DCコミックの”Vertigo”から2003-2006年にかけて発行されたコミック”The Losers”を基に製作された作品。 CIAや政府に関る男に裏切られた元米陸軍特殊部隊員が同じ男を狙う謎の女と手を組み戦いに挑む復讐劇を描く、主演ジェフリー・ディーン・モーガン、ゾーイ・サルダナ、クリス・エヴァンス他共演、監督シルヴァン・ホワイトによるハード・アクション。 |
■ スタッフ キャスト ■
監督:シルヴァン・ホワイト
製作総指揮
スティーヴ・リチャーズ
アンドリュー・ローナ
サラ・オーブリー
スチュアート・ベッサー
製作
ジョエル・シルバー
アキヴァ・ゴールズマン
ケリー・フォスター
原作:アンディ・ディッグル”The Losers”
脚本
ピーター・バーグ
ジェームズ・ヴァンダービルト
撮影:スコット・キーヴァン
編集:デヴィッド・チェセル
音楽:ジョン・オットマン
主題歌:ジャーニー”Don’t Stop Believin’”
出演
フランクリン・クレイ大佐:ジェフリー・ディーン・モーガン
アイシャ・アル=ファディール:ゾーイ・サルダナ
ジェイク・ジェンセン:クリス・エヴァンス
ウィリアム・ローク:イドリス・エルバ
リンウッド”プーチ”ポルテウス:コロンバス・ショート
カルロス”クーガー”アルヴァレス:オスカル・ハエナダ
マックス:ジェイソン・パトリック
ウェイド:ホルト・マッキャラニー
ヴィクラム:ピーター・マクディッシ
ファディール:ピーター・フランシス・ジェームズ
アメリカ 映画
配給 ワーナー・ブラザーズ
2010年製作 97分
公開
北米:2010年4月23日
日本:未公開
製作費 $25,000,000
北米興行収入 $23,580,740
世界 $29,379,720
*詳細な内容、結末が記載されています。
■ ストーリー ■
ボリビア。
アメリカ陸軍特殊部隊員、通信と技術を担当するジェイク・ジェンセン(クリス・エヴァンス)、長距離射撃手カルロス”クーガー”アルヴァレス(オスカル・ハエナダ)、運送と重火器担当のリンウッド”プーチ”ポルテウス(コロンバス・ショート)、爆薬と戦術担当のウィリアム・ローク(イドリス・エルバ)、そして、作戦の式を執るフランクリン・クレイ大佐(ジェフリー・ディーン・モーガン)は、武器の密売人の標的である、ファディール(ピーター・フランシス・ジェームズ)を追っていた。
攻撃目標を見つけたチームは、その場に子供達がいることを確認し、作戦を中止させようとする。
CIAや政府に関係している、指令を出す謎の男”マックス”(ジェイソン・パトリック)に、それを許可されないクレイは、現場に向かい、攻撃寸前で子供達を救い出す。
その後クレイらは、自分達の代わりに子供達をヘリコプターに乗せるものの、爆破されてしまう。 子供達25人の死亡に、市民はアメリカ政府に対し怒りをぶつける。 政府は、チームの5人の死亡を発表し、その存在自体を抹消してしまう。 その後もボリビアに潜伏して、マックスへの復讐を考えるクレイの前に、謎の女アイシャ・アル=ファディール(ゾーイ・サルダナ)が現れる。 二人はクレイの部屋でお互い牽制し合い、その後、格闘となるが、目的がマックスということで意見が一致して、その日は別れる。 アイシャが、かなりの危険人物だと知ったクレイだったが、仲間を集め、彼女も追い求めるマックスへの復讐のために協力を約束する。 アリゾナ、ノガレス。 その後アイシャは、マックスが、次世代の破壊兵器を手に入れる危険性を5人に伝える。 マイアミ。 それにアクセスできず、目的を失ったクレイは、アイシャを殺そうとする。 しかし、社内に侵入すれば、それにアクセスできる可能性をアイシャは指摘する。 クレイはアイシャを生かすことにするが、ロークがそれに反対し、二人は争いになる。 ロークはとりあえずクレイの考えに従うことになり、アイシャは拘束を解かれる。 プエルト・リコ、アレシボ天文台。 ヒューストン。 ジェンセンは、社内に侵入してアルゴリズムを盗み出し、ハードディスクの中身を読み取り、アイシャの言っていたことが正しかったことが分かる。 ハードディスクの中には、マックスの、マフィアのための無記名電子債券4億ドルが隠されていた。 ジェンセンは、その手がかりが、ロサンゼルス港にあることも突き止める。 ロサンゼルス港。 アイシャは隙を見てその場を逃れ、5人はマックスと武器商人ヴィクラム(ピーター・マクディッシ)との取引現場に向かうが、ロークの裏切りで捕らえられてしまう。 マックスはヴィクラムとの取引で、核兵器4基と”ドゥカティ”を手に入れるが、計画変更だと言って現金を渡さなかった。 クレイらは、連行後に処刑されることになり、プーチが両足に銃弾を受ける。 しかし、そこにアイシャが現れロケット弾を撃ちこみ、4人を助ける。 その後マックスは、核兵器を起動させて世界戦争を起こし、ヴィクラムに罪を着せようとする。 アイシャは、父親がマックスの計画を止めようとしていたことをクレイに伝え、彼が父親を殺したかを問う。 クレイは、ファディールを殺したことを正直にアイシャに伝え、それを聞いた彼女は激怒するものの、マックスを捜すことを優先する。 5人は、マックスの取引場所に突入し銃撃戦を始め、クレイとロークは一騎打ちとなる。 クレイを叩きのめしたロークは、現金が積まれたたジェット機で飛び立とうとする。 マックスは核兵器を起動させてヴィクラムを射殺し、ウェイドが、”ドゥカティ”でジェット機を追う。 クーガーが”ドゥカティ”を銃撃し、ウェイドがその勢いでジェット機のエンジンに突入し、ロークは爆死する。 クレイはマックスを追い詰めるが、彼は、ボタンから手を離すと十秒で爆発する、核兵器の起爆装置を海に投げ捨ててしまう。 クレイは海に飛び込み起爆装置をキャッチし、ジェンセンらに迎えられる。 マックスからの電話を受けたクレイは、顔を覚えたことを伝え”再会”を約束する。 クレイはアイシャから、マックスを殺してから、父のことはケリをつけようと言われ、それに同意する。 その後チームは、プーチを妻の出産に立ち合わせるために、彼を病院に侵入させる。 プーチには無事に男の子が産まれ、後日、クレイらチームのメンバーと、ジェンセンの姪のサッカーの試合を見に行く。 ジェンセンは、倒された姪の元に駆け寄るが、大柄な女性審判にフィールドから出され揉め事を起こす。
...全てを見る(結末あり)
アイシャの手配で帰国を果たしたクレイら5人は、ニュー・メキシコに向かい軍用ヘリを奪い、マイアミ警察仕様にペイントする。
5人は、マックスの部下ウェイド(ホルト・マッキャラニー)を襲ってヘリで護送車を奪い、その中にあった多国籍企業”ゴライアス”製のハードディスクを見つける。
マックスに、ハードディスクを奪われた釈明を求められたウェイドは、それをクレイらが奪ったことを伝える。
アイシャと愛し合ったクレイは、翌日、ロークと、一応わだかまりを捨て、”ゴライアス”に向かったジェンセンを待つ。
ジェンセンと仲間達は、アイシャがファディールの娘だと知り、クレイと一緒の部屋にいた彼女に銃を向ける。
*(簡略ストー リー)
フランクリン・クレイ大佐率いる、各分野のエキスパートを集めた、アメリカ陸軍特殊部隊の5人は、CIAや政府に関る謎の男マックスに裏切られ、その存在を抹消される。
クレイらはボリビアに潜伏していたが、彼の前に謎の女アイシャが現れる。
お互いの目的がマックスだと分かった二人は、アイシャの指示に従い密かにアメリカに入国し、復讐の準備を始める。
行動を開始したクレイらは、あるハードディスクを奪い、その中に、マックスの無記名の電子債券4億ドルが隠されていることを知る。
一方、債権を奪われたマックスは、武器の密売組織と手を組み、破壊兵器を手に入れることを企む。
そして、クレイらはその取引場所を突き止めて、攻撃を仕掛けようとするのだが、アイシャの正体が明らかになる・・・。
__________
有り勝ちな、裏切られた荒くれ者達の復讐劇という感じは脱しきれず、魅力的なキャストの個性も生かされていない、今一歩という思いしか残らない作品。
男臭い各キャラクターや、どこかで見たようなチームの構成も新鮮味がなく、アクションを含め映像的にも平凡な仕上がりに終わっている。
北米興行収入で製作費を上回れず、全世界のトータルでも3000万ドルに達しない結果に終わった。
そんな中で、チームの指揮官であるジェフリー・ディーン・モーガンが、スーパーマン的な強さを発揮することはないのだが、渋さを感じさせる魅力的な男を演じているのが印象的だ。
対照的に、全く彼らしくない悪役ジェイソン・パトリックはミスキャスト気味で、続編での再登場を予感させるクライマックスも、あまり期待できないというところだろうか。(続編ができればの話だが・・・)
謎の女を無難に演ずるゾーイ・サルダナ、彼らしいユーモア溢れる演技が楽しめる、チーム・メンバーのクリス・エヴァンス、仲間達を裏切るイドリス・エルバ、ひょうきんな運送重火器担当のコロンバス・ショート、百発百中のスナイパー役オスカル・ハエナダ、マックス(J・パトリック)の部下ホルト・マッキャラニー、武器商人ピーター・マクディッシ、ヒロインの父ピーター・フランシス・ジェームズなどが共演している。