「ロード・オブ・ザ・リング」シリーズの第2作。 監督ピーター・ジャクソン、ヴィゴ・モーテンセン、イライジャ・ウッド、ショーン・アスティン、イアン・マッケラン、オーランド・ブルーム他共演のファンタジジー超大作。 |
■ スタッフ キャスト ■
監督:ピーター・ジャクソン
製作総指揮
マーク・オーデスキー
ボブ・ワインスタイン
ハーヴェイ・ワインスタイン
ロバート・シェイ
マイケル・リン
製作
ピーター・ジャクソン
バリー・M・オズボーン
ティム・サンダース
フラン・ウォルシュ
原作:J・R・R・トールキン
脚本
フラン・ウォルシュ
フィリパ・ボウエン
ピーター・ジャクソン
スティーブン・シンクレア
撮影:アンドリュー・レスニー
編集:マイケル・J・ホートン
美術・装置
グラント・メジャー
ダン・ヘナ
アラン・リー
音楽:ハワード・ショア
出演
フロド・バギンズ:イライジャ・ウッド
アラゴルン:ヴィゴ・モーテンセン
ガンダルフ:イアン・マッケラン
サムワイズ・ギャムジー(サム):ショーン・アスティン
ペレグリン・トゥック(ピピン):ビリー・ボイド
メリアドク・ブランディバック(メリー):ドミニク・モナハン
ギムリ:ジョン・リス=デイヴィス
レゴラス:オーランド・ブルーム
ゴラム:アンディ・サーキス
ガラドリエル:ケイト・ブランシェット
サルマン:クリストファー・リー
エオウィン:ミランダ・オットー
エオメル:カール・アーバン
エルロンド卿:ヒューゴ・ウィーヴィング
アルウェン:リヴ・タイラー
セオデン:バーナード・ヒル
グリマ:ブラッド・ドゥーリフ
エント:ジョン・リス=デイヴィス
ファラミア:デビッド・ウェナム
アメリカ/ニュージーランド 映画
配給 ニュー・ライン・シネマ
2002年製作 179分(特別編223分)
公開
ニュージーランド:2002年12月18日
北米:2002年12月18日
日本:2003年2月22日
製作費 $94,000,000
北米興行収入 $340,478,900
世界 $920,400,000
■ アカデミー賞 ■
第75回アカデミー賞
・受賞
音響編集・視覚効果賞
・ノミネート
作品・編集・録音・美術賞
*詳細な内容、結末が記載されています。
■ ストーリー ■
滅びの山の火口に指輪を投げ込み葬り去るため、フロド(イライジャ・ウッド)とサム(ショーン・アスティン)はモンドールをめざす。
途中、二人は、かつての指輪の持ち主ゴラム(アンディ・サーキス)に襲われるものの彼を捕らえる。
フロドは、首をつながれたゴラムを哀れに思い、モルドールへの道案内をさせる。
フロドらと別行動をとるアラゴルン(ヴィゴ・モーテンセン)とレゴラス(オーランド・ブルーム)、ギムリ(ジョン・リス=デイヴィス)は、 捕らえられたメリー(ドミニク・モナハン)とピピン(ビリー・ボイド)を救い出すため、オーク一団を追っていた。
ホビットを生かして連れ帰るようサルマン(クリストファー・リー)に命ぜられていたオークは、、アイゼンガルドのオルサンクの塔に急ぐ。 そしてサルマンは、人間の国ローハンへの攻撃を開始する。 ローハンの王セオデン(バーナード・ヒル)は、王の相談役である、実はサルマンの僕”蛇の舌”グリマ(ブラッド・ドゥーリフ)に操られていた。 グリマは、セオデンの甥エオメル(カール・アーバン)を追放していた。 平原を行くアラゴルン達は、ローハンの騎士の一団と遭遇し、隊を率いるエオメルから、 オークの一団を焼き討ちしたことを知らされ、ピピンとメリーの安否を気遣う。 焼き討ち現場に向かったアラゴルンらは、ピピンとメリーが、一団から逃れファンゴルンの森に逃げたことを知る。 ピピンとメリーは、木の牧者エント(ジョン・リス=デイヴィス:声)に救われる。 オークも近づかない、死者の沼地に落ちたフロドをゴラムが助け、フロドのゴラムを見る目が変わってくる。 その昔、ゴラムがホビットと同じような種族のスメアゴルだったことをフロドは語る。 それを聞いたゴラムは、次第にそれを思い出し始める。 その時、指輪を捜すナズグルが翼獣となり沼地の上空に現れ、フロドは苦しみ始めサムは彼を励ます。 アラゴルン達は、メリーとピピンの痕跡を追ってファンゴルンの森に向かう。 そこに、白い光と共に、悪鬼バルログとの戦いに勝ったガンダルフ(イアン・マッケラン)が姿を現す。 ガンダルフは、強大な力を得て白の魔法使いになって甦り、ピピンとメリーの無事をアラゴルン達に伝え、木の牧者エントに彼らを託したことも知らせる。 その頃、ゴラムは、フロドとサムをモルドールの黒門まで案内する。 フロドは、開いた門から中に侵入しようとするが、ゴラムは別の入り口へ案内すると言い出す。 サムはゴラムを警戒するが、フロドはそれ信じてしまい、彼に別ルートの案内をさせる。 ガンダルフはローハンを救うために、アラゴルン達を連れてエドラスとメドゥセルドの黄金館に到着する。 ローハンの王セオデンが、グリマに操られているのを知ったガンダルフは、王にとり憑いていたサルマンの邪悪な魂を追い払う。 セオデンは生気を取り戻して偉大な王の姿に戻り、グリマを追放する。 セオデンは民と共にヘルム峡谷に退避し、ガンダルフはエオメルを捜すために出発する。 指輪の邪悪な力に引き込まれていくフロドは、ゴラムへの同情が高まりサムと対立してしまう。 ゴラムはスメアゴルの心が甦り始め、邪悪さとの戦いに苦悩する。 その後、フロドらはウルク=ハイに兄ボロミアを殺されたファラミア(デビッド・ウェナム)の軍隊に捕らえられてしまう。 ガンダルフに後を任されたアラゴルンは、ローハンの民に慕われ、セオデン王の姪エオウィン(ミランダ・オットー)は、 アラゴルンは、勇敢なエオウィンに敬意を払い親しみも感じるものの、エルフの姫アルウェン(リヴ・タイラー)のことを一時も忘れることはなかった。 裂け谷のエルフ達は、エルフの時代の終わりを知り、 不死の国へ旅立とうとしたが、アラゴルンと共に生きる決心をしたアルウェンは、自分の永遠の命を犠牲にする道を選ぶ。 娘を案ずるエルロンド(ヒューゴ・ウィーヴィング)に説得され、 アラゴルンもアルウェンを諦めるが、彼女の気持ちは変わ らなかった。 アルウェンは、アラゴルンに愛の印のエルフの首飾りを渡し、彼を旅に送り出したのだった。 そして、セオデン王の護衛をしながらヘルム峡谷に向かっていたアラゴルンらを、ウルク=ハイが見つけ襲い掛かる。 セオデンはエオウィンに民を任せ避難させ、オークの大軍に立ち向かい敵を打ち破るが、アラゴルンが崖から転落し命を落としてしまう。 エオウィンと民に続き、セオデンらもヘルム峡谷に到着するが、彼女はアラゴルンの死を知り落胆する。 そして、サルマンは、ローハンの民を抹殺する命令を下し、1万を超すの大軍は出撃する。 傷を負いながらも一命を取り留めたアラゴルンは、馬にまたがり味方の陣地を目指す。 ファラミアはゴラムも捕らえ、フロドが指輪を持っていることを知り、指輪をゴンドールのものにしようとする。 アラゴルンはヘルム峡谷にたどり着き、レゴラスやギムリそして、エオウィンに迎えられる。 途中アラゴルンは、既にサルマンの大軍が向かって来ていることをセオデンに報告する。 セオデンに、ゴンドールに援軍を要請するようアラゴルンは提案するが、二国間の友好が途絶えている今、王は、命の限り戦い抜く決意を示す。 エントは、仲間達との話し合いの結果、ピピンとメリー達に協力することを拒む。 しかし、ピピンが、サルマンに森の木々をなぎ倒され現場をエントに見せようとする。 悲惨な現状を見て憤慨したエントは、アイゼンガルドに向かう。 ヘルム峡谷では、老人子供を合わせた、わずか300名が、サウロンの大軍を待ち構え絶望感も漂っていた。 その時、エルロンドから派遣されたエルフの軍隊が到着し、人々は希望を抱く。 いよいよ戦いは始まり、ローハンの軍は善戦するものの、城壁が爆薬で破壊される。 サルマン軍がなだれ込み、アラゴルン達は一旦、城内に退却する。 セオデンは剣を手に、アラゴルンらを従え決死の覚悟でオークの大軍に向かい突撃を仕掛ける。 そこに、5日目に戻ると告げ旅立ったガンダルフが、エオメルの軍を従え峡谷に戻り、敵に立ち向かう。 エントらは、オルサンクの塔を襲撃するため、仲間達と共にその場を襲撃する。 そしてエントらは、ダムを倒壊させてオークを全滅させる。 ファラミアは、フロド達をオスギリアスの砦へと連行し、兄ボロミアが、彼らの友と知らされてもゴンドールに向かおうとする。 その時、空から翼獣に乗ったナズクルが現れ、フロドの指輪を奪おうとする。 しかし、ファラミアの矢がナズクルを捉え、サムがフロドを救う。 ローハン軍はサルマン軍を打ち破り、ヘルム峡谷の戦いは終わる。 邪悪な指輪の魔力が強まり、何も信じられず迷い苦しむフロドを、命を懸けるのに足る尊いものがあるとサムは励まし、ファラミアは二人の使命を理解して釈放する。 しかし、ガンダルフは、中つ国の戦いは、今後も続くことを”旅の仲間”に告げる。 フロドはサムの友情を確かめ、ゴラムもスメアルゴの心と戦い苦しむが、良き案内人を装い、二人を連れて旅を続ける。
...全てを見る(結末あり)
次第に彼に惹かれていく。
参考:
・「ロード・オブ・ザ・リング」旅の仲間(2001)
・「ロード・オブ・ザ・リング/二つの塔」(2002)
・「ロード・オブ・ザ・リング/王の帰還」(2003)
・「ホビット 思いがけない冒険」(2012)
・「ホビット 竜に奪われた王国」(2013)
・「ホビット 決戦のゆくえ」(2014)
*(簡略ストー リー)
指輪を葬り去る旅に出発した”旅の仲間”は、ウルク=ハイの襲撃で離散してしまい、フロドとサムは、かつての指輪の持ち主ゴラムに襲われる。
ゴラムを捕らえた二人は、彼にモルドールへの道案内をさせる。
オークに連れ去られたピピンとメリーは、一団から逃れてファンゴルンの森に逃げ逃げ込み木の牧者エントに救われる。
一方、サルマンは人間の国ローハンへの攻撃を開始する。
沼地でゴラムに助けられたフロドは、彼がその昔、ホビットと同じような種族のスメアゴルだったことを語り、ゴラムも次第にそれを思い出す。
そして、ピピンとメリーの痕跡を追うアラゴルン、レゴラス、ギムリは、”モリアの坑道”で命を落としたと思われた賢者ガンダルフと再会する。
ガンダルフは、ピピンとメリーを木の牧者エントに託したことをアラゴルンに伝え、ローハンを救うために、エドラスとメドゥセルドの黄金館に向かう。
その頃、フロドらはモルドールの黒門に到着するが、警戒するサムの忠告も聞かず、フロドはゴラムを信じ別のルートの案内をさせる・・・。
__________
大成功した第1作を凌ぐスケールで描かれるスペクタクル・ファンタジーの超大作で、興行収入でも前作を上回る大ヒットを記録した。
*
北米興行収入 $340,478,900
世界 $920,400,000
原作が世界中で親しまれているだけあり、収益の約2/3を、北米以外が占めている点が注目だ。
第75回アカデミー賞では、音響編集、視覚効果賞を受賞した。
・ノミネート
作品・編集・録音・美術賞
いよいよサルマン軍の攻撃態勢が整い、壮絶な戦いが繰り広げられるヘルム峡谷の決戦をクライマックスに、行動を別にして次第に指輪の魔力に引き込まれ、自分自身を見失い制御できなくなる主人公フロドと、かつての指輪の持ち主ゴラムの関係など、スケールの大きさ、重厚なストーリー共に見応え十分な仕上がりになっている。
ドラマの中心人物になりつつあるアルゴランと、オールCGのゴラムの登場が見所で、前作で結成された、”旅の仲間”がばらばらになりながらも、一つの目的に向かい信念を持って戦う姿が頼もしく、また、清々しく美しい友情として描かれている。
前作では、気はいいが、失態をして仲間に迷惑をかけてしまう単なる付き人のような役柄だったピピンとメリーが、木の牧者エントと協力し、アイゼンガルドのオルサンクの塔を襲撃するに至るまでの展開なども丁寧に描かれ、細部にまでこだわり手抜きのない、ピーター・ジャクソンの演出と脚本も見事だ。
指輪の邪悪な魔力に苦しみ始める主人公のイライジャ・ウッドと、滅び行く種族のエルフ、アルウェンを想い苦悩するアラゴルン演ずるヴィゴ・モーテンセン、二人の主役が、静と動、別々の問題に立ち向かいながら、最終章に突入していく展開が実に興味深い。
主人公フロドの、心の動揺をよく理解して励まし、またゴラムを観察しながら警戒し旅を続けるショーン・アスティン、ファンゴルンの森に逃げ込み、木の牧者エントを説得して襲撃をかける大活躍を見せる、ビリー・ボイドとドミニク・モナハン、より強力なパワーを携えて甦る賢者ガンダルフ、イアン・マッケラン、敵を倒す数を争う頼もしい怪力の戦士ジョン・リス=デイヴィスと、勇ましく戦うオーランド・ブルーム、異彩を放つキャラクター、ゴラム役のアンディ・サーキス、ホビットを捕まえる目的が、出し抜かれてしまうサルマンのクリストファー・リー、アラゴルンに思いを寄せる、ローハンのセオデン王の姪エオウィンのミランダ・オットー、自らの命を愛するアラゴルンに捧げるエルフの姫リヴ・タイラー、その父ヒューゴ・ウィーヴィング、短い出演だが印象的な美しいエルフのケイト・ブランシェット、ガンダルフによりサルマンの呪いを解かれるセオデン王バーナード・ヒル、彼を操っていたサルマンの僕ブラッド・ドゥーリフ、ゴンドールの王子デビッド・ウェナムなどが共演している。