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ハプニング The Happening (2008)

突然、人々を襲った異変から逃れようとする高校教師らが体験する恐怖を描く、製作、監督、脚本、出演M・ナイト・シャマラン、主演マーク・ウォールバーグズーイー・デシャネルジョン・レグイザモ他共演のミステリー・サスペンス。

アカデミー賞 ■ ストーリー ■ 解説


スリラー/ホラー


スタッフ キャスト
監督:M・ナイト・シャマラン
製作
M・ナイト・シャマラン
バリー・メンデル
サム・マーサー

脚本:M・ナイト・シャマラン
撮影:タク・フジモト

編集:コンラッド・バフ
音楽:ジェームズ・ニュートン・ハワード

出演
マーク・ウォールバーグ:エリオット・ムーア
ズーイー・デシャネル:アルマ・ムーア
ジョン・レグイザモ:ジュリアン
アシュリー・サンチェス:ジェス
フランク・コリソン:植物学者
ベティ・バックリー: ジョーンズ夫人
ジェレミー・ストロング:オースター二等兵
スペンサー・ブレスリン:ジョシュ
ロバート・ベイリーJr.:ジャレッド
校長:アラン・ラック
M・ナイト・シャマラン: ジョーイ(声)

アメリカ 映画
配給 20世紀FOX
2008年製作 90分
公開
北米:2008年6月13日
日本:2008年7月26日
制作費 $60,000,000
北米興行収入 $64,505,910
世界 $163,403,400


*詳細な内容、結末が記載されています。
ストーリー
ニューヨークセントラルパーク、午前8時33分。
普段と変わらない朝、そこに居あわせた人々はその場に立ち尽くし、そして、後ろに歩きだして次々と自殺する。

セントラルパークから3ブロック離れた場所、午前8時59分。
工事現場では、作業員達がビルから転落する。

フィラデルフィア、フィラデルフィア高校、午前9時45分。
授業中の科学教師エリオット・ムーア(マーク・ウォールバーグ)ら職員は集められ、セントラルパークがテロ攻撃を受けたらしいということを校長(アラン・ラック)から知らされる。

公園とその周辺で有毒ガスがまかれたと言う校長は、意味不明の発言の後に、体の動きがおかしくなり方向感覚を失い、致命的な結果になることを教師達に話す。
...全てを見る(結末あり)

授業は取り止めになり、生徒達を自宅待機させるよう校長から指示されたエリオットら教師は、それに従う。

同僚の数学教師ジュリアン(ジョン・レグイザモ)から、彼の母親の家に避難することを勧められたエリオットは、妻アルマ(ズーイー・デシャネル)に電話をする。

よそよそしいアルマの態度を気にするエリオットは、それをジュリアンに伝える。

アルマが結婚相手として相応しいと思えなかったジュリアンは、そのことを率直にエリオットに話す。

家でニュースを見ていたアルマは、会社の同僚であるジョーイからの電話を無視する。

帰宅したエリオットは、身支度をして、アルマと共に駅で待つジュリアンと娘ジェス(アシュリー・サンチェス)の元に向かう。

メディアは、ニューヨークに限定した細菌テロの発生を発表するが、人為的な行動の証拠はなかった。

エリオットと合流したジュリアンは、渋滞で間に合わない妻イヴェットは次の電車に乗ると言われる。

喧嘩をした件をエリオットがジュリアンに話したと思ったアルマは、自分達の問題だと言ってエリオットを非難する。

話していないと言うエリオットは、ジュリアンの勘だと伝えるものの、アルマは納得しない。

一人になりたいと言って別の席に座るとエリオットに伝えたアルマは、先にホームに向かう。

余計な口出しはするなとジュリアンに伝えたエリオットもホームに向かい、彼らは列車に乗車する。

フィラデルフィアリッテンハウス公園、午前11時31分。
突然、動きを止めた人々は、自殺し始める。

車両内でジョーイに電話をしたアルマは、一度、一緒にデザートを食べただけだなので連絡してこないようにと伝え、フィラデルフィアも被害を受けたことを知らされる。

それを知った乗客は騒然となり、エリオットは驚き、ジュリアンはイヴェットに電話をかける。

電波状況が悪いためにメールを送るようイヴェットに伝えたジュリアンは、ニュージャージー行きのバスに乗りプリンストンに向かっているという彼女からのメールを受ける。

事件はリッテンハウス公園で始まったことを知ったエリオットは、アルマの元に向かい、ボストンも被害に遭っていると言われる。

車両内は混乱し、その後、列車はフィルバートで停車してしまいう。

その理由も知らされないエリオットは困惑し、誰とも連絡も取れない状態になる。

仕方なくレストランに向かったエリオットらは、食事をしながら状況を見守る。

その後、異変はテロによる可能性が低いことが報じられ、アメリカ北東部に集中して急速に広がっていたため、人々は被害が及んでいない場所に避難しようとする。

付近で農園を営む植物学者(フランク・コリソン)から声をかけられたエリオットは、車に乗せてもらえることになる。

イヴェットと連絡が取れないため、異変が彼女に影響を及ぼしていると考えたジュリアンは、ジェスをエリオットとアルマに預けて、ある家族の車でプリンストンに向かう。

農園に着いたエリオットは、今回の事件は植物が影響している可能性があることを知らされる。

プリンストン
人々が自殺していることに気づいたジュリアンは、取り乱す家族に数学の問題を出して落ち着かせようとする。

その後、車は木に衝突し、道路にしゃがみこんだジュリアンは、ガラスの破片で手首を切る。

農園を出発したエリオット達は、道路に横たわる人の死体を確認して引き返す。

オースター二等兵(ジェレミー・ストロング)に出くわしたエリオットらは、基地でも異変が起きていることを知る。

ジュリアンに電話をしてもつながらないエリオットは、植物学者が話した、異変は植物によるという可能性をアルマに伝える。

現れた人々の話で、付近に被害が出ていることを知ったエリオットらは、その場で待機することになる。

プリンストンに住む娘と話している女性から、その場の状況を聞いたエリオットは、外で人々が死んでいると言われる。

電話の娘が意味不明なことを言い出し、自殺したと思われる音がしたために、女性は泣き崩れる。

待機していた人々は二手に分かれることになり、エリオットは、職場の同僚のジョーイとデザートを食べたことを話すアルマから、隠し事をしたまま死にたくないと言われる。

その後、風と共に異変が近づき、オースターのグループが自殺し始める。

それに気づき、異変は集団を襲うと考えたエリオットは、少人数に別れて移動する。

植物が及ぼす異変を風の動きで見極め、何とか難を逃れたエリオットらは、二人の少年ジョシュ(スペンサー・ブレスリン)とジャレッド(ロバート・ベイリーJr.)と共にそこから脱出する。

放置されていた車を調べたエリオットは、原子力発電所の放射能漏れを指摘するラジオの声を確認する。

アルマらと共に付近の家に向かったエリオットは、植物の影響かは不明だが、人の数によって誘発されているため、人口の少ない場世に行けば助かると考える。

部屋にあった植物に話しかけたエリオットは、それがビニールだと気づき、その家が、何もかもが偽物のモデルハウスだと分かる。

その場を離れたエリオットらは、家に近づいた集団の人々が異変に襲われて自殺する姿を目撃する。

柵に置いてあったラジオを見つけてエリオットらは、州の西側に向かうようにという情報を得る。

空き家と思える家に入ろうとしたエリオットらは、中に誰かがいることに気づき、

住人に疑われたエリオットは、自分達が異変の影響を受けていないことを伝えるが、ジョシュとジャレッドがショットガンで射殺されてしまう。

事件の様子は全米に伝わり、東南部や中西部の人々も警戒を始める。

ある家に着いたエリオットらは住人のジョーンズ夫人(ベティ・バックリー)に迎えられ、食事をご馳走になる。

裏に食品貯蔵庫があることを話したジョーンズ夫人は、地面に通話管が通っていて、母屋と話しができることを伝える。

ジョーンズ夫人の言動が気になるエリオットとアルマは、一晩、泊めてもらうものの、彼女が異常なほどの被害妄想の持ち主だと気づき、危険を感じる。

しかし、ジョーンズ夫人も異変の犠牲になり自殺してしまう。

貯蔵庫からの声で、アルマとジェスがそこにいることに気づいたエリオットは、ジョーンズ夫人が死んだことを伝えて、窓を閉めるよう指示する。

アルマとジェスを助けようにも、異変が近づく外に出ることが出来ないエリオットは、通話管で話をする。

様々な話をアルマとしたエリオットは、彼女らと共に死ぬことを決意して家を出る。

アランデル郡、午前9時58分。
貯蔵庫から出てきたアルマとジェスと共に、異変の影響を受けることがないことが分かったエリオットは、一旦、家に戻る。

エリオットらは貯蔵庫に向かい、身を潜めながら情況を見守る。

3ヵ月後。
エリオットとアルマは養女としてジェスを引き取り、3人の新しい生活を始めていた。

テレビ番組では今回の事件について議論され、科学者は、”自然界では解明出来ないことがある、人類に対する警告だ”と解説する。

質問者は、抽象的なその説明とアメリカ北東部に限定された異変に疑問を持ち、”別の場所で起きれば信じられるだろうが・・・”と話す。

妊娠したことを確認したアルマは、ジェスをスクールバスに乗せて戻って来たエリオットに、それを伝える。

フランスパリルーブル宮殿チュイルリー・ガーデン
突然、叫び声が聞こえ、人々は意味不明な言葉を口にして立ち止まり、風が木々を動かす・・・。


解説 評価 感想

*(簡略ストー リー)
ニューヨーク
突然、異変が起き、人々は自殺し始める、アメリカ北東部に地域限定された細菌テロが疑われる。
そのニュースは、フィラデルフィアにも伝わり、高校の科学教師エリオット・ムーアも、同僚のジュリアンの母親の家に避難することになる。
妻アルマとジュリアン、そして彼の娘のジェスと共に、列車に乗ったエリオットだったが、被害が既にフィラデルフィアボストンにも拡大したことを知る。
その影響を受けた人々は、”意味不明な言動、方向感覚の喪失”その後に自殺するという行動をとっていた。
列車は止まってしまい、ジュリアンは妻の危険を察し、ジェスをエリオットとアルマに預けて、ある家族の車に乗車して妻の元に向かうのだが・・・。
__________

人類への警告という、見えない敵と戦う平凡な市民の苦闘を描くスリラー。

いつまでも、「シックス・センス」(1999)の・・・と言われてしまうのが気の毒なM・ナイト・シャマランは、同作を上回るヒット作は出ていないものの、「レディ・イン・ザ・ウォーター」(2006)以外はどれも世界的な大ヒットを記録しているのは事実だ。
その人気は堅実なもので、本作も批評家の評価こそ低かったものの、全世界で約1億6300万ドルの興行収入を上げている。
*北米興行収入 $64,505,912

・「シックス・センス」(1999):6億7000万ドル
・「アンブレイカブル」(2000):2億5000万ドル
・「サイン」(2002):4億ドル
・「ヴィレッジ」(2004):2億5000万ドル
・「レディ・イン・ザ・ウォーター」(2006):7200万ドル
・「ハプニング」(2008):1億6000万ドル
・「エアベンダー」(2010):3億2000万ドル
(全世界推定)

例によって製作、監督、脚本そして出演(声のみ)をこなしたM・ナイト・シャマランの意欲作でもある。

彼の作品がつまらなくなったという世間の噂だが、彼自信の脚本に切れがないのが原因ではないだろうか。

今回も、冒頭から”自然界では解明出来ないことがある”と逃げ口上のようなセリフが登場し、その後のストーリー展開への期待が、消し去られてしまうようなところがある。

結局、一時は収まる “異変”が再び起こる怖い結末も、“解明出来ないこともある”と思えば、それで終わってしまう・・・。

音楽は、M・ナイト・シャマラン作品でお馴染みのジェームズ・ニュートン・ハワードが担当している。

知的で理論派の高校教師役を演じた主演のマーク・ウォールバーグは、平凡な市民を熱演している。

3人のエンジェル」(1995)の怪演が忘れられない、異変に襲われてあっさり死亡してしまうのが残念な、主人公の同僚ジョン・レグイザモも、数学教師という地味な役を、どんな役でもこなせる実力派らしく好演している。

主人公の妻ズーイー・デシャネル、その養女となるジュリアン(ジョン・レグイザモ)の娘アシュリー・サンチェス、植物学者役のフランク・コリソン、主人公らが世話になる異様な夫人ベティ・バックリー、主人公らが出くわす二等兵のジェレミー・ストロング、主人公と行動得お共にする少年スペンサー・ブレスリンロバート・ベイリー、主人公の高校の校長アラン・ラック、そしてM・ナイト・シャマランが、アルマ(ズーイー・デシャネル)の電話の相手で声だけの出演をしている。


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