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ビッグ・ボーイズ The Big Year (2011)

世界最大の探鳥コンテスト“ビッグイヤー”の記録更新に執念を燃やす3人の奮闘を描く、主演ジャック・ブラックオーウェン・ウィルソンスティーヴ・マーティンアンジェリカ・ヒューストン、監督デヴィッド・フランケルによるヒューマン・コメディ。

アカデミー賞 ■ ストーリー ■ 解説


ドラマ(コメディ)

スティーヴ・マーティン / Steve Martin / Pinterest


スタッフ キャスト ■
監督:デヴィッド・フランケル

製作総指揮
キャロル・フェネロン

ベン・スティラー
ジェレミー・クレイマー
製作
カレン・ローゼンフェルト

スチュアート・コーンフェルド
カーティス・ハンソン
原作:マーク・オブマシック
”The Big Year: A Tale of Man, Nature and Fowl Obsession”
脚本:ハワード・フランクリン

撮影:ローレンス・シャー
編集:マーク・リヴォルシー
音楽:セオドア・シャピロ

出演
ステュー・プライスラー:スティーヴ・マーティン

ブラッド・ハリス:ジャック・ブラック
ケニー・ボスティック:オーウェン・ウィルソン
エリー:ラシダ・ジョーンズ
アニー・オークレット:アンジェリカ・ヒューストン
クレイン:ジム・パーソンズ
ジェシカ・ボスティック:ロザムンド・パイク
イディス・プライスラー:ジョベス・ウィリアムズ
レイモンド・ハリス:ブライアン・デネヒー
ブレンダ・ハリス:ダイアン・ウィースト
ビル・クレメンズ:アンソニー・アンダーソン
フィル:ティム・ブレイク・ネルソン
バリー・ルーミス:ジョエル・マクヘイル
ギル・ゴードン:コービン・バーンセン
ジム・ギトルソン:ケヴィン・ポラック
リック・マッキンタイア:スティーヴン・ウェバー
ヒストリカル・モンタージュ・ナレーター:ジョン・クリーズ

アメリカ 映画
配給 20世紀FOX

2011年製作 100分
公開
北米:2011年10月14日
日本:2012年6月30日
製作費 $41,000,000
北米興行収入 $7,204,140
世界 $7,448,390


*詳細な内容、結末が記載されています。
ストーリー ■
ボルチモア
コンピューター・プログラマーのブラッド・ハリス(ジャック・ブラック)は、世界最大の探鳥コンテスト“ビッグイヤー”に優勝することだけを考えていた。

ビッグイヤーでの”732種”の記録保持者であるケニー・ボスティック(オーウェン・ウィルソン)は、今年もそれが近づき、妻ジェシカ(ロザムンド・パイク)と口論になる。

コロラドヴェイル
ブラッドと同じく、その記録を狙う、ニューヨークの大企業の社長ステュー・プライスラー(スティーヴ・マーティン)は、別荘で、今年のビッグイヤーに参加するべきかを妻イデス(ジョベス・ウィリアムズ)に問う。

イデスは、参加するべきだと言ってステューを励まし、彼は孫の誕生も知り、正に”ビッグイヤー”になるだろうと言って新年を迎える。
...全てを見る(結末あり)

1月1日。
アリゾナ州、パタゴニア湖州立公園
行動を開始したボスティックは、公園内を走り回る。

ステューもスキーを楽しみながら探鳥を続け、イデスに見送られながら旅立つ。

両親レイモンド(ブライアン・デネヒー)とブレンダ(ダイアン・ウィースト)に会ったブラッドは、ビッグイヤーへの出場資金の不足分500ドルの協力を求める。

ブラッドは、大学院を辞めて職も変え、離婚もした36歳の自分が、何も成し遂げられないことをレイモンドに非難され、憤慨してその場を立ち去る。

オレゴン州、クーズベイ
アニー・オークレット(アンジェリカ・ヒューストン)のツアーに参加したブラッドは、現れたボスティックが、彼女と因縁があることを知る。

騒がないことを条件に、アニーの船に乗ったボスティックは、船酔い気味のステューに声をかけ、ライバルを牽制する。

ボスティックのせいで、船酔いが酷くなったステューを気の毒に思うブラッドだったが、お互いビッグイヤーに参加してることは伝えない。

船を降りたボスティックは、居眠りをして事故を起こすが、偶然にも林の中で”アカゲラ”に遭遇する。

テキサス州、ブラウンズビル
臭覚がマヒしているステューは、ゴミ収集場で鳥を追い、現れた部下のジム・ギトルソン(ケヴィン・ポラック)らに、仕事への復帰を要望されて拒むが、仕方なく二日だけニューヨークに戻る約束をする。

4月19日、109日目。
自宅に戻ったボスティックは、家の改装を始めたジェシカと再び口論になる。

子供が欲しいジェシカに、その場で協力すると言って愛し合おうとしたボスティックだったが、嵐を知らせるニュースを見て、それが渡り鳥を直撃することを知り家を飛び出す。

ブラッドもそれを知り、上司ビル・クレメンズ(アンソニー・アンダーソン)に状況を説明して休暇をとる。

ニューヨークに戻っていたステューも、会社を離れ現地に向かう。

テキサス州、ヒューストン
その場に集まった三人や探鳥家は、鳥の大群に驚き感激し、再会したステューとブラッドは、ボスティックの行動が気になり彼を追う。

ボスティックに気づかれ、嫌味を言われながらも収穫のあったステューとブラッドは、その夜、お祝いだと言って食事をする。

ブラッドは、ビッグイヤー中だと告白し、ステューの出方を窺うが、彼は何も言わなかった。

目的を果たしたボスティックは、ジェシカに電話して、謝罪するメッセージを残す。

5月8日、オレゴン州、クーズベイ
アニーの船に乗っていたステューは、船酔いで苦しむ間に観察ノートを見られ、それをネット上で見たブラッドは、彼が間違いなくビッグイヤー中で、497種も見ていることを知る。

5月14日、134日目。
ステューが黙っていたことで裏切られたと思い、探鳥を諦めたブラッドだったが、母ブレンダの励ましと資金援助でアラスカに向かう。

ジムに会社の危機を伝えられ、仕方なくニューヨークに戻ったステューだったが、交渉相手のリック・マッキンタイア(スティーヴン・ウェバー)が、探鳥を侮辱する発言をしたため席を立ち空港に向かおうとする。

ステューはマッキンタイアに引き止められ、結局は契約を成立させてアラスカに向かう。

アラスカアンカレッジ
ブラッドは、ボスティックも搭乗する飛行機に間に合うが、ステューは乗り遅れてしまう。

アッツ島
宿舎に着いたブラッドやボスティック他の探鳥家は、休む間もなく野山を駆け巡り鳥を追う。

遅れて到着したステューを非難するブラッドは、謝罪した彼を許すが、ボスティックは、未だにビッグイヤー中だと言わない。

現在まで、ブラッドとボスティックが競り、ステューがやや水をあけらる。

ブラッドは、探鳥仲間のエリー(ラシダ・ジョーンズ)と心通わせるようになり、彼やボスティックらはステューを残してその場を離れる。

ブラッドは、エリーと連絡を取り合いながら旅を続ける。

8月20日、232日目。
エリーに会いにボストンに行ったブラッドは、彼女に恋人がいたことを知りショックを受けるが、ステューに励まされる。

アッツ島の遅れを取り戻せないステューだったが、自分と同じ名の孫の誕生に感激する。

その後、旅に出たステューは、家族のことが恋しくなり探鳥に集中できないまま、ビッグイヤーを諦めるべきか悩む。

10月2日、ワシントン州、シアトル
お互い700種を超したステューとブラッドは再会し、それを上回るボスティックも姿を現す。

しかし、ステューとブラッドはボスティックに騙されてしまい、二人は、彼に勝つためにチームを組むことにする。

各地を旅した二人は、ネバダでヘリコプターをチャーターし、”ヒマラヤセッケイ”を見て感激する。

そんな時、父レイモンドが、心臓発作で倒れたとの連絡を受けたブラッドは病院に向かう。

幸い大事には至らなかったレイモンドに、ブラッドは撮影した鳥の写真を見せる。

レイモンドは、熱心に鳥について語るブラッドの話に聞き入る。

ニューメキシコ州、サンタフェ国有林
ボスティックに出くわしたステューは、彼の、手段を選ばない行動を非難しようとするが、逆にブラッドを丸め込んだと言われてしまう。

不妊治療を受けるために、ボスティックを病院で待っていたジェシカだったが、彼はその場に着いたところで、記録を破れるという連絡を受け、現場に向かってしまう。

ステューからの電話を、ブラッドに代わって受けたレイモンドは、息子が世界記録を作れるかもしれないと知らされる。

レイモンドは、自分も鳥を見てみたいことをブラッドに伝えて、彼と共に現場に向かう。

バージニア州、ジョージ・ワシントン国有林
ブラッドとレイモンドは、森林地帯を歩きながら、親子の絆を取り戻す。

改装の終わった自宅に戻ったボスティックは、ジェシカと業者の息子との浮気を疑う。

それを否定したジェシカだったが、離婚する考えがあることをボスティックに伝える。

ジェシカのことを第一に考えていると言いながら、ライバルに負けるわけがいかないとボスティックは彼女に伝える。

息切れしたレイモンドをその場に残してきてしまったブラッドは、鳥よりも大切な父親の元に戻る。

ブラッドは、心配しながらレイモンド見つけるが、彼は目的のフクロウを見つけていた。

ニューメキシコ州、リオ・チャマ川
ステューはブラッドに連絡して、太平洋から巨大な嵐が迫っていることを伝え、彼を呼び寄せる。

11月27日、331日目、オレゴン州、クーズベイ
船が決行していたため、ステューとブラッドは、ボスティックに勝たせたくないアニーに協力を頼み船を出してもらう。

その結果、記録を更新したブラッドは、それをレイモンドに報告する。

しかし、ステューはブラッドに連絡し、ボスティックの追い上げ、またはそれ以上の記録を気にする。

12月24日、ミネソタ州、ダルース
シロフクロウを追うボスティックは、中華レストランで、独り寂しいクリスマスを過ごす。

12月29日、363日。
会社が売却されることになり、その後、世界企業のCEO就任の話を聞かされたステューだったが、彼はそれを断り引退を決意する。

12月30日、364日。
ステューはブラッドと共に行動し、741種目を確認する。

12月31日、シロフクロウ
家族と過ごしていたブラッドは、エリーからの連絡を受け、彼女が一人だと知り喜ぶ。

年が明けて結果が発表され、結局、ボスティックが755種の新記録を作り、ブラッドは2位、そしてステューは4位だった。

エリーと暮らし始めていたブラッドは、それをステューから知らされ、記録以外のことを手に入れられて満足だと言って彼に感謝する。

引退したステューは、孫と共に山をハイキングする。

中国で勝利を祝ったボスティックは、その代償が大きかったことを痛感する。

ブラッドは、エリーと共に探鳥を続けている。


解説 評価 感想 ■

*(簡略ストー リー)
大企業の社長ステュー・プライスラーと離婚歴のあるブラッド・ハリスは、1年間で争われる世界最大の探鳥コンテスト“ビッグイヤー”の記録保持者ケニー・ボスティックのライバルとして、全てを捧げる毎日を送る。
ステューは会社を部下に任せて旅立ち、両親から資金援助を得られないブラッドは、働きながら行動を開始し、ボスティックは、妻との関係に悩みながらも新記録を狙う。
互いに牽制しつつ探鳥を続ける三人だったが、ステューとブラッドは親交を深め、記録のためには手段を選ばないボスティックはマイペースで探鳥の旅を続けるのだが・・・。
__________

マーク・オブマシックの著書”The Big Year: A Tale of Man,Nature and Fowl Obsession”を基に製作された作品。

プラダを着た悪魔」(2006)、「マーリー」(2008)を大ヒットさせたデヴィッド・フランケルの演出、主演の三人を含めた豪華スター競演、また、ベン・スティラーも製作に参加する作品として大いに話題になった。

とにかく、目まぐるしく変わる旅先、そのアメリカ各地の大自然の美しさは必見である。

周囲には理解できない探鳥家の行動や、そのせいで生ずる、家族の問題や友情なども描かれた、どなたでも楽しめる作品。

しかし、製作費に4100万ドルかけた本作は、2週目から公開が縮小され、全世界の興行収入を合わせても、わずか約700万ドルという、惨憺たる結果に終わってしまった。

各地を巡る映像は楽しいのだが、スタッフの努力も空振りに終わり、欲張り過ぎで、その地を一瞬紹介していくだけの構成になってしまっているところは残念だ。

大企業のトップながら、人間味のある探鳥家を好演するスティーヴ・マーティン、夫に理解を示す、その妻ジョベス・ウィリアムズ、家族の絆を取り戻し、恋人(ラシダ・ジョーンズ)も手に入れるジャック・ブラック、その両親ブライアン・デネヒーダイアン・ウィースト、上司のアンソニー・アンダーソン、記録保持者であるが、全てを犠牲にした結果、妻(ロザムンド・パイク)に見限られるオーウェン・ウィルソン、その相棒ティム・ブレイク・ネルソン、海洋ツアーの船主アンジェリカ・ヒューストン、探鳥家のウェブ・サイト管理者ジム・パーソンズ、ステュー(S・マーティン)の部下役ケヴィン・ポラックジョエル・マクヘイル、契約企業のオーナー、スティーヴン・ウェバー、ナレーターでジョン・クリーズなどが共演している。


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