2008年に発表された、スーザン・コリンズのベストセラー3部作シリーズ小説”ハンガー・ゲーム”の最終章”Mockingjay”を基に製作された2部作構成の1作目で映画シリーズ第3作。 救出されて反乱軍のシンボルとなったカットニス・エバディーンの新たな戦いを描く、監督フランシス・ローレンス、主演ジェニファー・ローレンス、ジョシュ・ハッチャーソン、リアム・ヘムズワース、ウディ・ハレルソン、ドナルド・サザーランド、フィリップ・シーモア・ホフマン、ジュリアン・ムーア、スタンリー・トゥッチ、エリザベス・バンクス、ジェフリー・ライト他共演のSFアクション。 |
・ジュリアン・ムーア / Julianne Moore / Pinterest
■ スタッフ キャスト ■
監督:フランシス・ローレンス
製作
ニーナ・ジェイコブソン
ジョン・キリク
製作総指揮
スーザン・コリンズ
ジャン・フォスター
アリソン・シェアマー
原作:スーザン・コリンズ”Mockingjay”
脚本
ダニー・ストロング
ピーター・クレイグ
撮影:ジョー・ウィレムズ
編集
アラン・エドワード・ベル
マーク・ヨシカワ
音楽:ジェームズ・ニュートン・ハワード
出演
カットニス・エバディーン:ジェニファー・ローレンス
ピータ・メラーク:ジョシュ・ハッチャーソン
ゲイル・ホーソーン:リアム・ヘムズワース
ヘイミッチ・アバナシー:ウディ・ハレルソン
エフィー・トリンケット:エリザベス・バンクス
プルターク・ヘブンズビー:フィリップ・シーモア・ホフマン
アルマ・コイン首相:ジュリアン・ムーア
コリオラヌス・スノー大統領:ドナルド・サザーランド
シーザー・フリッカーマン:スタンリー・トゥッチ
ビーティー・ラティア:ジェフリー・ライト
フィニック・オデイル:サム・クラフリン
クレシダ:ナタリー・ドーマー
ボッグス:マハーシャラ・アリ
プリムローズ・エバディーン:ウィロウ・シールズ
エバディーン夫人:ポーラ・マルコムソン
ジョアンナ・メイソン:ジェナ・マローン
アニー・クレスタ:ステフ・ドーソン
ペイラー司令官:パティーナ・ミラー
メッサッラ:エヴァン・ロス
キャスター:ウェス・チャサム
ポラックス:エルデン・ヘンソン
アントニウス:ロバート・ネッパー
エジェリア:サリタ・チョウドリー
アメリカ 映画
配給 Lionsgate Films
2014年製作 125分
公開
北米:2014年11月21日
日本:2015年6月5日
製作費 $125,000,000
北米興行収入 $337,135,890
世界 $752,100,230
*詳細な内容、結末が記載されています。
■ ストーリー ■
第75回ハンガー・ゲーム記念大会の闘技場から救出されたカットニス・エバディーン(ジェニファー・ローレンス)は、その場にいたフィニック・オデイル(サム・クラフリン)から、ピータ・メラーク(ジョシュ・ハッチャーソン)とジョアンナ・メイソン(ジェナ・マローン)を助けたかったと言われる。
フィニックは、捕虜になった婚約者のアニー・クレスタ(ステフ・ドーソン)もキャピトルに連れて行かれたとカットニスに伝える。
現れた第13地区のボッグス大佐(マハーシャラ・アリ)から、アルマ・コイン首相(ジュリアン・ムーア)が面会を気の石ていると言われたカットニスは、その場を離れる。
第13地区が全滅したと思っていたカットニスは、地上は壊滅状態だが、軍を組織して臨戦態勢を取り地下で生き延びたとボッグスから知らされる。 プルターク・ヘブンズビー(フィリップ・シーモア・ホフマン)と負傷して車いすに乗るビーティー・ラティア(ジェフリー・ライト)、そしてコインに迎えられたカットニスは、7つの地区で暴動が起き、住民が蜂起したことを知らされる。 この機に全地区を団結させたいとコインから言われたカットニスは、ピータのことを気にするが、ヘブンズビーは安否は分からないと伝える。 ”Mockingjay/マネシカケス”の点けた革命の火が燃え盛ることを示すため、プロパガンダ映像を制作して全国に流すと言うヘブンズビーだったが、ピータを競技場に置き去りにしたことでカットニスから責められる。 国民をまとめるリーダーが必要だとコインから言われたカットニスは、ピータが適任者だと伝えてその場を去る。 ピータを救うべきだったと意見するコインだったが、カットニスで大丈夫だたと言うヘブンズビーは、故郷の第12地区に政府が何をしたかを見せて、彼女の戦いであることを思い出させる考えを話す。 カットニスがそれに耐えられるか心配なコインは、彼女の怒りこそが武器になり、他に方法はないとヘブンズビーから言われて納得する。 ゲイル・ホーソーン(リアム・ヘムズワース)と共に第12地区に向かったカットニスは、一人で地上に降りて、廃墟となった故郷と数限りない死体を見て驚く。 自宅を調べたカットニスは愛猫を見つけて、花瓶の涸れた花の中にあった一輪のバラに気づき、それが自分へのメッセージだと考える。 パネムの国民に対して声明を発表したコリオラヌス・スノー大統領(ドナルド・サザーランド)は、反逆を知った場合は直ちに処罰すると言って、マネシカケスのシンボルの使用を禁ずる。 第13地区の母(ポーラ・マルコムソン)とプリムローズ(ウィロウ・シールズ)の元に戻ったカットニスは、隠して連れてきた猫を妹に渡す。 シーザー・フリッカーマン(スタンリー・トゥッチ)の番組が始まり、インタビューを受けたピータは、自分の役目はカットニスを守ることだったと話す。 カットニスが反乱計画に加わっていたのではないかというシーザーの問いには、ジョアンナに殺されかけたと答えたピータは、カットニスが計画など知るはずがないと話す。 反乱軍に話しかけたピータは、戦いの意味を考えるようにと伝え、殺し合いを望むのかを問い、戦争では解決しないと言って武器を置くことを提案し、停戦を呼び掛ける。 ピータの無事を確認したカットニスは、複雑な思いでそれを見ていたが、他の者は彼を裏切り者呼ばわりする。 考えを巡らせるカットニスにゲイルは、団結に悪影響を与えるピータは、カットニスを守るために発言を強要されたのかもしれないと伝える。 悪夢にうなされるカットニスを心配するプリムローズは、政府を憎み反乱軍のために戦いたいと言う姉が、ピータの身を案じていることを知る。 自分は重要人物であるため望みは聞いてもらえるとプリムローズから言われは、マネシカケスになることをコインとヘブンズビーに伝え、条件を出す。 ピータ、ジョアンナ、アニーを直ちに救出し、ピータの罪を許し他の二人と共に罰しないという条件をカットニスは伝える。 それを断ったコインは法廷で正当に裁くことを伝えるが、勝者に恩赦を与えることを住民の前で発表すると約束しなければ降りるとカットニスから言われる。 今のカットニスは必要だと言うヘブンズビーから説得されたコインは、他に条件があるのかを訊き、妹に猫を飼う許可を与えてほしいと言われる。 部屋に引き籠り住民と交流もしないエフィー・トリンケット(エリザベス・バンクス)と話したヘブンズビーは、カットニスがシンボル役を引き受けたことを伝える。 カットニスの付き人になってほしいと言われたエフィーは、元教育係のヘイミッチ・アバナシー(ウディ・ハレルソン)は、施設で断酒治療を受けているとヘブンズビーから知らされる。 反乱軍への協力はできないと伝えたエフィーだったが、もうキャピトルには戻れないとヘブンズビーから言われ、仕方なく付き人を引き受ける。 住民を集めたコインは、カットニスが反乱軍のシンボルになることを受け入れたと伝え、彼女から出された条件を伝える。 ピータ、ジョアンナ、アニーに恩赦を与えることを伝えたコインは、住民らの非難の声を浴びながら、カットニスが任務を遂行できなければ、この合意は無効になると言って話を締めくくる。 それをフィニックと聞いていたカットニスは、彼が満足してくれたことを喜ぶ。 エフィーと再会したカットニスは、政治亡命した彼女から、息苦しい生活にうんざりしていると言われる。 スタイリストのシナのデッサンを見せられたカットニスは、彼が死んだことをエフィーから知らされる。 エフィーは、準備不足ではあるが、オシャレなリーダーにすることをカットニスに約束する。 映像制作が始り、満足できないヘブンズビーとエフィーは、シラフで現れたヘイミッチの協力を得て、自然なカットニスを前面に出すことを提案される。 武器開発者となっていたビーティーから弓矢を渡されたカットニスは、危険を承知で第8地区に向かうことになり、ヘブンズビーから、映像ディレクターのクレシダ(ナタリー・ドーマー)を紹介される。 キャピトルから逃れてきたクレシダから助手のメッサッラ(エヴァン・ロス)、カメラマンのキャスター(ウェス・チャサム)とポラックス(エルデン・ヘンソン)を紹介されたカットニスは、ボッグス、そしてゲイルと共に第8地区に向かう。 到着したカットニスらはペイラー司令官(パティーナ・ミラー)と合流し、おびただしい数の負傷者が収容されている病院に向かう。 動揺しながらその場を見回すカットニスは、自分の戦う意思を確認した人々から敬意を表され、クレシダは、その様子を撮影する。 アントニウス(ロバート・ネッパー)とエジェリア(サリタ・チョウドリー)から、その件を知らされたスノーは、カットニスではなく負傷者を殺すよう命ずる。 マネシカケスと関わることを一切禁じたことに対する反逆罪だと話すスノーは、カットニスと接するとどうなるか、見せしめとして行う抹殺だと二人に伝える。 爆撃機が近づいたことを知ったカットニスは、病院を狙っていることに気づく。 ゲイルと共に爆撃機を攻撃したカットニスは、二機を撃墜する。 病院が破壊されたために動揺するカットニスに、何を思うかを伝えるよう指示したクレシダは、炎の前で政府の行いを痛烈に批判するカットニスの映像を撮影する。 カメラに向かうカットニスは、スノーに対し反撃することを誓う。 第12地区に戻ったカットニスは、完成した映像を確認しながら、期待に応えてくれたとコインから言われる。 映像を見た人々はカットニスを称え、それが全地区に流されることをコインは伝える。 複雑な思いのカットニスは、同盟で人数が増えれば捕虜も救えるとフィニックから言われて、納得するしかなかった。 各地区では、犠牲者を出しながらも政府に対する反乱が始まる。 狩りが許可されたことをゲイルから知らされたカットニスは、森に向かうものの、獲物を仕留める気になれなかった。 その後、シーザーにインタビューされるピータがやつれていることを気にするカットニスは、自分に停戦を訴える彼が、発言を強制されているとゲイルに伝える。 腰抜けだと言ってピータを批判するゲイルは、それを否定するカットニスの意見を聞こうとしない。 破壊された第12地区を見せるべきだと言うカットニスは、クレシダらと共にその場に向かい、1万人のうち915人しか生き残れなかった惨状の経緯をゲイルから知らされる。 家に向かったカットニスは、かつてこの場でキスしたことを話すゲイルにキスする。 川で休息したカットニスは、ポラックスから歌ってほしいと言われ、それに応えて歌う映像などが司令部に送られる。 その頃、反乱勢力は第5地区のダムを破壊し、キャピトルへの電力の供給を遮断する。 司令部に呼ばれたカットニスは、やつれ果てたピータが自制を促す映像を見てショックを受ける。 キャピトルのシステムに侵入したビーティーは、カットニスの映像を流す。 それを見たピータはカットニスに話しかけ、シーザーに促されて、ダムの破壊を非難し、戦いは無意味であり第13地区は攻撃されることを伝える。 その言葉が警告だと察したコインは、緊急避難体制に入り空爆に備える。 母に姿が見えないプリムローズのことを訊いたカットニスは、彼女が猫を捜しに行ったと考える。 階段でプリムローズを見つけたカットニスは、遮断扉が閉じる寸前でその場から退避する。 空爆が始まり、標的がずれていることを知ったコインは、相手の情報が古いと考えて反撃をせずに待機する。 怯える人々と共に家族傍にいたカットニスは、病院で昇級し医師になることを考えるプリムローズの話を聞き、必ずなれると言って彼女を励ます。 フィニックと話したカットニスは、ピータとの恋が本当であることは分かったと言われ、アニーを想う辛さにどうやって耐えているのかを問う。 決してあきらめないと言うフィニックは、愛を失うより立ち直る方が10倍大変だとカットニスに伝える。 コインに呼ばれたカットニスは、攻撃を凌いだことを知らされ、それを国民に伝えてほしいと言われる。 ピーターの警告により8分早く避難できたことを伝えたコインは、カットニスに感謝する。 地上に出たカットニスは、その場に撒かれていた大量のバラを見て、ピータを殺すという自分への警告だとゲイルらに話す。 撮影はできないと言う動揺するカットニスは、第13地区が無事だというメッセージを伝えることを拒む。 苦悩するカットニスは、マネシカケスになる必要はなく自分のままでいるようにとヘイミッチから言われ、ピートを救出する計画が実行されることを知らされる。 電力不足とビーティーのハッキングで混乱しているキャピトルを叩くチャンスだというヘイミッチは、既にゲイルら6人の救出部隊が向かっていることを伝える。 フィニックをカメラの前に立たせたクレシダは、キャピトルの攻撃に耐えたことをメッセージで伝える彼の映像を撮る。 それを利用した救出部隊の行動が感知されない方法を、カットニスはビーティーらから知らされる。 ボッグスとゲイルらはセンターに侵入するが、キャピトルの防空システムが復活してしまい、スノーが見れば時間が稼げると言うカットニスは、自分の映像を映すよう指示する。 スノーに話しかけたカットニスは、自分が戦ったのは妹やピータを助けるためで、役を降りて捕虜となるので彼を解放してほしいと伝える。 センターに侵入者がいることは知っていると伝えてスノーが通信を切ったため、連絡が取れないゲイルやピータが殺されると言ってカットニスは取り乱す。 ただ待つしかないカットニスは、何度も試練を乗り越えてきたので大丈夫だと言うコインに励まされる。 ヘイミッチに呼ばれたカットニスは、ジョアンナが戻ったことを知り、その場にいたアニーはフィニックとの再会を喜ぶ。 ゲイルの無事を知ったカットニスは、システムが復旧したにも拘らず、攻撃されなかったことが不思議だと彼から言われる。 救出されたピータの元に向かったカットニスだったが、襲い掛かってきた彼に殺されそうになる。 助けられたカットニスは治療室で目覚め、付き添っていたボッグスから、ピータは無事だと言われる。 ヘブンズビーやビーティーから、恐怖による拷問でピータが洗脳されたことを知らされたカットニスは、今の彼は自分を殺す兵器だとヘイミッチから言われる。 困難を承知で医療チームを組みピータは必ず元に戻せると、ヘブンズビーはカットニスに伝える。 人々の前に現れたコインは、キャピトルからの捕虜救出作戦に成功したことを伝える。 この日を歴史の転換点とすると言うコインは、二度と不正を許さないというメッセージをキャピトルに届けたことを伝え、家族や友人そして恋人達が結束する日であり、新たなパネムを築くまで決して降伏しないことを約束する。 勝者を解放し、明日はパネムだと言うコインは人々に支持される。 ピータの元に向かったカットニスは、拘束されながら苦しむ彼を見つめる。
...全てを見る(結末あり)
参考:
・「ハンガー・ゲーム」(2012)
・「ハンガー・ゲーム2」(2013)
・「ハンガー・ゲーム FINAL: レジスタンス」(2014)
・「ハンガー・ゲーム FINAL: レボリューション」(2015)
*(簡略ストー リー)
第75回ハンガー・ゲーム記念大会の闘技場から救出されたカットニス・エバディーンは、反乱軍のコイン首相から、リーダーとしてイメージ・シンボルとなることを要請される。
キャピトルで捕虜となったピータのことを想いながら、彼らの救出を条件にしたカットニスは、反乱のシンボル”Mockingjay/マネシカケス”になることを決意する。
ヘブンズビーの指示で付き人を任されたエフィーに再会したカットニスは、イメージ映像を制作するためのクルーと共に、独裁者スノーを憎む国民を団結させるためカメラの前に立つのだが・・・。
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いよいよ最終章となる2部作で構成される1作目で、組織化される反乱軍のシンボルとして立ち上がる、主人公カットニス・エバディーンの新たなる戦いを描く作品。
政府の捕虜となっている幼馴染ピータの身を案じながら、反乱軍のリーダーとなるカットニスの苦悩を描く内容で、最終的な戦いに備える序章的な作品でもある。
当然、ハンガー・ゲームの開催シーンなどもない、派手なアクションも華やかさも殆どない控えめな内容となっているため、消化不良気味に終わり、次回の完結作の公開まで1年空けてしまうのは失敗ではなかったかと思う。
前作には及ばないものの、北米興行収入は約3億3700万ドル、全世界では約7億5200万ドルのだいひっととなった。
本作は、公開前に急死したフィリップ・シーモア・ホフマンに捧げられた作品でもあり(エンドロールで明記される)、遺作となる次回作の出演場面の撮影は終了していると発表された。
前二作より更に苦悩する表情が多い、ピータの身を案じながら反乱軍のリーダー、そしてシンボルとなる主人公を演ずるジェニファー・ローレンス、キャピトルで捕虜となり政府により洗脳され反乱阻止に利用されるジョシュ・ハッチャーソン、主人公に惹かれながら共に戦うことを決意する幼馴染のリアム・ヘムズワース、主人公に協力する教育係のウディ・ハレルソン、主人公の付き人となるエリザベス・バンクス、ゲーム・メイカーのチーフから反乱軍の協力者となったフィリップ・シーモア・ホフマン、反乱軍を指揮する首相のジュリアン・ムーア、パネムの独裁者ドナルド・サザーランド、テレビ番組ホストのスタンリー・トゥッチ、ゲーム・プレーヤーから反乱軍の武器開発者となるジェフリー・ライト、主人公と共に救出されたサム・クラフリン、その婚約者で、捕虜奪還作戦で救出されるステフ・ドーソン、反乱軍の大佐マハーシャラ・アリ、主人公の妹ウィロウ・シールズ、母親ポーラ・マルコムソン、捕虜奪還で救出されるジェナ・マローン、反乱軍のプロパガンダ映像制作を任される映像ディレクターのナタリー・ドーマー、そのスタッフ、エヴァン・ロス、ウェス・チャサム、エルデン・ヘンソン、第8地区司令官のパティーナ・ミラー、スノー大統領の側近ロバート・ネッパーとサリタ・チョウドリーなどが共演している。