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ザ・コール The Call (2013)

判断ミスで少女の命を救えなかった“911緊急通報指令室”のオペレーターが再び起きた少女誘拐事件に直面する姿を描く、主演ハル・ベリーアビゲイル・ブレスリン他共演、監督ブラッド・アンダーソンによるサスペンス・スリラー。

アカデミー賞 ■ ストーリー ■ 解説


・ドラマ(サスペンス/犯罪)


スタッフ キャスト ■
監督:ブラッド・アンダーソン

製作
ジェフ・グラウプ
マイケル・J・ルイジ
ロバート・L・スタイン
マイケル・A・ヘルファント
ブラッドリー・ギャロ
製作総指揮
ウィリアム・C・ギャロ
フィリップ・M・コーエン
デイル・ローゼンブルーム
ガイ・J・ルーサン
脚本:リチャード・ドヴィディオ
撮影:トーマス・ヤツコ

編集:アヴィ・ユアビン
音楽:ジョン・デブニー

出演
ジョーダン・ターナー:ハル・ベリー

ケイシー・ウェルソン:アビゲイル・ブレスリン
ポール・フィリップス巡査:モリス・チェストナット
マイケル・フォスター:マイケル・エクランド
アラン・デナード:マイケル・インペリオリ
マディ:ローマ・マフィア
ジェイク・デヴァンス巡査:デビッド・オタンガ
レイチェル・フォスター:ジャスティナ・マシャド
マルコ:ホセ・ズニーガ
レイア・テンプルトン:エヴィ・トンプソン
フローラ:デニース・ダウス
オータム:エラ・レイ・ペック

ブルック:ジェナ・ラミア

アメリカ 映画
配給 トライスター・ピクチャーズ
2013年製作 94分
公開
北米:2013年3月15日
日本:2013年11月30日
製作費 $13,000,000
北米興行収入 $51,872,380
世界 $68,572,380


*詳細な内容、結末が記載されています。

ストーリー ■
ロサンゼルス
市警の“911緊急通報指令室”のベテラン・オペレーター、ジョーダン・ターナー(ハル・ベリー)は休息時間となり、恋人で警官のポール・フィリップス巡査(モリス・チェストナット)との時間を過ごして指令室に戻る。

仕事に戻ったジョーダンは、侵入者に脅える少女レイア・テンプルトン(エヴィ・トンプソン)からの通報に対応する。

ジョーダンは冷静に対応して警察が到着することをレイアに伝え、二階の部屋に隠れるよう指示する。

犯人はレイアが窓から階下に降りたと思い部屋を出るが、電話が切れたためジョーダンはかけ直してしまう。

呼び出し音を聞いた犯人は部屋に戻り、ベッドの下にいたレイアは引きずり出す。

ジョーダンは、電話に出た犯人に警察が直ぐ到着するため諦めるよう犯人に伝えるが、”手遅れだ”と言われる。
...全てを見る(結末あり)

レイアが襲われたことを知り動揺したジョーダンは席を離れて休息室に向かうが、上司のマディ(ローマ・マフィア)にその対応について問いつけられる。

ジョーダンは判断ミスを犯したと言ってその場を離れ、帰宅して眠るものの、その件が頭から離れずに悪夢を見る。

翌朝、レイアの捜査は続くもののその行方は不明のままで、ジョーダンはそれを気にしながら指令室に向かう。

ジョーダンは緊張しながら最初の通報を受け、事件ではなかったために安心するのだが、レイアの遺体が発見されたニュースが流れる。

ショックを受けたジョーダンは、ポールに慰められるものの辞職を考える。

6カ月後。
ジョーダンは、事件のことを忘れられないまま、後進を指導する教官となっていた。

ショッピング・モールで買い物をして友人と別れた少女ケイシー・ウェルソン(アビゲイル・ブレスリン)は、駐車場で何者かに襲われる。

眠らされて車のトランクに入れられたケイシーは、目覚めてその状況を理解し取り乱す。

ケイシーは”911”に電話し、研修生と指令室を見学していたジョーダンは、通報を受けたオータム(エラ・レイ・ペック)のデスクに目を止める。

新人のオータムは、パニックに落ち入っているケイシーの対応に困り、その場にいたジョーダンに助けを求める。

レイアの事件を思い出し戸惑うジョーダンだったが、それに気づいたマディが彼女に近づき落ち着かせる。

ジョーダンは、最高のチームが救いに行くことをケイシーに伝え、そのために彼女に協力できるかを問う。

ケイシーが冷静になったことでジョーダンは、彼女の個人情報などを調べて状況を把握し、犯人の人相などを確認する。

ジョーダンは付近にいると思われるパトカーに連絡を入れ、ポールがそれに対応し、彼女は犯人の車がハイウェイを走行中だろうということを伝える。

ケイシーはテールランプを壊すよう指示されてそれに従い、外の様子を知ったジョーダンは、その場がハイウェイだと確認する。

ジョーダンは、他の車に気づいてもらうために、そこから腕を出して大きく振るようケイシーに指示する。

それを見た後続車からの通報があり、車がナンバーを変えたことが分かり、犯人はハイウェイを降りる。

ジョーダから外の様子とトランク内のことを聞かれたケイシーは、その場にスコップがあったために埋められると言って泣き出す。

ケイシーを励まし落ち着かせたジョーダンは、その場にあるペンキ缶を開けて外に流すよう指示する。

ジョーダンは、それをパトカーとヘリコプターに伝え捜索を急がせる。

信号待ちで止まった犯人のマイケル・フォスター(マイケル・エクランド)は、横に止まった男性アラン・デナード(マイケル・インペリオリ)にペンキのことを知らされる。

信号が青に変わり急発進したフォスターは車を止めてトランクを開け、怯えるケイシーを脅してクロロホルムで眠らせようとする。

急発進を不審に思い後を追ってきたデナードは、フォスターに声をかける。

フォスターに問題ないと言われたデナードは車に乗るが、トランクを開けて何かをしている彼が気になり、念のために”911”に通報しようとする。

デナードに襲い掛かったフォスターは、彼をスコップで殴り倒す。

フォスターはケイシーをトランクから出してデナードの車で逃走する。

ポールはフォスターの車を発見し、犯人とケイシーがいないことと地面の血痕を確認する。

ケイシーは再び電話をかけ、車を変えて殺された男性と閉じ込められていることをジョーダンに伝える。

意識が戻ったデナードが騒ぎ始め、車を止めたフォスターは彼を殺害する。

フォスターは、最後の警告だと言ってケイシーを脅す。

犯人が指紋を拭き取っていることを知ったポールは、付近に落ちていたクロロホルムの割れた瓶に気づく。

ケイシーは男性が殺されたことをジョーダンに伝え、覚悟を決めて家族に伝言を残す。

それを聞いたジョーダンは、ケイシーを必ず助け出すことを心に誓い、戦おうとする気持ちが大切だと言って彼女を励ます。

ジョーダンは男性の財布を探すよう指示し、”アラン・デナード”という被害者の名前が分かる。

その情報からデナードの車の車種とナンバーが断定され、公開捜査が開始される。

給油で立ち寄ったガソリンスタンドで、ケイシーは後部座席から上半身を出し、店員に助けを求める。

それに気づいた店員はドアを開けるようフォスターに指示するの。

しかし、フォスターは店員にガソリンを浴びせてライターで火を放ち焼き殺す。

フォスターはケイシーをトランクに引き戻し、抵抗しようとする彼女を殴って気絶させる。

割れた瓶の指紋から犯人が”マイケル・フォスター”だと分かり、ポールは犯罪歴のない彼が、放火で不起訴になっていることを知る。

その連絡を受けたジョーダンは、フォスターの情報を調べて家の住所をポールに知らせる。

ポールと同僚ジェイク・デヴァンス巡査(デビッド・オタンガ)はフォスターの家に押し入り、彼の妻レイチェル(ジャスティナ・マシャド)に勤務先が病院であることなどを聞く。

マディは、スタンドの火災事故をオペレーターのマルコ(ホセ・ズニーガ)から知らされ、それをジョーダンに知らせる。

ポールは、フォスターの書斎にケイシーに似たブロンドの少女の写真が飾れれていることを確認する。

郊外で車を止めたフォスターはケイシーをトランクから出し、彼女が携帯電話で通報していたことを知る。

通話中だった電話に出たフォスターは、身元が割れていることをジョーダンから知らされる。

ジョーダンは、出頭するようフォスターを説得するのだが、”手遅れだ”という彼の言葉を最後に通信は遮断される。

その言葉に聞き覚えがらることを思いだしたジョーダンは、フォスターがレイアを殺した犯人だと確信し、マディにそれを伝える。

ある写真が気になったポールは、その場所がフォスターの実家で全焼したことをレイチェルから知らされる。

敷地内でフォスターが小屋を修復していることが分かり、写真に写っていた、故人である母親の車のナンバーからその場所の住所が分かる。

それをポールに伝えたジョーダンは、フォスターがレイアを殺した犯人だということを付け加える。

その場に踏み込んだポールらだったが、フォスターとケイシーの姿はなく撤収する。

それを知らされたジョーダンは責任を感じるが、マディは最善を尽くしたことを伝える。

ある場所に拘束されたケイシーは、その場から逃れようとするが、恐ろしいことが行われている部屋があることを知りフォスターに再び捕えられる。

ケイシーとの通信を繰り返し聞いたジョーダンは手掛かりが掴めず、検問中のポールに帰宅して休むよう言われる。

ジョーダンはフォスターの実家の小屋に向かい、ケイシーや被害者と同じブロンドだった病気の妹を、彼が看病をしていたことを写真で知る。

通信記録と同じ旗竿の音に気づいたジョーダンは、落ちていた携帯電話と地面の隠し扉を見つける。

ジョーダンは、扉を開けて自分の携帯電話を地下に落としてしまい、その場が通信圏外であることを確認する。

奥に向かったジョーダンは、その場にいたフォスターが被害者から剥ぎ取ったブロンドの頭髪に愛撫する姿を目撃する。

フォスターは、病気で髪の毛が抜け落ちてしまい亡くなった妹のために、同じブロンドの少女を襲い頭髪を手に入れていたのだった。

ポールらは森の中で車とデナードの死体を発見し、ケイシーがその場にいないことをジョーダンの電話にメッセージで残す。

フォスターはケイシーを治療台に寝かせ、頭髪を剥ぎ取ろうとして額にメスを入れるが、ジョーダンが彼を叩きのめす。

ジョーダンは、交信していた自分に気づいたケイシーを助けようとするがフォスターに襲われる。

ケイシーがフォスターをハサミで傷つけ、ジョーダンと共にその場から逃れて地上に出る。

追ってきたフォスターの背中をハサミで刺したケイシーは、ジョーダンの助けを借りて彼を地下に蹴落とす。

ジョーダンは”911”に電話をしようとするが、ケイシーはそれを制止し、二人は地下に戻りフォスターを拘束する。

警告したはずだとフォスターに伝えたジョーダンは、警察が来るかを彼に問われる。

ケイシーは自力で逃げたことにするとフォスターに伝えて、ジョーダンと共にその場を去ろうとする。

命乞いをするフォスターに、ジョーダンは”手遅れだ”と答えて彼をその場に閉じ込める。


解説 評価 感想 ■

*(簡略ストー リー)
ロサンゼルス
市警の“911緊急通報指令室”でオペレーターを務めるジョーダン・ターナーは、自分の判断ミスで誘拐された少女が殺されてしまいショックを受ける。
6ヶ月後、オペレーター志望者の指導する教官となっていたジョーダンは、ある男に誘拐された少女ケイシーからの通報に動揺する新人に代わりそれに対応する。
過去の事件を思い出しながらも、ジョーダンは怯えるケイシーを励まし冷静な判断で対応する。
ジョーダンは、トランクに閉じ込められたケイシーに指示を出し現在位置を把握して、彼女を救出する手段を考えるのだが・・・。
__________

クリスチャン・ベール主演の「マシニスト」(2004)などで注目されたブラッド・アンダーソンの監督作品で、”911緊急通報指令室”と被害者が閉じ込められる密室の緊迫感や、屈折した考えを持つ異常者の犯行理由など、サスペンスとスリラー、そしてホラーの要素も兼ね備えて描く作品。

大都会ロサンゼルスで起きる、秒単位の緊急通報と犯罪多発の様子を見ているだけで恐ろしさを感じてしまう。

そんな中で、死の危険が迫る被害者を励まし続けるオペレーターが、戦おうとする意志が大事だと言って勇気を持って立ち向かわせようとするところなどが、いかにもアメリカらしい考えを映し出す演出となっている。

過去に少女の命を助けられなかったことで、心の傷が癒えぬまま事件に対処するベテラン・オペレーターを熱演するハル・ベリー、殆ど閉じ込められているのでその姿があまり登場しないのがやや残念な、誘拐される少女を演ずるアビゲイル・ブレスリン、主人公の恋人で巡査モリス・チェストナット、犯人マイケル・エクランド、その妻ジャスティナ・マシャド、犯人に殺される男性のマイケル・インペリオリ、捜査に加わる巡査役のデビッド・オタンガ、主人公の上司ローマ・マフィア、主人公の同僚ホセ・ズニーガ、新人のエラ・レイ・ペックなどが共演している。


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