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バードケージ The Birdcage (1996)

パリの舞台でロングランヒットとなり1978年に映画化された”La Cage aux FollesMr.レディ Mr.マダム)のハリウッド版リメイク。
製作、監督マイク・ニコルズロビン・ウィリアムズジーン・ハックマンネイサン・レインダイアン・ウィーストダン・ファターマンキャリスタ・フロックハートハンク・アザリアクリスティーン・バランスキー他共演のコメディ。

アカデミー賞 ■ ストーリー ■ 解説


コメディ


スタッフ キャスト ■
監督:マイク・ニコルズ
製作総指揮
ニール・A・マクリス
マルチェロ・ダノン
製作:マイク・ニコルズ
原作戯曲:ジャン・ポワレ
脚本:エレイン・メイ
オリジナル脚本
フランシス・ヴェベール
エドゥアール・モリナロ
マルチェロ・ダノ

ジャン・ポワレ
撮影:エマニュエル・ルベツキ
編集:アーサー・シュミット
美術・装置
ボー・ウェルチ

シェリル・キャラシク
音楽:スティーヴン・ソンドハイム

出演
ロビン・ウィリアムズ:アーマンド・ゴールドマン
ジーン・ハックマン:ケヴィン・キーリー上院議員
ネイサン・レイン:アルバート・ゴールドマン
ダイアン・ウィースト:ルイーズ・キーリー
ダン・ファターマン:ヴァル・ゴールドマン
キャリスタ・フロックハート:バーバラ・キーリー
ハンク・アザリア:アガドール
クリスティーン・バランスキー:キャサリン・アーチャー
トム・マッゴーワン:ハリー・ラドマン
グラント・ヘスロフ:カメラマン

アメリカ 映画
配給 ユナイテッド・アーティスツ
1996年製作 118分
公開
北米:1996年3月8日
日本:1996年12月14日
北米興行収入 $124,060,550
世界 $185,260,550


アカデミー賞 ■
第69回アカデミー賞

・ノミネート
美術賞


*詳細な内容、結末が記載されています。
ストーリー ■
フロリダ
ショー・クラブ“バードゲージ”のオーナー兼演出家で、ゲイのアーマンド・ゴールドマン(ロビン・ウィリアムズ)は、店のトップ・スターで”妻”のアルバート(ネイサン・レイン)と暮していた。

ある日、大学生の息子ヴァル(ダン・ファターマン)が、下級生バーバラ・キーリー(キャリスタ・フロックハート)と結婚すると言い出す。

アーマンドは、まだ20歳の息子の婚約を心配しつつも、祝福する。

一方、バーバラの父キーリー上院議員(ジーン・ハックマン)は、共和党の保守派で知られ、道徳強化協議会を設立した人物であり、当然、娘の結婚に反対する。

バーバラは両親に、ヴァルの父はギリシャの芸術振興会役員で外交官だと偽ってしまう。
...全てを見る(結末あり)

そんな時、よりによって道徳強化協議会会長が、売春婦といる際に死亡してしまい、キーリーは、マスコミに袋叩きにされる状況になる。

その頃、ヴァルの結婚を知ったアルバートは、やはり彼の若さを心配するものの、育ての親として嬉し泣きしてしまう。

バーバラは、母ルイーズ(ダイアン・ウィースト)にヴァルの家庭について正直に話そうとするが、それがなかなかできない。

身の破滅ばかりを口にするキーリーに、ルイーズは娘の結婚でイメージアップし、名誉挽回するチャンスがあると助言する。

同じ頃、バーバラから連絡を受けたヴァルは、アーマンドに、彼女が両親を連れて会いに来るため、一晩だけ普通になってくれと頼み込む。

しかし、アーマンドは、家の模様替えや文化武官になるというヴァルの頼みが気に入らない。

家の周りをマスコミに囲まれて困り果てるキーリーは、密かに抜け出そうとするが、それが見つかってしまい、弁解するしかなかった。

アーマンドは考えた末に、仕方なくヴァルの計画に従うことを決めて、ゲイの使用人アガドール(ハンク・アザリア)に、部屋の模様替えを命ずる。

そして、キーリーはルイーズとバーバラを伴い、ヴァルの両親に会いにフロリダへ向かうことを決心する。

車で目的地に向かうキーリー一家の行き先は、運転手が買収され、タブロイド誌”ナショナル・インクワイアラー”のハリー・ラドマン(トム・マッゴーワン)とカメラマン(グラント・ヘスロフ)にばれてしまい、一家は尾行されてしまう。

アルバートは、部屋の模様替えや自分が厄介者として追い払われようとしていることを知りショックを受ける。

いじけるアルバートを見捨てられないアーマンドは、彼をおじに見せかけようとする。

アルバートの仕草や態度を、アーマンドは男らしく見せようとして、彼に”ジョン・ウェイン”の歩き方などを教え込むが、思うようにことは運ばない。

アーマンドは、ヴァルの実母である別れた妻のキャサリン・アーチャー(クリスティーン・バランスキー)に頭を下げるしかないと考えて彼女の元に向かう。

キャサリンは、息子のために一役買うことを了承し、アーマンドとの久しぶりの楽しい一時を過ごす。

同行して別室で待っていたアルバートは、二人がいちゃつく姿を見て家出してしまうが、アーマンドは何とか彼をなだめる。

そしてアーマンドは、キャサリンに来る必要がなくなったことを連絡しようとする。

父アーマンドが、アルバートを選んだことを知ったヴァルは頭を抱えてしまう。

一応”紳士”に扮してみたアーマンドとアルバート、執事に扮するアガドールらのことを、ヴァルは不安に思いながらキーリー一家の到着を待つ。

男に成り切れないアルバートは、いじけて部屋に閉じこもってしまう。

ヴァルは、キャサリンから30分後に到着するという連絡を受けてそれを断りきれず、アーマンドは、大事になるであろうことを覚悟する。

そして、ユダヤ人であることを隠すため、”コールマン”という名前に変え、アーマンドとヴァルは、到着したキーリー一家を迎える。

その後キーリー夫妻は、時間が経つにつれてアーマンドやヴァル、そしてアガドールの様子がおかしいことを気にし始める。

その時、ヴァルの母親に扮して女装したアルバートが現れ、アーマンドとヴァルは仰天する。

しかし、意外なことにキーリーは、”彼女”(アルバート)を気に入ってしまい、アーマンドは、冷静さを失い見ていられない状況になる。

その頃、”ナショナル・インクワイアラー”のラドマンは、キーリーが会っているの人物が、ゲイ・クラブを経営する、自身もゲイのアーマンド・ゴールドマンだということを知り、特ダネ確実だと社に連絡を入れる。

アルバートがその場を盛り上げ、楽しい一時を過ごして、食事の時間になるものの、アーマンドは、いつばれるかという不安で緊張の極に達する。

ヴァルは、母キャサリンへのメモ書きを玄関に貼るが、それをラドマンがはがしてしまう。

テレビ局もキーリーの車を見つけ、彼の運転手から情報を仕入れる。

スープだけの食事が終わり、一同はくつろいでいたのだが、アルバートのかつらが外れそうになり、アーマンド、ヴァル、そしてバーバラは焦ってしまう。

キーリー夫妻が、再びこの家族の様子がおかしいことを気にし始めていたところに、キャサリンが現れてしまう。

ヴァルとアーマンドは、仕方なくキーリー夫妻に真相を打ち明ける。

キーリー夫妻はショックを受けるが、バーバラは帰ろうとせず、母親ルイーズは泣き出してしまう。

家族を破滅させるわけにはいかないバーバラは、両親と帰ろうとするが、入り口にラドマンらが待ち構えていた。

テレビ局も取材準備を始めたことを知ったアルバートは、あるアイデアを思いつく。

クラブのショーが盛り上がる中、アルバートはキーリーを女装させて、バーバラとルイーズもゲイに扮し、彼らは店の外に出て逃亡することに成功する。

そして、両家に祝福されたヴァルとバーバラは、めでたく結婚式を挙げる。


解説 評価 感想 ■

*(簡略ストー リー)
フロリダでゲイ・クラブを経営する、自身もゲイのアーマンド・ゴールドマンは、クラブのスターである、アルバートと暮していた。
そんなアーマンドは、息子ヴァルが結婚することを知らされ、彼の若さに戸惑うものの、一応は祝福する。
一方、ヴァルの婚約者バーバラは、保守派の上院議員の父キーリーに結婚を反対される。
しかし、キーリーは、思わぬスキャンダルで窮地に立たされ、妻ルイーズの助言で、バーバラの結婚でイメージアップを狙い名誉挽回を考える。
キーリー一家が会いに来ることになったことで、アーマンドは、ギリシャの外交官に扮することになり、アルバートの扱いや部屋の模様替えで、パニック状態になってしまう・・・。
__________

芸達者な俳優陣に加えて、絢爛豪華なショーの素晴らしさや気の利いたジョーク、軽快でテンポの良いマイク・ニコルズの演出は冴え、どぎつい内容にも拘らず、なんとなく心が柔らか~くなるような、心地よい気分に浸れる大爆笑コメディ。

北米興行収入は約1億2400万ドル、全世界では約1億8500万ドルのヒットとなった。

第69回アカデミー賞では美術賞にノミネートされた。

主演のロビン・ウィリアムズネイサン・レインの、演技とは思えない、見事なデコボコ”ゲイ夫婦”の演技は絶品。

特に、ロビン・ウィリアムズネイサン・レインを男らしくするために特訓し、ジョン・ウェインと彼の歩き方を真似させるシーンは最高だ!!
ジョン・ウェインはX脚でよたよた歩くのが特徴なので、ロビン・ウィリアムズが言うように、一応似てはいる??。

とにかく、男の目から見ても、ネイサン・レインのゲイ役は実に”可愛らしく”見える。

堅物のはずの上院議員ジーン・ハックマンと妻役のダイアン・ウィースト夫妻が、ゲイに扮装してクラブから脱出するシーンは、その異様さに驚かされる。

ジーン・ハックマンの女装のグロテスクさは、その巨体からして凄まじい迫力だ。

”執事”に扮するハンク・アザリアをはじめとして、”We Are Family”のテーマ曲にのって歌い踊る、クラブ・ショーの出演者の、屈託ない生き生きした姿は楽しくてたまらない!!

トラブルの原因になってしまう、純粋に結婚を望む若者カップル、ダン・ファターマンキャリスタ・フロックハート(現ハリソン・フォード夫人)、主人公の別れた妻クリスティーン・バランスキー、タブロイド誌の記者役トム・マッゴーワン、カメラマンのグラント・ヘスロフなどが共演している。


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