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顔のないスパイ The Double (2011)

冷戦時に活動したCIA情報員が復活した旧ソ連の伝説のスパイの謎を追いながら行動する姿を描く、主演リチャード・ギアトファー・グレイスマーティン・シーン他共演、監督、脚本マイケル・ブラントによるスパイ・サスペンス。

アカデミー賞 ■ ストーリー ■ 解説


ドラマ(サスペンス/犯罪)


スタッフ キャスト ■
監督:マイケル・ブラント

製作総指揮
モハメッド・カラフ・アル=マズルーイ

エド・ボーガーディン
製作
パトリック・アイエロ

アショク・アムリトラジ
アンドリュー・ディーン
デレク・ハース
脚本
マイケル・ブラント

デレク・ハース
撮影:ジェフリー・L・キンボール
編集:スティーブ・マーコビッチ
音楽:ジョン・デブニー

出演
ポール・シェファーソン:リチャード・ギア

ベン・ギアリー:トファー・グレイス
トム・ハイランド:マーティン・シーン
ヨハン・ボズロスキー:テイマー・ハッサン
ブルータス/イゴール・イヴァノヴィッチ・コザック:スティーヴン・モイヤー
オリヴァー:クリス・マークエット
ナタリー・ギアリー:オデット・アナブル
アンバー:スタナ・カティック
ウィーバー捜査官:ジェフリー・ピアーズ
モリー:ニコール・フォレスター
デニス・ダーデン上院議:エド・ケリー
バートン捜査官:ローレンス・ギリアードJr.
マーティン・ミラー:ランディ・フラグラー

アメリカ 映画
配給 Image Entertainment

2011年製作 98分
公開
北米:2011年10月28日
日本:2012年2月25日
世界 $3,696,230


*詳細な内容、結末が記載されています。
ストーリー ■
メキシコソノーラ
国境を越えてアメリカ入りした一団の中に、ある男がいた。

男は、国境警備員を殺害して逃亡する。

6カ月後、ワシントンD.C.
ロシアと密接な関係を持つ、デニス・ダーデン上院議員(エド・ケリー)が殺害される。

ダーデンを監視していたFBIだったが、CIAも現場に駆け付けたことで混乱する。

そこに、CIA長官のトム・ハイランド(マーティン・シーン)が現れ、FBI長官の命令でウィーバー(ジェフリー・ピアーズ)とバートン(ローレンス・ギリアードJr.)の両捜査官は手を引く。

引退した元CIA情報員ポール・シェファーソン(リチャード・ギア)は、帰宅すると、その場にハイランドがいたために驚く。
...全てを見る(結末あり)

ハイランドは、旧ソ連の伝説のスパイ “カシウス”が復活し、ダーデンを殺害したことをジェファーソンに伝える。

CIA本部。
FBI長官なども顔揃えた会議で、ハイランドは、ソ連の暗殺者集団”カシウス7”を追っていたジェファーソンに意見を求めるが、彼はカシウスの犯行を否定する。

カシウスが犯人だと断言する、FBIの若手捜査官ベン・ギアリー(トファー・グレイス)と組むように、ハイランドに指示されたジェファーソンは戸惑ってしまう。

ジェファーソンは、カシウスに会いもせずに、論文と調査で彼を語るギアリーを相手にせず、その場を去ろうとする。

それを引き止めたハイランドは、ジェファーソンが射殺したはずの、カシウスの部下のイゴール・イヴァノヴィッチ・コザック(スティーヴン・モイヤー)、通称ブルータスが、生存して刑務所にいることを伝える。

それを信じないまま、その場を引き上げたジェファーソンだったが、翌日、ハイランドに会い、カシウスが死んだことを証明するように命ぜられる。

ジェファーソンは仕方なくそれを受け入れて、ギアリーと共に、ブルータスの収監されている刑務所に向い彼に面会する。

ギアリーがブルータスから情報を聞き出し、カシウスが、暗殺者の掟を破り罰を受けたことを知るものの、それが嘘だと言って、ジェファーソンはその場を引き上げる。

その後ブルータスは、ギアリーから渡されたラジオの電池を飲み込み、病院に運ばれるものの逃亡しようとする。

しかし、実はカシウス本人だったジェファーソンに、ブルータスは殺害される。

ギアリーの命も狙ったジェファーソンだったが、彼に家族がいることを知り、それを諦めて自宅に戻る。

翌日ジェファーソンは、ギアリーを呼び出して危険を知らせ、手を引くように説得するが、彼は聞く耳を持たない。

ブルータス殺害を知らされたギアリーは、ジェファーソンと共に、現場から逃げ出した男を追う。

二人は男を取り逃がすが、ギアリーは、彼がカシウスではないことを指摘してその場を引き上げる。

ギアリーの家に招待されたジェファーソンは、妻ナタリー(オデット・アナブル)を紹介される。

食事を済ませたジェファーソンは、ギアリーが席を外している間に、恐ろしい暗殺者のカシウスが、夫の存在を知っていることをナタリーに伝える。

翌日、ロシア駐在の一等分析官マーティン・ミラー(ランディ・フラグラー)から、ジェファーソンとギアリーは、半年前の国境警備員殺害事件の報告を受ける。

奪われた車も発見され、犯人は特定されないままでいたが、車の監視カメラ映像で、ロシアのスパイがアメリカ入りしたことが分かる。

ジェファーソンは、その男を元”スペツナズ”でKGBのヨハン・ボズロスキー(テイマー・ハッサン)だと確認して彼がカシウスだと指摘する。

ジェファーソンは、ロシア人女アンバー(スタナ・カティック)の元に向かい、ボズロスキーの居所を聞き出そうと彼女に銃を向ける。

ギアリーがそれを制止し、アンバーに尋問を始めて、落ち着いた彼女は、現れた兄に、ボズロスキーの居場所を伝える。

ジェファーソンとギアリーは、ボズロスキーがいるという、ある工場に案内される。

ボズロスキーと顔を合わせ、アンバーの兄だという男に裏切られたジェファーソンだったが、自分がカシウスだと伝えて男を殺す。

ジェファーソンはボズロスキーに逃げられ、銃声を聞いて駆けつけたギアリーは、男がカシウスの手口で殺されていることを確認する。

ギアリーは、ジェファーソンの行動に疑問を抱き始め、同僚のオリヴァー(クリス・マークエット)に彼の調査をさせる。

ジェファーソンは、ギアリーが殺される危険性があることをナタリーに伝えて、事件から手を引く説得をさせようとする。

ギアリーは、オリヴァーが揃えた資料を基に分析して、ジェファーソンがカシウスであることを確信する。

帰宅したギアリーは、子供達やナタリーの顔を見て、家族が一番大切だと伝え、ジェファーソンの言葉は無視するようにと彼女に告げて仕事場に戻る。

車のワイパーに、ジェファーソンと妻子の写真が挟まっていたことに気づいたギアリーは、1988年にジュネーブで、ジェファーソンの妻子が殺された事件の資料の中の写真に、ボズロスキーが写っていることを確認する。

ジェファーソンは、暗殺者としての掟を破ったために、妻子を殺されてしまったのだった。

ギアリーは、ジェファーソンンの行動が全て復讐のためだったことに気づく。

ジェファーソンは、ボズロスキーを追い詰めながら車が横転して銃撃を受けるが、そこにギアリーが現れる。

しかし、ジェファーソンは、ギアリーが移民の子であり、ロシアの二重スパイだと見破る。

ギアリーは、議員を殺しカシウスも殺す命令を受け、その後に一人でモスクワに戻ることをジェファーソンに伝える。

しかし、ジェファーソンを殺す気になれないギアリーは、ボズロスキーを”カシウス”にすることを考えて二人は彼を追う。

監視カメラ映像で、ギアリーの危険を知ったジェファーソンは、ボズロスキーに銃撃されながらも彼を殺害して復讐を果たす。

ジェファーソンは、ギアリーに家に帰るようにと伝えて息を引き取る。

ギアリーは、駆けつけたハイランドに、ボズロスキーがカシウスだったことを伝え、情況を説明する。

ハイランドは、その場を去ろうとするギアリーに、CIAで働くことを考えておうよう言われる。

自宅前の車内で、ナタリーや子供達の姿を見たギアリーは家族の元に向かう。


解説 評価 感想 ■

*(簡略ストー リー)
ワシントンD.C.。.
ロシアと密接な関係を持つ上院議員が殺害され、CIA長官のハイランドは、その手口から、旧ソ連の伝説のスパイ “カシウス”が復活したことを確信する。
ハイランドは、カシウスを追っていた元CIA情報員で引退したポール・シェファーソンに、この件への協力を求める。
カシウスを研究し尽くしていた、FBIの若手捜査官ギアリーは、カシウスの犯行をである理由を説明するが、ジェファーソンはそれを否定する。
しかし、自分が殺害したはずの、カシウスの部下ブルータスが、捕えられて収監されていることを知ったジェファーソンは、ギアリーと組むことになり刑務所に向かう。
そして二人は、カシウスが、暗殺者の掟を破ったために罰を受けたことなどを知るのだが・・・。
__________

3時10分、決断のとき」(2007)、「ウォンテッド」(2008)など、話題作の脚本で知られるマイケル・ブラントの初監督作品で、各ショットが意味を持つ、細やかな演出などは見応えあり。

早々に、キーパーソン”カシウス”の正体は観客は知ることになるのだが、終盤に向けて、更なる秘密が明かされる展開は、スパイ劇の醍醐味を感じさせてくれる。

見た目は相変わらず穏やかだが、問答無用のプロの暗殺者を演ずるリチャード・ギアの、奥深い演技も注目だ。

唯のエリートには見えない、何かを感じる人物像の描写、演出を注意していると、終盤で納得できる存在となるFBI捜査官を好演するトファー・グレイス、その妻オデット・アナブルCIA長官のマーティン・シーン、殺人集団”カシウス7”のメンバー、スティーヴン・モイヤー、ギアリー(T・グレイス)の同僚クリス・マークエットロシア人の女スタナ・カティックFBI捜査官のジェフリー・ピアーズローレンス・ギリアード、殺される上院議員エド・ケリー、分析官ランディ・フラグラーなどが共演している。


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