ジョイ・ラック・クラブ The Joy Luck Club (1993)

スーユアンの希望で、ピアノをチョン（ヴィクター・ウォン）に習っていたジューンは、発表会で失敗してしまったために、ピアノを諦めてもいいと思っていた。

しかし、ジューンはスーユアンに練習することを強要され、泣きながら言ってはいけないことを口にしてしまう。

ジューンから、”中国で殺した赤ん坊のように死にたい・・・”と言われたスーユアンは、祖国で起きたことを思い出す。

生まれたばかりの双子の娘を連れて重慶にいる夫の元に向かったスーユアンは、着いた時には全て失ったとジューンに話したことがあった。
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双子は死んだのではなく、スーユアンが道端に置き去りにしたものの助かり、奇跡的に生きていたことをリンドらから知らされたジューンは、双子を見つけるのが母の夢だったと言われる。

双子から届いた手紙を見せられたジューンは喜び、リンドにその内容を読んでもらう。

中国に来て母のことを話してほしいと書かれていたために戸惑うジューンは、リンド、インイン、アンメイに励まされてその気になる。

双子にはスーユアンが亡くなったことは話していなかったため、リンドら三人は知らせるべきだとも思う。
（ジューンもそのことを知らない。）

自分も母親に見捨てられたリンドは、4歳の時に、15歳になったらファン夫人の息子に嫁がせる約束を母がしたことを思い出す。
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10年後、家族は南に引っ越すのだが、リンドはその場に残され母と別れる。

結婚の儀は終わり、その夜、リンドは初めて夫と顔を合わせる。

弟のような夫との間に子供ができないことでファン夫人に責められるリンドは、使用人のピンが妊娠していることを知りあることを考える。

このまま結婚生活を続ければ夫が死に家に災いが起きると、夢で先祖に言われたと夫人に話したリンドは、夫の背中の黒い点がその証拠だと伝える。

家を出なければ歯が全て抜けるとも伝えたリンドは、使用人のピンこそが嫁に相応しく、既に彼女は身篭っていると夫人に話す。

ピンの妊娠を確認した夫人は、リンドから、仲人が金のために縁組したとも言われる。

夫人は孫を得てピンは嫁となり、リンドは上海に向かうことができた。
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リンドは母との約束を守り通したが、娘ウェヴァリー（タムリン・トミタ）との関係に苦労した。

チェスの天才少女だったウェヴァリーを、リンドは誇らしく思った。

しかし、人々にそれを自慢して歩くリンドに、ウェヴァリーは反発する。

やがてウェヴァリーが折れてチェスを再び始めるのだが、その才能は失われる。

母のせいだけでなく自分が悪いこと思ったウェヴァリーは、チェスをやめてしまう。

リンドとの考え方の違いは大人になっても続き、結婚して離婚もしたウェヴァリーは、恋人リッチ（クリストファー・リッチ）と同棲していることを母に話す。

リッチを母にけなされたように思えたウェヴァリーは憤慨するが、翌週、彼を連れて両親の家に向かう。

歓迎されたウェヴァリーだったが、作法を知らないリッチに、リンドは嫌悪感を示す。

リッチとの結婚が決まったウェヴァリーは、何をしても喜んでくれないリンドを前にして涙する。

その言葉をずっと待っていたと言うリンドとウェヴァリーは、ようやく互いを理解し合う。
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中国に向かうジューンのためのパーティーが始り、アンメイから、双子の娘が生きていたことを知らずに亡くなったスーユアンは気の毒だと言われたインインは、辛い過去を思い出す。
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16歳のインイン（フェイ・ユー）はリン・シャオ（ラッセル・ウォン）と愛し合うようになり、結婚して息子が生まれる。

その後インインは、浮気して家に女を連れ込むリンを憎む。

考え込むインインは、入浴中に息子を溺死させてしまう。

アメリカに渡ったインインは罪を背負いながらの日々を過ごし、再婚して娘リーナが生まれる。

成長したリーナ（ローレン・トム）は、落ち込むことが多いインインのことを心配する。

勤務する会社の社長ハロルド（マイケル・ポール・チャン）と結婚したリーナは、インインを新居に招く。

なんでもシェアする提案をしてしまったリーナは、自分の7倍半の収入があるハロルドとの食事代も割り勘だった。

それを知ったインインは、ハロルドに不満を抱きながら暮らすリーナの考えを疑問に思う。

しかし、耐えきれなくなったリーナは、折半にこだわるハロルドに不満を訴え、インインは二人の関係が崩れ去ることを感じる。

インインから夫に何を求めるかを訊かれたリーナは、自分への敬意と思い遣りと答える。

それならば、ハロルドが望みを叶えるまで家を出て待つようにと助言したインインは、それまでは戻ってはだめだと伝える。

できないと言うリーナに、インインは、夫を失っても自分の尊厳を取り戻せると伝えて娘を抱きしめる。
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ハロルドと別れたリーナは、恋人ケンと共にパーティーに出席する。

母アンメイから、娘のジェニファーをジューンが寝かせていると言われたローズ（ロザリンド・チャオ）は、その様子を見に行くために二階に向かう。

戻ったローズと、妹のジューンに会える双子のことを話したアンメイは、双子には母スーユアンの死を知らせていないことを気にしながら、子供時代を思い出す。
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夫が亡くなった後、男の愛人となり家をい出されたアンメイの母（ヴィヴィアン・ウー）は、死の床にある母親の元に戻る。

家族から非難されながら娘のアンメイに気づいた母は、彼女に微笑む。

勘当された母親に、古いしきたりの通り身を切ってその血を飲ませた母は、死なないでほしいと願う。

アンメイに別れを告げた母は、娘は渡さないと言う家族に追い払われる。

母を二度と失いたくないと思うアンメイは、母に付いて行く。
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アンメイと買い物をしたローズは、別居中の夫テッド・ジョーダン（アンドリュー・マッカーシー）のことを訊かれ、昔を思い出す。
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大学でテッドと知り合ったローズは、出版社の経営者の父親と実家がワイナリーの母親（ダイアン・ベイカー）に恋人だと紹介される。

ジョーダン夫人と話したローズは、あからさまな差別発言に驚く。

それを知ったテッドは、母親を恥じたのは初めてだと伝えて、愛する人を侮辱したことを非難し、ローズと共にその場を去る。

その件がきっかけでテッドの素晴らしさを知ったローズは、半年後に彼と結婚する。

出版社を二つ経営するようになったテッドは忙しくなり、ローズへの興味は薄れるものの、ジェニファーが生まれて娘を溺愛する。

自分に気を使い過ぎるローズの本音を知りたいテッドは、幸せだと言う彼女の言葉を疑う。

その後、テッドの浮気を知ったローズは別居することになり、相手の名前を聞き出そうとするものの、それが原因でこうなったのではないと言われる。

テッドのご機嫌取りばかりするローズを批判するアンメイは、自分を安売りする母と同じだと伝える。
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主人であるウーチンの第四夫人の母と共に大邸宅で暮らすことになったアンメイは、可愛がられるものと思っていた。

男の子を生んだ第二夫人が屋敷の女帝であり、彼女から真珠のネックレスを受け取り嬉しく思ったアンメイだったが、母は、高価なものは娘に相応しくないと第二夫人に伝える。

それを決めるのは自分だと言う第二夫人は、ネックレスを返そうとする母の言葉を聞き入れず、アンメイにお礼を言わせる。

自分を安売りするべきではないと言う母は、アンメイからネックレスを奪って茶碗で潰してしまう。

心を売り渡しかけたアンメイは真珠がガラス玉だと知り、母は、今は第四夫人だが、一度はあなたの父親の正妻だったと伝える。

それを忘れないようにと言われたアンメイは、母の話を理解する。

眠っていた母はウーチンに迫られ、ベッドで眠っていたアンメイを乳母の部屋に行かせる。

全ての話を乳母から聞いたアンメイは、ウーチンに無理矢理に犯されたにも拘わらず、実の母にもそれを信じてもらえなかったことを母は話す。

ウーチンの子を身篭り男の子を出産するものの、母は第二夫人に息子を奪われてしまったのだった。

母から、自分に会いたくて生きて来たと言われたアンメイは、乳母の話は本当だったことを確認する。

その後、アヘン入りの餅を大量に食べた母は、意識が朦朧とする中、”自分の弱い魂を殺して強い魂を与える”とアンメイに伝える。

亡くなった母を前にアンメイは、強くなった自分は今ならものごとが見極められると考え、太陰暦の元旦までに悔い改めないと災いが起きるとウーチンらに伝える。

ウーチンは母を唯一の妻として供養し、自分と弟を最も大事な子として育てることを約束し、アンメイは第二夫を呪う。
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その日以来、”叫び声”をあげることを学んだと言うアンメイは、欲望を捨てて他人の不幸を理解し苦しむ、中国式の生き方を教えられたとローズに話す。

娘はその逆に育てようとしたものの、結局は同じ道を歩んでいると言うアンメイは、自分が産んだ子だからだろうとローズに伝える。

自分を安売りするのは、あなたが始めたことではないとローズに伝えたアンメイは、それで身を滅ぼした母は、娘の自分に気づかせてくれたと話す。

アンメイは、今度はあなたが気づく番だとローズに伝える。

帰宅したローズは、現れたテッドに出て行ってほしいと伝える。

テッドから二人の家だと言われるものの、ローズは、家も娘も渡さないとと言って彼の意見を聞こうとしない。

自分は60年前にアヘンを食べて娘のために死んだと言うローズは、あなたの愛が勝っていると勘違いしていたと伝える。

ローズの気持ちを理解したテッドは、彼女の話を更に聞きたいlことを伝ええて、その後、二人の仲は元に戻る。

皆が集まってくれたことを嬉しく思うジューンは、正月にリンドと家族を招待したことを思い出す。
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スーユアンが得意のカニ料理を振る舞ったのは、それが最後だった。

広告代理店に勤めるジューンは、ウェヴァリーの会社のコピーの件で彼女と口論になる。

母スーユアンから、自分にはウェヴァリーのようなセンスはないと言われえたジューンは、母に裏切られた気分になる。

皆が帰った後で、期待外れの娘で申し訳なかったとジューンから皮肉を言われたスーユアンは、期待ではなく最高の人生を願っていただけだと伝える。

それに応えらえないことが辛いと伝えたジューンは、赤ん坊の頃から身につけていたネックレスをスーユアンから渡され、これで理解しているとことに気づくはずだと言われる。

ウェヴァリーとは選んだ人生が違うと伝えたスーユアンは、美しい心を持つジューンの首にネックレスをかける。

ジューンは、美しい心は生まれつきだと言うスーユアンの気持ちを理解する。
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シャンパンを開けたウェヴァリーは、皆の愛を中国に届けてほしいとジューンに伝える。

子供の頃から仲がいいローズ、ウェヴァリー、リーナ、第二の母と言えるリンド、インイン、アンメイに、姉を捜し出し母に尽くすチャンス与えてくれたことをジューンは感謝する。

皆は帰り、残っていたリンドと話したジューンは、話しておかなければならないことがあると言われ、姉達への手紙の送り主を亡くなっていたスーユアンにしたことを知らされる。

母が亡くなったという手紙など出す気になれなかったと言うリンドは、肉親の口から聞く方がいいと伝える。

自分にはできないと考えるジューンは、今から知らせてほしいとリンドに伝えるものの、今夜、発つのに無理だと言われる。

リンドから、自分が伝えるのが一番だと言われたジューンは戸惑う。

父（チャオリー・チー）から、姉達に渡すようにと母の中国時代の写真を受け取ったジューンは、母が赤痢だったことを知らされる。
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重慶に向かう途中、双子を運ぶ荷車が壊れ、二人の傍では死ねないと考えたスーユアンは、所持品と共に、届けてくれたら父親が謝礼を払うという手紙を添えてその場を去ったのだった。

最悪のことはその後に起こり、死ねずに救われたスーユアンは病院で目覚めた。
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スーユアンは”死なせてほしい”と叫んだという話を父から聞いたジューンは、宝石箱に入っていたという封筒を渡される。

中に入っていたのは白鳥の羽根で、これを渡す資格はまだ自分にはないとスーユアンは考えていたと話す父は、双子への願いはすべて諦めたスーユアンが、娘に強く願えとは言えなかったと伝える。

子供の幸せを願わない母親はいないと言う父は、ジューンが生まれた時に、双子達の分まですべての願いを娘にかけたと話し、自分の分もだと伝えて娘を抱き寄せる。

中国に着いたジューンは、双子の姉達に迎えられ、母が4か月前に亡くなったことを伝える。

姉達に抱き寄せられたジューンは自分の価値に気づき、長年の願いを叶えることができたことで、母もそこにいて喜んでいると考える。