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ボーン・コレクター The Bone Collector (1999)

1977年に発表された、ジェフリー・ディーヴァーの著書”リンカーン・ライム”シリーズの第1作の映画化。
身体麻痺状態の犯罪捜査官が女性パトロール警官を助手にして挑む猟奇殺人事件捜査を描く、監督フィリップ・ノイス、主演デンゼル・ワシントンアンジェリーナ・ジョリークィーン・ラティファマイケル・ルーカー他共演のサスペンス。

アカデミー賞 ■ ストーリー ■ 解説


ドラマ(サスペンス/犯罪)

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スタッフ キャスト ■
監督:フィリップ・ノイス

製作総指揮
ダン・ジンクス

マイケル・クラウィッター
製作
マーティン・ブレグマン

マイケル・ブレグマン
ルイス A ストローラー
原作:ジェフリー・ディーヴァー

脚本
ジェレミー・アイアコーン
ジェフリー・ディーヴァー

撮影:ディーン・セムラー
編集:ウィリアム・ホイ
音楽:クレイグ・アームストロング

出演
リンカーン・ライム:デンゼル・ワシントン

アメリア・ドナヒー:アンジェリーナ・ジョリー
セルマ:クィーン・ラティファ
ハワード・チェイニー:マイケル・ルーカー
ポーリー・セリット:エド・オニール
ケニー・ソロモン:マイク・マッグローン
リチャード・トンプソン:リーランド・オーサー

バリー・リーマン医師:ジョン・ベンジャミン・ヒッキー
エディー・オーティズ:ルイス・ガスマン

アメリカ 映画
配給
コロンビア・ピクチャーズ

ユニバーサル・ピクチャーズ
1999年製作 118分
公開
北米:1999年11月5日
日本:2000年4月15日
製作費 $48,000,000
北米興行収入 $66,488,100
世界 $151,493,660


*詳細な内容、結末が記載されています。
ストーリー ■
ニューヨーク市警の敏腕犯罪捜査官リンカーン・ライム(デンゼル・ワシントン)は、4年前に事件現場で事故に遭い、それ以来、全身の殆どが麻痺状態で寝たきりの日々が続いていた。

自宅で、看護師セルマ(クィーン・ラティファ)や医療技師のリチャード・トンプソン(リーランド・オーサー)に介護を受けていたライムは、バリー・リーマン医師(ジョン・ベンジャミン・ヒッキー)と安楽死の約束を交わす。

パトロール警官アメリア・ドナヒー(アンジェリーナ・ジョリー)は、少年からの通報で惨殺死体を見つける。

アメリアは、自分なりに現場の証拠などを調べ上げて報告するが、警部ハワード・チェイニー(マイケル・ルーカー)に、電車を止めたことなどを責められてしまう。

刑事ポーリー・セリット(エド・オニール)とケニー・ソロモン(マイク・マッグローン)が、今回の事件についてライムに意見を聞きに来る。
...全てを見る(結末あり)

ライムは、事件に興味を示さないが、現場の写真を見て興奮し、発作を起してしまう。

アメリアが撮った写真に感心したライムは、彼女を呼び寄せて的確な推理を始める。

そしてライムは、共に連れ去られた被害者の妻が生きていて、今日の午後4時に殺されると指摘する。

ライムはアメリアに捜査協力を要請し、彼の部屋に分析官エディー・オーティズ(ルイス・ガスマン)らが召集される。

そこに、ライムの後任者でもあるチェイニーが現れ、今後の捜査報告を強要する。

現場証拠を総合的に分析したライムは、囚われの身の女性の居場所を突き止めて、アメリアらを現場に向かわせる。

ライムは、犯人が発電所の蒸気で女性を殺そうとしていることに気付くものの、彼女を救えず、証拠を入手するために彼は、アメリアに殺害現場に向うよう命ずる。

無残な死体を前に、アメリアは動揺しながらライムの指示に従い検証を始める。

人骨などを見つけたアメリアは、その後、死体の腕の肉がえぐり取られているのを確認する。

指紋採取のために、手首を切り落とすようライムに指示されたアメリアだったが、彼女はそれを拒み、現場をから立ち去ってしまう。

連絡を絶ったアメリアのアパートにソロモンが現れ、彼女が集めた証拠から、次の犯行が起きることが伝えられる。

ライムの元に戻ったアメリアは、犯人が鑑識に詳しいことと、手首を切れと言ったことなどが、行き過ぎた行為であったとライムから謝罪される。

アメリアの経歴を調べたライムは、自殺した警官の父の後を追っている彼女に、自分の運命を切り開くよう助言する。

同じ頃、ニューヨーク大学の学生がタクシーで連れ去られる事件が起きる。

アメリアが現場で見つけた、焦げた骨が牛の骨だと分かり、ライムは家畜置場に目を付ける。

生命反応が低下して、発作が起きる寸前のライムだったが、現場を特定してアメリアらを向かわせる。

現場に到着したアメリアは、切り裂かれネズミの餌にされた被害者を発見する。

アメリアは今回は冷静さを保ち、積極的に現場検証を始めライムの期待に答える。

そこにチェイニーが到着し、アメリアを含めたライムの捜査班を全て引き上げさせる。

チェイニーは、現場の指紋から犯人を突き止め、そこには真犯人がその場に指紋を残すため、指を切り落とした男の死体があった。

アメリアはライムの元に戻り、チェイニーのオフィスにあった各現場に残されていた古い紙片を彼に見せる。

エディーが、最近起きた、肉を削ぎ落とされた被害者の事件記録写真を送ってくるが、ライムは発作を起して、セルマの処置で落ち着きを取り戻す。

その後、ポーリーから、あるタクシーを止めた警官が殺され、同乗していた老人と少女が行方不明たという連絡が入る。

古い紙片を調べたライムは、それが今世紀初頭にあった、犯罪絡みのホラー・ストーリー専門出版社のロゴ・マークだと気付く。

アメリアは古書店に向かい、”ボーン・コレクター”という、その出版社の本の中に、今回の事件と同じ実録記録を見つける。

そしてアメリアは、次の犯行が”ブルックリン橋”で起きる可能性があるため、捜査員を派遣させる。

ライムは、紙片の臭いを手掛かりに、スタテン島のフェリー乗り場の給油所にアメリアを急行させる。

アメリアは二人を発見するものの、老人は救えないまま、少女は何とか一命を取り留める。

現場周辺の捜査を始めたアメリアは、地図と骨そして警察バッジの破片のようなものを見つけるのだが、チェイニーに邪魔されてしまう。

古い地下鉄の駅の地図をヒントにして、かつて埠頭の近くにあった駅の入り口を見つけ、アメリアは侵入する。

そこでアメリアは、ある数字から次の犠牲者がライムであることを知る。

チャイニーはライムの元に向かうが、何者かが彼とセルマを殺害する。

そこに医療技師のトンプソンが現れ、証拠を偽装して刑務所行きとなった、元刑事の彼が犯人であることが分かる。

トンプソンが、その偽装を証明したライムに復讐するために起したのが、今回の事件だったのだ。

トンプソンはライムを殺そうとするのだが、彼は力を振り絞り抵抗してトンプソンの首に噛み付く。

ナイフを振りかざしたトンプソンだったが、アメリアが現れて彼を射殺する。

そして、アメリアに生きる希望を与えられたライムは、車椅子生活を始め、幸せを噛みしめながらクリスマスを迎える。


解説 評価 感想 ■

*(簡略ストー リー)
事件現場の事故により、首から下と右手の指以外が麻痺してしまった、敏腕犯罪捜査官リンカーン・ライムに挑戦するような、猟奇殺人事件が次々と起こる。
捜査官は、事件現場で天性の観察能力を発揮した女性パトロール警官アメリア・ドナヒーを助手に付け事件を追う。
現場に残された証拠をヒントに捜査を進める二人だったが、やがて、その事件の裏に自分を陥れようとする罠が隠されていたことをライムは知る・・・。
__________

残忍な猟奇殺人の解決の糸口になる細かなヒントとその緻密な分析、主人公の人物像や人間性を含めた繊細な描写など、ヒューマン・ドラマそして一級のサスペンスとしても楽しめる、フィリップ・ノイスのスリリングで切れのいい演出は光る。

北米興行収入は約6600万ドルに留まるが、全世界では1億5000万ドルを超すヒットとなった。

天性の才能を最大限に活かす主人公二人の事件捜査が見もので、ハリウッド一の実力派デンゼル・ワシントンの”顔と指”だけの演技と、前年「ジーア/悲劇のスーパーモデル」(1998)の演技が絶賛され、本作直後に公開された「17歳のカルテ」(1999)で見事アカデミー助演賞を受賞したアンジェリーナ・ジョリーとの、落ち着いた雰囲気の中での演技のぶつかり合いは見逃せない。

アンジェリーナ・ジョリーは、本作でスターの地位を手にし、親子ほど年の差がある演技派のデンゼル・ワシントンに臆することのない、堂々たる演技を見せてくれる。

献身的な看護師クィーン・ラティファ、無能な警部のマイケル・ルーカー、部下のエド・オニールマイク・マッグローンルイス・ガスマン、真犯人リーランド・オーサー、主治医役のジョン・ベンジャミン・ヒッキーなどが共演している。


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