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デッド・ドント・ダイ The Dead Don’t Die (2019)

ゾンビに襲われた田舎町の混乱を描く、監督、脚本ジム・ジャームッシュ、主演ビル・マーレイアダム・ドライバーティルダ・スウィントンクロエ・セヴィニースティーヴ・ブシェミダニー・グローヴァートム・ウェイツセレーナ・ゴメス他共演のコメディ・ホラー。

アカデミー賞 ■ ストーリー ■ 解説


コメディ


スタッフ キャスト
監督:ジム・ジャームッシュ

製作
ジョシュア・アストラカン
カーター・ローガン
製作総指揮
ノリオ・ハタノ
フレデリック・W・グリーン
脚本:ジム・ジャームッシュ
撮影:フレデリック・エルムズ
編集:アフォンソ・ゴンサウヴェス
音楽:スクワール

出演
クリフ・ロバートソン:ビル・マーレイ
ロニー・ピーターソン:アダム・ドライバー
ゼルダ・ウィンストン:ティルダ・スウィントン
ミンディ・モリソン:クロエ・セヴィニー
フランク・ミラー:スティーヴ・ブシェミ
ハンク・トンプソン:ダニー・グローヴァー
ボビー・ウィギンス:ケイレブ・ランドリー・ジョーンズ
ゾーイ:セレーナ・ゴメス
ジャック:オースティン・バトラー
ザック:ルカ・サバト
ポージー・フアレス:ロージー・ペレス
ファーン:エスター・バリント
コーヒー・ゾンビ:イギー・ポップ
コーヒー・ゾンビ:サラ・ドライバー
ディーン:RZA
マロリー・オブライエン:キャロル・ケイン
ダニー・パーキンス:ラリー・フェセンデン
リリー:ロザル・コロン
ギター・ゾンビ:スタージル・シンプソン
テレビに出演する女性:ジョディ・マーケル
ファッション・ゾンビ:シャーロット・ケンプ・ミュール
ステラ:マヤ・デルモント
オリビア:タリヤ・ウィテカー
ジェロニモ:ジャヒ・ウィンストン
ボブ:トム・ウェイツ

アメリカ 映画
配給 フォーカス・フィーチャーズ
2019年製作 103分
公開
北米:2019年6月14日
日本:2020年6月5日
北米興行収入 $6,563,610
世界 $15,325,470


*詳細な内容、結末が記載されています。
ストーリー
センターヴィル。
田舎町の警察署長クリフ・ロバートソン(ビル・マーレイ)とロニー・ピーターソン(アダム・ドライバー)は、農家のフランク・ミラー(スティーブ・ブシェミ)からニワトリがいなくなったという通報を受ける。

森に向かった2人は、犯人と思われる世捨て人ボブ(トム・ウェイツ)に話しかけ、発砲されるものの、警告だけして帰る。

クリフは、子供時代から知るボブは、変人だが人家は襲ったことはなく、フランクも信用できないとロニーに伝える。

時刻が8時20分だと確認したクリフは、周囲が明るいことが気になる。

ロニーは腕時計が止まっていることに気づき、嫌な予感がする。

署のミンディ・モリソン(クロエ・セヴィニー)からの連絡を受けたクリフは、外が明る過ぎることなどを訊かれるが、無線が切れてしまう。
...全てを見る(結末あり)

ロニーは携帯電話のバッテリーがゼロになっていることに気づき、ラジオをつけると、”スタージル・シンプソン”の”デッド・ドント・ダイ”が流れる。

クリフはその曲に聞き覚えがあることを不思議に思い、ロニーから”テーマ曲”だからだと言われて呆然とする。

ダイナーにいた金物店の経営者ハンク・トンプソン(ダニー・グローヴァー)は、フランクに話しかけて、ニワトリ泥棒をボブだと決めつける理由を訊く。

森に棲む原始人のボブ以外には考えられないと言うフランクは、ウエイトレスのファーン(エスター・バリント)から持ち帰りを受け取り、ハンクに声をかけて店を出る。

ハンクは、ラジオから流れる、極地での水圧破砕工事で地球の自転軸がずれたことによる、日照時間への影響は考えられないという報道を聴く。

その件に関してハンクに意見を求められたファーンは、何とも言えないが、外が明るすぎると彼に伝える。

少年院のステラ(マヤ・デルモント)、オリヴィア(タリヤ・ウィテカー)、ジェロニモ(ジャヒ・ウィンストン)も、地球の自転軸がずれる件について話をしていた。

ガソリンスタンドと店を経営するゾンビ映画マニアのボビー・ウィギンス(ケイレブ・ランドリー・ジョーンズ)は、現れた配達人のディーン(RZA)から荷物を受け取る。

”ムーンライト・モーテル”を経営するダニー・パーキンス(ラリー・フェセンデン)は、リポーターのポージー・フアレス(ロージー・ペレス)の報道番組を見る。

フランクは、愛犬のラムズフェルドの様子がおかしいことと、誰かが牛を盗んだことに気づく。

森から双眼鏡で周囲を監視するボブは、フランクの牛を確認する。

署に戻ったクリフは、留置場で死んだアル中のマロリー・オブライエン(キャロル・ケイン)の遺体を確認する。

仕事を終えたロニーとミンディはその場を去り、宿直のクリフは残る。

店を閉めてハンクを見送ったファーンとリリー(ロザル・コロン)は、葬儀場を継いだ不思議な外国人女性ゼルダ・ウィンストン(ティルダ・スウィントン)の話になる。

ゼルダは、金色の仏像の前で刀を抜き、精神を鍛えていた。

遺体安置所を確認したゼルダは、その場の様子が気になる。

周囲はようやく暗くなり、クリフは、マロリーが安置されている留置場の横で眠っていた。

目覚めたオリヴィアに気づいたステラは、気味が悪い感じがしたと言う彼女に声をかけ、落ち着かせて眠らせる。

その頃、蘇った2人のゾンビ(イギー・ポップ/サラ・ドライバー)が、コーヒーを求めてダイナーに向かい、ファーンとリリーに襲いかかり殺す。

2人のゾンビはコーヒーを飲んで満足し、その場を去る。

翌朝、ハンクからの電話で目覚めたクリフは、ダイナーの事件を知らされて急行する。

店の前で動揺するハンクから中の様子を聞いたハンクは、ファーンとリリーの遺体を確認する。

連絡を受けて駆け付けたロニーも、店内の惨状を見て驚く。

そこにミンディも現れ、何が起きたか知らない彼女は、クリフから見ない方がいいと言われ、店内を確認して動揺する。

ハンクから意見を求められたロニーは、ゾンビが殺したと考える。

旅行者の若者ゾーイ(セレーナ・ゴメス)、ジャック(オースティン・バトラー)、ザック(ルカ・サバト)は、ボビーのガソリンスタンドに寄る。

給油したゾーイらは、”スタージル・シンプソン”の”デッド・ドント・ダイ”のCDとソーダを買いその場を去る。

警察署に向かったゼルダは、マロリーの遺体を引き取ることをミンディに伝えるものの、既にFBIに引き渡すことになっていることを知る。

マロリーの遺体が動いたことに気づいたゼルダは、立ち去る。

クリフと共にダニーと話していたロニーは、チェックインしたゾーイらの車”ポンティアック・ルマン”が気になり声をかける。

ゾーイからダイナーのことを訊かれたクリフは、無期限休業だと答える。

クリフは、夜は警戒することをゾーイらに伝えるようロニーに指示する。

ダニーから、飼い猫が一匹残らず姿を消したと言われたクリフは、心配いらないと伝える。

ゾーイらの様子をロニーに尋ねたクリフは、ゾンビの出る町と言って笑っていたということだった。

ボブは、森の中に落ちていた”白鯨”を見つける。

ステラとオリヴィアと話をしたジェロニモは、ダイナーの事件の話題になり、自転軸がズレて死者が生き返ったため、ゾンビの仕業だと確信する。

墓地に向かったクリフとロニーは、穴が開いている墓を見つける。

その様子をボブが監視し、2人が去った後で墓の穴を確認して、死者が蘇ったと考える。

署に戻る途中でクリフは、フランクに警告しない理由を訊くロニーに、必要ないと答える。

クリフはゾンビの殺し方をロニーに尋ね、頭を撃つか首を刎ねるしかないことを知り驚く。

ハンクは、ゾンビが襲ってくると言うボビーの助言で、対抗するための武器を揃える。

事件を伝えるポージーの報道を見たゾーイらは、一応、警戒する。

夜になり、無数のゾンビが姿を現す。

猫を捜すダニーは、ゾンビに襲われてしまう。

クリフとロニーは、ハンクの店で物資を調達して戻り、ミンディにゾンビ対策だと伝える。

その時、留置場のマロリーが生き返り、クリフが発砲した、ロニーが彼女の首を刎ねる。

クリフは、動揺するミンディを落ち着かせる。

2体の遺体のメイクをしていたゼルダは、ゾンビとなった彼らの首を刀で刎ねる。

フランクは、襲ってきたゾンビの頭部をショットガンで吹き飛ばす。

店をゾンビに襲われたボビーは、ハンクの店に向かい彼と共にゾンビと戦う。

少年院もゾンビに襲われ、ステラらはクローゼットに隠れる。

クリフらは、町にゾンビが次々と現れる様子を見つめる。

ゾンビとなったダニーはさ迷う。

警察署に向かうゼルダは、刀で次々とゾンビの首を刎ねる。

ゼルダを中に入れたクリフらは、彼女を署に残してパトカーで町を巡回することにする。

ゼルダは、ロニーの愛車”Smart”を借りるためにキーを受けとる。

クリフらはパトカーで町を巡回し、ボビーの店がゾンビに襲われているのを確認する。

モーテルに向かったクリフらは、ゾーイら3人が殺されていることを知り、ロニーは彼女らの首を切り落とす。

ロニーは、ゾーイの”スタージル・シンプソン”のCDに気づき、それを持ち帰る。

ミンディは、残酷な様子を見て動揺する。

警察のコンピューターを操作したゼルダは、暗号化されたメッセージを入力して送信し、無数のゾンビの姿を見ながら刀を抜く。

ゾンビが襲うハンクの店の前に着いたクリフは、ミンディが怖がるために走り去る。

クリフは、ロニーが”スタージル・シンプソン”の”デッド・ドント・ダイ”のCDをかけたために、ウンザリしてそれを車の窓から投げ捨ててしまう。

裏口が壊され、ハンクとボビーはゾンビに襲われる。

フランクも無数のゾンビに襲われ、ボブは、彼のチキンを食べながらその様子を見つめていた。

墓地に着いたクリフらのパトカーはゾンビに囲まれ、ミンディは亡くなった祖母が現れたために取り乱し、外に出てしまう。

Smartで町を走るゼルダは、ファッション・ゾンビ(シャーロット・ケンプ・ミュール)に声をかけて、首を刎ねる。

少年院から逃げ出したステラらは、隠れ家に向かう。

ダニーもゾンビになったことを知ったクリフは、異変が起きてから様子がおかしいロニーに、落ち着き過ぎていると言って不満を訴える。

クリフは、”まずい結末になる”と何度も言っているロニーに、それを確信する理由を尋ねる。

ジム”から台本を受け取り読んでいると言われたクリフは、自分は出演シーンだけで全部は見ていないとロニーに伝えて、愚痴をこぼす。

墓地に着いたゼルダは、車を降りてある場所に向かう。

ゾンビはパトカーから離れ、上空に”UFO”が飛来する。

ゼルダを船内に引き寄せたUFOは、飛び去って行く。

パトカーを降りたクリフとロニーは、フランク、ダニー、ボビー、ハンク、ミンディなどを殺す。

ハンクとロニーがゾンビに襲われる姿を見つめるボブは、”酷い世界だ”と嘆く。


解説 評価 感想

*(簡略ストーリー)
センターヴィル。
田舎町の警察署長クリフ・ロバートソンと巡査のロニーは、日照時間の異変などが気になる。
ダイナーのウエイトレス2人が惨殺される事件が起き、その惨状からゾンビの仕業だと考えるロニーの意見を聞いたクリフは、彼と巡査のミンディと共に警戒する。
その後、死人が生き返り墓地からゾンビが現れ、次々と住人を襲い、クリフらは対抗策を考えるのだが・・・。
__________

鬼才ジム・ジャームッシュが、脚本を兼ねて監督したゾンビ映画ということで話題になった作品。
本作は、第72回カンヌ国際映画祭のオープニングを飾った。

ジム・ジャームッシュの元に集結した豪華スター競演も注目で、皆、楽しんで演技をしている様子が窺える。

他のゾンビ映画と変わらない内容自体は平凡で、襲いかかるゾンビに対抗しつつも惨殺される、人々の様子が淡々と描かれているだけのストーリーなのだが、個性豊かな実力派スターのとぼけた演技によるコメディとしては大いに楽しめる。

警察署長としてゾンビの襲撃に対抗するビル・マーレイ、彼の部下である巡査のアダム・ドライバー、葬儀社を継いだ異様な雰囲気の女性ティルダ・スウィントン、ゾンビの出現に怯える巡査クロエ・セヴィニー、農夫のスティーヴ・ブシェミ、金物店の経営者ダニー・グローヴァー、ガソリンスタンドを経営するゾンビ映画マニアのケイレブ・ランドリー・ジョーンズ、ゾンビに殺される若者の旅行者セレーナ・ゴメスオースティン・バトラー、ルカ・サバト、テレビ・リポーターのロージー・ペレス、ダイナーのウエイトレス役エスター・バリントとロザル・コロン、コーヒー・ゾンビのイギー・ポップサラ・ドライバー、配達人のRZA、死亡するもののゾンビと化すアル中の女性キャロル・ケイン、モーテルの経営者ラリー・フェセンデン、ギター・ゾンビのスタージル・シンプソン、ファッション・ゾンビのシャーロット・ケンプ・ミュール、テレビに出演する女性ジョディ・マーケル、少年院の3人組マヤ・デルモント、タリヤ・ウィテカー、ジャヒ・ウィンストン、森から事件を監察する世捨て人のトム・ウェイツなどが共演している。


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