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ハンティング・パーティ The Hunting Party (2007)

激戦地の最前線で取材を続ける有能な記者のジャーナリスト魂と紛争の空虚さなどを描く、主演リチャード・ギアテレンス・ハワードジェシー・アイゼンバーグ他共演、監督リチャード・シェパードによる社会派ドラマ。

アカデミー賞 ■ ストーリー ■ 解説


ドラマ(社会派)


スタッフ キャスト ■
監督:リチャード・シェパード
製作総指揮
ビル・ブロック
ポール・ハンソン
アダム・メリムズ
製作
マーク・ジョンソン
スコット・クルーフ

原案:スコット・アンダーソン”What I Did On My Summer Vacatio”
脚本:リチャード・シェパード
撮影:デヴィッド・タッターサル
編集:キャロル・クラヴェツ

音楽:ロルフ・ケント

出演
リチャード・ギア:サイモン・ハント
テレンス・ハワード:ダック
ジェシー・アイゼンバーグ:ベンジャミン”ベン”ストラウス
リュボミール・ケレケス:ラドスラフ・ボガノヴィッチ(フォックス)
マーク・イヴァニール:ボリス
ジョイ・ブライアント:ダックの恋人
ジェームズ・ブローリン:フランクリン・ハリス
クリスティナ・クレペラ:マルダ
ダイアン・クルーガー:マルヤナ
ゴラン・コスティック:サージャン
ディラン・ベイカー:チェット

アメリカ 映画
配給
ザ・ワインスタイン・カンパニー
Intermedia
2007年製作 103分
公開
北米:2007年9月7日
日本:2008年5月10日
製作費 $25,000,000
北米興行収入 $969,870
世界 $7,665,780


*詳細な内容、結末が記載されています。
ストーリー ■
報道レポーターのサイモン・ハント(リチャード・ギア)とカメラマンのダック(テレンス・ハワード)は9年もチームを組んでいた。

1994年の、ボスニア・ヘルツェゴビナ紛争の現地の模様を伝える報道番組で、サイモンはアンカーマンのフランクリン・ハリス(ジェームズ・ブローリン)とのやり取りの最中、暴言を吐き解雇されてしまう。

一方、ダックは対照的に株が上がり昇格し、ハリスの番組のチーフカメラマンになる。

サイモンは、ケーブル・テレビのレポーターに成り下がり、ジャーナリストとしてどん底状態になってしまい、やがて姿を消す。

2000年秋。
ダックは、ハリスとベンジャミン”ベン”ストラウス(ジェシー・アイゼンバーグ)らと共に、ボスニア・ヘルツェゴビナの首都サラエヴォに取材に向かう。
...全てを見る(結末あり)

そんなダックの前に突然サイモンが現れ、”大きなネタ”を提供しようとする。

しかし、ギリシャで恋人に会う約束があるという気のないダックの返事を聞き、サイモンはその場を立ち去る。

翌日、再び現れたサイモンは、自分が売り込む取材のレポート撮影をダックに頼み、”大きなネタ”について話し始める。

イスラム教徒の大量殺戮の指令を出し、ボスニアを現在のような状況にした張本人で、500万ドルの賞金がかけられている、最悪の戦争犯罪人ラドスラフ・ボガノヴィッチ博士(リュボミール・ケレケス)通称”フォックス”の居所を、サイモンは掴んでいたのだ。

ダックは恋人(ジョイ・ブライアント)との約束をキャンセルして、覚悟を決めたベンを仲間に引き入れ、フォックスが潜伏すると思われる、セルビア共和国の山岳地帯に向かう。

途中サイモンらは、レストランのウエイターに、フォックスを捜すのは危険だと警告され、さらに銃撃されてしまう。

銃撃は、レストランで支払った金をサイモンがくすねたのが理由で、相変わらずの彼の無鉄砲さにダックは呆れてしまい、ベンは同行したことを後悔する。

フォチャ国連司令部に到着した3人は、ジャーナリストと信じてもらえなかった。

サイモンは、フォックスにインタビューするだけでなく、生け捕りにして500万ドルを手に入れようとしていることが分かる。

正気の沙汰でないと言うベンに、サイモンが大失態をした時の悲劇をダックは話し始める。

サイモンは、当時ある現地人女性と恋に落ち、激しくなる戦火の中、姿を消した彼女を捜し、壊滅状態だった町にたどり着く。

そこでサイモンは、彼の子供を身ごもった、惨殺された女性を発見する。

その直後のレポートで、興奮状態のサイモンはカメラに向かい暴言を吐いてしまったのだ。

セルビアモンテネグロの国境。
チェレビチの酒場の男達から、フォックスの情報を得ようとしたサイモンだったが、現地の人間が指導者を裏切るはずはなく、あえなく追い出されてしまう。

山道で車を止められ、殺されかけた3人だったが、相手がサイモンの知り合いと分かり命拾いをする。

やがてサイモンは、フォックスの居場所を知っているというのが、でっち上げだということをダックに話す。

ダックは激怒するが、国連のボリス(マーク・イヴァニール)からの連絡で、サイモンとヴァイスグラードのトンネルに向かい、フォックスの居場所に案内されることになる。

マルヤナ(ダイアン・クルーガー)という案内役の女性に、1000マルクを要求されたサイモンだったが、ベンが機転を利かして、3人はCIAを装い彼女を納得させる。

ホテルに戻った3人は何者かに拉致され、フォックスの前に連れて行かれて殺されそうになるが、CIAのチェット(ディラン・ベイカー)らの部隊が現れて命を救われる。

そこでサイモンらは、アメリカ側がフォックスと裏で手を組み、権力引渡しを条件に、逮捕を免れていたことを知らされる。

サラエヴォに移送され、国外退去を命ぜられた3人だったが、フォックスを捕まえるためにその場から逃亡して、再び山岳地帯へと向かう。

フォックスを捕らえた3人は、サイモンの恋人の故郷である、イスラム教徒が戻ってlきている町ポリエで彼を解放する。

役目を終えた3人は、それぞれの生活に戻ろうとするが、ダックは、かつて相棒サイモンとの現場復帰を決意する。


解説 評価 感想 ■

*(簡略ストー リー)
1994年のボスニア・ヘルツェゴビナ紛争中、報道レポーターのサイモン・ハントは、 アンカーマンのハリスとのやり取りの最中、暴言を吐き解雇されてしまう。
サイモンは姿を消し、彼と組んでいたカメラマンのダックは、ハリスの番組のチーフカメラマンになる。
2000年、サラエヴォ
ダックの前に突然姿を現したサイモンは、イスラム教徒の大量殺戮の指令を出したボスニアの惨劇の首謀者で、500万ドルの懸賞金がかけられているボガノヴィッチ、通称” フォックス”の居場所を掴んでいることを伝える。
それを知り、覚悟を決めたダックは、同僚のベンを仲間に引き入れ、サイモンと共に、フォックスが潜伏すると思われる、セルビア共和国に向かうのだが・・・。
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アメリカの男性誌”Esquire”の2000年10月号に掲載された、スコット・アンダーソンの記事”What I Did On My Summer Vacatio”を原案とした作品。

複雑な社会情勢が絡み合う問題を描いた作品ではあるが、3人の標的捜しの旅は、冒険映画のようでもあり楽しい。

大筋はフィクションだが、スコット・アンダーソンら3人のジャーナリストは、戦争犯罪人ラドヴァン・カラジッチを捕らえようとしたのは事実である。
作品公開の翌年に、カラジッチは逮捕されて、ドラマで描かれているように、アメリカ側との密約があったという発言をするが、アメリカ側はこれを否定している。

また、セルビア人が一方的な加害者として描かれ、被害者としての事実は殆ど触れられていない。

恋人を紛争で失い、堕落した記者を演じたリチャード・ギアは、いつものダンディな役柄とは違い、欠点はあるものの、人間味のある人物を熱演している。

何不自由ない生活を捨て友のために命を懸ける元相棒テレンス・ハワードの、彼だけが知る真実から生まれる強い友情は胸を打つ。

副社長のドラ息子という、レッテルをはがそうとするジェシー・アイゼンバーグも、容姿はひ弱な青年ながら、ベテランの記者に鍛えられ成長していく姿がなかなか頼もしい。

戦争犯罪人リュボミール・ケレケス、ダック(T・ハワード)の恋人ジョイ・ブライアント、アンカーマンのジェームズ・ブローリンCIAディラン・ベイカーなどが共演している。

ナショナル・トレジャー」(2004)のダイアン・クルーガーもゲスト出演している。


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