サイトアイコン That's Movie Talk!

ユタから来た男 The Man from Utah (1934)

ロデオ大会の不正を暴こうとする連邦保安官補の捜査を描く、監督ロバート・N・ブラッドベリー、主演ジョン・ウェインポリー・アン・ヤングエドワード・ピールSr.ジョージ”ギャビー”ヘイズヤキマ・カナット他共演の西部劇。

アカデミー賞 ■ ストーリー ■ 解説


西部劇

ジョン・ウェイン / John Wayne 作品一覧
ジョン・ウェイン / John Wayne/Pinterest


スタッフ キャスト
監督:ロバート・N・ブラッドベリー

製作:ポール・マルヴァーン
原作:リンズレイ・パーソンズ
脚本:リンズレイ・パーソンズ
編集:カール・ピアソン
撮影:ルイス・クライド・ストゥーメン

出演
ジョン・ウェストン:ジョン・ウェイン
マージョリー・カーター:ポリー・アン・ヤング
ドロレス:アニタ・カンピロ
スパイク・バートン:エドワード・ピールSr.
ジョージ・ヒギンズ連邦保安官:ジョージ”ギャビー”ヘイズ
シャイアン・ケント:ヤキマ・カナット
カーター:レイフ・マッキー
ダルトン・ヴァレーの保安官:ジョージ・クリーブランド

アメリカ 映画
配給 Monogram Pictures
1934年製作 55分
公開
北米:1934年5月14日
日本:1956年7月20日


*詳細な内容、結末が記載されています。
ストーリー
ネバダ州。
ユタ準州から来た流れ者のジョン・ウェストン(ジョン・ウェイン)は、ギターを弾き歌いながら小さな町にたどり着く。

国有林の消防士を募集する貼り紙を見たジョンは、ジョージ・ヒギンズ連邦保安官ジョージ”ギャビー”ヘイズ)から、人は決まってしまったことを知らされる。

その時、3人の強盗が発砲しながら逃げようとする。

強盗とヒギンズは銃撃戦になり、ジョンが加勢して2人を射殺し、手を撃たれた男は逮捕される。

ジョンは、ヒギンズが自分も捕まえようとしたために、馬に乗って逃げる。

ヒギンズに追跡されたジョンは落馬してしまい、加勢したことを彼に伝える。

それを承知のヒギンズは、銃と馬を扱える者を探していたとジョンに伝えて、ダルトン・ヴァレー・ロデオ大会のチラシを見せる。

大会の主催者がいつも同じグループで、かならず彼らが優勝することを疑問に思っていたヒギンズは、他の候補は急病になったり死んだ者もいることをジョンに話す。

また、ヘビに噛まれて落馬する者もいると言うヒギンズは、ロデオに出場して捜査してもらいたいとジョンに伝える。

自分も後から現地に向かい、他人のフリをするというヒギンズの話を聞いたジョンは、その仕事を引き受ける。

ロデオを主宰する一味のリーダー、スパイク・バートン(エドワード・ピールSr.)は、不正がバレて捜査されることを恐れていた。

その前に、ロデオの賞金を積み国境に向かう駅馬車を襲うことを手下のシャイアン・ケント(ヤキマ・カナット)らに伝えたバートンは、ドロレス(アニタ・カンピロ)が駅馬車に乗り合図をする計画を話す。
...全てを見る(結末あり)

クレイマーを訪ねたヒギンズはジョンを紹介し、彼をダルトン・ヴァレーに案内してもらう。

ジョンとクレイマーは、早道になる川をカヌーで下る。

クレイマーに馬のある場所に案内されたジョンは、ダルトン・ヴァレーに向かう道順を教わる。

銀行の頭取カーターの娘マージョリー(ポリー・アン・ヤング)は駅馬車に乗り、現れたドロレスの同乗を歓迎する。

駅馬車は出発し、暫くしてドロレスはシャイアンらに合図を送る。

その様子を丘の上から見ていたジョンは、駅馬車を襲撃しようとする男2人を倒し、シャイアンは逃げる。

駅馬車に追いつき御者に感謝されたジョンは、馬をつないで乗り込む。

マージョリーと話し挨拶したジョンは、ドロレスに合図を見たことを伝える。

戸惑うドロレスは、男たちに気づき、ジョンが見えたので助けを求めたと彼に伝る。

マージョリーは、父はダルトン・ヴァレーの銀行の頭取で、現金が無事だったので感謝するだろうとジョンに伝る。

ダルトン・ヴァレー。
マージョリーからカーターを紹介されたジョンは、感謝する彼にロデオに出場することを伝える。

シャイアンと共にバートンに襲撃の件を報告したドロレスは、駅馬車の男がロデオに出場することを話し、一味は計画を潰されないように警戒する。

カーターに呼ばれたジョンは、ロデオの主催者に問題があり、町の人々が賭けた金を守らねばならないと言う彼から、保安官補になってほしいと頼まれる。

ロデオに出場すると言うジョンに断られたカーターは、頼む相手を間違えたと思うものの、マージョリーは彼に惹かれる。

会場でロデオは始まり、現地に着いたヒギンズは、死人も出ているためにジョンに警戒させる。

各競技に続き、参加者でもあるシャイアンが登場し、”カーフ・ローピング”でトップに立つ。

最後に登場したジョンは、シャイアンを上回る記録を出す。

ヒギンズと話したジョンは、ドロレスが一味の仲間だと知り、彼女を利用して調べるよう指示される。

その日の競技は終わり、マージョリーに声をかけられた夕食に誘われる。

現れたドロレスから、兄が会いたいらしいと言われたジョンは、仕事を優先するために、マージョリーの誘いを断りシャイアンの元に向かう。

ジョンは、ドロレスから兄のシャイアンを紹介され、ロデオでの互いの健闘を称え合う。

その直後に灯りを消され、シャイアンの仲間に襲われたジョンは、それを逃れて部屋を出る。

銀行に向かったジョンは、金を見張っていた保安官(ジョージ・クリーブランド)に男たちに襲われたことを話し、駅馬車を襲撃しようとした仲間だろうと伝える。

カーターから競技の賞金8000ドルを受け取ったジョンは、明日には3万ドルになると言われ、保安官がそれを見張ることを知る。

ジョンは、マージョリーに声をかけるものの無視されてしまう。

酒場でヒギンズと話したジョンは、バートンという男が怪しいと言われ、自分に会いたいと思っているはずなので誘き出すよう指示される。

バートンは、力づくでだめなら買収するしかないと考え、ジョンが酒場にいることを知り彼と話そうとする。

賞金を自分に賭けたジョンは、主催者だと言うバートンと話し、部下のことを謝罪して、人違いをしたようだと伝える。

手を組むことを提案したバートンは、ジョンの名でシャイアンに賭けるので、負けてくれれば大金を払うと伝える。

オッズの低い自分に賭けるより儲かると言われたジョンは納得し、シャイランらに会い、明日のことを話す。

その場を去ったジョンは、自分にさらに2000ドル賭ける。

ジョンを手玉に取ったと思い込むバートンは、裏切りを心配するシャイアンに、その時は”針”を使うよう指示する。

ヒギンズに会ったジョンは、バートンがリーダーだったことを話し、彼らと手を組んだ賭けのことを伝える。

ヘビのことは分からないと言うジョンは、明日の最後の競技までに突き止めるとヒギンズに伝える。

翌日、競技は始まり、準備をしながらヒギンズと話していたジョンは、”ヘビ”が何なのかに気づく。

スティアー・レスリング”でシャイアンがトップに立ち、観戦していたカーターは、現金が届いたはずなので銀行に行くとマージョリーに伝える。

次に出場したジョンが1位になり、バートンは、彼を阻止するために”針”を仕掛けるよう手下に指示する。

サドル・ブロンコ・ライディング”で落馬したシャイアンに続き挑むジョンは、サドルに隠された毒針を見つけて、それを抜いて競技を始める。

それを知ったシャイアンはバートンにその件を伝えて、一味は銀行を襲って逃げることになる。

ジョンは荒馬を見事に乗りこなし、マージョリーは彼に拍手を送る。

バートンに置いて行かれたドロレスは、一味が銀行を襲って逃げることをジョンに伝える。

保安官は、その場から馬で走り去るジョンを追い、ヒギンズもそれに続く。

シャイアンらは銀行を襲い、反撃したカーターは腕を撃たれる。

町に着いたジョンは一味を倒すが、保安官に仲間と間違われる。

ヒギンズが到着し、保安官が気を取られれる隙に、ジョンは逃げたバートンを追う。

保安官に事情を話すヒギンズは、自分は連邦保安官だと言って、ジョンが部下だったことを伝えて追跡する。

バートンに追いつき飛びかかったジョンは、川に落下して格闘になる。

ジョンはバートンを叩きのめし、保安官に引き渡す。

ヒギンズに証拠の”針”を見せたジョンは、計画が阻まれそうになった際にヘビの毒を塗り、サドルに仕掛けたことを伝える。

その後ヒギンズは、ジョンがドロレスを利用して一味に潜入していたことをマージョリーに話し納得してもらう。

カーターから保安官補になることを訊かれたジョンは、予定があると言ってそれを断る。

マージョリーは、何の予定か気にする父に、自分たちはハネムーンに出かけると伝えてジョンとキスする。


解説 評価 感想

*(簡略ストー リー)
ネバダ州。
ユタ準州から来た流れ者のジョン・ウェストンは、強盗を倒したことで、ヒギンズ連邦保安官に馬と銃の腕を認められ部下になる。
ジョンは、ダルトン・ヴァレーで行われるロデオ大会の不正を暴く捜査を任され、現地に向かい競技に参加することになる。
現地に着いたジョンはヒギンズと共に、ロデオの主催者バートン一味を探るために調査を始めるのだが・・・。
__________

まだ20代の若きジョン・ウェイン主演で1933年から16作製作された、”Lone Star Western”の6作目。

ロデオ大会の不正を暴こうとする、連邦保安官補の捜査を描く西部劇。

サイレント時代から俳優、脚本家としても活躍していたロバート・N・ブラッドベリーの監督作品で、彼は、1930年代のジョン・ウェインの初期作品の多くを監督したことで知られる。
その殆どの作品に、本作にも登場するジョージ”ギャビー”ヘイズが出演している。

当時のアクションの見せ場となる、馬の追跡シーンなどが印象的で、ロデオ大会が舞台であるため、実際の各種競技が、迫力ある映像でたっぷりと見られるのも注目だ。

ジョン・ウェインのアクションに加え、彼の盟友でもあるヤキマ・カナットが、”本職”と言えるロデオの腕前を見せてくれるのはファンには嬉しいばかりだ。

主演のジョン・ウェインは、見かけはまだ細身で長身の青年なのだが、撮影当時26歳とは思えない、貫禄さえ感じる頼もしい男を演じ、見事な乗馬やアクションを披露して大活躍する。
彼がギターを弾きながら歌い登場するオープニングは注目だ。

主人公と惹かれ合う銀行の頭取の娘役で、ロレッタ・ヤングの姉として知られるポリー・アン・ヤング、悪党一味ではあるものの、最後には主人公に協力するアニタ・カンピロ、悪党一味のリーダー役エドワード・ピールSr.、主人公と共に悪党の不正を暴こうとする連邦保安官ジョージ”ギャビー”ヘイズ、悪党一味でロデオにも参加するヤキマ・カナット、ヒロインの父親である銀行の頭取レイフ・マッキー、保安官のジョージ・クリーブランドなどが共演している。


モバイルバージョンを終了