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恋のゆくえ ファビュラス・ベイカー・ボーイズ The Fabulous Baker Boys (1989)

落ち目のピアノ・デュオの兄弟が雇った女性ボーカルとのロマンスやトラブルを描く、製作総指揮シドニー・ポラック、監督、脚本スティーヴ・クローヴス、主演ミシェル・ファイファージェフ・ブリッジスボー・ブリッジス他共演のドラマ。

アカデミー賞 ■ ストーリー ■ 解説


ドラマ


スタッフ キャスト ■
監督:スティーヴ・クローヴス
製作総指揮:シドニー・ポラック

製作
マーク・ローゼンバーグ
ポーラ・ワインスタイン

脚本:スティーヴ・クローヴス
撮影:ミヒャエル・バルハウス
編集:ウィリアム・スタインカンプ

音楽:デイヴ・グルーシン

出演
ミシェル・ファイファー:スージー・ダイアモンド
ジェフ・ブリッジス:ジャック・ベーカー
ボー・ブリッジス:フランク・ベーカー
エリー・ラーブ:ニーナ
ジェニファー・ティリー:モニカ・モラン/ブランチ
ザンダー・バークレイ:ロイド
デイキン・マシューズ:チャーリー
ケン・ラーナー:レイ
アルバート・ホール:ヘンリー
テリー・トレアス:ベッドの女性
グレゴリー・イッツェン:ヴィンス・ナンシー
ブラッドフォード・イングリッシュ:アール
デヴィッド・コバーン:獣医院の受付少年
トッド・ジェフリーズ:テオ

アメリカ 映画
配給 20世紀FOX
1989年製作 113分
公開
北米:1989年10月13日
日本:1990年9月
製作費 $11,500,000
北米興行収入 $16,823,530


アカデミー賞 ■
第62回アカデミー賞
・ノミネート
主演女優(ミシェル・ファイファー
撮影・編集・作曲賞


*詳細な内容、結末が記載されています。
ストーリー ■
ジャズ・ピアニストのデュオ、兄フランク(ボー・ブリッジス)と弟ジャック(ジェフ・ブリッジス)は、ホテルやクラブを回り演奏を続ける毎日を送っていた。

ある日フランクは、クラブ・マネージャーのチャーリー(デイキン・マシューズ)から、12年も続いた契約を打ち切られる。

人のいいフランクはそれを受け入れるが、演奏に変化を与える時期だと悟り歌手を採用することにする。

早速フランクとジャックは、的外れで音痴なモニカ・モラン(ジェニファー・ティリー)などのオーディションをするが、求めている歌手には出会えなかった。

歌手探しを諦めた2人だったが、そこに下品で愛想のないスージー・ダイアモンド(ミシェル・ファイファー)が遅刻して現れる。
...全てを見る(結末あり)

仕方なくスージーの歌を聴いた2人は、彼女を気に入り仕事に向かう。

演奏するホテルに現れた、スージーの仮装大会のような衣装を見て驚いたフランクは、急遽ドレスを手配して会場に向かう。

ステージに上がり、いきなりドジを踏んだスージーだったが、彼女の歌は大いに客に受ける。

その後、”ファビュラス・ベイカー・ボーイズとスージー・ダイアモンド”のステージは評判となり、雇い主のロイド(ザンダー・バークレイ)などは、手のひらを返したように、彼らを厚遇するようになる。

クリスマス・イヴの演奏を終え、スージーをカフェに誘ったジャックだが、彼女に誤解され2人は別れる。

アパートに戻ったジャックは、同じアパートに住む孤独な少女ニーナ(エリー・ラーブ)と過ごす。

巡業に出た3人だったが、ジャックとスージーが惹かれ合っていくのを知ったフランクは、それが仕事に差し支えることを弟に忠告する。

それがきっかけで、ジャックとフランクの間に亀裂が入り始めてしまう。

子供の病気で、フランクは一旦戻ることになり、ジャックとスージーは意識しながら2人だけの夜を過ごす。

そして、ニューイヤーズ・イヴの演奏を終えた後、2人は結ばれてしまう。

細かいことにこだわるフランクと衝突するスージーは、一人クラブで演奏するジャックを偶然見かける。

アパートでジャックを待っていたスージーを、彼は何も言わず部屋に招き入れ一夜を過ごす。

翌朝スージーは、自分の歌を気に入り、誘ってくれている人物がいることをジャックに伝えるが、彼はそれを受けることを彼女に勧め引き止めはしなかった。

自分の才能を犠牲にし、兄フランクの努力を無駄に出来ないジャックは、トリオを抜けたいというスージーを突き放してしまう。

デュオに戻ったジャックとフランクは、しがない仕事に戻ってしまい、ジャックは憤慨しトラブルを起こす。

そんなジャックを見て、フランクは家族や生活のために苦労している自分を正当化させようとする。

しかし、ジャックはそれに反発して、フランクの元を去っていく。

ダイナーでモニカに再会したジャックは、一瞬、彼女を誘おうとするがアパートに帰り、世話を焼くニーナに辛く当たってしまう。

ジャックは後悔して、屋上にいたニーナに優しく声をかける。

自分が何をしたいのか、頼れる大切な人が誰なのかを考えてみたジャックは、フランクの家を訪ねて、本気で自立することを伝え、初ステージの時に貰ったウィスキーを開け、2人はグラスを交わす。

ジャックは、CMソングの仕事をしているスージーを訪ね、互いに謝罪し合い、わだかまりが消えた2人は、再会を期待して別れる。


解説 評価 感想 ■

*(簡略ストー リー)
兄フランク・ベーカーと弟ジャックのジャズ・ピアニストのデュオは、巡業を続ける毎日を送っていた。
ある日フランクは、クラブと長年続いた契約を打ち切られてしまう。
そこでフランクは、演奏に変化を与えるために、歌手を採用することにする。
そしてフランクとジャックは、見かけは美しいが下品で愛想のないスージー・ダイアモンドを雇う。
その後、演奏活動を始めた3人は、意外にもスージーの歌が受けて評判になり、周囲は一転して彼らを厚遇し始めるのだが・・・。
__________

後に「ハリー・ポッター」(2001)シリーズの殆どの脚本を手がけることになるスティーヴ・クローヴスの初監督作品。(脚本も兼ねる)

第62回アカデミー賞では主演女優(ミシェル・ファイファー)の他、撮影、編集、作曲賞にノミネートされた。

実の兄弟ボー・ブリッジスジェフ・ブリッジスに加えて、トップ・スターの地位を築きつつあったミシェル・ファイファー共演という、魅力的な顔合わせが話題になった作品。

しかし、全てが平均以上の出来栄えだったにも拘らず、興行的には全く失敗に終わってしまった作品。
北米興行収入 $16,823,530

軽薄で品のない女性ボーカル、ミシェル・ファイファー、才能を生かしきれない天才肌のピアニスト役の弟ジェフ・ブリッジス、日々の稼ぎのためにプライドを捨て仕事を仕切る兄ボー・ブリッジス3人の関係や、それぞれの生き様が興味深く描かれ、全てが丸く収まるわけでもないラストも、現実味があり納得できる。

大人のムード漂う雰囲気である、デイヴ・グルーシンの、全編を通して包み込むような音楽も実に粋で心地よい。

吹き替えなしのミシェル・ファイファーの歌声も魅力的で、特にエンドロールで流れる”My Funny alentine”は素晴らしい。

歌手オーディションを受けるジェニファー・ティリー、兄弟の雇い主役のザンダー・バークレイ、孤独な少女エリー・ラーブなどの個性も光る。


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