1959年に発表された、コーネリアス・ライアンの著書”The Longest Day”を基に製作された作品。 第二次大戦末期、1944年6月6日に開始された連合軍の”オーバーロード作戦”を描く戦争スペクタクル超大作。 監督ケン・アナキン、ベルンハルト・ヴィッキ、アンドリュー・マートン、出演ジョン・ウェイン、ロバート・ミッチャム、ヘンリー・フォンダ他各国約50名のスター共演。 |
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■ スタッフ キャスト ■
監督
ケン・アナキン(イギリス)
ベルンハルト・ヴィッキ(ドイツ)
アンドリュー・マートン(アメリカ)
製作:ダリル・F・ザナック
原作:コーネリアス・ライアン(“The Longest Day“)
脚本
コーネリアス・ライアン
ジェームズ・ジョーンズ
ローメイン・ゲイリー
デヴィッド・パーソル
ジャック・セドン
撮影
ジャン・ブールゴワン
ワルター・ウォティッツ
編集:サミュエル・E・ビートリー
美術・装置
テッド・ハワース
レオン・バルサック
ヴィンセント・コルダ
ガブリエル・ベシエ
音楽:モーリス・ジャール
主題曲
ポール・アンカ
ミッチ・ミラー
出演
★アメリカ
ベンジャミン・バンダーボルト中佐: ジョン・ウェイン
ノーマン・コータ准将:ロバート・ミッチャム
セオドア・ルーズベルト准将:ヘンリー・フォンダ
ジェームズ・M・ギャビン准将:ロバート・ライアン
ビーア中佐:ロッド・スタイガー
フラー軍曹:ジェフリー・ハンター
レンジャー隊隊員:ロバート・ワグナー
レンジャー隊隊員:ポール・アンカ
レンジャー隊隊員:フェビアン
レンジャー隊隊員:トミー・サンズ
レンジャー隊隊員:ジョージ・シーガル
シーン中尉:スチュアート・ホイットマン
ハーディング大尉:スティーブ・フォレスト
ウィルソン中尉:トム・トライオン
フランク大尉:レイ・ダントン
アーサー”ダッチ”シュルツ一等兵:リチャード・ベイマー
マルティーニ一等兵:サル・ミネオ
ジョン・スチール一等兵:レッド・バトンズ
レイモンド・O・バートン少将:エドモンド・オブライエン
モリス一等兵:ロディ・マクドウォール
トム・ニュートン大佐:エディ・アルバート
ジョー・ウィリアムズ:ロン・ ランデル
ウォルター・ベテル・スミス少将:アレクサンダー・ノックス
ロバート・ヘインズ少将:メル・ファーラー
ドワイト・D・アイゼンハワー大将:ヘンリー・グレイス
アラン・G・カーク提督:ジョン・メイロン
オマー・N・ブラッドレー中将:ニコラス・スチュアート
★イギリス
ロバット卿:ピーター・ローフォード
ジョン・ハワード少佐:リチャード・トッド
デビッド・キャンベル大尉:リチャード・バートン
コリン・モード大尉:ケネス・モア
フラナガン一等兵:ショーン・コネリー
エドウィン・P・パーカー准将:レオ・ゲン
牧師:ジョン・グレッグソン
J・N・スタッグ大佐:パトリック・バー
トタッフォード・レイ=マロリー空軍元帥:サイモン・ラック
アーサー・テッダー空軍元帥:ルイス・モーニア
バーナード・モントゴメリー大将:トレヴァー・リード
バートラム・ラムゼー提督:ジョン・ロビンソン
★ドイツ
ギュンター・ブルメントリット大将:クルト・ユルゲンス
エルヴィン・ロンメル元帥:ヴェルナー・ハインツ
ゲルト・フォン・ルントシュテット元帥:パウル・ハルトマン
オッカー中佐:ペーター・ファン・アイク
カフィークラッチュ軍曹:ゲルト・フレーベ
マックス・ペムゼル少将:ヴォルフガング・プライス
エーリッヒ・マルクス大将:リヒャルト・ミュンヒ
ヴェルナー・プルスカット少佐:ハンス・クリスチャン・ブレヒ
ヨーゼフ・ピップス・プリラー中佐:ハインツ・ラインケ
ハンス・フォン・ザルムート上級大将:アーネスト・シュローダー
ウォルフガング・ヘイガー将軍:カール・ジョン
アルフレート・ヨードル上級大将:ウォルフガング・ラクスキー
★フランス
ジャニーヌ・ボアタール:イリナ・デミック
バロー夫人:アルレッティ
アルフォンス・レノー:ブールヴィル
ルイ・ルーラン神父:ジャン・ルイ・バロー
アレクサンドル・ルノー:ジョルジュ・ウィルソン
ギ・ド・モントーロール軍曹::ジョルジュ・リビエール
フィリップ・キーフア中佐:クリスチャン・マルカン
ジョジャール海軍少将:ジャン・セルヴェ
尼僧:マドレーヌ・ルノー
アメリカ 映画
配給 20世紀FOX
1962年製作 178分
公開
北米:1962年10月4日
日本:1962年12月8日
製作費 $10,000,000
北米興行収入 $39,100,000
世界 $50,000,000
■ アカデミー賞 ■
第35回アカデミー賞
・受賞
撮影(白黒)・特殊効果賞
・ノミネート
作品・編集・美術賞(白黒)
*詳細な内容、結末が記載されています。
■ ストーリー ■
1944年6月4日。
ドイツ・西部軍B軍団総司令官エルヴィン・ロンメル元帥(ヴェルナー・ハインツ)はノルマンディーの海岸で、穏やかなドーバー海峡を眺める。
エルヴィン・ロンメルは、襲いかかろうとしている連合軍の大軍を警戒して、上陸を阻止すべく、参謀達に檄を飛ばす。
そしてロンメルは、侵攻が始まった場合には、自分達及び連合軍にとっても、その日は”最も長い一日”になるだろうということを告げる。
ドイツ・西部軍最高司令官・ゲルト・フォン・ルントシュテット元帥(パウル・ハルトマン)は、警戒態勢をとるよう助言する参謀のギュンター・ブルメントリット大将(クルト・ユルゲンス)の意見を却下する。
その頃、悪天候が続く中、ロンメルは、敵の侵攻がないと判断して、一旦帰国することを考える。
イングランド。
雨の中、出撃命令を待つ、連合軍のアメリカ第505落下傘歩兵連隊のベンジャミン・バンダーボルト中佐( ジョン・ウェイン)は、部下達に万全の準備をさせる。
アメリカ陸軍・第29師団・ノーマン・コータ准将(ロバート・ミッチャム)は、参謀のトム・ニュートン大佐(エディ・アルバート)に、リラックスするよう助言されるが、延期され続ける侵攻作戦とその状況に苛立ちを隠せない。 そんな中、第82空挺師団のアーサー”ダッチ”シュルツ一等兵(リチャード・ベイマー)は、同僚のジョン・スチール一等兵(レッド・バトンズ)らとの、兵舎内の賭けで大儲けする。 それを見た、マルティーニ一等兵(サル・ミネオ)は驚き、自分も一勝負しようと意気込む。 ダッチは、母親からの手紙で、運が尽きることを予感し、大金の2500ドルをすってしまおうと考える。 第82空挺師団師団長ジェームズ・M・ギャビン准将(ロバート・ライアン)を訪ねたバンダーボルトは、攻略地”サン・メール・エグリーズ”について意見する。 しかし、ギャビンから、今夜の会議で出撃の確立がかなり高いことを知らされたバンダーボルトは、意見を却下してそれに備える。 イギリス空軍気象部。 ドイツ空軍のヨーゼフ・ピップス・プリラー中佐(ハインツ・ラインケ)は、海岸線の戦闘機配備の不備について、パリの司令官ウォルフガング・ヘイガー将軍(カール・ジョン)に苦言を呈する。 連日の悪天候で侵攻は不可能と見たロンメルは、妻の誕生日(6月6日)を祝うために、休暇を取りドイツに帰る。 ドイツ第84軍団長のエーリッヒ・マルクス大将(リヒャルト・ミュンヒ)は、誰もが予想しない、連合軍のノルマンディー上陸を立案し、将軍達との戦闘シュミレーションに向かう。 気象部のスタッグ大佐の報告を受け、連合国最高司令本部最高司令官ドワイト・D・アイゼンハワー大将(ヘンリー・グレイスが、イギリス陸軍・バーナード・モントゴメリー大将(トレヴァー・リード)や参謀ウォルター・ベテル・スミス少将(アレクサンダー・ノックス)の意見を聞き、侵攻作戦開始の指令を出す。 そして、バンダーボルト、コータらの元に出撃命令が下り、その後、イギリス陸軍・第一特殊旅団・ロバット卿(ピーター・ローフォード)、アメリカ陸軍第4歩兵師団・レイモンド・O・バートン少将(エドモンド・オブライエン)ら師団長にも命令が入る。 その頃、フランスのコルヴィルの町長アルフォンス・レノー(ブールヴィル)や、レジスタンスのジャニーヌ・ボアタール(イリナ・デミック)は、レジスタンス向けのラジオ放送で侵攻開始の暗号放送、ヴェルレーヌの詩”秋の風”の一節を聴き行動を開始する。 それを傍受したドイツ軍情報部は、第15軍司令官ハンス・フォン・ザルムート上級大将(アーネスト・シュローダー)に報告するが、彼は、警戒態勢を維持する指令に止めてしまう。 1944年6月6日未明。 イギリス陸軍・第6空挺師団、ジョン・ハワード少佐(リチャード・トッド)率いるグライダー部隊の、オルヌ川流域降下から、上陸作戦の火ぶたは切って落とされた。 ”ペガサス橋”付近に降下したハワードの部隊は、僅か15分弱で、爆薬を撤去して橋を制圧した連絡を本部に入れる。 ドイツ・第7軍参謀長マックス・ペムゼル少将(ヴォルフガング・プライス)は、悪天候を理由に、同じ時期に各司令官が部隊を離れていることを気にかける。 午前1時7分。 レノー町長やジャニーヌらレジスタンスも、フランス軍の工作部員と合流して破壊活動を開始する。 マルクス大将は、降下されたゴム人形”ルパート”の報告を受け、その陽動作戦には意味があることをペムゼルに伝えて警戒させる。 アメリカ第82空挺師団は、大軍が迫る海岸線上陸の後方支援の拠点、”サン・メール・エグリーズ”攻略に向かうのだが、目標降下地点を外れてしまう部隊もあった。 ドイツ・西部軍・空軍作戦司令部オッカー中佐(ペーター・ファン・アイク)は、第352沿岸砲兵師団指揮官ヴェルナー・プルスカット少佐(ハンス・クリスチャン・ブレヒ)に、敵空挺部隊の降下報告を入れて偵察に向かわせる。 午前2時3分、サン・メール・エグリーズ。 アメリカ第82空挺師団のシーン中尉(スチュアート・ホイットマン)やスチール一等兵は、サン・メール・エグリーズの上空で降下を始める。 迎え撃つ現地ドイツ駐留軍は、容赦なく降下する兵士に攻撃を加えるが、スチールはパラシュートが教会の屋根にひっかかり命拾いをする。 降下地点を誤り部隊とはぐれたマルティーニは、見方を認識する合図を確認したにも拘らず敵兵に射殺される。 同じくはぐれたダッチだったが、第101空挺師団と合流して行動を共にすることになる。 しかし、暗闇で遭遇したドイツ軍に気をとられている隙に、再びダッチははぐれてしまう。 海岸に到着したプルスカットは、付近で起きている異変をオッカー中佐に連絡するが、海岸が平穏なため、待機を続ける。 目標降下地点を大きく外れ、足を負傷したバンダーボルト中佐は、副官ハーディング大尉(スティーブ・フォレスト)やウィルソン中尉(トム・トライオン)から、部隊が分散してしまった報せを受けて前進する。 ドイツ・情報部ペムゼル少将は、現在までの状況報告から、連合軍の上陸地点がノルマンディーだと断定する。 西部軍のルントシュテット元帥は、ノルマンディーの動きを陽動作戦と判断する。 あくまで上陸地点がカレーだと考えるルントシュテットは、機甲師団配備の指令を出す準備をブルメントリットにさせるため、ヒトラー総統の許可を得るよう伝える。 アメリカ陸軍第4歩兵師団・バートン少将は、上陸許可を書面にした副師団長セオドア・ルーズベルト准将(ヘンリー・フォンダ)を呼び出す。 セオドア・ルーズベルト元大統領の息子である彼を、最前線に送り出すわけには行かないバートンだったが、彼の熱意に負けて上陸を許可する。 ベルリン。 この一大事に、総統が薬を飲んで睡眠中だと聞いたブルメントリットは、ドイツの敗戦を覚悟する。 やがて日が昇り、海岸を警戒中のプルスカット少佐の目の前に連合軍の大艦隊が現れ、オッカー中佐に報告を入れるが、彼はそれを全く信用しない。 上陸作戦の総司令官である、アメリカ第1軍のオマー・N・ブラッドレー中将(ニコラス・スチュアート)に、2分後の艦砲射撃開始が報告される。 そして、連合軍の艦隊の艦砲射撃が一斉にj始まり、オッカー中佐はついに異変に気づく。 ドイツ空軍のプリラー中佐は、ヘイガー将軍から侵攻作戦開始を知らされ、たった2機でノルマンディーに向かう。 午前6時32分、オマハ・ビーチ。 コータの部隊は、多くの犠牲を出しながら上陸には成功するものの、前進を阻まれて、海岸に釘付けになってしまう。 午前6時44分、ユタ・ビーチ。 午前6時49分、ゴールド・ビーチ。 午前6時53分、ソード・ビーチ。 本部に戻るよう命令を受けたプルスカットは、海岸線に向かう部隊とすれ違いながら、敵機の攻撃を受けて負傷してしまう。 ロンメルは、妻の誕生日を祝っている最中に、侵攻作戦開始の知らせを受け、自らの失態に愕然とする。 午前7時11分、オック岬。 しかし、抵抗には遭うものの砲台があるはずの場所には何もなく、命を懸けた自分達の任務が、無駄だったことが分かる。 西部軍のルントシュテット元帥は、戦略上常識的には考えられない、ノルマンディー上陸を理解できずにいた。 さらに、目覚めたヒトラーが侵攻に激怒し、誰の意見も聞かないという報せをブルメントリットから受ける。 ブルメントリットは、直接ヒトラーに機甲師団配備を要請してみる提案をルントシュテットにするが、誇り高い彼は、ボヘミアの伍長(ヒトラーの軍歴)に、頭を下げることを断固として拒む。 オルヌ川の、”ペガサス橋”を死守していたイギリス陸軍第6空挺師団、ハワード少佐の部隊に、上陸に成功し進行してきたロバット卿の部隊が合流する。 サン・メール・エグリーズを目指すバンダーボルト中佐の部隊は、散乱する降下部隊を集めながら現地に向かう。 連合軍情報部。 進軍したフランス海軍コマンド部隊のフィリップ・キーフア中佐(クリスチャン・マルカン)は、ウィストラムを苦戦しながらも攻略する。 ドイツ・情報部ペムゼル少将は、アメリカ軍が海岸線に釘付け状態だということを知る。 ペムゼルは、ロンメルが言っていたように、海岸線の攻防が戦いを決すると考える。 オマハ・ビーチ上陸部隊のコータ准将は大苦戦し、甚大な被害を被っていた。 コータは、撤退を提案する参謀のニュートン大佐の意見を退け、士気の低下した部隊に檄を飛ばす。 サン・メール・エグリーズを占領したバンダーボルト中佐の部隊は、一晩中、教会の鐘を聴かされ難聴になってしまったスチールなど、生存者を保護する。 バンダーボルトは、町中に放置されている、友軍兵士の遺体を収容させる。 連合軍情報部のパーカー准将とヘインズ少将に刻々と戦果が報告される中、作戦の拠点であるオマハ・ビーチの戦況悪化が懸念される。 オマハ・ビーチのコータ准将は、指揮官を失った工兵部隊のフラー軍曹(ジェフリー・ハンター)を少尉に昇格させ、コンクリートの防御壁爆破を命ずる。 フラーは爆薬を仕掛けた後、敵の銃弾に倒れるが、爆破は成功し、コータは部隊に進撃を命令する。 ニュートンも戦死するが、激しい攻撃に遭いながらも、コータの部隊は、ついに前線を突破する。 撤退の準備を始めていたドイツ第84軍団長マルクス大将は、自分のシュミレーションが的中して笑みを漏らす。 味方とはぐれていた、アメリカ第82空挺師団のダッチは、戦闘機を撃墜されて負傷した、イギリス空軍のデビッド・キャンベル大尉(リチャード・バートン)に出くわす。 ブーツを左右反対に履き、慌てふためいた様子のドイツ兵の遺体、撃墜されて重傷を負った自分、そして味方とはぐれたダッチ、キャンベルは、戦争とはこんなものかとつぶやく。 そして、ダッチは、どちらが勝利したのかを気にする。 数日前、ロンメルが”最も長い日になるだろう”と言った、連合軍上陸の第一日目は終わる。 オマハ・ビーチを攻略したコータ准将は、激戦の傷跡も痛々しい海岸を見つめながら、新しい葉巻をくわえて前線司令部へと向かう。
...全てを見る(結末あり)
J・N・スタッグ大佐(パトリック・バー)は、天候回復の見込みを確認する。
5000隻の大船団と無数の攻撃機は、大陸侵攻に向けて出撃する。
カーン上空に達した空挺部隊は、兵士に扮したダミーのゴム人形”ルパート”を降下させる。
ルイ・ルーラン神父(ジャン・ルイ・バロー)と町長アレクサンドル・ルノー(ジョルジュ・ウィルソン)は、バロー夫人(アルレティ)から、どこの国か分からない兵士が、降下してきたことを知らされる。
参謀本部アルフレート・ヨードル上級大将(ウォルフガング・ラクスキー)は、睡眠中のヒトラーを起すわけにはいかないとブルメントリットに伝える。
いよいよ上陸が始まり、コータ准将率いるアメリカ陸軍・第29師団が海岸に向かう。
比較的容易に上陸できたルーズベルト准将だったが、目標地点を大きく外れてしまい、仕方なく、援軍物資をその場に上陸させる準備を始める。
イギリス陸軍の上陸地点の海岸に、ドイツ空軍のプリラーの戦闘機が飛来して、攻撃を仕掛け彼らは帰還する。
ロバット卿のイギリス陸軍コマンド部隊やフラナガン一等兵(ショーン・コネリー)が上陸を開始し、イギリス海軍のコリン・モード大尉(ケネス・モア)が海岸を仕切る。
アメリカ陸軍レンジャー部隊員(ロバート・ワグナー、ポール・アンカ、フェビアン、トミー・サンズ、ジョージ・シーガル)らは、険しい崖をよじ登り、敵の要塞を破壊しようとする。
各地の戦況が報告される中、イギリス陸軍のエドウィン・P・パーカー准将(レオ・ゲン)とアメリカ陸軍ロバート・ヘインズ少将(メル・ファーラー)が、敵の機甲師団などが配備されないことなどを疑問に思う。
*(簡略ストー リー)
1944年6月4日、ノルマンディー。
ドイツ・西部軍B軍団総司令官ロンメル元帥は、穏やかなドーバー海峡を眺めながら、侵攻が始まった場合には、敵味方双方にとってその日は、”最も長い一日”になるだろうと参謀に語る。
イングランド、雨の中、出撃命令を待つ連合軍の、アメリカ第505落下傘歩兵連隊のバンダーボルト中佐らは、部下達に万全の準備をさせる。
アメリカ陸軍・第29師団・コータ准将は、延期され続ける侵攻作戦に苛立ちを隠せない。
上官のギャビン准将を訪ねたバンダーボルトは、その夜の会議で、出撃の確立がかなり高いことを知らされる。
6月6日、気象部のスタッグ大佐の報告を受け、連合国最高司令本部司令官アイゼンハワー大将が、イギリス陸軍のモントゴメリー大将や参謀スミス少将の意見を聞き、ついに侵攻作戦開始を命ずる・・・。
__________
当時の予算で約36億円をかけ、約50人にも及ぶ世界のスターを集めた、正に史上最大の大作。
*東京タワー(1958年完成)の総工費が約30億円。
第35回アカデミー賞では、作品賞以下5部門にノミネートされ、撮影(白黒)、特殊効果賞を受賞した。
・ノミネート
作品、編集、美術賞(白黒)
製作者ダリル・F・ザナックのワンマン映画のようにも思えるが、単なるアクション・スペクタクルに終わらせず、この作戦及び戦争を、歴史の事実として捉えた、その意気込みやスケール感は賞賛に値する。
また、アクションやドラマ性に加えた、侵攻開始までの緊張感や、随所で挿入されるユーモアのセンスも抜群だ。
宣伝文句で、ニュース・フィルムは使っていないと言う割には、冒頭でドイツ・西部軍最高司令官・ルントシュテット元帥が見つめる軍の行進は紛れもなく実写フィルムだ。
フランス海軍コマンド部隊の、キーフア中佐が攻略するウィストラム攻略の空撮シーンなど、作戦の規模の大きさを強調するような、大掛かりな撮影も素晴しい。
主演者は存在しないが、しいて言えば、アメリカ軍のジョン・ウェインとロバート・ミッチャムがそれと言える役だろうか。
ノーマン・コータ准将を演ずるロバート・ミッチャムは、壮大なドラマを締めくくり、この作戦のキーポイントとなったオマハ・ビーチの活躍などで特に印象に残る。
また、同じ年に、007シリーズのボンド役として注目される、ユーモラスなショーン・ コネリーが妙に印象に残る。
*本作北米公開の翌日に、007シリーズ第1作の「ドクター・ノオ」(1962)がイギリスで公開された。
これだけ多くの俳優の出演の中で、やはりジョン・ウェインは別格という扱いを受けている。
その証拠に、エンドロールのクレジットで、アルファベット順に俳優名が登場するのだが、彼だけが順番を無視して、”AND JOHN WAYNE”と最後に表示される。
ベートーベンの”運命” などを使った効果的な音楽や、連合軍の兵士の勇姿や戦いぶりを讃えるような、モーリス・ジャールの勇ましい音楽、また、ポール・アンカやミッチ・ミラーのテーマ曲も素晴しい。