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左きゝの拳銃 The Left Handed Gun (1958)

21人を殺し21歳で死亡した西部史上名高いアウトロー、ビリー・ザ・キッドの生き様を描く、監督アーサー・ペン、主演ポール・ニューマンの西部劇。

アカデミー賞 ■ ストーリー ■ 解説


西部劇


スタッフ キャスト ■
監督:アーサー・ペン
製作:フレッド・コー
原案:ゴア・ヴィダル”The Death of Billy the Kid”(TV)
脚本:レスリー・スティーヴンス
撮影:J・ペヴァレル・マーレイ
編集:フォルマー・ブラングステッェド
音楽:アレクサンダー・カレッジ

出演
ポール・ニューマンビリー・ザ・キッド/ウィリアム・ボニー
リタ・ミラン:セルサ
ジョン・デナーパット・ギャレット
ジェームズ・コンドン:チャーリー
ジェームズ・ベスト:トム
ハード・ハットフィールド:モールトリー
ロバート・アンダーソン:ヒル
ロバート・フォーク:ブラディ保安官
コリン・キース=ジョンストンジョン・ヘンリー・タンストール

マーティン・ギャララーガ:サヴァル
ウォリー・ブラウン:ムーン

アメリカ 映画
配給 ワーナー・ブラザーズ
1958年製作 102分
公開
北米:1958年5月7日
日本:1958年6月


*詳細な内容、結末が記載されています。
ストーリー ■
馬を失い、さ迷う青年ウィリアム・ボニー(ポール・ニューマン)は、牧場主のジョン・ヘンリー・タンストール(コリン・キース=ジョンストン)一行に出会い、命拾いをする。

一行の中にはビリー(ウィリアム)が殺人を犯したことを知っている者がいて、彼こそ、はわずか12歳で殺人を犯した、悪名高き無法者”ビリー・ザ・キッド”だった。
(ドラマの中では,ビリーの初めての殺人は12歳になっているが、実際は17歳。)

ニューメキシコ準州リンカーン
町の牛商人ヒル(ロバート・アンダーソン)や保安官のブラディ(ロバート・フォーク)らは、商売の邪魔になる一行が町に入るのを阻止しようとする。

ビリーは、彼に一目置くタンストールから優しく語り掛けられ、聖書の一説を教わり、本も譲ってもらう。

単身、町に向かったタンストールは、峠で待ち伏せをしていたヒルらに銃撃されて命を落とす。
...全てを見る(結末あり)

ビリーは、自分を可愛がってくれたタンストールの死に大きなショックを受けて復讐を誓う。

犯人が、ヒルやブラディら4人だと知ったビリーは、協力を拒む、牧童トム(ジェームズ・ベスト)とチャーリー(ジェームズ・コンドン)に、タンストールが丸腰で殺されたことを思い出させ、ブラディらを殺して姿を消す。

ビリーらを追った保安官補ムーン(ウォリー・ブラウン)や町の人々は、彼らが隠れる家に火を放ち、ビリーは火傷を負うが何とか逃亡する。

マデロ。
町の鍛冶屋サヴァル(マーティン・ギャララーガ)の元に身を寄せたビリーは、彼の妻セルサ(リタ・ミラン)に介抱される。

回復したビリーは、セルサに心を寄せ、チャーリーとトムに合流する。

そしてビリーは、同じマデロにいた友人であるパット・ギャレット(ジョン・デナー)に、身を隠しているようにと忠告される。

そんな時、ルー・ウォレス将軍が知事になり、犯罪者への恩赦が発表される。

あるパーティーでビリーは、知事に任命されて恩赦の結果を見に来た役人に絡まれ、拳銃を抜かせるが、ギャレットに止められる。

リンカーンの新聞で、自分が死んだことになっていたことに腹を立てたビリーは、生き残っているヒルらに再び復讐心を燃やし、それをセルサに伝え、彼女を抱いてしまう。

そしてビリーは、チャーリーとトムを連れてリンカーンに向かう。

ビリーらは、タンストール殺しに加担した保安官補のムーンを誘き出し殺そうとする。

トムがビリーを制止するものの、チャーリーがムーンを射殺してしまい3人は逃亡する。

3人は、賞金付きのお尋ね者になり、トムはこれ以上の殺人をビリーに止めさせようとするが、彼は最後の一人ヒルをあくまで殺そうとする。

ギャレットの結婚式の日、ヒルが彼の前に現れて助けを求め、リンカーンの保安官になることを頼み、ビリーを逮捕させようとするが、ギャレットはそれを断る。

3人はギャレットの結婚式に現れて、彼にプレゼントを渡すが、そこにヒルがいることをビリーは気づく。

しかし、ギャレットに警告されたビリーは、大人しくしていることを約束をし、結婚式のパーティーを楽しむ。

ヒルは、ビリーを警戒して式から立ち去ろうとするが、怯える彼は発砲し、ビリーはヒルを射殺して復讐を果たす。

ギャレットは、約束を破ったビリーに激怒し、逃げる彼らに保安官になって逮捕することを言い渡す。

負傷したトムを連れて、ビリーとチャーリーは隠れ家に戻る。

回復したトムは故郷に帰ろうとするが、隠れ家を見つけたギャレットの一団がトムを射殺し、チャーリーも殺されてしまう。

ビリーは、ギャレットに促され投降して逮捕され、裁判の結果、絞首刑が執行されることになる。

しかし、ビリーは鎖に繋がれながら監視2人を殺して逃亡してしまう。

ギャレットビリーを追ってマデロに向かい、彼に会った、出版社のモールトリー(ハード・ハットフィールド)から情報を得る。

サヴァルの家に逃げ込んだビリーは、セルサとのことを知った彼に拳銃を渡し、自分を撃つよう言いながら、彼の家を出ようとする。

それをギャレットが待ち構え、絶望したビリーは拳銃を抜くかのように見せかけて振り向き、わざとギャレットに撃たれる。

ビリーが丸腰だったことを知ったギャレットは、後悔しながら、居合わせた妻とその場を立ち去る。


解説 評価 感想 ■

*(簡略ストー リー)
荒野をさ迷っていた青年ウィリアム・ボニーは、牧場主タンストール一行に救われる。
その青年は、10代で殺人を犯した悪名高き無法者”ビリー・ザ・キッド”だった。
しかしタンストールは、ビリーに一目起いて彼を可愛がる。
その後タンストールは、商売敵のヒルや保安官ブラディの待ち伏せに遭い、銃撃されて命を落とす。
ショックを受けたビリーは復讐を誓い、ブラディらを殺して逃亡生活を始める。
その後、友人パット・ギャレットに会ったビリーは、彼に身を隠しているようにと忠告されるが、自分が死んでいると報道されていたことに腹を立てて、ヒルらに復讐しようとするのだが・・・。
__________

鬼才アーサー・ペンの監督デビュー作で、当時、売り出し中の期待の新星33歳のポール・ニューマンの若さを十分に引き出し、伝説のアウトロー、ビリー・ザ・キッドの生き様を生々しく、また人間味豊かに描いた作品。

右利きのポール・ニューマンは、ここぞというガンプレーのシーンでは、実際には右利きで撮影して、フィルムを逆転逆させているとは言われているが、それほど粗が見えそうな場面はなく、私には、練習した結果の左利きでのガン捌きに見えるのだが・・・。

元々はゴア・ヴィダルのTV用の脚本の映画化で、セットや各カットを見ると、劇場映画と言うより、やはりテレビ・ドラマのような雰囲気があり、精神的に追い込まれていく主人公をリアルに演じたポール・ニューマンの熱演がなければ、トップ・スターが出演している作品でもなく、それほど話題にならならずに終わったかもしれない。

若い主人公の誘惑に負ける人妻リタ・ミラン、友人の立場から一転、主人公を追い詰めて射殺するパット・ギャレット演ずるジョン・デナー、恩人タンストールコリン・キース=ジョンストン、牧童仲間役のジェームズ・コンドンやジェームズ・ベストなどが共演している。


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