末期ガンの息子と暮らすために出所した贋作画家らが実行するクロード・モネの名画強奪計画を描く、監督フィリップ・マーティン、主演ジョン・トラボルタ、クリストファー・プラマー、タイ・シェリダン、アビゲイル・スペンサー、ジェニファー・イーリー他共演の犯罪ドラマ。 |
■ スタッフ キャスト ■
監督:フィリップ・マーティン
製作
アル・コーレイ
バート・ローゼンブラット
ユージン・マッソ
製作総指揮
ジョナサン・ダナ
ランディ・ミシェル
リサ・ウィルソン
マイルズ・ネステル
ゴードン・ビーエロニック
フィル・スティーヴンソン
脚本:チャード・ドヴィディオ
撮影:ジョン・ベイリー
編集
ジョーン・ソーベル
ピーター・ボイル
音楽:ロブ・ケアンズ
出演
レイモンド”レイ”J・カッター:ジョン・トラボルタ
ジョセフ・カッター:クリストファー・プラマー
ウィル・カッター:タイ・シェリダン
キャサリン・ペイズリー捜査官:アビゲイル・スペンサー
キム・カッター:ジェニファー・イーリー
キーガン:アンソン・マウント
カール:マーカス・トーマス
デヴリン:トラヴィス・アーロン・ウェイド
ラウル・カルロス:ジュリオ・オスカー・メチョソ
ディミトリ:ヴィクター・ゴイチャイ
アメリカ 映画
配給 サバン・キャピタル・グループ
2015年製作 92分
公開
北米:2015年4月24日
日本:2016年6月18日
製作費 $15,000,000
*詳細な内容、結末が記載されています。
■ ストーリー ■
服役中の贋作画家レイモンド”レイ”J・カッター(ジョン・トラボルタ)は、組織のボス、キーガン(アンソン・マウント)に手をまわし、予定より早く出所する。
迎えに来てくれた親友カール(マーカス・トーマス)から、キーガンに頼んでまで出所した理由を訊かれたレイは、何も話さなかった。
ボストン。
家に戻ったレイは、突然、戻ってきたために驚く父ジョセフ(クリストファー・プラマー)から、息子のウィル(タイ・シェリダン)が二階の部屋にいることを知らされる。
ウィルと話すものの、レイは多くは語らなかった。 その後、ウィルを病院に連れて行くジョセフは、レイが出所するためにまずいことをしたことに気づく。 その夜、キーガンに会うためにクラブに向かったレイは、出所させた見返りに、クロード・モネの”散歩、日傘をさす女性”を盗み出すことを要求される。 ワシントンD.C.の”ナショナル・ギャラリー”所蔵の絵が、3週間後に”ボストン美術館”で展示されるため、それを贋作とすり替えるようにと言われたレイは、キーガンに無理だと伝えるものの、刑務所に戻るわけにもいかなかった。 48時間以内に返事をするようにと言われたレイは、その場を去ろうとする。 キャサリン(アビゲイル・スペンサー)という女性に声をかけられたレイは、キーガンには近づかない方がいいと伝えて車で走り去る。 翌日、ウィルを病院に連れて行ったレイは、主治医から、脳腫瘍の手術は無理だということを知らされ、症状を見守るしかないと言われる。 ウィルから病気のことを訊かれたレイは、分からないと伝えるしかなかった。 キーガンの店のクビになったバーテンダーが殺され、麻薬捜査官だったキャサリン・ペイズリー(アビゲイル・スペンサー)は、現場を調べる。 レイという男がキーガンに接触したことを刑事のデヴリン(トラヴィス・アーロン・ウェイド)に話したペイズリーは、自分が捜査官だとバレたようだと伝える。 カールにキーガンの件を話したレイは、ウィルのこともあり悩む。 翌日、病院の帰りにウィルに願いごとを訊いたレイは、ダイナーに寄る。 現れたキーガンの部下とトイレで話したレイは、後で話しに行くと伝えて、今は息子とランチだと言って男を叩きのめす。 席に戻り、ウィルから男のことを訊かれたレイは、仮釈放のために、彼のボスに5万ドルの借りがあることを話す。 自分と過ごしたかったと言われたウィルは、母に会いたいとレイに伝える。 戸惑うレイは、ウィルから、それが願いごとだと言われる。 デヴリンからレイの身元を知らされたペイズリーは、今回の逮捕はキーガンの密告だったことを知る。 父ジョセフは、東海岸を拠点にしていた詐欺師だと言われたペイズリーは、仮釈放中のレイがキーガンに会った理由を考え、泳がせることにする。 キーガンの元に向かい仕事をすることを伝えたレイは、”散歩、日傘をさす女性”と同じ1875年に描かれたモネの絵を探す。 母に会いたいとレイに伝えたとジョセフに話したウィルは、忘れろと言われる。 カールの協力で美術館の見取り図などをチェックしたレイは、キーガンが何者かに多額にお借金があることを知る。 ウィルに母親に会わせると言ったことでジョセフに責められたレイは、刑務所から出られた理由も訊かれる。 キーガンと取引したことを知ったジョセフは苛立ち、ウィルを連れて街から出ていくようにとレイに伝え、協力を求められるものの、返事をする気にもなれない。 タトゥー・ショップに向かったレイは、オーナーのロドニーに元妻キムの居場所を尋ねるものの、男たちに痛めつけられる。 反撃したレイは男たちを叩きのめし、ロドニーを脅してキムの居場所を聞き出す。 その場に向かったレイは、麻薬依存症のキム(ジェニファー・イーリー)と話し、ウィルが会いたがっていることを伝える。 15歳のウィルの歳も知らないキムはその気になれないが、ステージ4のガンだと言われて驚く。 笑顔でランチに付き合えばいいと言われたキムが、それを断ったために苛立つレイは、迎えに来るので支度をしておくようにと伝えてその場を去る。 帰宅したレイは、傷の手当てをしてくれたジョセフに謝罪する。 デヴリンと共に、レイがタトゥー・ショップで暴れた監視映像を確認したペイズリーは、彼が元妻のキムを捜していたことを知る。 カールから、クラブで会った女が捜査官のペイズリーだと知らされたレイは、彼女は自分ではなくキーガンを調べていると考える。 禁酒法時代の古い隠し部屋に案内されたレイは、カールと共に計画の準備を始める。 計画を知ったジョセフは、レイに無理だと伝えるものの、調達屋のイワンの元に向かい、必要なものを揃えようとする。 資産家の家を訪ねたレイは所有する絵を見せてもらい、モネの作品を手に入れる。 レイの犯罪歴を調べたペイズリーは、南米一の絵画コレクターである、悪党のラウル・カルロス(ジュリオ・オスカー・メチョソ)と関係していることをデヴリンに話す。 手に入れた絵と他の作人を研究しながら、レイは描き始める。 迎えに来たレイと共に家に向かったキムは、ジョセフに歓迎され、ウィルと再会する。 レイとウィルと共にレストランに向かったキムは、ニューヨークに住んでいると話し、席を外してトイレに行きドラッグを飲む。 食事を済ませた三人は公園に向かい、ペイズリーとデヴリンは彼らを監視する。 電車で戻るキムを駅に送ったレイは、ウィルに別れを告げた彼女に感謝する。 帰りの車の中で、キムがニューヨークに住んでいるというウソと、麻薬中毒ではないフリをしてくれたことに気づいていたウィルは、会えてよかったことをレイに伝える。 翌日レイは、セックスをしたいと言うウィルの二つ目の願いを聞く。 カールと美術館の警備を確認したレイは、売春サイトを紹介される。 売春婦のメラニーの元に向かったレイは、その場にウィルを残して去ろうとする。 監視していたペイズリーとデヴリンに気づいたレイは部屋に戻り、メラニーに金を払いその場から逃げる。 屋上に向かった二人は隣のビルに飛び移り、追ってきたペイズリーから逃れる。 帰宅したレイとウィルは、そのことをジョセフに話して盛り上がる。 メラニーのことで謝罪されたウィルだったが、最高の日だったとレイに伝える。 レイは、別れたガールフレンドのトリシアに電話することをウィルに勧める。 学校をやめたウィルが、ガンであることをペイズリーから知らされたデヴリンは、バーテンダーの殺害現場にあったヘロインが、キーガンのものと一致したと伝える。 翌日、ウィルから計画を手伝わせてほしいと言われたレイは、無理な願いだと伝える。 苛立つウィルは部屋で倒れてしまい、レイは彼を病院に運ぶ。 意識が戻ったウィルは、レイに願いを叶えてほしいと伝える。 計画やモネの絵のことをウィルに話したレイは、ジョセフが調達したものを使い、当時の絵の具を再現して描き始める。 その夜、ウィルから、自分の仕事ぶりに感心したと言われたレイは、絵を描いて暮らしたかったと伝える。 できると言われたレイは、絵を仕上げようとウィルに伝える。 レイとキーガンが同じ判事が関わっていることをデヴリンから知らされたペイズリーは、キーガンが、密告したにも拘らずレイを出所させた理由を考える。 公園でランニングをしていたペイズリーに話しかけたレイは、自分からキーガンのことを聞き出したいだろうが、話せないと伝える。 主義に反しているし密告はしないと言うレイは、自分を密告したキーガンが、ある麻薬組織に借金をしていることを知らされる。 カルロスの写真を見せられたレイは、事情があるとしか言えなかったが、ウィルのことが心配なら、手を組むべきだとペイズリーに説得される。 帰宅したレイはキーガンがいたために驚き、トリシアから電話があったと言われたために、ウィルとジョセフの部屋に向かわせる。 家族には手出しさせないと言うレイは、ショットガンを手にして戻ってきたジョセフを落ち着かせる。 キーガンと話したレイは、期限の明日までに絵を仕上げて、必ず本物とすり替えることを約束する。 夜11時には絵を相手に渡すと言うキーガンは、鑑定士のオーエンズビーの名刺を受け取り、ミネソタ在住であることを確認する。 レイが4歳の時に27歳の若さで亡くなった妻の墓参りをしたジョセフは、自分よりいい父親だと言ってレイを誇に思い、ウィルに会ったら頼むと伝える。 ジョセフらに見守られながら絵を仕上げたレイは、美術館に侵入する準備をする。 カルロスと二人の部下が入国したことをデヴリンに伝えたペイズリーは、ホテルを突き止めるようにと指示して、レイを見張ろうとする。 家を出たレイらを、ペイズリーは尾行する。 ボストン美術館。 館内でソーダを飲もうとしたジョセフは、警備員に追い出されるものの鍵を盗む。 閉館時間になり、トイレに隠れたウィルを残したレイらはその場を去る。 ペイズリーとデヴリンは館内に入り、警備員から、老人がソーダをこぼしたことを知らされる。 ウィルに電話をしたレイは、ジョセフとカールと共に裏口に向かい、内部に侵入する。 問題ないことを確認したペイズリーとデヴリンは、その場を去る。 館内を停電させたウィルはレイらに合流し、”散歩、日傘をさす女性”を贋作とすり替える。 ペイズリーとデヴリンは不審なバンに気づき、入り口に戻る。 警備員は警報を鳴らすものの、絵を奪ったレイらはバンに戻り逃げ去る。 警官が駆け付けてマスコミの取材も始まり、被害はないと報道される。 キーガンに絵を渡したレイは、今後は二度と会わないと伝えるものの痛めつけられ、通報するので刑務所に戻ることになると言われる。 カルロスのホテルを監視していたペイズリーは、キーガンの手下が絵を持参して入ったことを、美術館のデヴリンに伝える。 絵を確認したカルロスは満足し、鑑定士を呼ぶ。 現れたレイから、カルロスを逮捕したければこのまま続けさせて妨害しないでほしいと言われたペイズリーは、それに従う。 キーガンの手下から鑑定料の10万ドルを渡されたカルロスは、彼を追いだしてオーエンズビーを呼ぶ。 オーエンズビーに扮したジョセフは、絵は贋作で質が悪いとカルロスに伝える。 ジョセフに鑑定料を渡し絵も残したカルロスは、その場を去る。 ホテルを出たカルロスは戻ってくると言って、ペイズリーに泳がせるようにと指示したレイは、ジョセフを車に乗せて、計画通りにいったことを知らされる。 部屋に本物のモネがあるとペイズリーに伝えたレイは、カルロスらが戻ったら全員逮捕するようにと指示する。 絵は大事に扱い美術館に戻すようにとペイズリーに伝えたレイは、ジョセフと共にその場を去る。 翌日、デヴリンは、キーガンの死体が見つかった現場を調べる。 トリシアと過ごしたウィルは車に乗り、レイとジョセフに冷やかされる。 美術館では、本物の”散歩、日傘をさす女性”と贋作の鑑定が行われる。 空港でカールと別れたレイとウィル、そしてジョセフは旅立つ。 タヒチ。 答えられないレイは、各地を旅して、ゴーギャンが住んだマルキーズ諸島にも行きたいと伝える。 時間はあると言うレイは、ウィルのことを考えながら海を見つめる。
...全てを見る(結末あり)
レイとウィルは、展示フロアを見回る。
海岸でくつろぐウィルは、一つだけ願いが叶うとしたら何を願うかレイに尋ねる。
*(簡略ストー リー)
ボストン。
服役中だった贋作画家のレイモンド”レイ”J・カッターは、末期ガンの息子ウィルと暮らすために、組織のボス、キーガンと取引して予定より早く出所し家に戻る。
突然、戻ってきたレイに驚く元詐欺師である父ジョセフは、レイがキーガンと取引し、出所の見返りにモネの”散歩、日傘をさす女性”を盗み出す計画を知る。
ジョセフに協力してもらったレイは、親友のカールと共に、名画と贋作をすり替える計画の準備を始めるのだが・・・。
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テレビ界で監督、脚本家として活躍するフィリップ・マーティンが監督し、ジョン・トラボルタら実力派人気スター競演も注目の作品。
末期ガンの息子と暮らすために、裏社会と取引して出所した贋作画家が、その見返りとしてクロード・モネの名画”散歩、日傘をさす女性”の強奪計画を実行する姿を描く犯罪ドラマ。
名画強奪計画が物語のテーマではあるが、末期ガンの息子のことを案ずる父親や家族の思いなど、ヒューマン・タッチで描かれている内容でもある。
主演のジョン・トラボルタは、犯罪者である贋作画家を熱演し、実生活で、息子のジェットを16歳で亡くしたことを想いながら演技をしているようにも見える。
主人公の父親である元詐欺師を印象的に演ずるクリストファー・プラマー、末期ガンである主人公の息子タイ・シェリダン、主人公らを監視する麻薬捜査官のアビゲイル・スペンサー、同僚の刑事トラヴィス・アーロン・ウェイド、麻薬依存症の主人公の元妻ジェニファー・イーリー、主人公を利用しようとする犯罪組織のボス、アンソン・マウント、主人公に協力する友人のマーカス・トーマス、南米の絵画コレクター、ジュリオ・オスカー・メチョソなどが共演している。