1925年に発表された、F・スコット・フィッツジェラルドの同名小説の、1926年のサイレント作品「或る男の一生」と1949の「暗黒街の巨頭」に続く3度目の映画化。 謎の富豪がかつての恋人に再会し彼女との生活を取り戻そうとする姿を隣人の青年の目から描く、監督ジャック・クレイトン、脚本フランシス・フォード・コッポラ、主演ロバート・レッドフォード、ミア・ファロー、ブルース・ダーン、サム・ウォーターストン他共演のドラマ。 |
・ドラマ
■ スタッフ キャスト ■
監督:ジャック・クレイトン
製作:デヴィッド・メリック
原作:F・スコット・フィッツジェラルド
脚本:フランシス・フォード・コッポラ
撮影:ダグラス・スローカム
編集:トム・プリーストリー
衣装:セオニ・V・アルドリッジ
音楽:ネルソン・リドル
出演
ジェイ・ギャツビー:ロバート・レッドフォード
デイジー・ブキャナン:ミア・ファロー
トム・ブキャナン:ブルース・ダーン
ニック・キャラウェイ:サム・ウォーターストン
ジョージ・B・ウィルソン:スコット・ウィルソン
マートル・ウィルソン:カレン・ブラック
ジョーダン・ベイカー:ロイス・チャイルズ
パミー・ブキャナン:パッツィ・ケンジット
マイヤーウォルフスハイム:ハワード・ダ・シルヴァ
ギャッツ:ロバート・ブロッサム
ブリキ男:ヴィンセント・スキャヴェリ
アメリカ 映画
配給 パラマウント・ピクチャーズ
1974年製作 143分
公開
北米:1974年3月27日
日本:1974年8月
製作費 $6,500,000
北米興行収入 $26,533,200
■ アカデミー賞 ■
第47回アカデミー賞
・受賞
衣装デザイン・音楽賞
*詳細な内容、結末が記載されています。
■ ストーリー ■
1920年代、ニューヨーク郊外のロングアイランド。
イェール大学大学を卒業して、ウォール街で働くことになったニック・キャラウェイ(サム・ウォーターストン)は、従妹のデイジー・ブキャナン(ミア・ファロー)と、夫で学友のトム(ブルース・ダーン)を訪ねる。
ニックは、対岸で、謎の富豪ジェイ・ギャツビー(ロバート・レッドフォード)の隣人になったことを二人に知らせる。
ギャツビーは2週間おきに盛大なパーティーを催し、ニックは、それを眺めながら食事をして観察する。
トムは、ニックを連れて修理工のジョージ・B・ウィルソン(スコット・ウィルソン)の元に向かうが、彼の妻マートル(カレン・ブラック)は、トムの愛人だった。
トムとマートルは、お互いの結婚相手を憎むが、トムは、カトリックであるデイジーと離婚することができなかった。
そんなデイジーは、従兄のニックを、ジョーダン・ベイカー(ロイス・チャイルズ)に紹介して結婚させようかとも考える。 ある日、ギャツビーのパーティーに招待されたニックは、そこでジョーダンと顔を会わせて楽しい時間を過ごす。 しかし、ギャツビーが第一次大戦中、政府のスパイとして殺人を犯したとか、石油成金だというような噂を聞く。 そして、パーティーには決して顔を出さないギャツビーに呼ばれたニックは、隣人としての軽い挨拶を交わす。 その後、ギャツビーはニックに自分の身の上を話して、彼に仕事を紹介しようとする。 ある日ジョーダンは、ギャツビーがデイジーに会いたがっていることをニックに伝え、彼の家で二人を会わせる段取りをする。 その当日、デイジーを待つギャツビーは落ち着かない表情を見せ、彼女が現れると8年振りの再会を喜ぶ。 そしてギャツビーは、ニックも伴い屋敷に戻り内部を案内し始める。 その後、ギャツビーはデイジーを度々屋敷に招いて昔を懐かしみ、彼女の夫トムはマートルと密会を重ねる。 かつて、第一次大戦が始まり、入隊したギャツビーは、デイジーと知り合い恋に落ちた。 デイジーは、フランスに出征したギャツビーを待つ約束を破り、シカゴの大富豪トムと結婚してしまったのだった。 ギャツビーのパーティーに招待されたトムとデイジーだったが、トムはギャツビーを嫌い正体を暴こうとする。 デイジーと暮らすことを決意したギャツビーは、トムにそれを話そうとする。 ニックとジョーダンも同席し、トムに話を切り出そうとするギャツビーだったが、彼はそれが出来ずに、デイジーを含めた5人で、ニューヨークに繰り出すことになる。 途中、ウィルソンのスタンドで給油したトムは、彼から、妻マートルと西部に越すことを告げられる。 ”プラザホテル”に部屋を取った5人だったが、デイジーが自分を愛していると言うギャツビーとトムは、険悪な雰囲気になる。 トムは、ギャツビーを密造酒や麻薬の密売人だと罵り、ギャツビーは取り乱したデイジーを追い、ホテルを飛び出してしまう。 ロングアイランドへの帰り道、トムはウィルソンの家で、マートルが事故死したことを知る。 トムは目撃者の話から、ギャツビーが轢き逃げをしたと思い込む。 しかし、取り乱したデイジーの運転する車が、マートルを轢き殺したというのが真相で、ニックはギャツビーからそれを知らされる。 ウィルソンは、マートルを轢いた車がトムの物だと知っていたため、彼が妻を迎えに来ての事故だと確信し、トムの屋敷に向かう。 トムからマートルに贈られた、宝石を持ったウィルソンが屋敷に現れ、それを知ったデイジーは怯えてしまう。 ニックとプールで泳ぐ約束をしていたギャツビーだったが、トムから事情を聞いたウィルソンに射殺されてしまう。 その直後ウィルソンも自殺し、ギャツビーの屋敷は警官やマスコミで混乱する。 その後ニックは、ギャツビーの父親ギャッツ(ロバート・ブロッサム)の訪問を受け、家出した息子からの仕送りを受けていたことを知らされる。 ギャツビーの葬儀を済ませたニックは、デイジーに連絡もつかなかった。 ニックはトムと出くわし、彼からギャツビーの死は当然の報いだと言われる。 トムとヨーロッパに向かう、デイジーとも再会したニックは、真実を知っているとも知らず、夫との生活を取り戻し何もなかったかのように振舞う彼女を、無言で見送る。 そしてニックは、ギャツビーの夢がはかなく散ったことを理解しながら、彼の屋敷を去っていく。
...全てを見る(結末あり)
参考:
・「或る男の一生」(1926)
・「暗黒街の巨頭」(1949)
・「華麗なるギャツビー」(1974)
・「華麗なるギャツビー」(2013)
*(簡略ストー リー)
1920年代。
ウォール街で働くことになったニックは、従妹のデイジーが暮すロングアイランドに住むことになり、彼女の夫で富豪で学友のトムの屋敷を訪ねる。
ニックは、謎の富豪ジェイ・ギャツビーの隣人になったことを二人に知らせる。
ギャツビーは、第一次大戦中に政府のスパイとして殺人を犯したとか、石油成金だというような噂が流れていた。
ニックは、ギャツビーと知り合いになるが、戦争中、彼とデイジーが愛を誓い合った仲だったことを知る。
デイジーは、フランスに出征したギャツビーとの約束を破り、シカゴの大富豪トムと結婚してしまったのだった。
その後、ギャツビーは、デイジーとの生活を強引に取り戻そうとするのだが・・・。
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製作、監督、脚本バズ・ラーマン、主演レオナルド・ディカプリオで再びリメイクされた。
*「華麗なるギャツビー」(1974)
当時の若手No.1スターであるロバート・レッドフォード主演、同年の12月「ゴッドファーザーPART II」(1974)公開が控えていたフランシス・フォード・コッポラの脚色などが話題を呼び大ヒットした作品。
第47回アカデミー賞では、衣装デザインと音楽賞を受賞した。
1920年代らしいファッションや、俗物的な人々の様子はうまく表現はされているが、貧乏故に結婚できなかった、かつての恋人を手に入れるために、財を成して野望を抱く男の心情よりも、全体的に華麗で鮮やかな描写が際立っている。
アラン・ラッド主演の1949年度版「暗黒街の巨頭」でガソリンスタンドの経営者ジョージ・B・ウィルソンを演じたハワード・ダ・シルヴァが出演している。
主演のロバート・レッドフォードは、神秘的な雰囲気が、中盤から一気に消え去ってしまうところで、一代で財を築いた謎の野心家というよりも、”レッドフォード”そのものという印象に変わってしまうのがやや残念だ。
恋を追う女性と思いきや、轢き逃げ事件後はギャツビーのことには一切触れないミア・ファロー、その夫ブルース・ダーン、事件の真相、そしてギャツビーを唯一人理解する隣人サム・ウォーターストン、妻の命まで奪われ、それをギャツビーの責任だと思い込み、彼を殺害してしまう修理工のスコット・ウィルソン、その妻カレン・ブラック、デイジー(M・ファロー)の友人ロイス・チャイルズ、デイジーの娘パッツィ・ケンジット、端役でヴィンセント・スキャヴェリなども出演している。