些細なことがきっかけで人生が変わってしまう倦怠期を迎えた夫婦を描く、主演トビー・マグワイア、エリザベス・バンクス、ケリー・ワシントン、レイ・リオッタ、ローラ・リニー、デニス・ヘイスバート他共演、監督、脚本ヤコブ・アーロン・エステスによるコメディ・ドラマ。 |
■ スタッフ キャスト ■
監督:ヤコブ・アーロン・エステス
製作:マーク・ゴードン他
脚本:ヤコブ・アーロン・エステス
撮影:シャロン・メール
編集:マデリーン・ギャヴィン
音楽:トマンダンディ
出演
ジェフ・ラング:トビー・マグワイア
ニーリー・ラング:エリザベス・バンクス
レベッカ・マッツォーニ:ケリー・ワシントン
ピーター・マッツォーニ:レイ・リオッタ
ライラ:ローラ・リニー
リンカーン:デニス・ヘイスバート
アメリカ 映画
配給 ワインスタイン・カンパニー
2011年製作 101分
公開
北米:2012年11月2日
日本:未公開
北米興行収入 $63,600
*詳細な内容、結末が記載されています。
■ ストーリー ■
シアトル。
ジェフ・ラング(トビー・マグワイア)と妻ニーリー(エリザベス・バンクス)は、幼い息子と共に暮らしていた。
ジェフは産婦人科医でニーリーは小さな店を経営していた。
そろそろ二人目の子供をと考える二人は、建築安全課の許可を取らずに子供部屋を増築することを考える。
また、二人にとって変人に思える隣人ライラ(ローラ・リニー)には、何かを言われる前に手を打とうと考える。
ライラの家を訪ねたジェフは、改築で迷惑かけると言って鉢植えを贈る。 ところが、ライラは壁を壊す際にホコリが大量に家に舞い込んだと言ってジェフに苦情を言う。 ジェフはそれに対処し、張り替えた芝生を荒らすアライグマのせいで眠れないとも言われて、睡眠導入剤を渡すこともライラに約束する。 その後も、アライグマ退治のことばかり考えるジェフに呆れたニーリーは彼と口論となる。 旧友の心理療法士レベッカ・マッツォーニ(ケリー・ワシントン)に会い相談をしたジェフは、浮気をしたいと考えていることを伝える。 ニーリーと半年も愛し合っていないというジェフは、夫ピーター(レイ・リオッタ)とは1年だというレベッカの家に誘われる。 ガレージでマリファナを吸った二人は、成り行きで愛し合ってしまう。 帰宅したジェフは翌朝、ニーリーに食事を用意してあげた後、友人の作業員で、バスケットボール人生を事故で絶たれたリンカーン(デニス・ヘイスバート)にコーチの職を紹介する。 ライラが自分を呼ぶのを無視してオフィスに向かったジェフは、レベッカの浮気を知ったピーターに責められる。 ジェフを追いその場の様子を見ていたライラは、彼の帰宅後、飼い猫が死んだことを知らさる。 嘆き悲しむライラを慰めたジェフは、アライグマ退治のための毒入りペットフードを猫が食べたと言われる。 ライラに迫られたジェフはそれを拒むが、彼女は、通りに出て浮気のことを叫ぶと言って、怪しい薬も飲まされたと脅す。 謝罪したジェフは、冷静になったライラに再び迫られて愛し合ってしまう。 帰宅したジェフは、ピーターが来たことをニーリーに知らされ、彼の経営するレストランに向かう。 ピーターに殺す気があったとまで言われたジェフは、ニーリーに電話して浮気を告白するか10万ドル払うかを迫られる。 家を担保にして7万5000ドル用意したジェフはピーターに会うが、彼は現金を川に捨ててしまう。 ピーターは、レベッカとは終わったことを伝え、罪を認めてなぜ誠実な人間にならなかったかをジェフに問う。 自分も罪を犯したが償いはする男だと言うピーターは、家庭を壊すのは簡単だが、ジェフが自分でそれをしてしまう男だと忠告してその場を去る。 車で考えを巡らすジェフは、リンカーンから、仕事を紹介されたお礼に、夫婦で食事に誘われる。 事故で腎臓を失い透析を受ける身のリンカーンは、2年と言われている命だが、移植手術も期待できるとジェフに告げる。 食事に招かれたジェフは、リンカーンに再び感謝される。 帰宅する際ジェフは、臓器提供の考えがあることをニーリーに伝える。 検査を受けたジェフは、腎臓を提供することをリンカーンに伝え、彼は感激する。 手術を終えたジェフは、成功したことをリンカーンと喜び合う。 ジェフを見舞ったライラは、建築安全課に工事の件を伝えていたことを話し、それの中止が決まったことを伝える。 謝罪したライラを許したジェフだったが、彼女が妊娠したことを知らされ動揺する。 それが堕胎しろという考えだと判断したライラは絶叫する。 退院したジェフはライラに会い、子供を認知するだけでいいとは言われるものの納得できない。 ジェフの診察を受けたライラは、子供が順調に育っていることを確認する。 ライラが死んでくれることばかりを考えるようになったジェフは、リンカーンに何とかなると慰められる。 リンカーンは悩み、友のために決断してライラを殺害する。 それを知ったジェフは、ニーリーと共に、自分に感謝する教会の催しに参加する。 家に向かう途中、車を止めたジェフは、自分が偽りの人生を生きたダメな男だと語る。 道に現れたアライグマを轢き殺したジェフは、何かあったのかを心配するニーリーに、正直になりたいことを伝える。 ジェフは、レベッカと寝て、ライラの猫を独で殺してしまった後、彼女に誘われたことを告白する。 更にジェフは、ライラが妊娠したことと、その件をリンカーンに相談して彼女が死ぬ夢を話したことを伝える。 もちろんライラを殺してくれとは頼んでいないものの、重大事になったことで戸惑うジェフを見てニーリーは取り乱す。 ところが、笑い始めて車を降りたニーリーは、アライグマの件で喧嘩をした後、自分も客と浮気をしたことを話す。 ジェフは、自分は罰を受けると言って、ニーリーに愛していることを伝えながら、どうしていいのか分からないと話す。 ニーリーは、何も言わずに帰宅することを提案し、ジェフは、不幸になることを避けようとする彼女の意見に従う。 その後、裏庭の芝生は取り除かれ、二人は事件について語り合うものの、いつかは忘れると考える。 しかしジェフは、自首するつもりで警察署に通う。 それをしなければ、最悪の罰を受ける気がするジェフだったが、結局は家に帰る。 アライグマの心配もなくなり、やがてニーリーは妊娠し、そしてジェフの人生は続く。
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*(簡略ストー リー)
シアトル。
産婦人科医のジェフ・ラングと妻のニーリーは、幼い息子と暮らし倦怠期を迎えていた。
ジェフは、風変わりな隣人ライラに物言わせぬために先手を打つ。
その後、芝生を荒らすアライグマ退治にこだわるジェフに呆れたニーリーは不満を訴える。
ジェフは浮気をしたい気持ちになり、同じ医師の旧友レベッカに相談した後、二人は愛し合ってしまう。
それに気づいたレベッカの夫ピーターに脅されたジェフは、アライグマ退治用の毒で飼い猫を殺されたライラに迫られ愛し合ってしまう。
人生が狂い始めたジェフは、友人で腎臓移植を待つリンカーンに、苦しい胸の内を打ち明けるのだが・・・。
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家族を持つ男性役も似合う年齢になったトビー・マグワイアの個性を活かした、純粋なコメディ・タッチで始まる序盤が楽しい。
主人公の平凡な人生が、些細なことで狂い始めた瞬間から、皮肉を込めたシリアスな説教劇に変わり、やがて、殺人や幸せを見つめ直す夫婦の姿が描かれて終わる異色のドラマ、その展開がなかなか興味深い。
豪華出演者も注目の作品なのだが、拡大公開はされずに商業的には成功しなかった。
ドラマ中盤、ギャングのように主人公を脅すのかと思った浮気相手の夫レイ・リオッタが、誠実な人間になれる男かを試したと語り、それを裏切られたと言って嘆く場面は考えさせられる。
何不自由ない医師として登場する主人公を好演するトビー・マグワイア、その妻役のエリザベス・バンクス、主人公の旧友である浮気相手ケリー・ワシントン、その夫レイ・リオッタ、隣人を熱演するローラ・リニー、主人公に新たな人生を与えられる友人デニス・ヘイスバートなどが共演している。