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クワイヤボーイズ The Choirboys (1977)

”クワイヤボーイズ”と言われるはみ出し警官が巻き起こす騒動を描く、監督ロバート・アルドリッチチャールズ・ダーニングルイス・ゴセット・ジュニアバート・ヤングジェームズ・ウッズ他共演のコメディ。

アカデミー賞 ■ ストーリー ■ 解説


コメディ


スタッフ キャスト ■
監督:ロバート・アルドリッチ

製作
マーヴ・アデルソン

リー・リッチ
原作:ジョゼフ・ウォンボーThe Choirboys
脚本:クリストファー・ノッフ

撮影:ジョゼフ・F・ビロック
編集
ウィリアム・マーティン

アーヴィング・ローゼンブラム
モーリー・ワイントローブ
音楽:フランク・デ・ヴォル

出演
スパームウェイル・ウェイレン:チャールズ・ダーニング

カルヴィン・モッツ:ルイス・ゴセット・ジュニア
バクスター・スレイト:ペリー・キング
ドム”スクッズ”スクージ:バート・ヤング
ハロルド・ブルームガード:ジェームズ・ウッズ
フランシス・タナグチ:クライド・クサツ
スペンサー・ヴァン・ムート:スティーヴン・マクト
ロスコー・ルールズ:ティム・マッキンタイア
ディーン・プラウスト:ランディ・クエイド
チーチ・サルティーノ:チャック・サッチ
サム・ライルズ:ドン・ストラウド
グリムズリー警部補:ジョージ・ディセンツォ
ピート・ズーニー:ヴィク・タイバック
リッグス本部長補佐:ロバート・ウェッバー
ドローベック署長:ジム・デイヴィス
ハドレー:バーバラ・ローデス
フォクシー:フィリス・デイヴィス
タミー:シェリル・スミス

アメリカ 映画
配給 ユニバーサル・ピクチャーズ

1977年製作 119分
公開
北米:1977年12月23日
日本:1978年4月29日


*詳細な内容、結末が記載されています。
ストーリー ■
1969年、ベトナム戦争
アメリカ兵サム・ライルズ(ドン・ストラウド)は、敵に追われるもののそれを逃れる。

1977年。
ロサンゼルス市警の警官として、恩給支給資格まで半年のベテラン”マッコウクジラ/スパームホエール”ウェイレン(チャールズ・ダーニング)は、上司の警部補グリムズリー(ジョージ・ディセンツォ)の言動が気に食わない。

ウェイレンや同僚カルヴィン・モッツ(ルイス・ゴセット・ジュニア)ら”クワイヤボーイズ”と言われる仲間達は、その夜も、勤務を終えパーティーを催し騒ぎを起こす。

嫌われ者ロスコー・ルールズ(ティム・マッキンタイア)は、相棒のディーン・プラウスト(ランディ・クエイド)と夜勤でパトロール中だった。
...全てを見る(結末あり)

自殺志願者がいるという報告を受けた二人は現場に急行するのだが、その女性を助けるどころか、自殺をけしかけて死なせてしまう。

ロスコーは、屋上に着く前に女性が飛び降りたと上司に報告する。

その頃、バクスター・スレイト(ペリー・キング)と組んでいたウェイレンは、グリムズリーに娼婦を近づかせる。

二人は、モーテルで愛し合っているグリムズリーの部屋に、女性が襲われているという通報を受けたと言って押し入り、彼に恥をかかせる。

その後ウェイレンは、ストリップ・ダンサーのフォクシー(フィリス・デイヴィス)の元に向かったスレイトに、彼女と付き合うことを止めて、薬にも手を出さないようにと忠告する。

数日後、公園で羽目を外していたウェイレンらは、酔ったロスコーをからかい、彼が発砲騒ぎを起こす。

”クワイヤボーイズ”の一員ハロルド・ブルームガード(ジェームズ・ウッズ)は風俗課に出向し、巡査部長のドム”スクッズ”スクージ(バート・ヤング)から、ベトナム帰還兵のサムとバクスター組むよう指示される。

スクッズは、デパートのトイレをスレイトとサムに見張らせる。

そこに、巡回中のロスコーが現れ、スレイトとサムの前で、ゲイに扮した私服刑事ピート・ズーニー(ヴィク・タイバック)を叩きのめす。

ピートはロスコーをからかっただけだったのだが、慌てたバクスターとサムが彼を制止する。

ロスコーは、冗談だと知って冷静になるが、それに一応納得したピートは、殴られた仕返しをする。

一方、娼婦を担当するよう言われたハロルドは、二人の娼婦を逮捕しようとするが、彼女らにレイプされたと騒がれてしまう。

署に戻ったハロルドら三人は、スクッズに不祥事を非難され罵倒される。

黒人とメキシコ人の喧嘩の仲裁に向かったロスコーとディーンは、双方に叩きのめされてしまう。

数日後。
リッグス本部長補佐(ロバート・ウェッバー)は、街で勇敢に戦ったロスコーを表彰する。

部署に戻ったハロルドとサムは、スクッズの指示で監視した高級娼婦の元に向かう。

部屋に押し入ったサムは、その客がバクスターだと知り、苦悩する彼を気の毒に思い、何も見なかったことにしてハロルドと共にその場を去る。

翌日、バクスターが自殺したことが同僚に報告され、唯一人その理由を知るサムはショックを受ける。

その夜ウェイレンらは、いつものように公園に集まり、バクスターの死について考えていた。

そこにロスコーが現れ、バクスターの検死の結果を知らせ、背中に鞭の傷があった彼が変態だったと言って笑い始める。

激怒したサムはロスコーに殴り掛かるが、仲間達に制止される。

気を使うハロルドの言葉にも耳を貸さないサムは、その後、酔って収容車で眠ってしまう。

ロスコーがドアの鍵を閉めたため、閉所恐怖症のサムは、戦地やバクスターを思い出して取り乱してしまう。

その場に現れたゲイの少年がドアを開けるが、サムは戦地で敵兵に襲われたことと錯覚し、誤って彼を射殺してしまう。

ハロルドらはこの件をもみ消そうとするが、正気を失ったサムの様子を見て隠し通せないと考えたウェイレンは、自分が犠牲になることを伝える。

ウェイレンの恩給がなくなることを心配したハロルドは、自分に任せて欲しいことを伝えて仲間達を説得する。

サムが、ハロルドの独断で精神病院に入れられたことをリッグスに報告したグリムズリーは、ウェイレンを締め上げることを提案する。

リッグスは、恩給の件をちらつかせて、現場に誰がいたか聞き出そうと、ウェイレンと取引する。

口を割り、半年の定職を言い渡されたウェイレンは、同じく追放された仲間達は恨んでいないという手紙をカルヴィンから受け取る。

ウェイレンは、非番の警官が過失で通行人を殺したという、手紙に添えられたリッグスが発表した新聞記事を見て驚く。

カルヴィンと共にリッグスの元に向かったウェイレンは、偽証罪に当たると言って彼を非難する。

ウェイレンは、その件を利用してリッグスを脅し、恩給や仲間達の復職を約束させる。

リッグスは、ウェイレンとカルヴィンがグルだったことに気づき、恩給停止と解雇を二人に伝える。

ウェイレンとカルヴィンは、用意してあった仲間の供述書をリッグスに渡して、思い通りになったことで満足しながらその場を去る。


解説 評価 感想 ■

*(簡略ストー リー)
1997年。
半年で恩給支給資格を得るベテラン警官のウェイレンは、”クワイヤボーイズ”と言われるはみ出し警官と、夜な夜な騒ぎを起こしていた。
上司のグリムズリー警部補が気に食わないウェイレンは、相棒バクスターと共に彼に恥をかかせる。
嫌われ者ロスコーは、自殺志願者を助けるどころか死なせてしまい、風俗課に出向いたハロルドや、ベトナム帰還兵サムらも不祥事を起こす。
そんな時、異常な性的行為を、巡回中のサムに見られたバクスターが、それを苦にして自殺してしまう事件が起きる・・・。
__________

ロサンゼルス市警の警官だったジョゼフ・ウォンボーが、退職後の1975年に発表し、物議を醸した小説”The Choirboys”を基に製作された作品。

問題となった、ジョゼフ・ウォンボーの破天荒な原作内容の映画化は、コメディだと考えれば納得できるが、実際に起きそうな雰囲気がある、アメリカ社会の問題が浮き彫りにもなっている。

警察内部の問題や、権力に対する風刺的な視点でも描かれたロバート・アルドリッチの演出は、どこか「M★A★S★H マッシュ」(1970)を意識しているようにも思える。
それが影響したか、それなりに面白味があるのだが、笑いのツボを押さえるポイントが少々ずれているようにも思える。

1970年代当時の、また、その後から現代まで活躍するスターの顔ぶれは注目であり、各個性は生かされいる。

”クワイヤボーイズ”のリーダー格を貫禄で演ずるチャールズ・ダーニング、その同僚ルイス・ゴセット・ジュニアペリー・キングジェームズ・ウッズクライド・クサツスティーヴン・マクトティム・マッキンタイアドン・ストラウド、ランディ・クエイド、チャック・サッチ、彼らの上司ジョージ・ディセンツォ、風俗課のバート・ヤングヴィク・タイバック、本部長補佐のロバート・ウェッバー、署長のジム・デイヴィス、他バーバラ・ローデスフィリス・デイヴィスシェリル・スミスなどが共演している。


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