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ボディガード The Bodyguard (1992)

シークレット・サービスと警護する大スターの関係を描く、製作、脚本ローレンス・カスダンケヴィン・コスナーホイットニー・ヒューストン共演 、監督ミック・ジャクソンによるサスペンス。

アカデミー賞 ■ ストーリー ■ 解説


ドラマ(サスペンス/犯罪)


スタッフ キャスト ■
監督:ミック・ジャクソン

製作
ローレンス・カスダン

ジム・ウィルソン
ケヴィン・コスナー
脚本:ローレンス・カスダン
撮影:アンドリュー・ダン
編集:リチャード・A・ハリス
音楽:アラン・シルヴェストリ
主題歌:ホイットニー・ヒューストンI Will Always Love You

出演
フランク・ファーマー:ケヴィン・コスナー
レイチェル・マロン:ホイットニー・ヒューストン
サイ・スペクター:ゲーリー・ケンプ
ビル・デヴァニー:ビル・コッブス
グレッグ・ポートマン:トーマス・アラナ
ニッキー・マロン:ミシェル・ラマー・リチャーズ
トニー・シペリ:マイク・スター
ヘンリー:クリストファー・バート
ハーブ・ファーマー:ラルフ・ウェイト
スキップ・トーマス:リチャード・シフ
フレッチャー・マロン:デヴォーン・ニクソン
アカデミー賞司会者:ロバート・ウール
アカデミー賞指揮者:デヴィッド・フォスター
本人:デビー・レイノルズ

アメリカ 映画
配給 ワーナー・ブラザーズ

1992年製作 129分
公開
北米:1992年11月25日
日本:1992年12月19日
製作費 $25,000,000
北米興行収入 $121,945,700
世界 $410,900,000


アカデミー賞 ■
第65回アカデミー賞

・ノミネート
歌曲賞 ”I Have Nothing” ”Run to You”


*詳細な内容、結末が記載されています。
ストーリー ■
レーガン大統領の警護官だった、元シークレット・サービスでボディーガードのフランク・ファーマー(ケヴィン・コスナー)は、有名歌手でアカデミー賞候補の呼び声も高い、女優でもあるレイチェル・マロン(ホイットニー・ヒューストン)の護衛を、彼女のマネージャー、ビル・デヴァニー(ビル・コッブス)に依頼される。

レイチェルの屋敷に着いたフランクは、ビルにレイチェル、姉で付き人のニッキー(ミシェル・ラマー・リチャーズ)、他、スタッフのサイ・スペクター(ゲーリー・ケンプ)やトニー・シペリ(マイク・スター)などを紹介される。

傲慢なレイチェルの態度に、気分を害したフランクは屋敷を去ろうとするが、ビルが送られてきた脅迫状や侵入者の痕跡を知らせ彼を引き止める。

警護を引き受けることにしたフランクは、屋敷内のずさんな警備を指摘し、運転手ヘンリー(クリストファー・バート)を助手にして警備を固める。
...全てを見る(結末あり)

レイチェルは、何もかも管理されることに反発し、フランクを煙たがるが、彼は職務に徹し警戒を緩めない。

ある夜、クラブのショーに向かったレイチェルは脅迫状を受け取り、その時に初めて、同じような物が過去にも届き、屋敷の侵入者の件も知らされる。

レイチェルは、息子フレッチャー(デヴォーン・ニクソン)がいる屋敷に何者かが侵入した事実を知り動揺する。

客席に犯人がいる可能性もあり、フランクらはショーを中止して引き上げようとするが、レイチェルはステージに上がってしまう。

そしてショーは始まり、興奮したファンがステージに乱入する。

フランクはレイチェルを救い出し、あらかじめ裏口に待機させておいた、ヘンリーの待つ車で屋敷に戻る。

それをきっかけに、フランクに心を開いたレイチェルは、彼をデートに誘う。

フランクはレイチェルと、お気に入りの黒澤明の「用心棒」を観て、食事をして談笑しダンスを踊る。

そして、フランクの家に寄った二人は愛し合うが、翌朝、仕事に徹しようとする彼が、レイチェルとの私的な関係を断とうとしたため、彼女は憤慨する。

そんな時、レイチェルがアカデミー賞の最有力候補になり、続いてマイアミのチャリティーコンサートが開かれることになる。

マイアミのコンサート後、レイチェルは、パーティー会場に現れた、フランクの元同僚グレッグ・ポートマン(トーマス・アラナ)を誘う。

フランクに当て付けて、ポートマンを部屋に招き入れたレイチェルだったが、彼女はその気になれなかった。

その後、二人は険悪な雰囲気となり、フランクは警護を辞退辞しようとするが、犯人からの電話を受けたレイチェルは、彼に助けを求めるしかなかった。

フランクは、ビルなどをレイチェルと自分から引き離し、雪深い湖畔にある父ハーブ(ラルフ・ウェイト)の山荘に向かう。

ニッキーとフレッチャー、そしてヘンリーを伴ったレイチェルは、自分が歌手とも知らないハーブに親しみを抱く。

翌日、不審な足跡を見つけたフランクは、ボートに乗ったフレッチャーに飛び掛かり、彼は水中に転落するが助けられる。

フランクの無謀な行為にレイチェルは驚くが、その後ボートは爆発してしまう。

電話線が切られ、車も細工されて動かなくなったことを知ったフランクは、その夜、ニッキーがこの件に絡んでいることに気づき彼女を追及する。

レイチェルの成功に嫉妬していたニッキーは、脅迫状が届いたことをきっかけに、ある男と会い、妹を殺そうとその男を手引きしていたのだった。

しかし、男がフレッチャーにまで手を出したことに動揺したニッキーは、自分の行為を後悔していることをフランクに伝える。

その直後、フランクが異常を察知し、彼がレイチェルの部屋を見に行った隙に、ニッキーは何者かに殺害されてしまう。

同じ頃、レイチェルに脅迫状を送りつけた男が逮捕されるが、フランクは、真犯人はプロの殺し屋だと確信する。

ニッキーの葬儀を済ませ、屋敷に戻ったレイチェルは、アカデミー賞授賞式に出席することをフランクに伝える。

そして授賞式当日、厳戒態勢の中、レイチェルは覚悟を決めて会場に向かう。

授賞式が始まり各賞の発表は続き、フランクはトニーと警戒を続ける。

フランクはポートマンに出くわし、司会者(ロバート・ウール)の警護だと言う彼を気にしながら、レイチェルがステージ上で狙われる可能性があることをトニーに伝える。

主題歌賞のプレゼンターで、ステージに上がったレイチェルは、観客席などが気になり、受賞者の名前が入っている封筒の中身が脅迫状に思えてしまい、その場から走り去ってしまう。

主演賞の発表が近づき、興奮したレイチェルはフランクを罵ってしまうが、彼は司会者がポートマンを知らないことに気づく。

フランクはポートマンが犯人だと確信し、トニーとステージの監視を続ける。

ポートマンがカメラマンに扮しているのに気づいたフランクは、トニーにそれを知らせようとする。

しかし、トニーはポートマンに殴り倒され、それと同時にレイチェルの主演賞受賞が決まる。

カメラに仕掛けられている銃で、ポートマンがレイチェルを狙っていることを知ったフランクは、身を挺してステージ上の彼女を守る。

銃弾を受けたフランクは、尚もレイチェルを狙うポートマンを射殺し、意識を失い病院に運ばれる。

回復したフランクは、新しいボディガードにレイチェルの警護を任せ、旅立つ彼女に別れを告げる。

自家用ジェットに搭乗したレイチェルだったが、機体を止めるよう指示した彼女は、フランクに駆け寄りキスをして二人は抱き合う。

そして、傷の癒えたフランクは、再び要人の警護の仕事に復帰する。


解説 評価 感想 ■

*(簡略ストー リー)
シークレット・サービスのフランク・ファーマーは、脅迫状などが送りつけられていた大スター、レイチェル・マロンの警護を依頼される。
しかし、傲慢なレイチェルと、中途半端な仕事を嫌うフランクは対立する。
その後、ある騒ぎから、レイチェルをフランクが救ったことをきっかけに、二人は心通じ合い愛し合ってしまう。
職務に徹しようとするフランクが、私的関係を断ったため、レイチェルは再び彼に嫌悪感を抱く。
だが、度重なる脅迫や、息子の危険を案ずるレイチェルは、フランクを頼るしかなかった。
フランクらは、レイチェルの命を守るため、人里離れた彼の父親の山荘に身を隠すが、事件には意外な人物が関与していることが分かる・・・。
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1976年にスティーヴ・マックイーンダイアナ・ロスで、1979年にも彼女とライアン・オニールの主演で製作が予定された企画の映画化。

とにかく、スティーヴ・マックイーン主演の本作を見てみたかったことに尽きる作品で、風貌からして(特にヘアスタイル)マックイーンを意識したケヴィン・コスナーが、いかに彼の魅力に及ばないかが、実感できただけという程度の仕上がりだろうか。

その証拠に、本作を境に、ケヴィン・コスナーの人気は、現在に至るまで低迷を続けている。

しかし、絶頂期のケヴィン・コスナーと、映画初出演のホイットニー・ヒューストンの共演が話題になり、主題歌の”I Will lways Love You”は大ヒットして、興行収入は北米で約1億2200万ドル、全世界ではなんと約4億1100万ドルという結果となった。
*”I Will Always Love You”は、1974年にドリー・パートンによってリリースされている。

第65回アカデミー賞では、歌曲賞にノミネートされた。
”I Have Nothing” ”Run to You”

また、ラジー賞では、主演の二人をはじめ、作品賞など主要部門にノミネートされてしまった作品でもある。

製作も兼ねるローレンス・カスダンの脚本は、どこかしっくりこないロマンスとサスペンスとしての緊迫感も乏しく、アラン・シルヴェストリの音楽も彼にしては平凡だ。

ファンならば、何をしても許せるのだろうが、ケヴィン・コスナーの”決まり過ぎ”た演技は、見ていて気恥ずかしくなってしまう。
ドラマチックではあるが、バランスの悪いホイットニー・ヒューストンとのロマンスも頂けない。

レイチェル(H・ヒューストン)のスタッフ、ゲーリー・ケンプマイク・スター、マネージャー、ビル・コッブス、姉役のミシェル・ラマー・リチャーズ、運転手クリストファー・バート、息子デヴォーン・ニクソン、犯人トーマス・アラナ、主人公の父ラルフ・ウェイトアカデミー賞授賞式司会者のロバート・ウール、進行係のリチャード・シフ、指揮者のデヴィッド・フォスター、そして、デビー・レイノルズが本人役で登場する。


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