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ウソから始まる恋と仕事の成功術 The Invention of Lying (2009)

イギリスの人気コメディアン、の意欲作。
世の中にウソが存在しない世界でウソをついてしまった脚本家が世の中に変化を与えながら巻き起こす騒動を描く、製作、監督、脚本、主演リッキー・ジャーヴェイスジェニファー・ガーナージェニファー・ガーナーロブ・ロウ他共演のコメディ。

アカデミー賞 ■ ストーリー ■ 解説


コメディ


スタッフ キャスト ■
監督
リッキー・ジャーヴェイス

マシュー・ロビンソン
製作総指揮
テリー・ダガス
テッド・フィールド

スー・ベイデン=パウエル
製作
リッキー・ジャーヴェイス

脚本
マシュー・ロビンソン

リッキー・ジャーヴェイス
撮影:ティモシー・サーステッド
編集:クリス・ギル
音楽:ティム・アタック

出演
マーク・ベリソン:リッキー・ジャーヴェイス

アンナ・マクドーグルス:ジェニファー・ガーナー
ブラッド・ケスラー:ロブ・ロウ
フランク・フォーセット:ジョナ・ヒル
グレッグ・クラインシュミット:ルイス・C・K
アンソニー・ジェームス:ジェフリー・タンバー
マーサ・ベリソン:フィオヌラ・フラナガン
シェリー・ベイリー:ティナ・フェイ
ネイサン・ゴールドフラップ:クリストファー・ゲスト
医師:ジェイソン・ベイトマン
ジム/バーテンダー:フィリップ・シーモア・ホフマン
パトロール警官:エドワード・ノートン
劇場の観客:マイケル・ケイン

アメリカ 映画
配給
ユニバーサル・ピクチャーズ
ワーナー・ブラザーズ(北米)
フォーカス・フィーチャーズ(世界)
2009年製作 99分
公開
北米:2009年9月14日
日本:未公開
製作費 $18,500,000
北米興行収入 $18,439,080
世界 $32,406,510


*詳細な内容、結末が記載されています。
ストーリー ■
ウソが存在しない世界の話。
映画会社の脚本家マーク・ベリソン(リッキー・ジャーヴェイス)は、40代の冴えない男だった。

マークは、魅力的な女性アンナ・マクドーグルス(ジェニファー・ガーナー)とデートするのだが、あからさまに容姿など本音で言われ、二度と会いたくないとも付け加えられる。

翌日、出社したマークは、秘書シェリー・ベイリー(ティナ・フェイ)から、解雇される予定を知らされる。

予定通り、上司のアンソニー・ジェームス(ジェフリー・タンバー)からクビを言い渡されたマークは、アンナからの交際を断るメールも受ける。

そして、シェリーと、同じ脚本家ブラッド・ケスラー(ロブ・ロウ)に、散々嫌味を言えわれ、マークは会社を後にする。

介護施設にいる母マーサ(フィオヌラ・フラナガン)に会いに行ったマークは、解雇されたことと、孤独で希望もないことを彼女に伝える。
...全てを見る(結末あり)

翌朝、家賃を請求されたマークは、銀行の預金300ドルを引き出そうとする。

しかし、引き出し金額を聞かれたマークは、思わず家賃分の800ドルと答えてしまう。

係は疑うこともなく800ドルをマークに渡し、彼は人類で初めてウソをついてしまう。

興奮したマークは、そのことを親友グレッグ・クラインシュミット(ルイス・C・K)とバーのバーテン、ジム(フィリップ・シーモア・ホフマン)に伝えるが反応は鈍かった。

しかし、ウソを言って女性を誘うことに成功したマークは、それを利用して金を手に入れようとグレッグを誘う。

その後、パトロール警官(エドワード・ノートン)に車を止められたマークは、運転していたグレッグが飲酒運転で逮捕されそうになる。

仕方なくマークは、グレッグがシラフだと警官にウソをついてしまい、その結果、二人は解放される。

カジノに向かった二人は、マークがルーレットなどで大金を稼いでしまう。

アパートに戻ったマークは、隣人で自殺願望のあるフランク・フォーセット(ジョナ・ヒル)に、人生は好転すると言って励ます。

それからというものの、マークがかける言葉で、人々に運が転がり込むようになる。

マークは、自分が変わったといってアンナをデートに誘い、成功者だということを証明しようと考え、14世紀にペストが大流行した時代の物語を書き始める。

翌日、アンソニーに会い、その物語を聞かせたマークは、社員達にも絶賛され、脚本家に復帰することになる。

自信に満ち溢れてアンナとデートしたマークは、以前よりもやや理解を示す彼女の気持ちを確認する。

その時、介護施設に呼び出されたマークは、主治医(ジェイソン・ベイトマン)から、母マーサの死が近いことを知らされる。

苦しむ母にマークは、永遠に楽しく幸せに生きていけることを伝え、素晴らしいところに行けると安心させて、彼女は安堵の表情で息を引き取る。

失意のマークを見たアンナは同情し、彼の傍らに寄り添い一晩を過ごす。

翌日、マークが母親に、死後のことについて語ったことが世間で話題になり、アパートには、人々やマスコミが押しかける。

マークが母に語った言葉を知ったアンナは感激し、それを人々に知らせるべきだと言って、話を書き留めまとめようとする彼を励ます。

夜を徹して話をまとめたマークは、人々の前に現れ、”死後について知っている”ことを伝える。

ピザの箱を、あたかも”十戒”の石板に見立て、”空の人”のお告げということで、マークは10のルールを語り始める。

ところが、”悪いことをすると別の場所に行く”というところで、人々はその”悪いこと”を知りたがってしまう。

そこで話が長引き、”空の人”が、誰がいい場所に行くかを決めるというところで、人々はそれに反発し始める。

しかし、良いことを決めるのも”空の人”だと言って、マークは人々を納得させて話を終わる。

その後、マークは時の人となり、”The Black Plague”の脚本も完成させて映画化され、彼は豪邸も手に入れる。

公開された作品は映画賞を受賞し、マークはアンナと共に満ち足りた生活を始める。

マークを愛しているアンナだったが、結婚を考えると、変わらない遺伝子のことが気になり、成功した彼でも、子供が太って不細工なのは嫌だと言い張る。

その頃、ブラッドがアンナに接近し、理想の男として認めさせ結婚を迫る。

金持ちにはなったものの、マークは孤独で空虚な日々が続き、負け犬だということを実感してしまう。

時は流れ、明日に結婚式を控えたアンナが、招待状を持ってマークを訪ねる。

マークは、アンナの揺れる思いを知りつつ、結婚を諦めさせようとするが、彼の思いは届かなかった。

塞ぎ込むマークをグレッグは励まし、アンナの結婚式に誘い、二人は教会に向かう。

アンナは、マークのことを思いながら、ブラッドとの結婚式を迎える。

誓いの言葉が始まり、より良い遺伝子を持っている者としてマークが名乗りを上げてしまう。

マークはアンナに愛を告げて、彼女はそれを”空の人”に決めてもらおうとする。

しかし、マークはそれは出来ないと言って教会から立ち去ってしまう。

後を追ってきたアンナに、マークは、母を安心させるためのウソで、”空の人”がいないことを告げる。

それを理解したアンナはマークを受け入れ、そして二人は結婚する。


解説 評価 感想 ■

*(簡略ストー リー)
ウソのない世界に住む、冴えない中年の脚本家マーク・ベリソンは、周囲から容赦なく本音を言われて落ち込んでしまう。
意中の女性アンナにも相手にされずに、映画会社もクビになったマークは、生活も困窮する。
そんな、時マークは家賃を請求され、預金を引き出す時にウソをついてしまう。
世界で初めてウソをついてしまったマークは快感を感じ、それを親友のグレッグに話して聞かせる。
その後、運が回ってきたマークは、カジノで大金を手に入れ、新しい物語の発想も浮かび、脚本家として復帰する。
やがて、成功したマークは、自信を持ってアンナを誘うが、遺伝子は変わらないと言われてしまう。
そんなマークは、臨終を迎える母に、死後の世界の素晴らしさを語ってしまい、それが世間で話題になり、大騒動になる・・・。
__________

イギリスの人気コメディアン、リッキー・ジャーヴェイス製作、監督、脚本の意欲作。

コメディアン、リッキー・ジャーヴェイスの容姿を生かし、ウソのない”理想の世界” で打ちひしがれていく、冴えない男の浮き沈みを、ユーモラスに描いた作品。

日本では劇場未公開で、DVD化などもされていないのは残念。

人気スターというには、余りにも平凡に見える、リッキー・ジャーヴェイスのキャラクターは最高で、彼のワンマン・ショーでありながら、 周囲の味のある多彩なキャラクターも、主人公にうまく絡んでくる、楽しい作品に仕上がっている。

舞台設定はアメリカなのだが、どことなくその雰囲気がイギリスを感じさせるロケーションや、やはりイギリス的な皮肉や風刺がちりばめられた異色作。

主人公に心揺り動かされる女性ジェニファー・ガーナー、彼女を狙う”最高の遺伝子” を持っていそうな脚本家ロブ・ロウ、主人公の隣人ジョナ・ヒル、ヌーボーとしたキャラクターがまた可笑しい、主人公の親友ルイス・C・K、上司ジェフリー・タンバー、母親フィオヌラ・フラナガン、秘書ティナ・フェイ、俳優クリストファー・ゲスト、そしてカメオ出演の医師ジェイソン・ベイトマン、バーテン役のフィリップ・シーモア・ホフマン、警官のエドワード・ノートン、そして劇場の観客で一瞬登場するマイケル・ケインという、超豪華共演陣は注目。


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