だったと言われて動揺する。

兄ホアキンのことで心を痛めるアレハンドロにデ・ラ・ベガは、死んだ者のことは忘れて、屋敷に忍び込みモンテロの計画を探ることを伝える。

サンタ・アナとのカリフォルニア譲渡の話し合い場所も決まっていたモンテロは、山腹に火で描かれた”Z”の文字を確認し警戒する。

屋敷に侵入したアレハンドロは、金鉱の場所が示された地図を奪う。

サンタ・アナに金塊の件が知られた場合に殺される危険性があるため、ラブはその証拠を消す目的で労働者と共に金鉱を破壊することをモンテロに提案する。

ラブは地図がなくなっていることに気づき、現れたアレハンドロに襲いかかりモンテロもそれに加わる。

その場を逃れたアレハンドロは、厩舎にいたエレナから盗んだものを返すよう言われる。

剣を交えた二人は双方譲らず、アレハンドロがエレナの衣服を剥ぐものの、お互い求め合い口づけをして彼はその場を去る。

現れたモンテロにゾロと戦ったことを伝えたエレナは、相手の正体は不明だったが、若くて魅力でタフだったと語る。

追手をかわしたアレハンドロは隠れ家に戻り、地図をデ・ラ・ベガに見せて金鉱の場所を確認する。

デ・ラ・ベガは、その場には向かわないことをアレハンドロに伝える。

労働者を見捨てるのかと言われたデ・ラ・ベガは、妻を目の前で殺され娘をモンテロに奪われたことをアレハンドロに話す。

アレハンドロは、エレナがデ・ラ・ベガの娘であることを知り、彼女を取り戻すことが、掟に反する私的感情に左右された行為だと非難する。

全てを教えたことで自分自身に戻ると答えたデ・ラ・ベガは、エレナを失うことは考えられないと答える。

カリフォルニアと人々はゾロに任せると付け加えたデ・ラ・ベガは、屋敷に忍び込んでモンテロに剣を向ける。

デ・ラ・ベガはエレナを呼ぶよう指示し、誰が父親かを彼女に話すようモンテロは強要される。

エレナはデ・ラ・ベガの名前を聞き、町で乳母だと言われた女性からその名を聞いたことを思い出す。

乳母が言ったこととデ・ラ・ベガの話が一致したため、彼が父親だと確信したエレナは、銃を向けられたデ・ラ・ベガに剣を捨てるよう指示する。

それに従ったデ・ラ・ベガは、娘は全てを知ったとモンテロに語り連行される。

拘束されたデ・ラ・ベガだったが、エレナが彼を助ける。

金鉱では金塊搬出作業が終わり、アレハンドロは、その場の労働者に扮してチャンスを窺う。

作業を終えた人々は檻に閉じ込められ、ラブは爆薬の導火線に点火してその場を離れるものの、アレハンドロが妨害工作を始める。

現れたデ・ラ・ベガは、アレハンドロを銃で狙うモンテロに剣を向けて、エレナの前で一騎打ちとなる。

戻ったラブは導火線を切り、アレハンドロと激しい戦いを繰り広げる。

デ・ラ・ベガはモンテロを追い詰めるが、育ての親が殺されることをエレナは見過ごすわけには行かなかった。

しかしモンテロは、エレナに銃を向けてデ・ラ・ベガに剣を捨てさせる。

エレナは隙を見てモンテロから離れようとするが、彼の放った銃弾はデ・ラ・ベガを捉える。

デ・ラ・ベガは、エレナに檻を開けるよう指示し、燃えながら崩れ落ちた木の破片で導火線が再び点火してしまう。

アレハンドロはラブの腹部を剣で突き、デ・ラ・ベガは、モンテロの脚を馬車に絡ませて移動させる。

馬車は金塊を乗せたままラブの頭上に落下し、アレハンドロは寸前にその場を離れる。

エレナとアレハンドロは檻を開けて人々を救い、金鉱は大爆発を起こす。

瀕死のデ・ラ・ベガは、全てが終わったことをアレハンドロから知らされ、ゾロの戦いは続くと語る。

エレナに手を握られたデ・ラ・ベガは、目や口そして精神も母親と同じだと伝え、アレハンドロに娘を託して息を引き取る。

その後、アレハンドロとエレナは結婚して子供も生まれる。

アレハンドロは、ホアキンと名付けた息子に初代ゾロの伝説を話して聞かせる。

そして、アレハンドロとエレナは愛を確かめる。


解説 評価 感想 ■

参考:
・「マスク・オブ・ゾロ」(1998)
・「レジェンド・オブ・ゾロ」(2005)

*(簡略ストー リー)
1821年、”メキシコ独立革命”直後。
民衆の味方である英雄ゾロことドン・ディエゴ・デ・ラ・ベガは、メキシコカリフォルニア総督でスペイン人のモンテロに妻を殺され娘を奪われてしまう。
20年後、メキシコに戻ったモンテロは、カリフォルニアを手に入れるためにある陰謀を企んでいた。
投獄されていたデ・ラ・ベガは、モンテロに育てられたエレナを取り戻すためにその場を逃れる。
兄をモンテロの部下ラブに殺されたお尋ね者アレハンドロ・ムリエッタは、子供時代にゾロを助けたことがあった。
アレハンドロと出会ったデ・ラ・ベガは、その縁で彼を後継者に指名する。
デ・ラ・ベガは、二代目ゾロとしてアレハンドロを鍛え剣術を教え、モンテロとの戦いに挑もうとするのだが・・・。
__________

何度も映画化されている、民衆の味方である英雄”ゾロ”の活躍を描く、スピード感のあるマーティン・キャンベルの演出と派手なアクションが見所の娯楽映画。

活劇の王道とも言える物語は、かつて見た作品を彷彿させるような場面の連続ではあるが、ユーモアやロマンスを絡めた目まぐるしい展開と迫力で、新鮮味さえ感じる映像を存分に楽しめる。

CGなどを極力使わない体を張ったアクションを重視しているのは、当然、往年の活劇映画へのオマージュと敬意からだろう。

第71回アカデミー賞 では、録音、音響編集賞にノミネートされた。

北米興行収入は約9400万ドル、全世界では約2億5000万ドルのヒットとなり、2005年に続編「レジェンド・オブ・ゾロ」が公開された。

少年時代にゾロを助けるものの、その後にお尋ね者となるという設定も面白い、主人公である二代目ゾロを演ずるアントニオ・バンデラスは、ユーモアを含めて表情なども非常に魅力的であり、剣術も見事で得意のダンスも披露してくれる。

初代ゾロを演ずるアンソニー・ホプキンスは、殺された妻の復讐と娘を取り戻そうとする執念の男を、いつもながら重厚に演じている。

その娘役であるキャサリン・ゼタ=ジョーンズの美しさが際立つ作品で、本作により彼女の人気が一気に高まったことが頷ける。

彼女を連れ去り父親として育てる元総督スチュアート・ウィルソン、彼に雇われる私兵部隊の隊長マット・レッシャー、初代ゾロの妻ジュリエッタ・ローゼン、主人公の兄ヴィクター・リヴァース、賞金稼ぎのL・Q・ジョーンズ、大地主トニー・アメンドラペドロ・アルメンダリスJr.、主人公兄弟の少年期ホセ・マリア・デ・タヴィラとディエゴ・シエレス、刑務所長モーリー・チェイキンなどが共演している。


モバイルバージョンを終了