2009年に発表された、ニコラス・スパークスの同名小説の映画化。 ギクシャクする関係の父の元でひと夏を過ごすことになった少女が次第に絆を修復していく姿とロマンスを描く、主演マイリー・サイラス、グレッグ・キニア、ボビー・コールマン、ケリー・プレストン、監督ジュリー・アン・ロビンソンによるドラマ。 |
■ スタッフ キャスト ■
監督:ジュリー・アン・ロビンソン
製作
アダム・シャンクマン
ジェニファー・ギブゴット
原作:ニコラス・スパークス
脚本
ニコラス・スパークス
ジェフ・ヴァン・ウィー
撮影:ジョン・リンドリー
音楽:アーロン・ジグマン
出演
ロニー・ミラー:マイリー・サイラス
スティーブ・ミラー:グレッグ・キニア
ジョナ・ミラー:ボビー・コールマン
ウィル・ブレイクリー:リアム・ヘムズワース
スコット:ハロック・ビールズ
キム:ケリー・プレストン
マーカス:ニック・ラシャウェイ
トム・ブレイクリー:ニック・サーシー
ガラドリエル”ブレイズ”:カーリー・チェイキン
アメリカ 映画
配給 タッチストーン・ピクチャーズ
2010年製作 107分
公開
北米:2010年3月31日
日本:2010年6月12日
製作費 $20,000,000
北米興行収入 $62,950,380
世界 $89,041,660
*詳細な内容、結末が記載されています。
■ ストーリー ■
ジョージア州。
16歳のロニー・ミラー(マイリー・サイラス)は、母キム(ケリー・プレストン)と弟ジョナ(ボビー・コールマン)と共に、離婚した父スティーヴ(グレッグ・キニア)と夏を過ごすため、ニューヨークから彼の家を訪ねる。
かつては音楽で触れ合っていた父娘だったが、離婚したことでスティーヴを毛嫌いするロニーは、彼と口もきかずに浜辺に向かう。
ロニーは、ビーチバレーを楽しむ青年ウィル・ブレイクリー(リアム・ヘムズワース)に声をかけられるが、彼を相手にしなかった。
学校の成績は最悪にも拘らず、音楽の才能で”ジュリアード学院”に合格したロニーだったが、彼女は進学するつもりはなかった。
自分達の離婚で、家族の絆を失ったことをキムは嘆きながら、子供達を残してその場を去っていく。 少女ガラドリエル”ブレイズ”(カーリー・チェイキン)と知り合ったロニーは、彼女の恋人マーカス(ニック・ラシャウェイ)に迫られ、それを拒み家に戻る。 帰宅したロニーは、スティーヴと口論になるが、彼は音楽だけは続けるように娘に助言する。 浜辺で、ウミガメの卵をアライグマから守っていたりもしていたロニーは、マーカスを誘ったと疑うブレイズから嫌がらせを受け、万引きの濡れ衣を着せられてしまう。 ロニーを迎えに行ったスティーヴだったが、ニューヨークで万引きをした経験のある彼女は、今回は無実だと父に伝える。 母の元に戻ろうとしたロニーだったが、スティーヴが知り合いの店主と話してみることになり彼女は思い止まる。 水族館のボランティアをしていたウィルは、ウミガメの卵を守ろうとするロニーに付き合うが、彼は婚約者がいることを伝える。 それ以後、警戒心がなくなったロニーはウィルを逆に意識し始めるが、それを知ったスティーヴは、二人が接近し過ぎないように監視する。 翌日、ウィルには、多数の女友達がいることを知らされたロニーは気分を害してしまう。 しかし、ウィルは、ロニーが他の子とは違うことを伝え、彼女にキスをする。 スティーヴは、久しぶりに幸せそうな娘の顔を見て満足する。 その後、ロニーはウィルとの楽しい日々を過ごし、彼が富豪の息子だということを知る。 ウィルの父トム(ニック・サーシー)らに会ったロニーだったが、姉の結婚式に、元恋人を招待すると聞いてロニーは憤慨してしまう。 しかしウィルは、去年、事故で弟を亡くし、家族の心がボロボロになっていることをロニーに伝える。 ロニーはウィルの気持ちを理解し、彼のために屋敷にあったピアノを弾く。 帰宅したロニーは、ピアノを弾き”あの頃”を思い出したことをスティーヴに伝え、ウィルへの気持ちを理解してくれる父にようやく心を開く。 ロニーには、ウィルからの結婚式の招待状も届き、スティーヴが教会の火事を起こした噂のことを尋ねる。 スティーヴは医師から渡された薬を飲み、キャンドルを灯したまま眠ってしまったのが原因だとロニーに語る。 それをロニーはウィルに話すが、彼は犯人がアルバイト先の同僚スコット(ハロック・ビールズ)達だと知っていたのだった。 そんな時ロニーは、マーカスに捨てられたブレイズのために、スティーヴから貰った結婚式のドレスの費用を渡してしまう。 弟ジョナが貯めていた現金でドレスを買ったロニーは、結婚式でウィルとの楽しい時間を過ごす。 しかし、仕事で来ていたブレイズに、現れたマーカスが絡み、それを止めようとしたウィルとトラブルになってしまう。 それをロニーとブレイズの原因にされ、二人はウィルの母親に追い払われてしまう。 帰宅したロニーとウィルは、ウミガメが孵化して海に向かう姿に感激するが、スティーヴが浜辺で倒れてしまう。 ロニーは、完治したと思っていたスティーヴの肺癌が進行し、余命幾許もないことを知らされる。 スティーヴに会ったロニーは愛を告げ、父娘は固く抱き合い、ジョナもその事実を知る。 ジョナは、スティーヴと仕上げていた教会のステンドグラスを完成させ、外出が許された父にそれを見せる。 スコットはウィルに説得され、火事の原因をスティーヴに伝えるが、彼は警察に自首すると言う二人を制止する。 それを聞いていたロニーはショックを受け、弁解するウィルを軽蔑して罵倒する。 子供達を迎えに来たキムだったが、ロニーは自宅で静養するスティーヴの元に残ることを母に伝え、ジョナは悲しみを堪えて父と別れる。 その後、開封もせずに送り返していた、スティーヴからの手紙を見つけたロニーは、それを読み、より深く父を理解する。 そんなロニーにスティーヴは、音楽と愛は喜びをもたらすと言って、ウィルと離れ離れになり、辛さに耐える彼女を励ます。 ロニーは、ピアノが弾けなくなったスティーヴの代わりに、父が自分のために作曲している曲を仕上げようとする。 そして、ロニーが曲を完成させたことを知り安心したかのように、スティーヴは静かに息を引き取る。 修復された教会での葬儀で、ロニーは父スティーヴのために、完成した曲をピアノで弾こうとする。 そこにウィルも現れ、ロニーはスティーヴの曲を弾き、父への想いを、出席者と共に分かち合う。 式の後、ロニーはウィルと簡単な言葉を交わすが、彼は姿を消してしまう。 思い出をしまい、父の家を引き払う準備をしていたロニーは、浜辺にたたずむウィルに気づく。 二人は互いに謝罪し、ロニーは”ジュリアード”に入学することをウィルに告げ、彼も”コロンビア大学”への編入を伝える。 そしてロニーは、父のピアノを車に積みニューヨークに向かう。
...全てを見る(結末あり)
*(簡略ストー リー)
音楽の才能を、父スティーヴに見出されたものの、離婚をきっかけに、その親子関係に亀裂が入ってしまった娘ロニーは、弟ジョナと共に、母に連れられ、ひと夏を父の元で過ごすことになる。
ロニーは、浜辺で青年ウィルに声をかけられるが彼を相手にもせず、帰宅しても父と接しようともしない。
その後、ウィルは再びロニーに接近して婚約者がいることを伝え、警戒心がなくなったロニーは、逆に彼を意識し始める。
二人は親交を深めていき、自分を理解してくれた父スティーヴを、ロニーは次第に受け入れるようになる。
スティーヴは、教会の火事の放火魔と疑われていたのだが、それが医師からの薬を飲んだことによる、キャンドルの火の不始末だったことをロニーに語る。
そんな時、スティーヴは浜辺で倒れてしまい、ロニーは自分達と過ごそうとした、父の本当の理由を知ることになる・・・。
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スーパー・アイドルのマイリー・サイラス主演で、彼女の人気にあやかったような作品であり、親子の絆の修復やロマンスもある、当然ながら聴ける、彼女の歌う主題歌”When I Look at You”もファンには嬉しいことだろう。
ニコラス・スパークスの原作自体も、M・サイラスを主人公とすることを想定して書かれたというのだから、彼女のその影響力がよく分かる。
演技の良し悪しはさて置き、撮影当時まだ17歳の彼女の、何かを感じさせてくれる、独特な魅力は生かされてはいる。
但し、彼女はラジー賞にノミネートされ、批評家にも酷評されてしまった作品でもある。
彼女にあまり興味のない方々は、病を抱えながら娘を見守り、関係を修復しようとする父親役、実力派グレッグ・キニアの深みのある演技に注目してもらいたい。
主人公の弟ボビー・コールマン、母ケリー・プレストン、実生活でも交際している恋人リアム・ヘムズワース、そのアルバイト仲間のハロック・ビールズ、主人公と仲良くなるカーリー・チェイキン、その恋人役のニック・ラシャウェイ、ウィル(L・ヘムズワース)の父ニック・サーシーなどが共演している。