サンフランシスコ市警のはみだし刑事ハリー・キャラハンが謎のゲーム”デッド・プール”が絡む連続殺人のを解決するまでを描く、主演クリント・イーストウッド、監督バディ・ヴァン・ホーン、パトリシア・クラークソン、リーアム・ニーソン、ジム・キャリー共演による犯罪アクション・シリーズの第5作。 |
・クリント・イーストウッド / Clint Eastwood 作品一覧
・クリント・イーストウッド / Clint Eastwood / Pinterest
■ スタッフ キャスト ■
監督:バディ・ヴァン・ホーン
製作:デヴィッド・ヴァルデス
原案
ダーク・ピアソン
サンディ・ショウ
脚本:スティーヴ・シャロン
撮影:ジャック・N・グリーン
編集:ロン・スパング
音楽:ラロ・シフリン
出演
ハリー・キャラハン:クリント・イーストウッド
サマンサ・ウォーカー:パトリシア・クラークソン
ピーター・スワン:リーアム・ニーソン
アル・クワン:エヴァン・C・キム
ハーラン・ルーク:デヴィッド・ハント
ジョニー・スクエアーズ:ジム・キャリー
ドネリー警部:マイケル・キュリー
アッカーマン警部補:マイケル・グッドウィン
ルー・ジァネロ:アンソニー・チャルノータ
アメリカ 映画
配給 ワーナー・ブラザーズ
1988年製作 91分
公開
北米:1988年7月13日
日本:1988年9月
北米興行収入 $37,903,300
*詳細な内容、結末が記載されています。
■ ストーリー ■
サンフランシスコ市警察殺人課の刑事ハリー・キャラハン(クリント・イーストウッド)は、マフィアのボス、ルー・ジァネロ(アンソニー・チャルノータ)を捕らえ刑務所送りにする。
その結果、キャラハンはギャングに狙われ、それに対抗し容赦なく相手を倒す彼は、騒動を起し続けることを上司のドネリー警部(マイケル・キュリー)に非難される。
内勤に回されるところだったキャラハンは、ジャネロ逮捕の功労者でもあったために粗末にも扱えず、ドネリーとアッカーマン警部補(マイケル・グッドウィン)は、中国系のアル・クワン刑事(エヴァン・C・キム)と組ませて彼にキャラハンの監視をさせる。
映画監督のピーター・スワン(リーアム・ニーソン)は、ドラッグ中毒のロック・シンガー、ジョニー・スクエアーズ(ジム・キャリー)に手を焼いていた。
そのジョニーが、トレーラー・ハウス内で何者かに殺害され、捜査を始めたキャラハンは、スワンから彼の様子などを聞く。
キャラハンは、テレビ・リポーターのサマンサ・ウォーカー(パトリシア・クラークソン)らの取材をかわすが、しつこい彼女らのカメラを奪い壊してしまう。 その後キャラハンは、チャイナタウンで強盗事件に遭遇し、クワンと共に犯人を倒す。 キャラハンは、現場で殺された男が持っていたリストに、自分やジョニーの名前があることを知る。 テレビ・カメラの件で、ドネリーとアッカーマンに再び小言を言われたキャラハンは、現われたウォーカーから、損害賠償の代わりとしてディナーに付き合わされる。 ディナーの席で、キャラハンに謝罪したウォーカーは告訴も損害賠償も考えていないことを伝え、伝説になろうとしている彼の取材を申し込む。 しかし、自分が利用されることを嫌ったキャラハンは気分を害し、その場から立ち去ってしまう。 ジョニーの使っていた麻薬の線で、捜査を始めていたキャラハンとクワンは、スワンらが”デッド・プール”という死亡予想のゲームをしていたという報道を、ウォーカーの取材で知る。 それは、有名人が死亡する時期を指定して予想し、名前をあげた8人の内、最も多くを当てた者が掛け金を独り占めできるゲームだった。 チャイナタウンの犠牲者が、ゲームに参加していたスワンの経理担当だと知ったキャラハンとクワンは、ジョニーの葬儀に参列していたスワンに探りを入れる。 ゲームのことなどを調べる必要があるキャラハンは、テレビ局のウォーカーを訪ね、わだかまりを捨てて彼女をディナーに誘う。 楽しい時間を過ごし、心通い合った二人だったが、ジャネロの部下に襲われてしまう。 キャラハンは相手を難なく片付け、ショックを受けたウォーカーを労わる。 翌日、刑務所のジャネロの元に向かったキャラハンは、彼に脅しをかけて自分の安全を確保する。 その後、”デッド・プール”に関しての取材が過熱する中、スワンの作品を酷評した、リストにあった映画評論家が殺される。 キャラハンとクワンはこれまでの状況をドネリーに報告し、二人はスワン逮捕を命ぜられる。 その時、犯人だと言う男が焼身自殺騒ぎを起し、現場に向かったキャラハンは、駆けつけていたウォーカーの協力でカメラマンに扮し男に近づくが、彼は注目を浴びたいだけで犯人ではなかった。 スワンの元に向かったキャラハンは、誰かが彼を犯人に仕立てようとしていることを伝え協力を求める。 そして、リストに名前のあるアンカーマンが、リモコンカーに積まれていた爆薬で殺される。 やがて、かつてスワンに付きまとったハーラン・ルーク(デヴィッド・ハント)という男の名前があがり、キャラハンはクワンにその調査を指示する。 そんな時、キャラハンが死亡したという彼の名が載ったリストが届き、彼とクワンはリモコンカーで命を狙われる。 二人は爆破を逃れることが出来ずに、クワンが重傷を負ってしまう。 無事だったキャラハンは、ルークが統合失調症と診断されていたことを知る。 主治医によるとルークは、映画や本の中の人物に成り切り行動するということだった。 ルークのアパートを調べたキャラハンは、リモコンカーと爆薬などがあったことから、彼が犯人だと断定する。 その頃、ルークはスワンに成りすまし、ウォーカーに独占取材を受けると言う連絡を入れる。 ルークはウォーカーを拉致し、キャラハンは、彼女の名前がリストにあることを知り、取材現場の造船所に向かう。 ウォーカーを人質に取られているため、キャラハンは銃を捨てるが、隙を見て彼女を助け安全を確保する。 建物を出たキャラハンはルークを追い詰めて、巨大なモリで彼を射抜いて倒す。 ドネリーやマスコミが駆けつける中、キャラハンはウォーカーに寄り添いその場を立ち去る。
...全てを見る(結末あり)
参考:
・「ダーティハリー」(1971)
・「ダーティハリー2」(1973)
・「ダーティハリー3」(1976)
・「ダーティハリー4」(1983)
・「ダーティハリー5」(1988)
*(簡略ストー リー)
サンフランシスコ市警殺人課の刑事ハリー・キャラハンは、マフィアのボス、ジャネロを逮捕し刑務所送りにして功労者となる。
その結果、キャラハンはジャネロの部下に命を奪われて騒動を起し、上司ドネリー警部らにその行過ぎた行動を非難される。
キャラハンは、中国系の刑事クワンを監視役につけられ、映画監督スワンが手を焼いていた、ロック・シンガー殺害事件の捜査を始める。
キャラハンはスワン及びその周辺に探りを入れ、マスコミの加熱取材が続く中、彼は女性テレビ・リポーターのウォーカーと親交を持つようになる。
やがて、ウォーカーの取材で、スワンらが、”デッド・プール”という、有名人の死亡予想のゲームをしていたことが分かり、ジョニーもそのリストに載っていた。
スワンを怪しむキャラハンだったが、次の殺人が起き、彼はそのリストに自分の名も載っていることを知る・・・。
__________
もはや、クリント・イーストウッド、そして”ハリー・キャラハン”の存在のみが、初期作品の余韻を残す内容であるものの、年齢を重ね、さらに過熱気味の主人公の荒っぽい行動など、見せ場も多い作品でもある。
60歳に近づくイーストウッドは、ギャングの襲撃にも全く動じない、相変わらずのタフ振りで、自分が刑務所に放り込んだ、マフィアのボスに脅しをかける場面などは痛快だ。
それに加え、公開当時は若手だったパトリシア・クラークソン、リーアム・ニーソン、そしてわずかな出演ながら印象に残るジム・キャリーの出演は、今見ると実に興味深い。
美しいパトリシア・クラークソンは、まだ20代にも拘らず、大スターのイーストウッドを相手に貫禄さえ感じる演技を見せる。
既にキャリア十分ではあったリーアム・ニーソンを初めて注目したのは本作で、演技よりも、線はまだ細いが、長身のイーストウッド(193cm)とほぼ同じ体格だったことなどが、当時、妙に印象に残った。
ジム・キャリーはメイクをしているので、今見ても気づかない人がいるかもしれないが、その後の彼の活躍を思うと、そのキャラクターを窺い知れる演技を見せる。
主人公の相棒エヴァン・C・キム、狂信的な映画監督のファンだった犯人デヴィッド・ハント、前作に続く主人公の上司で、警部補から警部に昇進しているマイケル・キュリー、警部補マイケル・グッドウィン、マフィアのボス、アンソニー・チャルノータなどが共演している。