失踪した娘を捜す父親とその妻の苦悩を描く、製作、原案、監督、脚本、編集アトム・エゴヤン、主演ライアン・レイノルズ、スコット・スピードマン、ロザリオ・ドーソン、ミレイユ・イーノス、ケヴィン・デュランド他共演のミステリー・スリラー。 |
■ スタッフ キャスト ■
監督:アトム・エゴヤン
製作
アトム・エゴヤン
シモーン・アードル
ジェニファー・ワイス
スティーブン・トレイナー
製作総指揮:パトリス・セロー
脚本
アトム・エゴヤン
デヴィッド・フレイザー
原案:アトム・エゴヤン
撮影:ポール・サロッシー
編集
アトム・エゴヤン
スーザン・シプトン
音楽:マイケル・ダナ
出演
マシュー・レイン:ライアン・レイノルズ
ジェフリー・コーンウォール:スコット・スピードマン
ニコール・ダンロップ:ロザリオ・ドーソン
ティナ・レイン:ミレイユ・イーノス
ミカ:ケヴィン・デュランド
カサンドラ”キャス”レイン:アレクシア・ファスト
カサンドラ”キャス”レイン(幼少期):ペイトン・ケネディ
ヴィンス・グレイ:ブルース・グリーンウッド
ダイアン・グレイ:アルシネ・カンジアン
テディ:ブレンダン・ガル
マイク:アーロン・プール
サム:ジェイソン・ブリッカー
フランク:ウィリアム・マクドナルド
アルバート:エイダン・シプリー
ウィリー:イアン・マシューズ
ヴィッキー:クリスティン・ホーム
ジェニファー:エラ・バレンタイン
カナダ 映画
配給 A24
2014年製作 112分
公開
北米:2014年12月12日
日本:2015年10月16日
北米興行収入 $1,075,180
*詳細な内容、結末が記載されています。
■ ストーリー ■
カナダ、オンタリオ州、ナイアガラフォールズ。
児童虐待組織一員のミカ(ケヴィン・デュランド)は、誘拐監禁して8年が経つ少女カサンドラ”キャス”レイン(アレクシア・ファスト)の様子を見に行く。
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事件から4年後。
カフェに向かったカサンドラの母親ティナ(ミレイユ・イーノス)は、担当刑事のニコール・ダンロップ(ロザリオ・ドーソン)から、呆然としていたために心配され、娘の13歳の誕生日だからなのかと訊かれて、そうかもしれないと答える。
家に一人で住みたくないと言うティナは、夫のマシュー・レイン(ライアン・レイノルズ)とカサンドラが恋しいとニコールに伝える。
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スケートリンクに向かったマシューは、フィギュアスケートでオリンピックを目指していた、カサンドラのパートナーだったアルバート(エイダン・シプリー)の滑りを見守る。
その帰り道にマシューは、ヒッチハイクをする少女ペイジを車に乗せる。 ホテルの客室係のティナは、ある部屋で、カサンドラが気に入っていたものにソックリなヘアブラシを見つける。 ペイジを降ろしたマシューは、ティナからの電話を受けて、警察に呼ばれていることを話し、雪のために行けそうもないと伝える。 ヘアブラシのことをマシューに知らせたティナは、誰かの忘れ物にしてはおかしいとマシューに話す。 ミカは、客室のティナの様子をカメラで監視する。 上司である開発会社社長のヴィンス・グレイ(ブルース・グリーンウッド)から、部下と親し過ぎることを注意されたミカは、友人のように接してはいけないと言われる。 客だと思いジェフリー・コーンウォール刑事(スコット・スピードマン)に声をかけたヴィンスは、例の慈善パーティーの件で話を聞きたいと言われ、記憶にあることは全て話したと伝える。 この場で不都合があるなら署で話してもいいと言われたヴィンスは、ジェフリーをオフィスに案内する。 失踪した同僚のニコールを送った女を、以前から知っていたかを訊かれたヴィンスは、知らないと答える。 これ以上話すことはないと言うヴィンスは、妻がチャリティの理事であることを確認したジェフリーが、彼女から話を聞きたい様子であるため、伝えることを約束する。 パーティーの夜、ニコールと何を話したか訊かれたヴィンスは、パネルの写真が別人のようだという感想を伝えたと答える。 パネルはその場にあり、ニコールの失踪前に話していると再度言われたヴィンスは、二枚のパネルをジェフリーに渡してその場を去る。 ニコールから、マシューと復縁する見込みはないのかと訊かれたティナは、電話はかかってくるが彼が会おうとしない答える。 理由を訊かれたティナは、全て自分のせいだと思い込む罪悪感からだろうと答え、自分もそう思わないと耐えられないとニコールに伝える。 殺人課から児童誘拐対策班に転属したジェフリーを迎えたニコールは、児童に関する事件を扱った経験を彼に尋ね、かつて子供だったと言ってふざける彼に、扱っている事件の写真などを見せる。 子供が虐待される写真などを見てショックを受けたジェフリーは、それらがネット上で公開されていることを知らされる。 ジェフリーは、PCオタクのサム(ジェイソン・ブリッカー)、元麻薬課のマイク(アーロン・プール)、ベテランのフランク(ウィリアム・マクドナルド)、視覚パターン認識能力の持ち主テディ(ブレンダン・ガル)ら同僚をニコールから紹介される。 ジグソーパズルのピースを見ただけでその全体像を予測したテディに驚いたジェフリーは、自分の特技を訊かれたため、逮捕だと答える。 マシューとティナは、娘カサンドラ(ペイトン・ケネディ)とアルバートのスケーティングを見守る。 仕事に行くティナと別れてカサンドラを乗せて家に向かうマシューは、アルバートと一生ペアでいるつもりのカサンドラから、チームだと目立たないと言われたため、才能で目立てばいいと伝える。 スケート靴を左右違う色にするのも無関係で”トリック”はいらないと言うマシューは、”ギミックはいらない”が正しいとカサンドラに訂正される。 同僚が病欠で遅くなりそうだというティナからの電話を受けたマシューは、夕食のことを訊かれたため、ダイナーでパイを買って帰るから心配いらないと伝える。 馴染みのダイナーに寄ったマシューは、カサンドラを車に残して、パイを買うために見せに入る。 暫くして車に戻ったマシューは、カサンドラの姿が見えないために周辺を捜すものの、彼女は見つからない。 2~3分会うだけの計画を立てたとカサンドラに伝えたミカは、話しかけてもいいかと訊かれる。 父からも話してもらえるかと訊かれたミカはもちろんだと答え、皆で聞いていると伝える。 隠しマイクのようなものはつけてもらうと言うミカに、何が心配なのか尋ねたカサンドラは、自分はここがどこか、あなたの名前も知らないと伝える。 それならば何も話すなと言われたカサンドラは、そうしないと父が殺されることを確認する。 自分を殺すべきだと言うカサンドラは、もう子供ではないから興味ないはずだとミカに伝える。 今、行っていることに価値がないと言われたミカは、とても価値があると伝えて、母ティナの仕事をする姿が映し出されるモニターの前に座るカサンドラを見つめる。 ジェフリーと共に、供述を確認するためにマシューから話を聞いたニコールは、3時間前に電話をしたティナが来ないことを気にする彼に、無理な回答は求めない任意の事情聴取だと伝える。 ニコールはカサンドラが失踪した際の状況を確認し、ジェフリーは彼を牽制する。 ダイナーの店員リンダはカサンドラを見ていないと言っているため、一人で行ったのではないかとニコールから訊かれたマシューは、娘は後部座席で寝ていたからだと答える。 つまらない質問に思えるマシューは苛立ち、ダイナーの前に寄った場所があるかを訊かれる。 カサンドラは、仕事をするティナの姿が映るモニターを見つめる。 客室を清掃していたティナは、その場にあったフィギュアスケートのトロフィーを見つめながら、カサンドラがとったトロフィーに似ていると思う。 トロフィーを母に渡した時のことをマイクに向かって語るカサンドラの言葉を聴きながら、ミカはティナの行動を見守り、話し方などを指示する。 呆然としながら警察署に現れたティナは、駆け寄ってきたマシューを責めて泣き崩れる。 ニコールは、ティナから話を聞くために部屋に入る。 外で待つマシューに同情するジェフリーだったが、暴行で逮捕歴があることを確認し、18歳で父親になり9年後の今は生活苦であえいでいると伝える。 ダイナーに着く前にティナから電話があったのに、彼女がカサンドラとは話していないことを疑問に思うジェフリーは、後部座席にいたからだと言うマシューに、パイを買ってもらえるなら、子供は嬉しくて窓から見ているはずだと伝える。 経営していた造園会社は支払いが滞って倒産寸前なので、友人に娘を貸せば金になると言われたマシューは、憤慨してジェフリーに襲い掛かるものの、押し倒される。 マシューはその場を去り、部屋から出て来たニコールは、揺さぶりをかけるのが自分のやり方だと言うジェフリーに違法捜査になると伝える。 暴行の前歴があるマシューは動機もあり怪しいと言うジェフリーは、似た男を知っていると伝えるものの、ニコールは彼を相手にしない。 カフェで、その際のことを話したティナは、ニコールから、あの時はジェフが悪かったのだが、彼は親が関与した事件を扱ったことがあったと話す。 また、マシューを見ると誰かを思い出すらしいと言われたティナは、馬鹿げた話であり、夫は誰よりもカサンドラを愛していたとニコールに伝える。 これ以上、耐えられないと言うティナは席を立つ。 客室のベッドの枕の下にあったカサンドラの乳歯を見つけたティナは、娘のことを想い出し涙する。 眠っている間に乳歯をお金に換えてくれるないだろうかと語るカサンドラは、今までに歯の妖精がここに来てたとしたら、1ドルを置いて行くよりやることがあったはずだと考える。 それともそれは”トリック”だったのかと考えるカサンドラは、”ギミックは要らない”と訂正してマシューと話した時のことを想い出す。 事件から6年が経ち、訪ねて来たティナを迎えたニコールは、マシューのことを尋ねるものの、はまだ会う気になれないと言われる。 復縁は難しいのかとニコールから訊かれたティナは、電話はしているが、会えば自分に罵倒されるとマシューは思っているのだろうと伝える。 一人でカサンドラを捜すマシューは、当てもなくあらゆるところを走り回っているだけだと言うティナは、自分は酷い人間だとニコールに伝える。 その場の少女の写真に気づいたティナはニコールの娘なのか尋ね、ジェフリーの姪ジェニファー(エラ・バレンタイン)だと言われる。 カサンドラのことを考える時に思い浮かべることをニコールから訊かれたティナは、スケートでオリンピックを目指していたと話し、パートナーのアルバートの練習を、今でもマシューが見に行くことを伝える。 ジェフリーに会ったティナは、ネット上に流れる違法な児童の画像の話をされて、それらから情報を得て捜査していると言われる。 時には見物する者達を誘い込むために子供は演技をすると言うジェフリーとニコールは、部屋の中にカメラを設置して中継していると伝える。 ジェフリーがその中でカサンドラの画像を見つけたと思えるため、ティナは娘が生きている可能性があることを知る。 画像を確認したティナは、カサンドラだと思うとニコールとジェフリーに伝える。 ティナからの電話を受けたマシューは、カサンドラの写真を見たと言われる。 どこにいるのかは分からないが、カサンドラは児童虐待組織の入り口の歓迎係のようなことをして他の子供達を勧誘していると、ティナはマシューに伝える。 マシューが目を離したせいで、カサンドラが子供の調達の協力をさせられていると言うティナは彼を責める。 ミカにある詩を読まされていたカサンドラは、こんなものでは子供は誘い込めないとミカに伝えて何の詩か尋ね、”モーツァルト”の”夜の女王のアリア”だと知る。 父親に会わせるという約束を確認したカサンドラは、”詩”の続きを読むようミカに指示される。 仕事中のティナは、テラスに置いてあったカサンドラが使っていた者と同じティーカップを見つける。 ニコールがおとりになって怪しい者を誘い出すことになり、ネット上に彼女の偽情報を流す。 コンタクトをとってきたウィリー(イアン・マシューズ)と会うことになったニコールは、ジェフリーらに監視されながら少女に扮してカフェで待つ。 ニコールに話しかけたウィリーは人違いだと言って帰ろうとするものの、ジェフリーらに逮捕される。 愛し合うようになっていたジェフリーとニコールは、今回の検挙のニュースを確認する。 それを見たミカは刑務所に向かい、仲間だったいとこのウィリーと面会し、自分達は大丈夫だと伝える。 絶対に取引はするなと言われたウィリーは、自分をハメたニコールを生きたまま埋めて始末するようミカに指示する。 ジェニファーに協力してもらい、ネット上でカサンドラと話をさせたジェフリーだったが、それを知ったニコールは驚く。 その様子を監視していたミカは、ニコールが現れたために回線を遮断するものの、部屋の中はウェブカメラで見ていた。 ミカは、ニコールをジェフリーが非難する姿を確認し、カサンドラは動揺する。 ジェフリーにチームから外すと伝えたニコールは、一人で慈善パーティーに出席すると言って、その場を去る。 会場に着いたニコールは、ヴィンスの妻であるチャリティの理事のダイアン(アルシネ・カンジアン)から声をかけられ、連れは急用ができたと伝える。 テーブルに着いたニコールは、グレイの部下であるミカをダイアンから紹介される。 その後、ヴィンスと話したニコールは、制服姿が写る自分のパネルの前で、写真とは随分雰囲気が違うと言われる。 ミカの仲間であるヴィッキー(クリスティン・ホーム)は、グラスの水の中に睡眠薬を入れる。 スピーチするニコールは、かつて路上暮らしをして、14歳の誕生日を廃車の中で過ごしたことなどを話す。 ダイアンの横の席に座ったヴィッキーは、人がいると言われたために、グラスをすり替えて別の席に移る。 席に戻ったニコールはヴィンスやミカと話し、その後、睡魔に襲われて、同席していたヴィッキーのリムジンで送ってもらい、車内で眠ってしまう。 植樹する樹木をトラックに積んで現場に向かったマシューは、吹雪で作業は中止だと知り、付近のモーテルに泊ることにする。 その様子をミカが監視していた。 翌朝、降ろされた樹木が一本ずつ並べられていることに気づいたマシューは、それを辿りある場所に向かう。 目の前に現れたカサンドラを抱きしめたマシューは、娘の無事を確認して涙し、会いたかったことを伝える。 母のことを尋ねたカサンドラは、どうしても会いたくて1度だけ許してもらったことをマシューに伝える。 カサンドラが話す”あの人”というのが誰か気になるマシューは、ティナの元に帰ろうとする。 あれは”トリック”それとも”ギミック”だったかを尋ね、”自分達には要らない”と言われたマシューは、カサンドラの話が理解できない。 ”才能で目立てばいい、色違いのスケート靴も無関係、ギミック、トリック”とカサンドラの話の意味が分からないマシューは、”トリックは要らない”ではなく”ギミック”が正しい、”才能があればギミックは要らない”と言われる。 この再会は自分達のためで、あの人達は何でもしてくれると言うカサンドラは、自分は宝物だと伝えて去ろうとする。 引き留めるマシューに、これは夢でもう二度と会えないと伝えたカサンドラは、もう二度と離さないと言うマシューに抱きしめられる。 麻酔銃でマシューを眠らせたミカは、10分で目を覚ますとカサンドラに伝えて、彼女と共にその場を去る。 失踪したニコールを捜すジェフリーはダイアンに会い、パーティーの際に同席していた怪しい女のことを聞き、彼女の席には自分が座るはずだったことを伝える。 ジェフリーは、女の車にニコールが乗ったことしか情報を得られなかった。 ワゴンに閉じ込めたニコールを監視するミカは、”夜の女王のアリア”を歌う。 その後もマシューは、カサンドラが話した”トリックとギミック”のことなどを考えながら彼女を捜す。 客室のテラスに飾ってあった、カサンドラが遊んだものと同じ風車を見つけたティナは、混乱して取り乱してしまう。 車から出られないニコールに話しかけるミカは、14歳の誕生日を廃車の中で過ごした気持ちを尋ねる。 客室を調べたニコールは、排気口にカメラが隠されていることに気づき、このフロアの全室を担当していたティナが監視されていたことを知る。 署に戻ったニコールは同僚達と話し合い、浚った子供の母親を監視し、ヘアブラシやトロフィーなどで混乱する姿を見て喜ぶ、会員制の組織犯罪も考えられた。 ティナに呼ばれたマシューは、その場にニコールとマシューがいることを知る。 自分が監視されている可能性があるとティナから知らされたマシューは、ニコールから、近くに犯人がいるかのしれないと言われる。 ティナから、職場で隠しカメラが発見されたと言われたマシューは、ニコールからは、心当たりがないかと訊かれる。 カサンドラの乳歯を取ってあるか訊かれたマシューは、ニコールから、ティナが客室で乳歯や他の物を見つけたことを知らされる。 ティナから、それが、かつてカサンドラがもらったものに似たトロフィーや乳歯だと言われたマシューは、ジェフリーとは話す気がないために彼を追い出す。 8年間、何の手掛かりも得られず夫婦仲を裂いただけにの警察を非難するマシューは、自分がカメラを仕掛けたと思っているのかとティナに問う。 ニコールから隠し事はないかと訊かれたマシューは、逮捕したければ勝手にしろと伝えてその場を去る。 8年前の状態にしてあるマシューのトラックの中を撮影していたジェフリーは、現れたマシューに殴られる。 母親が見られなくなったことで、カサンドラから、物語のひらめきの元を投球されたミカは、トロフィーの話以上に感動できる方法があると言われ、彼女にそれを尋ねる。 記者を装いスケートリンクに向かったヴィッキーは、練習中のアルバートから、トロフィーのことなどを聞き出そうとする。 アルバートの練習を見ようとしたマシューは、トロフィーのことを聞くヴィッキーが気になり、外で待っていた男(ミカ)の車に乗った彼女を尾行する。 二人がレストランに寄ったため、警察に電話をしたマシューは、対応したジェフリーに、誘拐犯がいるレストランの場所を教える。 犯人はカサンドラを監禁していると言うマシューは、娘に会ったことを伝える。 GPSがついている自分の携帯電話を犯人の車に隠すので追跡してほしいと伝えたマシューは、携帯電話を二人の車のスペアタイヤに隠して店に入る。 マシューは、アルバートと話した際の映像を、ヴィッキーがミカに見せているのを確認する。 サムに誘拐犯が見つかったことを伝えたジェフリーは、携帯電話のことを話し、調べてみると言われる。 自分が貼ったカサンドラのチラシを掲示板から剥がし、店主とトラブルを起こしたマシューは警察を呼ばせる。 ヴィッキーとミカにチラシを見せて、誘拐された娘を8年間捜していると伝えたマシューは、二人を牽制する。 店主から警察を呼んだと言われたマシューは、警察を非難しながらその場を去る。 ヴィッキーが携帯電話を奪われたことを知ったミカは、マシューのトラックを追う。 レストランに向かうパトカーに合図するものの気づいてもらえないマシューは、ミカに追突される。 ミカから拳銃を渡されたヴィッキーは、マシューの車に発砲する。 急ブレーキをかけて方向を変えたマシューは、追ってくるヴィッキーに発砲されながら道路脇の雪に突っ込む。 レストランにパトカーが到着していたために、ミカはその場から走り去り、マシューは警官の元に向かう。 マシューの携帯電話を追跡したサムは、犯人の居場所を突き止める。 フランクらとその場に侵入したジェフリーは、それに気づいたカサンドラの叫び声を聞いて、彼女を部屋に閉じ込めたミカに銃を向ける。 ジェフリーを銃撃したヴィッキーは、フランクに射殺される。 近づくミカを銃撃したジェフリーは倒れこみ、カサンドラは無事に保護される。 瀕死のミカからニコールの居場所を聞き出そうとするフランクは、14歳の誕生日のワゴンの中にいると言われる。 その様子を見守るジェフリーだったが、ミカは息絶える。 警察署に着いたティナは、待ち構えていたマシューと共にカサンドラと再会し、三人は涙しながら抱き合う。 その後、ティナとカサンドラは、治療を受けるジェフリーを見舞う。 ジェフリーから、8年間よく諦めなかったと言われたカサンドラは、ニコールの行いが報われたのが救いになったと考える彼に、きっと見つかると伝える。 マシューは、事件以来そのままにしてあったトラックの車内を片付ける。 ガレージのワゴン車が発見され、ニコールは救出される。 スケートリンクに向かったカサンドラは、笑顔で滑り始める。
...全てを見る(結末あり)
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*(簡略ストー リー)
カナダ、オンタリオ州、ナイアガラフォールズ。
造園業を営むマシュー・レインは、パイを買うために寄ったダイナーで、娘のカサンドラから数分間、目を離した隙に彼女が姿を消してしまう。
娘から目を話したことを妻ティナから責められたマシューは、警察に協力するものの、その後の捜査は難航する。
担当刑事のジェフリーは、暴行で逮捕歴があり生活にも行き詰るマシューを疑いつつ、同僚にニコールらと捜査を続ける。
児童虐待組織による誘拐の可能性がある事件は、8年が経過しても解決に至らずにいたが、ジェフリーは、子供達を勧誘する少女の映像をティナに見せて、それがカサンドラであることをほぼ断定する。
ティナとも別居していたマシューは、苦しみながらも単独でカサンドラを捜し続けるのだが・・・。
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製作、原案、監督、脚本、編集を務めるアトム・エゴヤン他、人気スター、ライアン・レイノルズら個性派の共演が注目のカナダ映画。
事件発生時の9年前と、その4年後、更に6年後と現在が行き来する構成になっているために、それを把握して鑑賞しないと少々戸惑ってしまう。
主人公を演ずるライアン・レイノルズはいつの時代にも容姿に変化がないが、妻役のミレイユ・イーノスは別人のように変化するので、それで各時代を判断する必要があり、アトム・エゴヤンの脚本と演出はやや凝り過ぎのようにも思え、評価もかなり低かった。
また、全編、雪に覆われた冬であるため、更に区別がつけ難い。
児童虐待組織の犯行を描く内容なのだが、その様子を映し出す映像はなく、8年間監禁されている少女には不自由ない居住空間と、勧誘係としての”任務”が与えられ、苦しみの中で生きている悲惨な雰囲気の描写がないのが本作の特徴で、ファンタジーかおとぎ話を見ているような本作の誘拐事件は陳腐にも思える。
主演のライアン・レイノルズは、突然の娘の失踪により苦しみながら捜索を続ける父親を熱演している。
主人公を疑いつつ捜査を続ける刑事スコット・スピードマン、彼の同僚で恋人でもある、犯罪に巻き込まれる事件の担当刑事ロザリオ・ドーソン、苦しみ続ける主人公の妻を好演するミレイユ・イーノス、ビジネスマンとして信頼されながらも、その陰で児童虐待組織を仕切る男を異様な雰囲気で演ずるケヴィン・デュランド、彼が務める開発会社社長のブルース・グリーンウッド、その妻アルシネ・カンジアン、誘拐される主人公の娘アレクシア・ファスト、その少女期ペイトン・ケネディ、児童虐待対策班の刑事ブレンダン・ガル、アーロン・プール、ジェイソン・ブリッカー、ウィリアム・マクドナルド、失踪した少女とフィギュアスケートでペアを組む少年エイダン・シプリー、おとり捜査で逮捕される児童虐待組織の一員イアン・マシューズ、同じくクリスティン・ホーム、ジェフリー(スコット・スピードマン)の姪エラ・バレンタインなどが共演している。