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コンペティション The Competition (1980)

ピアニストの青年が最後のコンペティションに挑もうとする姿を描く、主演リチャード・ドレイファスエイミー・アーヴィングリー・レミック他共演、監督、原案、脚本ジョエル・オリアンスキーによるドラマ。

アカデミー賞 ■ ストーリー ■ 解説


ドラマ


スタッフ キャスト ■
監督:ジョエル・オリアンスキー
製作総指揮:ハワード・パイン
製作:ウィリアム・サックハイム

原案
ジョエル・オリアンスキー
ウィリアム・サックハイム

脚本:ジョエル・オリアンスキー
撮影:リチャード・H・クライン

編集:デヴィッド・ブリューイット
音楽:ラロ・シフリン
主題歌:ランディ・クロフォード”People Alone”

出演
ポール・ディートリッヒ:リチャード・ドレイファス
ハイディ・ジョーン・スクーノーバー:エイミー・アーヴィング

グレタ・ヴァンドマン:リー・レミック
アンドリュー・アースキン:サム・ワナメイカー
ジローラモ”ジェリー”ディサルヴォ:ジョセフ・カリ
マイケル・ハンフリーズ:タイ・ヘンダーソン
タチアナ・バローノヴァ:ヴィッキー・クリーグラー
マーク・ランドー:アダム・スターン

ディートリッヒ:フィリップ・スターリング
ディートリッヒ夫人:グロリア・ストローク

アメリカ 映画
配給 コロンビア・ピクチャーズ

1980年製作 125分
公開
北米:1980年12月3日
日本:1981年4月11日
北米興行収入 $14,287,755


アカデミー賞 ■
第53回アカデミー賞

・ノミネート
編集・歌曲賞


*詳細な内容、結末が記載されています。
ストーリー ■
第23回中西部ピアノ・コンペティション。
三位入賞のポール・ディートリッヒ(リチャード・ドレイファス)は、サンフランシスコで開かれる、国際的にも権威のある、最高峰のヒルマン・コンペティション出場の権利を得る。

シカゴ
父親(フィリップ・スターリング)の期待を余所に、ポールは、地方で三位の自分が、権威あるコンペティションで優勝できるするはずがないことを強調して、過剰な期待を迷惑に思う。

コンペティションを諦めたポールは、夢を追うことを諦め、学校のレッスンやオーケストラの指導で地道に生きていくことを両親に伝える。

しかし、学校に下見に行ったポールは、自分のしたいことがそれなのか疑問に思い、もう一度だけコンペティションに挑戦してみることを母親(グロリア・ストローク)に伝える。

才能あるハイディ・ジョーン・スクーノーバー(エイミー・アーヴィング)は、業界の常識だと言って、ピアノ教師のグレタ・ヴァンドマン(リー・レミック)が弾いた演奏テープで、ヒルマン・コンペティションに出場できることになる。
...全てを見る(結末あり)

サンフランシスコ
各国から集まった12人の代表者だったが、ハイディは、他のコンペティションに、共に出場したことのあるポールに気づき挨拶する。

しかしポールは、魅力的なハイディに気を取られないよう、彼女を自分の心から排除しようとする。

その後、出場者はレッスンを始め、そして本番を迎える。

会場前で再びハイディに声をかけられたポールだったが、彼は彼女を冷たくあしらう。

そして、第一次審査の結果を、オーケストラの主席指揮者アンドリュー・アースキン(サム・ワナメイカー)が決勝進出者を発表する。

そして、ソ連から来た少女タチアナ・バローノヴァ(ヴィッキー・クリーグラー)、ポール、ニューヨークから来たスター志望のジローラモ”ジェリー”ディサルヴォ(ジョセフ・カリ)、デラウェア出身で、ヴェネツィアに在住する青年マイケル・ハンフリーズ(タイ・ヘンダーソン)、カナダのマーク・ランドー(アダム・スターン)、そしてハイディら6人がファイナリストとなる。

6人は、演奏順と曲目も決まり、ハイディは到着したグレタと共に最終調整に入る。

そんな時ポールは、ハイディに、余所見をしたくないだけだと率直な気持を伝える。

リハーサルでポールは、アースキンに対し意見してしまい、代わりにオーケストラを指揮するように指示される。

見事に指揮をして見せたポールを見て、アースキンは無言で立ち去るが、オーケストラのメンバーはポールを称える。

その後、タチアナの教師が亡命してしまい、残された彼女は取り乱す。

主催者側は、ショックから立ち直れないタチアナのために、決勝を一週間延ばすことを決定する。

しかし、そのためにモチベーションを高めていたポールは、アースキンに不満を訴える。

駆けつけたポールの両親は、棄権して職につくようにと提案するが、5ヶ月で年齢制限の30歳に達する彼は、最後のチャンスを捨てるわけにはいかなかった。

しかし母親は、夫の体調が思わしくないことと、直ぐにでも仕事を辞めないと命にかかわるとまで伝えてその場を去る。

落ち込むポールは、ハイディを訪ねて今までの態度を謝罪し彼女を誘い出すが、グレタはそれを気にする。

ポールは、率直に自分の気持をハイディに伝え、彼女もそれを受け入れる。

二人はポールの部屋に向かい、朝まで語り明かし、そして愛し合う。

その後もタチアナは回復する気配はなく、アースキンは、内密に彼女を教師と会わせる。

タチアナの出場に拘らず、決勝は行われることになり、ハイディのお陰でポールはリフレッシュすることができる。

しかし、そんなハイディにグレタは、ライバルを作ることの必要性を厳しく説き、ポールとの交際に反対する。

ポールは、コンペティションに集中するために、学校のレッスンの応募を取り下げて決勝に向けて集中する。

主催者側はパーティーを開き、その場にタチアナを登場させて盛り上げる演出をする。

その行為に我慢できず、ポールはハイディを連れて会場を後にする。

ハイディにはポールの不満が理解できず、彼女はその場から立ち去ってしまう。

そして決勝が始まり、ポールは見事な演奏で喝采を受け、指揮をしたアースキンも彼を認める。

ハイディは棄権も考えるが、全てをやり遂げたポールとの時間を楽しみ、翌日の演奏に挑む。

しかし、ピアノの不調で演奏を止めたハイディは、急遽、曲目をプロコフィエフに変更することをアースキンに要望して許可される。

ハイディは素晴らしいパフォーマンスを終え、6人はそれぞれが力を出し切る。

表彰式を迎え、三位はマイケル、二位にポール、そしてハイディが優勝して、賞金2万ドルを受け取る。

ハイディは、ポールを誘い喜びを分かち合おうとするが、全てを終わらせなくてはならない彼は、両親の元に戻るための準備を始めると言って、その場を立ち去る。

その夜のパーティー会場で、浮かれない表情のハイディに、グレタは優勝者らしく振舞うよう助言する。

そこに、両親の元に向かったはずのポールが現れ、彼はハイディを誘い笑顔で踊り始める。


解説 評価 感想 ■

*(簡略ストー リー)
数ヵ月後に30歳になるピアニストのポール・ディートリッヒは、世界的にも権威ある、最高峰のヒルマン・コンペティションの出場権利を得る。
しかし、地方大会で三位のポールは、優勝する望みのないコンペティション出場を諦め、地元で地道な生活をすることを決める。
そんなポールは、それを嘆く両親や、就こうとする仕事が自分のしたいことかという疑問を抱き、一転コンペティション出場を決意してサンフランシスコに向かう。
そこでポールは、以前のコンペティションで会ったことがある、出場者のハイディに声をかえられる。
しかしポールは、演奏以外のことを考える余裕がないために、魅力的ではあるが、ハイディを自分の心の中から排除しようとする。
そして、12人の出場者は6人に絞られて決勝を迎えるのだが、ソ連から来た少女タチアナのピアノ教師が亡命する騒ぎが起き、コンペティション及び主催者は混乱してしまう・・・。
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なんと言っても注目は、「グッバイガール」(1977)で史上最年少でアカデミー主演賞を受賞した(当時)リチャード・ドレイファスの主演であり、売り出し中のエイミー・アーヴィングとの共演も大いに話題になった。

二人のパフォーマンスは素人目には素晴らしいのだが、期待のリチャード・ドレイファスは、恋愛ドラマでもある内容の中で、今一、ヒロインのエイミー・アーヴィングと釣り合いが取れない雰囲気もあり、若く見せようとしていたためか、のっぺりとしたメイクが気になって仕方ない。

そのせいか、リチャード・ドレイファスは熱演にも拘らず記念すべき第1回ラジー賞にノミネートされてしまった。

権威あるコンペティション会場の雰囲気も、やや小ぢんまりとしていて、権威という演出にも欠けるところなども気になる。

いつもとイメージの違うラロ・シフリンの音楽は注目で、ランディ・クロフォードの歌う主題歌”People Alone”が、編集賞と共に第53回アカデミー賞にノミネートされた。

ヒロインを冷静な目で見つめるピアノ教師リー・レミック、オーケストラ指揮者サム・ワナメイカー、出場者ジョセフ・カリ、タイ・ヘンダーソン、ヴィッキー・クリーグラー、アダム・スターン、主人公の両親フィリップ・スターリンググロリア・ストローク等が共演している。


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