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ワイルド・ストーム The Hurricane Heist (2018)

巨大ハリケーンの接近を利用した6億ドル強奪計画に巻き込まれる気象学者と財務省職員の戦いを描く、製作、監督ロブ・コーエン、主演トビー・ケベルマギー・グレイスライアン・クワンテンラルフ・アイネソンベン・クロス他共演のクライム・アクション。

アカデミー賞 ■ ストーリー ■ 解説


アクション/アドベンチャー


スタッフ キャスト
監督:ロブ・コーエン
製作
カレン・ボールドウィン
ウィリアム・J・イマーマン
マイケル・タドロスJr.
ダニー・ロス
ダミアーノ・トゥッチ
ロブ・コーエン
マーク・ダモン
クリストファー・ミルバーン
モシュ・ディアマント
製作総指揮
バイロン・アレン
キャロリン・フォークス
ジェニファー・ルーカス
テレンス・ヒル
マーク・ボード
クリス・シャラランバウス
マーク・ドゥヴィートル
カルロス・デイヴィス
アンソニー・フィングルトン
アラステア・バーリンガム
チャーリー・ドンベク
タマラ・バークモー
ジェナ・サンズ=アゲーロ
クリストファー・コノヴァー
ノーマン・メリー
ピーター・ハンプデン
ナミタ・マルホトラ
グレッグ・ギャヴァンスキー
フィル・ハント
コンプトン・ロス
原案
アンソニー・フィングルトン
カルロス・デイヴィス
脚本
スコット・ウィンドハウザー
ジェフ・ディクソン
撮影:シェリー・ジョンソン
編集:ニーヴン・ハウィー
音楽:ローン・バルフ

出演
ウィル・ラトリッジ:トビー・ケベル
ケーシー・コービン:マギー・グレイス
ウィル・ラトリッジ(幼少期):レオナルド・ディケンズ/ルーク・ジュディ
ブリーズ・ラトリッジ:ライアン・クワンテン
ブリーズ・ラトリッジ(幼少期):パトリック・マコーリー/アンドレ・ロビンソン
コナー・パーキンス:ラルフ・アイネソン
サシャ・ヴァン・ディートリッヒ:メリッサ・ボローニャ
ジミー・ディクソン保安官:ベン・クロス
クレメント・ライス:ジェームズ・アンドリュー・カトラー
ランディ・モレノ:クリスチャン・コントレラス
ザンダー・ライス:ジミー・ウォーカー
フリアーズ:エド・バーチ
ジャキー:モヨ・アカンデ
マイケルズ保安官補:ジェームズ・バリスケール

アメリカ 映画
配給 Entertainment Studios
2018年製作 103分
公開
北米:2018年3月9日
日本:2019年1月4日
製作費 $35,000,000
北米興行収入 $6,115,830
世界 $32,517,250


*詳細な内容、結末が記載されています。
ストーリー
1992年、ミシシッピ州、ガルフポート
カテゴリー5”のハリケーン”アンドリュー”が近づく中、ウィル・ラトリッジ(レオナルド・ディケンズ/ルーク・ジュディ)と兄のブリーズ(パトリック・マコーリー/アンドレ・ロビンソン)は、父ブルースと共にトラックで避難しようとしていた。

倒れる木を避けたブルースは街道から外れてしまい、トラックはぬかるみにはまってしまう。

三人は付近の家に避難し、ブルースは、トラックを道に戻すために戻る。

嵐は激しくなり、ブルースは吹き飛ばされた水槽に押しつぶされる。

家は強風により破壊され、ウィルは、襲い掛かる嵐を見つめる。

2018年、メリーランド州、シルヴァー・スプリングスNWS/国立気象局
ハリケーン”タミー”が発生し、フロビッシャー局長は気象学者ウィル・ラトリッジ博士(トビー・ケベル)に連絡を取る。

ミシシッピ州、ガルフポート
災害用特殊車両”ドミネーター”に乗るウィルは、ドローンを飛ばすよう指示される。

ジミー・ディクソン保安官(ベン・クロス)は、かつての惨事を繰り返さないように対策を考え、住民を避難させ、略奪者を街に侵入させないよう部下のマイケルズ保安官補(ジェームズ・バリスケール)らに指示する。

連邦準備銀行財務省職員ケーシー・コービン(マギー・グレイス)は、コナー・パーキンス(ラルフ・アイネソン)らと共に古い紙幣を運び財務局に向かう。
...全てを見る(結末あり)

ドローンを飛ばしたウィルは、移動してフロビッシャーに連絡し、今後タミーが勢力を拡大する可能性を伝えるものの信じてもらえない。

財務局に到着し古い紙幣を降ろすケーシーは、シュレッダーが故障していることを知り、保管庫に運ぶよう指示する。

管理担当のランディ・モレノ(クリスチャン・コントレラス)は、システムメンテナンスのために現われたサシャ・ヴァン・ディートリッヒ(メリッサ・ボローニャ)とフリアーズ(エド・バーチ)を迎える。

6億ドルの紙幣を処分することが職務のケーシーは、保管庫のコードをリセットする。

修理業者である兄ブリーズ(ライアン・クワンテン)に連絡が取れないウィルは、街に向かう。

システムを操作したサシャとフリアーズは、ダウンさせる。

発電装置が止まり、ランディはブリーズに連絡できず、ケーシーが彼の元に向かいことになる。

ケーシーは、システムを操作するサシャとフリアーズが気になり、コードをセッティングした端末を紙幣くずの中に隠して街に向かう。

ブルーズの元に着いたウィルは、彼にハリケーンのことを伝え、避難するために説得する。

電話の修理業者に扮したクレメント・ライス(ジェームズ・アンドリュー・カトラー)と弟のザンダー(ジミー・ウォーカー)、ジャキー(モヨ・アカンデ)らは、検問で兵士を襲撃して施設に入る。

現金を狙う武装集団のリーダーだったパーキンスは、恋人のジャキーらと合流する。

サシャとフリアーズの操作により容易に内部に侵入したパーキンスは、ランディの銃を奪い保管庫を開けようとする。

ウィルと共に窓を塞ごうとしていたブリーズは、現れたケーシーから発電装置の修理を依頼される。

ウィルに後を任せたブリーズは、ケーシーと共に財務局に向かう。

保管庫のコードが変えられていることを知ったパーキンスは、ケーシーが変えたことに気づく。

サシャとフリアーズの作業に2時間かかることを知ったパーキンスは、発電装置の修理業者をケーシーが呼びに行ったことをランディから聞き出す。

財務局に戻ったケーシーは襲撃に気づき、クレメントとザンダーに銃を向けられるものの、ブリーズに助けられる。

ケーシーを逃がしたブリーズは捕らえられる。

街に向かったケーシーは、追ってきたクレメントと銃撃戦になり、現れたウィルのドミネーターに乗り込む。

財務局を乗っ取った者達にブリーズが捕らえられたことを知ったウィルは、最大級のハリケーンが近づくことをケーシーに伝える。

ケーシーは、地元警察に協力を求めることをウィルに提案する。

パーキンスは、ザンダーが連れて来たブリーズに発電装置の修理をさせる。

ケーシーと共に警察署に向かったウィルは、顔見知りのディクソンに、ブリーズが財務局で捕らえられたことを伝える。

詳しい事情を聞いたディクソンは、ケーシーとウィルに銃を向ける。

ケーシーに銃を捨てさせたディクソンは、パーキンスに連絡して捕らえたことを伝える。

声で相手がパーキンスだと分かったケーシーは、隙を見て銃を拾い、ウィルがディクソンに襲い掛かる。

銃撃戦となったケーシーは、ウィルと共にその場から逃げる。

ディクソンは、現れたザンダーと共にドミネーターを追おう。

銃撃され反撃したケーシーは弾が切れてしまい、彼女にシートベルトをさせたウィルは、停車して車両を道路に固定させる。

ドミネーターに激突したザンダーの車は、はじき飛ばされる。

ケーシーは、気を失っているディクソンとザンダーの様子を見ながら武器と無線機を奪う。

パーキンスに脅されたブリーズは、修理しながら脱出方法を考える。

通信手段が断たれているにも拘らず、ハッカーたちが通信できたことを疑問に思うケーシーは、事前に専用回線を用意していたと考え、その場を突き止めようとする。

ドミネーターの装置を使えば、街に3本しかないタワーから割り出すのは簡単だと、ウィルはケーシーに伝える。

ザンダーに連絡したクレメントは、ディクソンが重傷を負ったことを知る。

ケーシーが逃げたことをパーキンスに伝えたザンダーは、嵐が激しくなったために助けを求める。

その無線を聴いていたケーシーは、ハリケーンを恐れながら今の仕事をする理由をウィルに尋ねる。

地球温暖化の影響で、今後さらに巨大化するハリケーンの仕組みを解明すれば、発生を防げるかもしれないとウィルは答える。

ケーシーは過去に何かあったと気づき、ウィルは、愛する人が目の前で死ぬのを二度と見たくないとケーシーに伝える。

ケーシーも同じような体験をしたことを知ったはウィルは、彼女を気遣う。

パーキンスは、ディクソンとザンダーを迎えに行く。

タワーに着いたウィルは、ケーシーの提案でウィンチを使って倒そうとする。

ウィルが建物の屋上に上りタワーにワイヤーをかけるものの、飛来物が直撃する。

何とか無事だったウィルはトラックに気づき、ケーシーにライトを消すよう指示する。

トラックを銃撃したケーシーは、ジャッキーを射殺する。

それを知ったパーキンスは、ケーシーを捕えようとする。

ウィルがタワーの上部にワイヤーをかけたことを確認したケーシーは、ドミネーターを運転してそれを倒そうとする。

スパイクで車両を道路に固定するようウィルに指示されたケーシーは、それに従いウィンチでワイヤーを巻き上げ、タワーを倒すことに成功する。

その瞬間に回線が切れたために、サシャとフリアーズはコードを解読することができなかった。

ケーシーにワイヤーを外させたウィルは、ホイルキャップを投げて風を利用して飛ばし、それが直撃したザンダーは死亡する。

ドミネーターに戻ったウィルは、ワイヤーを外したケーシーと共に移動する。

発電装置の修理を終えて作動させたブリーズは、その場から逃げて、捕らえられていた兵士を助けようとする。

それに気づいたフリアーズは、フェンスに電流を流して妨害する。

ウィルから保管庫を開けるべきだと言われたケーシーは、全員のことを考えると開けることができないと伝えて、コードがあれば安全だと考える。

ある考え浮かんだウィルは、ケーシーと共にモールに向かう。

戻ったパーキンズから、ザンダーとジャッキーが死んだことを知らされたクレメントは、復讐しようとするものの、金のこと考えろと言われて納得するしかなかった。

パーキンスを非難するディクソンは、部下たちと共に自分が金を奪うと伝える。

ディクソンを射殺したパーキンスは、2000万ドル払う提案をして、マイケルズ保安官補らを仲間に引き入れケーシーを捜す。

パーキンスに連絡したケーシーは、人質を解放すれば保管庫を開けることを約束して納得させる。

ケーシーとウィルはランディとブリーズの無事を確認し、モールにいることをパーキンスに伝える。

NWS
被害の状況を見たフロビッシャーは、ウィルが正しかったことを認める。

保安官補らがブリーズを連れた来たため、ウィルはケーシーにガラスの屋根を銃撃させる。

ロープを体に固定させていたウィルとケーシーは吸いだされるが、何とか屋上に戻る。

保安官補らは外に吸い出され、ブリーズはその場から逃げる。

ドミネーターでブリーズの店に向かったウィルは、隠してあった銃をケーシーに渡す。

ケーシーは、ドミネーターを車爆弾に改良して敵を倒す方法を考え、当然、反対するウィルを説得する。

その材料を調達していたウィルとケーシーは、現われたクレメントらに気づく。

そこに津波が押し寄せ、流されてドミネーターにたどり着いたウィルは、ボートで現れたブリーズに救われる。

パーキンスに捕らえられたケーシーは財務局に向かい、ランディがシュレッダーで殺されそうになったために、コードがインプットされた端末で保管庫を開ける。

ランディを射殺したパーキンスは、金を積み込むよう指示する。

店に戻ったブリーズとウィルは武装し、一帯は台風の目に入る。

ケーシーを連れたパーキンスらが、現金を積んだ3台のトラックで移動することを確認したブリーズとウィルは、先回りする。

アイウォール(台風の目の壁)が近づく中、ウィルとブリーズは、最後尾のフリアーズのトラックに飛び乗る。

運転席のフリアーズを銃撃したブリーズは、ウィルを2台目に向かわせる。

2台目に乗っていたクレメントに殴られたケーシーは抵抗し、銃を奪って運転していたマイケルズを射殺する。

トラックに乗り込み運転したウィルは、街道を外れてしまう。

ウィルは、巨大なサイロに激突しそうになるものの、それをかわす。

ケーシーはクレメントを射殺して突き落とし、ウィルが運転していたために驚く。

パーキンスのトラックに近づいたブリーズは発砲され、彼を助けようとするケーシーはパーキンスを銃撃する。

ウィルとブリーズは、パーキンスのトラックを挟んみ、激突して追い越す。

アイウォールが近づき、荷台が巻き込まれたパーキンスのトラックは、それが落下して大破する。

エンジンが故障したブリーズは、ウィルのトラックに飛び移り、サシャとフリアーズはアイウォールに吸い込まれる。

スピードを上げたウィルは、アイウォールから逃れることができる。

ウィルとブリーズに、2億ドルを持ってメキシコに向かうことを提案したケーシーは、2人にジョークだと伝える。

三人は、太陽を見つめながら走り続ける。


解説 評価 感想

*(簡略ストー リー)
2018年、ミシシッピ州、ガルフポート
ハリケーン”タミー”が発生し、巨大化して大惨事になることを予測する気象学者のウィル・ラトリッジ博士は、修理業者の兄ブリーズの元に向かう。
同じ頃、財務省職員で古い紙幣6億ドルを処分するため財務局に向かったケーシー・コービンは、発電装置が故障したためにブリーズを呼びに行く。
ケーシーの同僚であるパーキンスは、6億ドルを奪う計画を仲間達と共に実行する。
保管庫のコードをケーシーが変えたことを知ったパーキンスは、彼女を捕えようとする。
財務局に戻ったケーシーは、ブリーズが捕らえられたために街に向かい、災害用特殊車両“ドミネーター”に乗るウィルと共に現金強奪を阻止しようとするのだが・・・。
__________

ワイルド・スピード」(2001)や「トリプルX」(2002)など話題作を手掛けたロブ・コーエンが、巨大ハリケーンの接近を利用した6億ドル強奪計画に巻き込まれる気象学者と財務省職員の戦いを描くクライム・アクション。

製作費が3500万ドルにしては、アクションや特殊効果などは、なかなか見応えがある作品。

この手の作品にリアリズムを追及する気はないが、ご都合主義的なありふれた内容は面白味もない。

批評家、一般の評価も低く、興行的にもロブ・コーエン作品としては最低の結果となった。

北米興行収入 $6,115,830
世界 $32,517,250

舞台がメキシコ湾岸地域の平地であるにも拘らず、山脈が見える映像などは不自然なのだが、撮影がブルガリアで行われたために仕方ないだろう。
しかし、冒頭で2度表記される”アラバマ州”というのは間違いで、舞台に設定されている”ガルフポート”はミシシッピ州の街である。

大宣伝?された災害用特殊車両”ドミネーター”もそれほど活躍せず、途中で使いものにならなくなってしまうのも拍子抜けだ。

現金強奪事件に巻き込まれる気象学者を熱演するトビー・ケベル、紙幣の処分を職務とする財務省職員ではあるものの、特殊部隊員並みの活躍を見せるマギー・グレイス、主人公の兄で事件に関わる修理業者のライアン・クワンテン財務省職員でありながら6億ドル強奪計画を実行する武装集団のリーダー、ラルフ・アイネソン、その恋人モヨ・アカンデ、その仲間であるハッカーのメリッサ・ボローニャ、その恋人で同じくハッカーのエド・バーチ、犯行に加わる保安官のベン・クロス、同じくジェームズ・アンドリュー・カトラー、その弟ジミー・ウォーカー、財務局の紙幣処理担当官クリスチャン・コントレラス、犯行に加わる保安官補のジェームズ・バリスケールなどが共演している。


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