監督、脚本リチャード・カーティス、主演フィリップ・シーモア・ホフマン、トム・スターリッジ、ビル・ナイ、リス・エヴァンス、ニック・フロスト、エマ・トンプソン、ケネス・ブラナー他共演の痛快ミュージック・コメディ。 |
・コメディ
■ スタッフ キャスト ■
監督:リチャード・カーティス
製作総指揮
リチャード・カーティス
デブラ・ヘイワード
ライザ・チェイシン
製作
ティム・ビーヴァン
エリック・フェルナー
ヒラリー・ビーヴァン・ジョーンズ
脚本:リチャード・カーティス
撮影:ダニー・コーエン
編集:エマ・E・ヒコックス
音楽:ハンス・ジマー
出演
ザ・カウント:フィリップ・シーモア・ホフマン
カール:トム・スターリッジ
クエンティン:ビル・ナイ
ギャヴィン・カヴァナ:リス・エヴァンス
デイヴ:ニック・フロスト
ジョン・メイフォード:ウィル・アダムズデイル
シック・ケヴィン:トム・ブルック
アンガス:リス・ダービー
フェリシティ:キャサリン・パーキンソン
シャーロット:エマ・トンプソン
サイモン・スワッフォード:クリス・オダウド
ハロルド:アイク・ハミルトン
アリスター・ドルマンディ:ケネス・ブラナー
ミスC:シネイド・マシューズ
マーク:トム・ウィズダム
デジリー:ジェマ・アータートン
ドミニク・トゥワット:ジャック・ダヴェンポート
ボブ:ラルフ・ブラウン
マリアン:タルラ・ライリー
エレノア:ジャニュアリー・ジョーンズ
ドルマンディ夫人:フランチェスカ・ロングリッグ
首相:スチーブン・ムーア
イギリス/アメリカ/ドイツ/フランス 映画
配給
ユニバーサル・ピクチャーズ
フォーカス・フィーチャーズ
2009年製作 135分
公開
イギリス:2009年4月1日
ドイツ:2009年4月16日
フランス:2009年5月6日
北米:2009年11月13日
日本:2009年10月24日
製作費 $50,000,000
北米興行収入 $7,913,976
世界 $36,348,784
*詳細な内容、結末が記載されています。
■ ストーリー ■
1966年、イギリス、ブリティッシュ・ロック全盛期。
BBCラジオが流すポピュラー音楽は、1日45分以内だった。
カール(トム・スターリッジ)は、海賊ラジオ局”ラジオ・ロック”のボスで、その名付け親クエンティン(ビル・ナイ)に会いに行く。
船上のラジオ局を訪ねたカールは、DJのザ・カウント/伯爵(フィリップ・シーモア・ホフマン)、ジョン・メイフォード(ウィル・アダムズデイル)、サイモン・スワッフォード(クリス・オダウド)、アンガス(リス・ダービー)、デイヴ(ニック・フロスト)、そしてレズビアンのコック、フェリシティ(キャサリン・パーキンソン)、ルームメイトのシック・ケヴィン(トム・ブルック)らを紹介される。
その頃、法律の手が届かない海洋上で、放送を続ける海賊局を諸悪の根源と決めつけ、目の敵にする内務大臣アリスター・ドルマンディ(ケネス・ブラナー)は、閣議で局を潰すことを命ぜられる。
1年以内に、海賊局壊滅を首相(スチーブン・ムーア)に約束したドルマンディは、ドミニク・トゥワット(ジャック・ダヴェンポート)を部下にして早速、計画を実行に移す。 トゥワットは、広告で成り立っている局を潰すために、国中の企業のラジオ広告を禁止する提案をドルマンディにする。 その影響を受けたクエンティンは、番組のパワーアップを目指し、伝説のDJギャヴィン・カヴァナ(リス・エヴァンス)をアメリカから連れ戻そうとする。 それを知ったトゥワットは、広告主が戻ってしまうことを恐れ、秘策で対抗しようとする。 そして、船にギャヴィンが現れ、アメリカ人のザ・カウントは彼にライバル心を燃やす。 ギャヴィンの影響は予想以上に大きく、続々と新たな局が生まれドルマンディは激怒する。 一方、局の運営を持ち直したクエンティンは、カールの誕生日に、姪のマリアン(タルラ・ライリー)を紹介する。 カールはマリアンに一目惚れしてしまうが、初心だと思った彼女をデイヴに寝取られてしまう。 その後、対策を打てないトゥワットは、ドルマンディにクビを切られそうになる。 しかし、トゥワットは漁船の救難信号を局の電波が妨害したことをドルマンディに伝え、局の船に忍び込もうともする。 ファンと共に乗船したトゥワットは、船が老朽化して逃げられないことを知り、ラジオ局を違法とする法案の提出をドルマンディに提案する。 サイモンが、知り合ったエレノア(ジャニュアリー・ジョーンズ)と結婚することになり、DJらは上陸し街に繰り出す。 船に戻ったカールは、父親が仲間の中にいて、それがクエンティンではないかとシックから言われる。 その後、サイモンは船上で結婚式を挙げ、仲間達に祝福される。 しかし、エレノアはサイモンと出会う前にギャヴィンと愛し合っていたため、結婚を利用して船に乗り込み、ギャヴィンに近づくのが目的だったのだ。 ジョンは、二人がわずか17時間で破局したことを、局のニュースで伝える。 落ち込むサイモンを見て仲間達はギャヴィンを責め、ザ・カウントは彼に”宣戦布告”する。 二人はマスト登りで対決し、意地を張り合い、最上部から海面に飛び込む。 その後、二人は互いの勇気を称え、わだかまりは消える。 クリスマスを迎え、カールの母シャーロット(エマ・トンプソン)が船にやってくる。 カールは、シャーロットにクエンティンが父親かを尋ねるが、彼女はそれを否定する。 シャーロットが下船する際、彼女がDJのボブ(ラルフ・ブラウン)と愛し合ったことがわかり、カールは彼が父親であることを確信する。 それを、オン・エアー中にカールから告げられたボブは、言葉に詰まってしまう。 その頃、ドルマンディが提出した法案が閣議で了承され、年明けに施行されることになる。 それにより、海賊局及びリスナーまでもが法律違反の対象となってしまう。 クエンティンは、DJら仲間達を集めて局の閉鎖を宣言するが、アメリカ人のザ・カウントは、法律を無視し24時間放送する覚悟を告げる。 それに他のDJらも賛同し、カールやフェリシティも後に続き、クエンティンは局の続行を決める。 そして新年となり、ザ・カウントは最後の放送を終え、ドルマンディとトゥワットは祝杯をあげる。 しかし、次の瞬間、”ラジオ・ロック”の放送は再開してしまい、ドルマンディは憤慨する。 違法を覚悟してマリアンも船に現れ、そしてカールはようやく初体験をするが、それをラジオで放送されてしまう。 ドルマンディは反撃に出て、トゥワットを船に向かわせていたが、クエンティンは漁船を派遣する対策をとっていた。 その時、局の船はエンジン爆破を起こし、北海に沈む運命となり、ギャヴィンが船の位置を放送で知らせ救援を待つ。 船は浸水し、クエンティンは政府が見捨てるわけがないと考えるが、放送を聴いたリスナーは、船の安否を固唾を呑んで見守るしかなかった。 船は沈み始め、ボブがいないことに気づいたカールは、事故に気づいていなかった彼を救い出す。 最後まで放送し続けたザ・カウントは船内に残り、DJらは船首に集まり、救難信号を受信した船が大挙して現れたのを確認する。 DJらは救助されるが、皆の思い出が残る船はついに沈没してしまう。 その時、船外に脱出したザ・カウントが海面に浮かび上がり、”ロックンロール!”と叫び全員がそれに応える。 1967年の夏までに、海賊局の黄金期は終わるが、彼らの影響でその意志は受け継がれる。 イギリスには現在299の音楽局があり、一日中、ロックやポップが流れ、40年以上、愛され続けている。
...全てを見る(結末あり)
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*(簡略ストー リー)
ブリティッシュ・ロック最盛期。
イギリス政府は、海賊ラジオ局が流す音楽を悪とみなして、排除しようとする。
海賊局のクエンティンは、それに対抗して、法律の手が届かない、北海に浮かぶ船上で放送を続ける。
内務大臣ドルマンディは、海賊局の壊滅を画策してあらゆる手段を使い、局への妨害行動を実行し、ついにその存在を違法としてしまう。
しかし、クエンティンは、カリスマDJのザ・カウントの号令の下、24時間放送し続ける強硬手段に訴え、リスナーの支持を得ながら反撃を開始する・・・。
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1960年代、世界を席巻した”ブリティッシュ・ロック”を支えた海賊ラジオ局に焦点を当て、そこに集い、青春を謳歌する若者達のパワーを描いた快作。
全編に流れる馴染みの曲も、ファンにはたまらない作品となっているが、純なコメディとしても十分楽しめる仕上がりだ。
中心人物が確定されていない展開の中で、中盤までは、それほど目立たないDJ役のフィリップ・シーモア・ホフマンが、さすがに実力派らしくクライマックスにかけ存在感を見せる。
若者達をまとめる局長ビル・ナイも、当時のファッションに身を包み、楽しく演じている様子が窺える、人間味のある役柄を好演している。
海賊局壊滅を企む内務相ケネス・ブラナーとジャック・ダヴェンポートの、政府側の悪巧みコンビの存在ももなかなか面白い。
船を訪れる青年役トム・スターリッジ、個性溢れる局のDJ達、リス・エヴァンス、ニック・フロスト、ウィル・アダムズデイル、クリス・オダウド、トム・ブルック、リス・ダービー、ラルフ・ブラウン、トム・ウィズダム、アシスタント役のアイク・ハミルトン、コック役のキャサリン・パーキンソン、カール(T・スターリッジ)の母エマ・トンプソン、局長の姪タルラ・ライリー、ドルマンディ(K・ブラナー)の秘書役のシネイド・マシューズ、首相のスチーブン・ムーア、その他、ジェマ・アータートン、フランチェスカ・ロングリッグ、ジャニュアリー・ジョーンズなどが共演している。