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アイランド The Island (2005)

地上の環境汚染を避け地下都市に住む青年が全てを管理される自分達の秘密を解明するために戦う姿を描く、製作、監督マイケル・ベイ、主演ユアン・マクレガースカーレット・ヨハンソンジャイモン・フンスーショーン・ビーンマイケル・クラーク・ダンカンスティーヴ・ブシェミ他共演のSFサスペンス・アクション。

アカデミー賞 ■ ストーリー ■ 解説


SF

スカーレット・ヨハンソン / Scarlett Johansson / Pinterest


スタッフ キャスト ■
監督:マイケル・ベイ

製作総指揮:ローリー・マクドナルド
製作
マイケル・ベイ

イアン・ブライス
ウォルター・F・パークス
原案:カスピアン・トレッドウェル=オーウェン
脚本
カスピアン・トレッドウェル=オーウェン

アレックス・カーツマン
ロベルト・オーチー
撮影:マウロ・フィオーレ
編集
ポール・ルベル

クリスチャン・ワグナー
音楽:スティーヴ・ジャブロンスキー

出演
リンカーン・6・エコー/トム・リンカーン:ユアン・マクレガー

ジョーダン・2・デルタ/サラ・ジョーダン:スカーレット・ヨハンソン
アルベルト・ローラン:ジャイモン・フンスー
メリック博士:ショーン・ビーン
スタークウェザー・2・デルタ:マイケル・クラーク・ダンカン
ジェームス”マック”マッコード:スティーヴ・ブシェミ
ジョーンズ・3・エコー:イーサン・フィリップス
臓器運搬業者:グレン・モーシャワー
スージー:ショウニー・スミス

アメリカ 映画
配給
ワーナー・ブラザーズ(世界)
ドリームワークス(北米)
2005年製作 136分
公開
北米:2005年7月22日
日本:2005年7月23日
製作費 $126,000,000
北米興行収入 $35,818,910
世界 $162,949,160


*詳細な内容、結末が記載されています。
ストーリー ■
2019年7月19日。
青年リンカーン・6・エコー(ユアン・マクレガー)は、ジョーダン・2・デルタ(スカーレット・ヨハンソン)に導かれながら、理想の地”アイランド”に到着する寸前で海に落ちる悪夢を繰り返して見ていた。

睡眠周期の異常で、精神管理センターに行く指示を受けたリンカーンは、健康や食事など、全て完璧に管理される一日の始りを迎える。

抽選で選ばれる、”アイランド”に行ける者達の話題などを気にしながら、リンカーンは朝食の際に、食事制限を受けてしまう。

そこに現れたジョーダンが、巧みに食材を手に入れて、リンカーンは、好みの食材を分けてもらいながら、彼女との会話を楽しむ。

バイオテクノロジー研究施設”バイオテック”のオーナーである、科学者のメリック博士(ショーン・ビーン)の元に向かったリンカーンは、悪夢のことなどを聞かれ、その内容を話し、それに出てくるボートを描く。
...全てを見る(結末あり)

食事や生活全てを、誰がなぜ管理しているのか疑問を投げかけるリンカーンは、メリックに簡単な検査を受けるよう言われる。

視神経からセンサーを入れられたリンカーンは、その後、研究施設に向かい、いつもの作業を始める。

同僚のジョーンズ・3・エコー(イーサン・フィリップス)は、独自の算出方法の結果、自分が”アイランド”行きに選ばれることをリンカーンに伝える。

その後リンカーンは、施設内のメンテナンス担当者で友人のジェームス”マック”マッコード(スティーヴ・ブシェミ)に会いに行く。

リンカーンは、自分が特別な存在だという、悪夢の中でも聞くマッコードの言葉を気にしながら、その場で蛾を見つけて、マッチ箱に入れて持ち帰る。

ある装置の修理を頼まれたマッコードは、液体に入れられた人間が、管理されていることを確認する。

同じような多数の管理体は、リンカーンらのセクションとチューブで繋がっていた。

その夜、リンカーンとジョーダンは、バーチャル・ファイトを楽しんだ後バーに向かう。

リンカーンは、通気口で蛾を見つけたことをジョーダンに知らせ、汚染されているはずの外部の環境を気にする。

生存者も発見され続けていると言うリンカーンに、考え過ぎだと答えるジョーダンは、抽選の結果”アイランド”行きに選ばれる。

ジョーダンを祝福するリンカーンは、”アイランド”で待っていると彼女に言われるが、その夜、再び悪夢を見てしまう。

夜中に目覚めたリンカーンは、通気口に向かい蛾を放ち、それを追ってある研究施設に侵入する。

その場でリンカーンは、出産を終えたジョーダンの同僚の女性が、薬殺される現場を目撃してしまう。

更に、”アイランド”行きが決まっていた、その場の係員が有名なフットボール選手だという、スタークウェザー・2・デルタ(マイケル・クラーク・ダンカン)は、内臓の摘出手術を受けようとしていた。

意識が戻ったスタークウェザーは、脱出しようとするものの連れ戻され、リンカーンは騒動も目撃してその場から去る。

騒動の映像を見たメリックは、手首の監視ブレスレットを確認し、それが”製品”であることを知り捜し出すよう命ずる。

リンカーンは、出発の準備をするジョーダンの元に向かい彼女を連れ出す。

侵入者がリンカーンだと突き止めたメリックは、施設を封鎖して”6・エコー”世代を捜査させる。

リンカーンは、同僚やスタークウェザーのことをジョーダンに伝え、”アイランド”が存在しないことを知らせる。

区域内では、リンカーンが汚染されたことが人々に知らされる。

追跡を逃れるリンカーンとジョーダンは、多数の人体が管理されている場所を通り、地上(アリゾナの砂漠地帯)にたどり着く。

リンカーンは汚染しているために隔離され、ジョーダンは、”アイランド”に向かったことが報告される。

その頃メリックは、開発したクローン体”アグネイト”を、顧客達に売り込もうとしていた。

その場に現れた、警備会社”ブラックホーク”のアルベルト・ローラン(ジャイモン・フンスー)に会ったメリックは、彼に”製品”が逃亡したことを伝え捜索を依頼する。

リンカーンとジョーダンは、地上が汚染されていないことと、生物(蛇)も生存していることを確認する。

ジョーダンの発注者は事故で昏睡状態であり、臓器が複数必要で、リンカーンは、自分の存在に疑問を持った初めての例だということを、メリックはローランに伝える。

メリックは、二人には必要以上の情報は与えていない状態で、精神年齢は子供と同じだということも付け加える。

翌朝、街道をバイクが走り抜ける音で目覚めたリンカーンは、マッコードの持っていた蛾を入れたマッチ箱に記載してあったバーが、近くにあることに気づく。

バーを見つけた二人は、トイレにいたマッコードに状況の説明を求める。

マッコードの家に向かった二人は、彼の恋人スージー(ショウニー・スミス)に歓迎される。

二人は、自分達が本物の人間ではないクローンだと知らされるが、それが何のことなのかが理解できない。

裕福な者達が長寿を目的にして、臓器移植などのためクローンを発注するのだった。

記憶はいくつかのパターンで決まっていたため、母親がいたというジョーダンの記憶を、マッコードでも言い当てることができた。

クローン法にも違反する行為のため、メリックは、施設を軍の地下基地に建設したのだった。

リンカーンは発注者を捜すことを提案し、反対するマッコードに協力を求める。

捜査を開始したローランは、リンカーンの体内にセンサーがあるため、それを探知するよう指示を出す。

発注者を調べたマッコードは、リンカーンはロサンゼルス在住の”トム・リンカーン”、ジョーダンは”サラ・ジョーダン”だと知らせ、二人にクレジットカードと現金を渡す。

ローランらはセンサーの位置を捉えるが、リンカーンは、尿と共にそれが排出されたことを確認する。

駅でロサンゼルス行きのチケットを手配したマッコードだったが、彼は追っ手に気づきリンカーンらに逃げるよう指示する。

マッコードは射殺さるが、リンカーンとジョーダンは、追っ手を振り切り列車に乗り込む。

その頃メリックは、リンカーンが、インプットされていないラテン語を理解していることを疑問に思い、センサーでの脳のスキャン結果を知らせることを急がせる。

ロサンゼルス
街の様子に驚くリンカーンとジョーダンだったが、彼女は、自分がモデルの巨大広告に気づく。

ローランも精鋭部隊と共に現地に到着し、街頭の監視カメラで二人を発見する。

情報ブースで発注者を捜した二人だったが、”トム”は見つからず、”サラ”の家に連絡をしたジョーダンは、幼い子供から、母親が病気で寝ていることを知らされる。

しかし、二人は動き出していた市警に捕らえられ、ローランはターゲットを目の前にして一旦引き上げる。

二人はマッコード殺害容疑で逮捕されたのだが、DNAを調べられた場合、発注者にも容疑かかかることをローランは気づく。

それを阻止するように、メリックに指示されたローランは、リンカーンの身元を調べた警官のパトカーに襲い掛かる。

大破したパトカーから何とか脱出した二人は、その場を逃れて追跡を妨害し、ローランの部下のジェットバイクを奪う。

ビルに突っ込み、反対側の窓を突き破り、看板に達した二人は、攻撃を受けて落下するものの、工事用のネットに引っかかり命拾いする。

メリックは、他の”エコー”もリンカーンに似た考えを持っていることを確認して調査し始める。

パトカー内で情報を得ていたリンカーンとジョーダンは、トムの家に向かい、セキュリティも解除できた二人は中に入る。

リンカーンは、夢に出てくるボートの模型を見つけるが、侵入者に気づいたトムが彼に襲い掛かる。

全く同じ容姿の侵入者に驚くトムに、リンカーンは自分が彼の”保険”だということを伝える。

メリックは、リンカーンの脳スキャンの結果を知らされ、記憶域が、3年間で10倍に増えていることを知らされる。

そしてメリックは、その記憶が、リンカーンのものでなく、トムのものだと気づく。

トムは、サラが人気モデルだということをジョーダンに伝えてブレスレットを外し彼女に惹かれる。

デザイナーとして成功しているトムは、肝硬変のためにクローンを発注していた。

リンカーンは、テレビに出ている、大統領のクローンを知っていることをトムに伝える。

施設のことを公表しようとするリンカーンとジョーダンは、何千ものクローンが殺されている現実をトムに伝えて、彼に協力を求める。

しかしトムは、”バイオテック”に連絡を入れてしまい、自分の”保険”が家にいることを伝える。

ジョーダンが、トムの様子がおかしいことに気づいたため、リンカーンは彼女を残して出かけることにする。

テレビ局に向かうため、50万ドルの”キャデラック”を運転するというリンカーンは、トムから、自分の値段が500万ドルだと知らされる。

赤信号を知らずに急停車したリンカーンだったが、トムの通報で現れたローランらに襲われる。

トムに銃を向けられながら、暴走を始めたリンカーンは、ローランらに追い詰められる。

しかし、自分がトムだと言ってローランを迷わせたリンカーンは、トムの腕にブレスレットをはめる。

ローランはトムを射殺し、リンカーンは、ジョーダンが州を出たことを伝える。

ジョーダンの元に戻ったリンカーンは、彼女と愛し合い、初めてのセックスを体験する。

リンカーンを捕らえたことを知らされたメリックは、今回の感染が、4世代に広がっていることを知らされ、リコールを発表しクローンを処分しようとする。

”バイオテック”からリコールに関する連絡を受けたリンカーンは、製品を作り直すために、再度身体スキャンする必要があることを知らされる。

メリックは、製品を怪しまれずに処分する方法として、抽選で大量に当選を出す方法を考える。

リンカーンは、トムのボートで逃げることをジョーダンに伝えるが、その前に仲間を助けようとする。

逃亡する途中、ホログラム室があることに気づいていたリンカーンは、それを消して、仲間達に真実をに気づかせようとする。

メリックは製造段階クローンの廃棄を始め、ジョーダンはローランに捕らえられて施設に連れ戻され、手術室に運ばれる。

”バイオテック”に向かったリンカーンは、担当者を殴り倒し、手術台に乗せられたジョーダンも、銃を取り出してその場を逃れリンカーンと合流する。

ローランは、サラが臓器移植を受けても助からないことをメリックから知らされ、その状況で、ジョーダンを殺す必要があるのかを問う。

それが発注者の希望であることと、”アグネイト”(クローン)は、ただの道具だとメリックは答える。

その後メリックは、リンカーンの死体が発注者だという報告を受ける。

直ちにリンカーンに対する警報が発令され、彼はホログラム室に侵入しようとする。

ジョーダンは、”アイランド”に向かうジョーンズら当選者を救おうとするが、ローランが現れ彼女の銃を奪おうとする。

しかし、ローランはジョーダンに協力し、処分されようとしていたジョーンズらを助ける。

破壊工作を続けようとするリンカーンに、メリックが襲い掛かる。

しかし、リンカーンは反撃し、破壊された施設の外の景色を確認したクローン達は、地上に出て外気が汚染されていないことを知る。

メリックは息絶え、リンカーンはジョーダンに歩み寄り、二人は愛を確認して、ローランはその様子を笑顔で見守る。

そして、リンカーンとジョーダンは、トムのボートで旅立つ。


解説 評価 感想 ■

*(簡略ストー リー)
2019年。
外気の環境汚染により地下都市に住む青年のリンカーン・6・エコーは、抽選で選ばれる、理想の地”アイランド”に到着する寸前に、海に落ちる悪夢を毎日見ていた。
リンカーンは、全てを管理されて暮らす生活に疑問を抱き始める。
バイオテクノロジー研究施設”バイオテック”のオーナー、メリック博士は、そんなリンカーンの脳スキャンを試みる。
リンカーンは、施設のメンテナンス担当者で友人のマッコードに会い情報を得ようとする。
自分が特別な存在だと、夢でも言われることしか分からなかったリンカーンは、通気口で一匹の蛾を見つける。
その後、心を寄せる女性ジョーダンが”アイランド”行きに選ばれ、それをリンカーンも喜ぶ。
悪夢の後で、蛾の存在が気になるリンカーンは、それを放ち後を追い、”アイランド”に向かう者が、臓器を摘出される現場を目撃してしまう。
”アイランド”が存在しないことと、ジョーダンに迫る危機を知ったリンカーンは、彼女を連れて地上に脱出するのだが・・・。
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ハリウッドのヒットメーカー、マイケル・ベイによる、製作費1億2600万ドルをかけた超大作であり、若手人気スター、ユアン・マクレガースカーレット・ヨハンソンの出演も大いに話題になった作品。

穏やかに始まる序盤から、施設が”クローン工場”と分かるサスペンス・タッチの中盤、そしてマイケル・ベイ作品らしい、度肝を抜くアクションの連続と見応えある作品には仕上がっている。

クローンの発注目的や、そのクライアントの豊かな生活、消耗品として管理される”製品”の悲しい運命の描写なども細やかに描かれてはいる。

しかし、映像的には楽しめるものの、物語の発想に新鮮味がなく、北米興行収入は約3600万ドルに終わり、全世界では、何んとか製作費を回収する1億6200万ドルに達したが、マイケル・ベイ作品としてはやや寂しい結果になった。

クローンと発注者の二役を演じ、激しいアクションもこなす熱演のユアン・マクレガー、同じく二役で、主人公の恋人となるスカーレット・ヨハンソン、頑強なハンターではあるが、終盤には男気を見せるジャイモン・フンスークローン製造で莫大な利益を得ようとする科学者ショーン・ビーン、途中で殺されてしまうのが残念な、曲者役者の本領を発揮する施設の技術者スティーヴ・ブシェミ、その恋人ショウニー・スミスクローンマイケル・クラーク・ダンカンイーサン・フィリップス、臓器運搬業者のグレン・モーシャワーなどが共演している。


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