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ザ・ディープ The Deep (1977)

大ヒット作「ジョーズ」(1975)の原作者でも知られるピーター・ベンチリーが1976年に発表した同名小説の映画化。
バカンスを楽しむカップルが偶然見つけたものにより犯罪組織が絡むトラブルに巻き込まれる姿を描く、監督ピーター・イエーツ、主演ロバート・ショウジャクリーン・ビセットニック・ノルティルイス・ゴセットJr.イーライ・ウォラック他共演の海洋サスペンス・アクション。

アカデミー賞 ■ ストーリー ■ 解説


アクション/アドベンチャー


スタッフ キャスト ■
監督:ピーター・イエーツ

製作:ピーター・グーバー
原作:ピーター・ベンチリー
脚本
ピーター・ベンチリー
トレイシー・キーナン・ウィン
撮影:クリストファー・チャリス
編集:デヴィッド・ベーラストスキ
音楽:ジョン・バリー

出演
ロマール・トリース:ロバート・ショウ
ゲイル・バーク:ジャクリーン・ビセット
デヴィッド・サンダース:ニック・ノルティ
アンリ・クローシュ:ルイス・ゴセットJr.
アダム・コフィン:イーライ・ウォラック
ケヴィン:ロバート・テシア
スレイク:ディック・アンソニー・ウィリアムズ
ロナルド:アール・メイナード
ウィリーボブ・マイナー

アメリカ 映画
配給 コロンビア・ピクチャーズ
1977年製作 124分
公開
北米:1977年6月17日
日本:1977年7月23日
製作費 $9,000,000
北米興行収入 $47,346,370


アカデミー賞 ■
第50回アカデミー賞

・ノミネート
録音賞


*詳細な内容、結末が記載されています。
ストーリー ■
バミューダ
スキューバ・ダイビングを楽しんでいたカップル、デヴィッド・サンダース(ニック・ノルティ)とゲイル・バーク(ジャクリーン・ビセット)は、海底に沈む沈没船”ゴライアス”を見つける。

船内から、コインや液体の入ったアンプルなどを持ち帰ったデヴィッドは、その夜、宝石商だという男(ルイス・ゴセットJr.)から、そのことを聞かれるが追い払ってしまう。

見つけた1714年のコインのことなどを、図書館で調べても謎が解けないデヴィッドとゲイルは、トレジャー・ハンターのロマール・トリース(ロバート・ショウ)を訪ねる。

それが、コインでなくスペインのメダルだと分かったトリースは
アンプルを隠し、メダルが自分には興味のない物だと言って、素っ気無い態度で二人の前から姿を消す。

その後、二人は何者かにつけられ捕らえられ、宝石商だと言った男の元に連れて行かれる。
...全てを見る(結末あり)

所持品を調べられた二人は、男の目当ての物を持っていなかったため解放される。

アンプルをトリースが奪ったことに気づいたデヴィッドは、彼の元に向かいそれを追求する。

トリースは、第二次大戦で沈没した貨物船ゴライアスの乗組員だった、アダム・コフィン(イーライ・ウォラック)をデヴィッドに紹介する。

コフィンは、ゴライアスには9万8000本ものモルヒネが積まれていたことをデヴィッドに語る。

そして例の男が、モルヒネを狙うハイチ人の犯罪者アンリ・クローシュだとデヴィッドとゲイルはトリースから知らされる。

政府にそれを渡すと言うデヴィッドを説得し、トリースはその夜、海底に潜ることにする。

桟橋に現れたコフィンを追い払ったトリースは、デヴィッド、そして用心棒のケヴィン(ロバート・テシア)とで沖に向かう。

目的地に着いたトリースは、デヴィッドと共に闇の中の海底に向かい、大量のアンプルを見つけるが、デヴィッドは巨大なウツボに襲われそうになる。

デヴィッドが見つけた物を確認したトリースは、予定の爆破を中止して船に戻る。

トリースは愛犬が殺されているのを見て、クローシュが気づいたことを知り、灯りが消えているゲイルのいるホテルに急行する。

部屋に戻ったデヴィッドはクローシュらに襲われ、ハイチ式の儀式によりショックを受けているゲイルに寄り添う。

それを知ったトリースは、二人を自分の住んでいる灯台に連れて行き、ケヴィンと共に警戒する。

トリースは、デヴィッドが見つけた文字盤から、あの場所には王の財宝が眠っている可能性があることを指摘し、爆破を止めた理由を伝える。

そして、財宝があるとすれば、第一発見者はデヴィッドだが、文字盤に気づいたのは自分だということで、トリースは分け前は二等分するすることを彼に告げる。

それにはクローシュが邪魔なため、トリースは彼と接触して、モルヒネを100万ドルで引き上げることを約束し、デヴィッドらにも手を出させないことで手を打つ。

翌日、帰国を取り止めたデヴィッドとゲイルは、トリースと共にゴライアスに向かい、モルヒネを引き上げる。

不安定な船体を気にしながらの作業が続くが、手榴弾が爆発し船底の穴にデヴィッドが吸い込まれる。

船底の下でデヴィッドは財宝を見つけ、フランスの煙草船”グリフォン”が、ゴライアスの下にあることを確かめて灯台に戻る。

グリフォンが、スペインの財宝を積む囮船だったことに気づいたトリースらは、財宝リストに載っている物を発見すれば、それを証明できることを突き止める。

その頃、クローシュはコフィンを丸め込み、トリースらが隠していることを知ろうとする。

翌日、グリフォンの財宝を見つけたトリースらだったが、船上のコフィンもそれに気づく。

その時、現れたクローシュの手下が、海中にサメを誘き寄せるが、トリースらは何とか船に上がる。

トリースは、それを知らせなかったコフィンを責めるが、彼はモルヒネの他にも何かあることを追求する。

それを認めたトリースは、灯台に帰り証拠がなかったことで諦めようとするが、デヴィッドはもう一度だけ調べることを提案して、彼を説得する。

コフィンはトリースを裏切り、ケヴィンにクローシュの手下のロナルド(アール・メイナード)を差し向け殺そうとする。

外に出たトリースがケヴィンの死体を見つけて戻り、デヴィッドが証拠となる物を海底で見たことを彼に伝える。

しかし、トリースはゴライアスを爆破する決心をして、もう一度潜るというデヴィッドとゲイルを連れて沖に向かおうとする。

灯台に隠されていたモルヒネを奪おうとしたコフィンは、仕掛けられていた爆薬で爆死する。

現場の海に潜ったトリースは爆薬を仕掛け、デヴィッドは証拠となる金の飾りを探す。

そこに、手下を連れたクローシュが現れて二人を狙い、それに気づき、飾りを見つけたデヴィッドは、背後に回りロナルドを倒す。

トリースは水中銃で足を撃たれてしまい、導火線に点火してクローシュと格闘になる。

クローシュは、現れたウツボの餌食になり、デヴィッドは飾りを取りに戻るが、先にトリースを助ける。

トリースは、爆破が近いことをデヴィッドに伝え、彼の酸素のホースを切り船に向かわせ、自らは船底に向かう。

船に上がったデヴィッドは、海底の爆破でトリースが財宝と共に爆死したものと思いこむ。

しかし、トリースは証拠となる飾りを手に海面に現れ、それをデヴィッドに向かって投げ渡す。


解説 評価 感想 ■

*(簡略ストー リー)
バミューダにスキューバ・ダイビングを楽しみに来たカップルのデヴィッド・サンダースとゲイル・バークは、沈没船でコインとアンプルなどを見つけて持ち帰る。
それが何か不明な二人は現地のトレジャー・ハンターのトリースの元に向かう。
トリースは、コインではなかったメダルに興味を示さなかったが、アンプルの中味に注目する。
その後、犯罪者のクローシュに捕らえられた二人は、目当ての物を持っていなかったために解放される。
再びトリースに会った二人は、戦時中の貨物船だった沈没船の乗組員の生き残りコフィンから、船に大量のモルヒネが積まれていたことを知らされる。
クローシュがそれを狙っていたことを知ったトリースとデヴィッドらは、海底にスペインの財宝も眠る可能性を知り、それを確かめようとするのだが・・・。
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ジョーズ」(1975)が衝撃的内容だっただけに、原作者ピーター・ベンチリー自身の脚本も期待が大きかった作品で、面白味のある内容ではあるものの、やや物足りなさも感じる。

しかし、鬼才ピーター・イエーツの演出は、出演者自身による、迫力ある海中撮影を多用した緊迫感溢れる映像で迫り、見応え十分の作品には仕上がってはいる。

ジョーズ」にも出演した、主演で海の似合うロバート・ショウや、美しいジャクリーン・ビセット、そして、前年のTVミニシリーズ”Rich Man, Poor Man”の演技が絶賛されて、本作がスターの道を歩み始めるきっかけになるニック・ノルティら、主演陣の魅力が生かされた作品でもある。

第50回アカデミー賞では、録音賞にノミネートされた。

音楽はジョン・バリーが担当し、主題歌はドナ・サマーが歌っている。

この年には、伝説的大ヒットTVドラマ「ルーツ」の演技を評価されエミー賞を受賞した、犯罪組織のリーダー役のルイス・ゴセットJr.、沈没船の生き残りで渋い役を演じているベテランのイーライ・ウォラック、トリース(R・ショウ)の用心棒ロバート・テシア、彼との迫力ある戦いが印象に残る元プロレスラー、アール・メイナードなどが共演している。


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