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ビッグ・シック The Big Sick (2017)

人気コメディアンのクメイル・ナンジアニが、妻エミリー・V・ゴードンとの恋愛体験談を脚本を共同担当して製作された作品。
スタンダップ・コメディの世界で成功することを目指すパキスタン出身の青年とアメリカ人大学院生の恋の行方を描く、監督マイケル・ショウォルター、主演クメイル・ナンジアニゾーイ・カザンホリー・ハンターレイ・ロマーノ他共演のロマンチック・コメディ。

アカデミー賞 ■ ストーリー ■ 解説


ロマンチック・コメディ


スタッフ キャスト
監督:マイケル・ショウォルター
製作
バリー・メンデル
ジャド・アパトー
脚本
クメイル・ナンジアニ
エミリー・V・ゴードン
撮影:ブライアン・バーゴイン
編集:ロバート・ナッソー
音楽:マイケル・アンドリュース

出演
クメイル・ナンジアニ:クメイル・ナンジアニ
エミリー・ガードナー:ゾーイ・カザン
ベス・ガードナー:ホリー・ハンター
テリー・ガードナー:レイ・ロマーノ
ナヴィード・ナンジアニ:アディール・アクタル
アズマト・ナンジアニ:アヌパム・カー
CJ:ボー・バーナム
シャーメーン・ナンジアニ:ゼノビア・シュロフ
メアリー:エイディ・ブライアント
スチュ:マティ・カルダロプル
ジェシー:レベッカ・ナオミ・ジョーンズ
クリス:カート・ブローノーラー
ファティマ・ナンジアニ:シェナズ・トレジュリー
ジュディ看護師:マイラ・ルクレシア・テイラー
ボブ・ダラヴァン:ジェレミー・シェイモス
カディヤ:ヴェラ・ラヴェル
アンディ・ドッド:デヴィッド・アラン・グリア
カニンガム医師:リンダ・エモンド

アメリカ 映画
配給
アマゾン・スタジオ
Lionsgate Films
2017年製作 120分
公開
北米:2017年6月23日
日本:2018年2月23日
製作費 $5,000,000
北米興行収入 $42,873,130
世界 $56,411,590


アカデミー賞
第90回アカデミー賞

・ノミネート
脚本賞


*詳細な内容、結末が記載されています。
ストーリー
シカゴ
パキスタン出身のクメイル・ナンジアニ(クメイル・ナンジアニ)は、スタンダップ・コメディの世界で成功することを夢見ていた。

ステージに上がったクメイルは、奇声をあげたエミリー・ガードナー(ゾーイ・カザン)のことが気になり、彼女の元に向かいヤジるのは失礼だと伝える。

声をあげて応援したと言われたクメイルは、芸人に叫べばヤジだと言って納得しなかったものの、セラピストを希望する大学院生のエミリーと意気投合して話し込む。

クリスのアパートに誘われたエミリーは、クメイルのルームメイトで同じ芸人のクリス(カート・ブローノーラー)に挨拶する。

部屋に向かったクメイルとエミリーは愛し合う。
...全てを見る(結末あり)

Uber”を呼んで帰ろうとしたエミリーは、クメイルがそのドライバーをしていることを知り驚く。

エミリーを送るクメイルはデートに誘うものの、今は忙しくて誰とも付き合う気はないと言われ、二人は二度と会わないことにする。

実家に向かい家族と食事をしたクメイルは、弁護士になるってほしいと思う両親アズマト(アヌパム・カー)とシャーメーン(ゼノビア・シュロフ)の話も聞き流す。

結婚相手はお見合いで探すのが仕来りだと考えるシャーメーンのおせっかいにも適当に対応したクメイルは、”LSAT”(法科大学院適性試験)の準備はしていることなどを話し、エミリーに呼ばれて迎えに行く。

二人は再び愛し合うものの、エミリーはもう会わない方がいいと言って、以前、話したように付き合えないとクメイルに伝える。

それを約束したクメイルだったが、別れた直後にエミリーに電話をして、彼女のアパートの部屋に入れてもらう。

その後、二人は付き合い始め、クメイルは、相変わらずシャーメーンの結婚相手探しにも付き合う。

芸人仲間のCJ(ボー・バーナム)とメアリー(エイディ・ブライアント)にエミリーを紹介したクメイルはライブを行う。

ステージを終えたクメイルは、エミリーに感想を訊き、パキスタンのことだけでなく自分のことを知りたかったと言われる。

兄ナヴィート(アディール・アクタル)に、付き合っている相手が白人だと話したクメイルは、相手はパキスタン人でなければだめだと言われ、自分も結局はファティマ(シェナズ・トレジュリー)と結婚したので、別れるべきだと忠告される。

エミリーと共にあるパーティーに出席したクメイルは、彼女が以前、結婚していたことを知り驚くものの、二人は愛を確かめる。

両親が来るので一緒にランチをとエミリーに誘われたクメイルは無理だと答え、自分の両親に会いたいと言われるものの、それも難しいと伝える。

クメイルの部屋で多くの女性の写真を見つけたエミリーは、お見合いの世話をする母親から渡されたことを知る。

母親が自分達のことを知らないと言われたエミリーはショックを受け、5か月も付き合っているのに信じられない彼女はクメイルを責める。

最近まで離婚を隠していたと言われたエミリーは、離婚は未来に無関係だと反論する。

パキスタンでは見合いで結婚するのが普通で恋愛は許されないと言うクメイルは、白人と結婚したいとこは勘当されたとエミリーに伝える。

黙っていたのは理解してもらえないからだと言うクメイルは、家族は大事だと伝えるものの、エミリーから、自分と一緒の未来が想像できるかと訊かれ、分からないと答える。

電話しないでほしいと言い残したエミリーは、その場を去る。

落ち込むクメイルは、モントリオール・コメディ・フェスのボブ・ダラヴァン(ジェレミー・シェイモス)に声をかけられていたCJから、彼が来るので目に留まれば人生が変わると言われる。

その後もクメイルは、シャーメーンに相手を紹介される。

ステージにも立つクメイルは、それを見たボブから、メアリーと共にモントリオールの決勝に進むことになると言われる。

ある女性を誘い愛し合ったクメイルは、エミリーの同級生のジェシー(レベッカ・ナオミ・ジョーンズ)からの電話を受ける。

エミリーが重病で入院していることを知ったクメイルは病院に向かい、彼女から朝食を抜いたために倒れたと言われる。

医師から肺の感染症だと言われたクメイルは、昏睡状態にして状態を安定させるための許可を求められて夫かと訊かれ、書類にサインしてしまう。

治療室に移されたエミリーに付き添うクメイルは、ジュディ看護師(マイラ・ルクレシア・テイラー)から、家族に連絡することを指示される。

処置は終わり、昏睡状態のエミリーの様態は安定し、クメイルは、彼女の携帯電話を使い親に電話をする。

翌朝、病室で目覚めたクメイルは、現れたエミリーの両親テリー(レイ・ロマーノ)とベス(ホリー・ハンター)に挨拶する。

ベスから知っていると言われたクメイルは、彼女とテリーと共に主治医のカニンガム(リンダ・エモンド)の話を聞き、5人の医師で対応することを知らされる。

歓迎されていない雰囲気のクメイルは、一応、感謝するテリーから帰ってもいいと言われてその場を去る。

仲間達との打ち合わせを途中で退席したクメイルは、エミリーが心配になり病院に向かう。

別れた原因などすべてを知るベスは、クメイルを迷惑に思い追い払おうとする。

それでも待つというクメイルは、テリーとベスを気にしながら待合室で過ごす。

ランチの時間になり、クメイルを気の毒に思ったテリーは彼を食堂の席に呼び、”911”のことについて尋ねる。

クメイルから悲劇だと言われたテリーとベスはICUに呼ばれ、カニンガムから、エミリーの昏睡状態は続くことを知らされる。

明日、感染部を除去する手術をすると言われたテリーとベスは動揺するものの、カニンガムは、心配いらないので今日は帰って休むようにと二人に伝える。

ベスとクメイルと共にエミリーのアパートに向かったテリーは、何をして過ごすかクメイルと考える。

今晩はコメディ・フェスのオーディションがありメイン出演なので付き合えないと言うクメイルは、気分転換のために見に行こうとするテリーに、チケットは完売してしまったと伝える。

メイン出演なら二人くらい何とかできるだろうと言われたクメイルは、テリーとベスと共にライブハウスに向かう。

シャーメインらは紹介しようとする女性ハディージャと共にクメイルを待つが、彼は現れない。

ライブハウスの雰囲気をテリーは楽しむものの、嫌々来たベスは、iPadでエミリーの病気のことを調べていた。

しかし、クメイルに暴言を吐いた青年を非難したベスは、言い合いになり騒ぎを起こす。

ベスを落ち着かせたテリーは、皆の前なのでおとなしくしていると言って青年を黙らせて、その場を去る。

アパートに送ってもらったベスは騒いだことをクメイルに謝罪し、ピザを食べてワインを飲み話をする。

テリーは眠ってしまい、ライブで”メイン”だと言ったのは感心させるためのウソで、エミリーともうまくいかなかったことを正直に話したクメイルは、ベスと意気投合する。

テリーとの出会いと結婚まで苦労したことを話したベスは、クメイルの両親は見合いで、グループで行った映画館で出会ったのだが、そのタイトルは知らないと言われる。

二人はエミリーの手術の成功を祈り、帰ることにしたクメイルは、シャーメーンから17件の不在着信があったことに気づき、エミリーのメッセージを聴いてみる。

翌日、手術は成功して、エミリーは目覚めると担当医から知らされたテリーとベス、そしてクメイルは安堵する。

実家で食事をしたクメイルは昨日のことを訊かれ、弁護士になるための勉強をしていたことを伝える。

そこに、シャーメーンがクメイルに紹介したいハディージャが両親と共に現れて、家族と共に話をする。

ハディージャを送ったクメイルはデートに誘われるものの、それを断り、お見合い結婚は嫌だと伝える。

会った理由を訊かれたクメイルは、自分は会いたいとは言っていないと答えて謝罪し、涙ぐむ彼女と別れる。

翌日、生検の結果が思わしくなかったとカニンガムから説明を受けたテリーは、意識が戻らないエミリーの感染は腎臓まで広がっているらしいとベスとクメイルに話す。

評価が低いこの病院から信頼がおける病院に転院すると言って苛立つベスを落ち着かせようとするテリーだったが、彼女は話を訊こうとしない。

売店でキリンのぬいぐるみと風船を買ったクメイルは病室に戻り、看護師のジュディに病院が何をしているのかを尋ねる。

何も心配いらないと言うジュディに、ベスが転院させるつもりだと伝えたクメイルは、昏睡状態にしたのは動かすのが危険だからであり、エミリーも自分達も闘っていると言われる。

ベスが病室にいる間、テリーを連れて自分のアパートに戻ったクメイルは、眠ろうとする。

クメイルは、動かすのが危険だと言っていたジュディの話をテリーにする。

できることなら自分が代わってあげたいと言うテリーは、ベスとの関係が危ない状況だと気づいたはずだとクメイルに伝える。

自分には関係ないことだと言って眠ろうとしたクメイルは、テリーから浮気した話を聞く。

明日、ゆっくり話を聞くと言われたテリーだったが、行為を済ませた直後に後悔し、ベスには直ぐに告白したとクメイルに伝える。

ショックを受けたベスが自分を嫌っていると言うテリーに、怒ってはいるとは思うが嫌っているようには見えないと伝えたクメイルは、正直に話した理由を尋ねる。

罪悪感を抱いたままではいられないと言うテリーは、一生、一緒にいてもいいと思える女は浮気して分かるとクメイルに助言する。

最低の助言であり、もう少しまともなことを言えると思ったと話すテリーは、眠ることにする。

翌朝、目覚めたクメイルは、テリーが早い時間に出て行ったことをクリスから知らされる。

そこにアズマトと共に現れたシャーメーンは、ハディージャに何があったのかクメイルに尋ねる。

彼女には興味がなかったと答えたクメイルは、自分のことを考えてくれているのは感謝しているが、この話は次の機会にしてほしいとシャーメーンに伝える。

弁護士にはならずに芸人になり家族に恥をかかせてもいいので、パキスタン人と結婚してほしいと言われたクメイルは、アメリカのスタイルが嫌ならなぜ自分を連れて来たのかをシャーメーンに尋ねる。

故郷と同じ生活はしたくないと言うクメイルはアズマトに非難されるものの、意味不明なルールに従わせたいだけであり、自分は何年も祈ってもいないと伝える。

何を信じるのかも分からず、お見合い結婚もする気はないと言うクメイルは、その理由を訊かれて、セラピスト志望のエミリーという好きな女性がいると話す。

重病で入院しているエミリーのことを話すことができずに悲しかったと言うクメイルは、両親には感謝するものの、信仰は持てないと伝える。

シャーメーンは呆れてしまい、勝手な考えだとクメイルに伝えたアズマトは、彼女と共にその場を去る。

病院に向かったクメイルは、テリーとベスがエミリーを転院させることを決めたので驚き、危険だと言って引き留めるものの、話を聞いてもらえない。

ハンバーガー・ショップに向かったクメイルは、チーズ4枚を拒否する店員のスチュ(マティ・カルダロプル)に怒りを爆発させてしまうが、彼に謝罪してバーガー4個にする。

20分後に出番だというクリスからのメールを受けたクメイルは、ライブハウスに向かう。

エミリーのことが気になるクメイルは心が沈み、テリーからの連絡で、医師からの説明を受けて転院はやめたことを知らされる。

ステージに上がったクメイルはエミリーの話を始めてしまい、昏睡状態で病気と闘っている彼女は、感染が心臓まで達して死ぬかもしれないと言いながら涙する。

その後、病院に向かい病室と車の中で朝まで過ごしたクメイルは、テリーに呼ばれる。

心配しながら病室に向かったクメイルは、意識が戻ったエミリーが、テリーとベスと話していたために安堵する。

クメイルに気づいたエミリーは驚き、テリーとベスはカニンガムに呼ばれる。

エミリーが”成人スティル病”だと知ったテリーとベスは、クメイルが話していた、エミリーが足をひねった時の腫れが未だに引いていないと言われる。

健康な組織を攻撃してしまう病気で、体が勘違いをしているので、抗炎症薬を投与したら病状が安定したと話すカニンガムは、時間はかかるが必ず回復すると言って二人を安心させる。

それを知ったテリーとベスは喜ぶ。

エミリーからここにいる理由を訊かれて、会いに来たと答えたクメイルは、いてほしくないと言われて追い払われる。

ベスを呼んだクメイルは、帰ることをテリーに伝える。

クメイルに生活環境の悪さを指摘し、それほど面白くない人間でり、それでも芸人以外には向いていないのが問題だと伝えたテリーは、話したいことが言葉にできないために病室に向かう。

自分達のことを見つめるクメイルに気づいたベスは、廊下で彼と話し、リハビリのために暫くいるのでまた会いたいと伝える。

落ち込むクメイルは、ニューヨークに行くことを決めたCJとメアリーに誘われ、モントリオールのオーディションに落ちたのは気にすることはないが、神妙な話をしたのは最悪だったと言われる。

その後、退院したエミリーは両親にパーティーを開いてもらい、クメイルが現れたために驚く。

クメイルが、昏睡状態の間ずっと付き添っていてくれたことをベスから知らされたエミリーは、彼と二人で話す。

自分にとって大切なものを集めたと言うクメイルは、病院の面会証、両親が観に来たライブのチケット、紹介されたパキスタン人女性の写真を焼いた灰を見せて、最低の恋人だとエミリーに伝える。

しかし、変わったと言うクメイルは、君が望むような人間になったことを伝えて、もう一度やり直したいということなどを話す。

自分が眠っている間に起きたことであり、状況は変わっていないと言うエミリーは、やり直す気にはなれないとクメイルに伝える。

家族を失うのを見ていられないと言うエミリーが、やり直せないという考えを変えないために、クメイルはその場を去る。

部屋を片付けて心を入れ替え、新たな気持ちで生活を始めたクメイルは、ライブの準備を始める。

実家を訪ねたクメイルは、口をきいてくれない家族に、LSATや恋人のことでウソをついたことを謝罪し、芸を極めるためにニューヨークに行くが、家族は見捨てないと伝えてその場を去る。

ライブハウスでのクメイルのステージの映像を見たエミリーは、彼が家族に勘当されたことをネタにしていることを知る。

エミリーは、部屋に入って来たベスから家に帰ることを知らされて寂しく思うが、強い子なので大丈夫だと言われる。

両親に出かけることを伝えて劇場に向かったエミリーは、その場にいた兄のナヴィートを紹介されて挨拶する。

ナヴィートは気を利かせて立ち去り、エミリーはクメイルと話をする。

家に戻ったベスは、いつもは別に寝るテリーのベッドに入る。

すべてが以前とは違う感覚に思えると言うエミリーは、ライブに出ているかをクメイルに尋ね、モントリオールの件は大失敗だったと話す彼に、動画を見たと伝える。

イマイチだったがいい部分もあったと言うエミリーは、クメイルがニューヨークに行くことを知り驚き、必ず成功すると伝えて励ます。

話は何だったのか訊かれてエミリーは、お礼を言いたかっただけだと伝えてその場を去る。

翌週、クリスに別れを告げたクメイルは、CJとメアリーと共に車で出発しようとする。

そこに現れたアズマトは、勘当はしたままだが別れを言いたかったとクメイルに伝えて、シャーメーンが作ったマトン・ビリヤニを渡す。

車にいてこちらを見ようとしないシャーメーンにお礼を言うものの無視されたクメイルは、アズマトから、ニューヨークに着いたらメールをするようにと言われる。

クメイルから、シャーメーンとの初デートの時に観た映画のタイトルを訊かれたアズマトは、”サッテ・ペ・サッタ”だと答える。

アズマトはその場を去り、クメイルはCJとメアリーと共に出発する。

ニューヨーク
ライブを行うクメイルは、奇声をあげたエミリーに気づき、芸人をヤジるのは失礼だと伝える。

応援しただけだと言うエミリーは、非難でなくてもヤジだと反論するクメイルに、”ベッドのあなたは最高!”もヤジかと尋ねる。

自分よりウケるのも失礼だと言うクメイルから、シカゴから来た理由を訊かれたエミリーは、ある人に会いに来たと答える。

その相手に会えたか尋ねるクメイルに、会えたと答えたエミリーは微笑む。


解説 評価 感想

*(簡略ストー リー)
シカゴ
パキスタン出身のクメイル・ナンジアニは、”Uber”のドライバーをしながら、スタンダップ・コメディの世界で成功することを夢見ていた。
しかしクメイルの両親は、息子が弁護士になることを望み、故郷の仕来り通り結婚相手はお見合いで決めようとする。
それに逆らうことはできずに、正直に夢を話せないクメイルは、ライブを見に来た大学院生のエミリーと知り合い、意気投合して愛し合うようになる。
白人との交際など許されないクメイルは、家族を失望させることもできず、そんな優柔不断な彼に愛想を尽かしたエミリーは彼の元を去る。
その後、重病になり昏睡状態のまま治療を続けることになったエミリーを気遣うクメイルは、別れた経緯を知る彼女の両親から冷たくされるのだが・・・。
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人気コメディアンのクメイル・ナンジアニと妻エミリー・V・ゴードンの出会いと恋の経緯を、二人の体験談を基に共同で脚本を担当して製作された作品。

パキスタン人の気のいいお人好しの青年が、母国の伝統を守ろうとする家族の絆を大切にしながらも、一族の中では許されないアメリカ人女性との恋に悩む姿をコミカルに描く快作に仕上がっている。

本作は各方面で絶賛され、クメイル・ナンジアニエミリー・V・ゴードンは、第90回アカデミー賞で脚本賞にノミネートされた。

アメリカ人のイスラム教徒に対する偏見により問題が起きる内容ではなく、異国でそれなりの恩恵を受けながら頑なに伝統を守ろうとするパキスタン出身の家族の中で、社会に溶け込もうとする青年の苦悩や心の成長を描いたドラマ。

本人役と言えるクメイル・ナンジアニは、心和ませる温和な表情と物腰が印象的な主人公を好演し、憎めない役柄を軽妙に演じている。

重病で昏睡状態になる、家族の問題を抱える主人公との関係に苦労する大学院生ゾーイ・カザン、その両親をいい雰囲気で印象的に演ずるホリー・ハンターレイ・ロマーノ、主人公の兄アディール・アクタル、その妻シェナズ・トレジュリー、主人公の両親アヌパム・カーとゼノビア・シュロフ、主人公の芸人仲間ボー・バーナムエイディ・ブライアントカート・ブローノーラー、ハンバーガー・ショップの店員マティ・カルダロプル、ヒロインの友人レベッカ・ナオミ・ジョーンズ、看護師のマイラ・ルクレシア・テイラー、コメディ・フェスの主催者ジェレミー・シェイモス、主人公のお見合い相手ヴェラ・ラヴェル、ライブハウスのホスト、デヴィッド・アラン・グリア、ヒロインの主治医リンダ・エモンドなどが共演している。


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