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マジェスティック The Majestic (2001)

田舎町の閉鎖されていた映画館の再建に携わる人々と記憶を失った戦争の英雄に間違われた脚本家の交流を描く、監督、脚本フランク・ダラボン、主演ジム・キャリーマーティン・ランドージェームズ・ホイットモアジェフリー・デマンハル・ホルブルック他共演によるハリウッド赤狩りを絡めた感動のヒューマンドラマ。

アカデミー賞 ■ ストーリー ■ 解説


ドラマ(ヒューマン)

マット・デイモン / Matt Damon 作品一覧


スタッフ キャスト ■
監督:フランク・ダラボン
製作総指揮:ジム・ベンク
製作:フランク・ダラボン
脚本:マイケル・スローン

撮影:デヴィッド・タッターサル
編集:ジム・S・ペイジ
音楽:マーク・アイシャム

出演
ジム・キャリー:ピーター・アプルトン/ルーク・トリンブル
マーティン・ランドー:ハリー・トリンブル
ローリー・ホールデン:アデル・スタントン
デイヴィッド・オグデン・スティアーズ:ベンジャミン・スタントン医師
ジェームズ・ホイットモア:スタン・ケラー
ジェフリー・デマン:アーニー・コール町長
ハル・ホルブルック:ドリー下院議員
ボブ・バラバン:エルヴィン・クライド
ロン・リフキン:ケヴィン・バンマン
アレン・ガーフィールド:カベルスキー
ブレント・ブリスコー:シーセル・コールマン保安官
ブライアン・ハウ:カール
スーザン・ウィリス:アイリーン
ゲリー・ブラック:エメット
チェルシー・ロス:エイヴリー・ワイアット
カール・バリー:ボブ
キャサリン・デント:メイベル
クリフ・カーティス:カーリッド王子
アール・ボーエン:ニュース・アナウンサー(声)
マット・デイモン:ルーク・トリンブル(声)
ゲーリー・マーシャル:スタジオ重役(声)
ポール・マザースキー:スタジオ重役(声)
シドニー・ポラック:スタジオ重役(声)
カール・ライナー:スタジオ重役(声)
ロブ・ライナー:スタジオ重役(声)

アメリカ 映画
配給 ワーナー・ブラザーズ
2001年製作 152分
公開
北米:2001年12月21日
日本:2002年6月22日
製作費 $72,000,000
北米興行収入 $27,807,270
世界 $37,317,560


*詳細な内容、結末が記載されています。
ストーリー ■
1950年代初頭、ハリウッド
赤狩りの嵐が吹き荒れる中、脚本家ピーター・アプルトン(ジム・キャリー)は学生時代の活動が発覚し、共産主義者のレッテルを貼られてしまう。

スタジオを追い出されたピーターは、車で事故を起こして川に転落してしまう。

一命を取り留め意識が戻ったピーターは、老人スタン・ケラー(ジェームズ・ホイットモア)に連れられ、近くの町ローソンに向かう。

親切にしてくれる町の住民は、皆ピーターの顔に見覚えがあるように言うが、彼にはこの町の記憶がない。

ピーターはは医師のベンジャミン・スタントン(デイヴィッド・オグデン・スティアーズ)の診察を受け、保安官コールマン(ブレント・ブリスコー)の質問を受ける。

そして、ピーターを息子ルークだというハリー・トリンブル(マーティン・ランドー)に面会し、彼は感激してピーターを抱き寄せる。
...全てを見る(結末あり)

”マジェスティック”という閉館した映画館の二階に住むハリーは、ルーク(ピーター)を自宅に連れて行き、9年半もの間、彼が行方不明だったことを告げる。

ハリーは、ルークが戻ったのを機会に、協力者アイリーン(スーザン・ウィリス)とスタッフのエメット(ゲリー・ブラック)とで、映画館を再開しようとする。

映画館の素晴らしさを力説するハリーだったが、記憶を失ったルークにその気力はなかった。

ハリーは、戦没者の眠る墓地にルークを連れて行き、戦友を助けて行方不明になり、死亡したと思われた彼の墓石の前で、与えられた勲章を首にかけ、英雄である息子の記憶を甦らせようとする。

町のダイナーでアーニー・コール町長(ジェフリー・デマン)らの歓迎を受けたルークは、人々から祝福され、映画館再開をハリーが発表し大いに盛り上がる。

そこに、司法試験を受けに行っていたスタントン医師の娘アデル(ローリー・ホールデン)が姿を現す。

写真で、アデルが自分の恋人だと知っていたルークは、彼女との思い出を取り戻そうと努力する。

アデルと2人の秘密の場所を訪れたルークは、彼女が映画館”マジェスティック”で見た”ゾラの生涯”をきっかけに弁護士になろうとしたことを知る。

その頃、非米活動委員会メンバーのエルヴィン・クライド(ボブ・バラバン)は、行方不明になったピーターの新作脚本を読み、彼を危険人物だと確信して、捜し出す命令を出す。

一方、町ではルークの帰還を祝い、盛大なパーティーが開かれる。

しかし、アデルの父スタントン医師は、ルークが9年半もの間どこにいたのか、また彼を待つ他の人々がいるのではないかと心配するようになる。

音楽教師だったアイリーンが、ピアノの天才だったルークにリストを弾かせようとするが、彼が思わず弾いてしまったジャズが人々に受けてしまう。

ルークは、片腕を失った帰還兵ボブ(カール・バリー)に、何を企んでいるのか問い詰められ、殴られてしまう。

翌日から、”マジェスティック”再開に本腰で取り組んだルークは、資金難のため、町や人々の協力を要請して快く受け入れられる。

”マジェスティック”の改修は、町民の協力で順調に進むが、浜辺で遊んでいた子供が、ピーター(ルーク)の乗っていた車を発見する。

そして”マジェスティック”のリニューアルは終わり、再開初日、ジーン・ケリーの”巴里のアメリカ人”が上映されることになる。

スタッフのエメットに、ルークから懐中時計がプレゼントされ、上映を待つ人々は長蛇の列で入場を待つ。

劇場の運営は順調に進み、心を閉ざしていたボブも、ダイナーのメイベル(キャサリン・デント)と映画館に現れ、ルークは幸せな気分を味わう。

やがてアデルは司法試験に合格し、”マジェスティック”では、”ピーター・アプルトン”脚本の”サハラの盗賊”が上映されることになる。

ルークは、自然と口から出る映画のセリフに驚き、記憶を失う前の自分を思い出そうとするが、その時、父ハリーが映写室で倒れてしまう。

意識を取り戻したハリーに、ルークは思い出した自分の正体を話そうとするが、ハリーはそれを聞かずに、幸せそうに息を引き取る。

ハリーの葬儀の後、ルークはアデルに自分の記憶が戻ったことを伝え、薄々感じてたとはいえ、彼女はショックを受ける。

そこにFBIが現れ、ルークを非米活動委員会の聴聞会に召喚させようとする。

町の人々は、ルークと偽っていたピーターを見限り、映画館には誰もこなくなってしまう。

ピーターを迎えに来た、スタジオのカベルスキー(アレン・ガーフィールド)は、聴聞会で共産主義者のリストを公表すれば、全てが丸く収まるとピーターを説得する。

ピーターはそれを承知し、最初から自分がルークではないことを知っていたというエメットに、劇場を譲る決心をする。

アデルに会ったピーターは、いつまでもルークの存在にこだわる彼女に幻滅し、カベルスキーとロサンゼルスに戻ろうとする。

ピーターは、スタントン医師にアデルからの法律書を渡され、それに挟まっていた、戦場からのルークの手紙に気づく。

聴聞会は始まり、ローソンの町の人々もそれに注目する。

弁護士バンマン(ロン・リフキン)に伴われたピーターは、委員会の議長ドリー下院議員(ハル・ホルブルック)やクライドの質問を受ける。

そして、予定通り共産主義者のリストを含んだ声明文をピーターは読もうとするが、彼はそれを止めて、国のために命を捧げたルークや、戦死したローソンの若者達の意思を尊重し、委員会の赤狩りを批判する。

ローソンの人々はピーターの発言を支持し、アデルも感激する。

弁護士のバンマンは委員会と取引して、リストにあったピーターの学生時代の憧れの女性で、現在はテレビ界の大物プロデューサーの名前がでたことで、彼は放免となる。

スタジオはピーターを復帰させ、新作映画の製作も決まるが、彼は仕事を放り出してローソンに向かう。

そして駅では、ルークではなくピーターとして、彼の帰郷を町中の人々が歓迎し、アデルを見つけたピーターは彼女と抱き合う。

”マジェスティック”は再び観客で溢れ、ピーターとアデルは結婚して幸せな人生を送る。


解説 評価 感想 ■

*(簡略ストー リー)
1950年代初頭、ハリウッド
赤狩りの嵐が吹き荒れ、脚本家ピーター・アプルトンも共産主義者のレッテルを貼られてしまう。
職を失ったピーターは、車で事故を起こし川に転落してしまう。
一命を取り留めたピーターは、老人スタンに連れられ、近くの町ローソンに向かうのだが、住民は皆、彼に見覚えがあるようだ
った。
その後、記憶を失ったピーターは、自分を息子ルークだというハリーに面会し、彼は感激する。
そして、”マジェスティック”という閉館した映画館の二階に住むハリーは、ルーク(ピーター)が9年半もの間、行方不明だったことを告げるのだが・・・。
__________

ハリウッド・ブラックリストに載った人々の実話を基にした作品でもある。

作品中に、象徴的な存在として登場する”マジェスティック”という映画館や、現実離れしたような町の雰囲気が、何となくファンタジックな雰囲気を醸し出す、フランク・ダラボンらしい作品。

その映画館で上映される数々の名作、「巴里のアメリカ人」、「欲望と言う名の電車」、「アフリカの女王」「地球の静止する日」など、1951年公開の名作が次々登場するシーンなどは映画ファン必見だ。

しかし、ジム・キャリー出演で7200万ドルをかけた大作にも拘らず、興行成績は、全世界でもその約半額を稼ぎ出すのがやっとという、商業的には失敗に終わってしまった作品でもある。

コミカルな場面も多少はあるが、共産主義者扱いされて絶望する若い脚本家を、ジム・キャリーはシリアスに演じ、その当時とすればジェームズ・スチュアートを思い起こさせるような役柄に挑戦して好演している。

息子の帰還を喜び、映画館再建に情熱を燃やすマーティン・ランドー、別人と気づきながらも主人公を愛するローリー・ホールデン、その父親デイヴィッド・オグデン・スティアーズ主人公の発見者ジェームズ・ホイットモアと、「ショーシャンクの空に」(1994)で彼と共演したF・ダラボン作品の常連で町長のジェフリー・デマン、非米活動委員会議長ハル・ホルブルック、委員ボブ・バラバン、主人公の弁護士ロン・リフキン、劇場の協力者であるスーザン・ウィリス、スタッフのゲリー・ブラック、映画の主人公クリフ・カーティス、また、声だけの出演でルーク役のマット・デイモン、スタジオの重役ゲーリー・マーシャルポール・マザースキーシドニー・ポラックカール・ライナーロブ・ライナーなどが登場する。


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