1975年に発表された、マイケル・クライトンの小説”The GreatTrain Robbery”のを基に製作された作品。 クリミア戦争のために列車輸送される大英帝国の金塊の強奪計画を描く、監督、脚本マイケル・クライトン、主演ショーン・コネリー、ドナルド・サザーランド、レスリー=アン・ダウン共演の痛快犯罪コメディ。 |
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■ スタッフ キャスト ■
監督:マイケル・クライトン
製作:ジョン・フォーマン
脚本:マイケル・クライトン
撮影:ジェフリー・アンスワース
編集:デヴィッド・ブレザートン
音楽:ジェリー・ゴールドスミス
出演
エドワード・ピアース:ショーン・コネリー
ロバート・エイガー:ドナルド・サザーランド
ミリアム:レスリー=アン・ダウン
エドガー・トレント:アラン・ウェッブ
ヘンリー・ファウラー:マルコム・テリス
シャープ警部補:ロバート・ラング
バージェス:マイケル・エルフィック
エミリー・トレント:パメラ・セイラム
エリザベス・トレント:ガブリエル・ロイド
ハランビー警部補:ジェームズ・コシンズ
ジミー警部:ブライアン・グローヴァー
”クリーム・ウィリー”ウィリアムス:ウェイン・スリープ
イギリス 映画
配給 ユナイテッド・アーティスツ
1979年製作 111分
公開
北米:1979年2月2日
日本:1979年11月
製作費 $6,000,000
北米興行収入 $13,027,860
*詳細な内容、結末が記載されています。
■ ストーリー ■
1855年。
”ヴィクトリア王朝”繁栄の最中、クリミア戦争を戦っていた大英帝国は、月に一度クリミヤ半島に2万5000ポンドの金塊を輸送していた。
金塊は鋼鉄製の2個の金庫に入れ4つの鍵がかけられ2つを運輸主任が預かり、3番目を銀行の頭取エドガー・トレント(アラン・ウェッブ)が、そして4番目を銀行の支配人ヘンリー・ファウラー(マルコム・テリス)が預かった。
国中の犯罪者達は、大量の金塊輸送に注目していたのだが、今まで列車が襲われることはなかった。
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ロンドンの会員制クラブ。
金塊強奪が、不可能に近いという話しで盛り上がっていたファウラーは、会員達に、まずその鍵を手に入れることの難しさを説明する。
自称実業家のエドワード・ピアース(ショーン・コネリー)は、鍵のことをファウラーに尋ね、彼は自分の鍵は首にかけ四六時中、肌身離さないことを話して聞かせる。
実は悪党のピアースは、愛人ミリアム(レスリー=アン・ダウン)に、会員達が自分のことを誰も怪しまないことを話して聞かせる。
ピアースは、スリと金庫破りのプロ、ロバート・エイガー(ドナルド・サザーランド)を仲間に引き入れ、まず銀行の頭取のトレントの周辺を探る。 広大なトレントの屋敷で、鍵を探し回る訳にはいかないと考えたピアースは、彼の弱点が何かを調べようとする。 トレントが賭け事が好きなことを知ったピアースは、彼に近づき親しくなり、屋敷に招かれるまでになる。 その後ピアースは、トレントの妻エミリー(パメラ・セイラム)とエリザベス(ガブリエル・ロイド)を紹介される。 さらにピアースはエリザベスに接近し、鍵がワイン貯蔵庫にあることを突き止める。 ミリアムを囮に使い、エイガーと共にトレントの屋敷に侵入したピアースは、鍵の型取りに成功し、まず一つ目の鍵を手に入れる。 次に、ピアースは女好きのファウラーにミリアムを近づけ、色仕掛けで油断させた隙に、エイガーが彼の鍵の型を取り、二つめの鍵が手に入る。 残りの鍵は鉄道の運輸主任のオフィスにあり、ピアースとエイガー駅舎にその下見に行く。 エイガーは、そこで初めて目的がクリミヤ行きの金塊だと知り驚いてしまう。 ピアースは子供のスリを利用して、運輸主任のオフィスの鍵のある棚に細工をする。 あとは鍵の型取りなのだが、オフィスに侵入するのが困難だと考えたピアースとエイガーは、服役中の強盗”クリーム・ウィリー”ウィリアムス(ウェイン・スリープ)の協力を得ようと、”ニューゲート監獄”から彼を脱獄させる。 駅舎の壁をよじ登り、屋根からオフィスに侵入したウィリーは棚と入り口の鍵を開け、エイガーが二つの鍵の型取りに成功する。 その後エイガーは、手を回してあった鉄道警備員バージェス(マイケル・エルフィック)の協力で、貨物車の金庫が型取りで作った鍵で開くかを確かめる。 しかし、ウィリーは警察に締め上げられ、裏切ったために殺される。 ウィリーを探っていた、”スコットランドヤード”のシャープ警部補(ロバート・ラング)は、謎の男”シムズ”(ピアース)が金塊を狙っているのではないかと、ジミー警部(ブライアン・グローヴァー)に伝える。 駅に貨物車を偵察に行ったエイガーは、何もかも様子が変わり警備が厳重になったことをピアースに伝える。 ピアースの機転で、棺桶の死体に扮したエイガーが、ミリアムとバージェスの芝居で貨物車に侵入する。 そして、金塊を積んだ列車は発車することになり、ピアースは現れたファウラーにミリアムを託す。 発車後、ピアースは列車の屋根によじ登り、貨物車両に向かう。 その頃、貨物車両では、バージェスの協力でエイガーが金庫から金塊を取り出す。 ファウラーは、以前ミリアムに色仕掛けに遭ったことを思い出せないまま、再び彼女に言い寄る。 貨物車ではピアースが外から扉を開け、金塊を車両から放り投げ、自分は元の車両に戻る。 次の駅で、ミリアムとエイガーが入っている棺桶が列車を降り、ピアースもその後に続く。 ピアースは、金塊を拾った迎えの馬車に乗るミリアムらの元に向かおうとするが、シャープ警部補に見つかり逮捕されてしまう。 裁判にかけられたピアースは、犯罪を犯した動機を聞かれ、”金が欲しかっただけ”と答え傍聴人を喜ばせる。 法廷を出たピアースは、人々から英雄のように称えられ、民衆に紛れ込んだミリアムに手錠の鍵を渡される。 そしてピアースは、御者に扮したエイガーの護送車で逃亡する。
...全てを見る(結末あり)
*(簡略ストー リー)
自称実業家で犯罪者のエドワード・ピアースは、クリミア戦争を戦っていた大英帝国が、戦場に輸送する金塊2万5000ポンドを強奪することを計画する。
しかし、金塊を納めている金庫は、4つの鍵がかけられていたために、それを開けること自体が至難の業であり、困難極まることであった。
綿密な計画を練ったピアースは、金庫破りのプロ、エイガーや変装が得意な愛人ミリアムと共に、不可能と思われた金塊強奪計画を実行に移すのだが・・・。
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1855年5月15日、実際にあった1万2000ポンドの金塊強奪事件を基にしている物語でもある。
マイケル・クライトンは監督及び脚本も兼ね、古典的な強盗犯罪を、アクションも取り入れてスリリングに描いている。
いかにして、金塊強奪のに必要な、金庫の”鍵”を盗まずに型取りするかなど、アイデア満載で実に楽しい内容に仕上がっている。
ジェリー・ゴールドスミスの、軽快な音楽もドラマにマッチしている。
物腰も穏やかな紳士風悪党を演ずるショーン・コネリーだが、クライマックスで見せる列車上のアクションシーンが見もので、スタント無しで多くの場面をこなしているのがはっきりと分かる。
愛嬌のある表情がドラマにアクセントを加える、金庫破りのドナルド・サザーランド、主人公の愛人で変装の達人レスリー=アン・ダウン、銀行の頭取アラン・ウェッブ、その妻パメラ・セイラム、娘のガブリエル・ロイド、女好きの銀行支配人役マルコム・テリス、主人公を逮捕する警部補役のロバート・ラング、その上司役ブライアン・グローヴァー、強盗に加担する脱獄囚、ダンサーでもあるウェイン・スリープ、強盗に手を貸す鉄道警備員マイケル・エルフィックなどが共演している。