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マリーゴールド・ホテルで会いましょう The Best Exotic Marigold Hotel (2011)

安らぎを求めインドのリゾート・ホテルで滞在を決めたイギリス人7人を描く、監督ジョン・マッデン、主演ジュディ・デンチビル・ナイデーヴ・パテールトム・ウィルキンソンマギー・スミス他共演の群像ドラマ。

アカデミー賞 ■ ストーリー ■ 解説


ドラマ(コメディ)


スタッフ キャスト ■
監督:ジョン・マッデン

製作
グレアム・ブロードベント

ピーター・チャーニン
製作総指揮:ジョナサン・キング
原作:デボラ・モガー”These Foolish Things”
脚本:オル・パーカー

撮影:ベン・デイヴィス
編集:クリス・ジル
音楽:トーマス・ニューマン

出演
イヴリン・グリーンスレイド:ジュディ・デンチ

ダグラス・エインズリー:ビル・ナイ
ジーン・エインズリー:ペネロープ・ウィルトン
ソニー・カプール:デーヴ・パテール
マッジ・ハードキャッスル:セリア・イムリー
ノーマン・カズンズ:ロナルド・ピックアップ
グレアム・ダッシュウッド:トム・ウィルキンソン
ミュリエル・ドネリー:マギー・スミス
スナイナ:ティナ・ディゼー
カプール夫人:リレット・デュビー

イギリス 映画
配給 フォックス・サーチライト・ピクチャーズ

2011年製作 123分
公開
イギリス:2012年2月24日
北米:2012年5月4日
日本:2013年2月1日
製作費 $10,000,000
北米興行収入 $46,412,040
世界 $136,836,160


*詳細な内容、結末が記載されています。
ストーリー ■
主婦のイヴリン・グリーンスレイド(ジュディ・デンチ)は、40年間連れ添った夫を亡くしたばかりだった。

判事のグレアム・ダッシュウッド(トム・ウィルキンソン)は、突然”その日だ”と呟きながら会合の場から去る。

ダグラス・エインズリー(ビル・ナイ)は、娘のインターネット事業のために資金として役所の退職金を提供するものの、その失敗で妻ジーン(ペネロープ・ウィルトン)と共に今後を考える。

転んで病院に運ばれたミュリエル・ドネリー(マギー・スミス)は、股関節の手術を受けようとしていたが、直ぐにそれが行えないことを知り困惑する。
...全てを見る(結末あり)

独身の老人ノーマン・カズンズ(ロナルド・ピックアップ)は、相手を探そうとする。

結婚と離婚を繰り返すマッジ・ハードキャッスル(セリア・イムリー)は、娘の家から逃げ出す。

イヴリンは、夫が多額の負債を抱えていたことを知り、同居を勧める息子の提案を断り家を売る。

その後イヴリンは、インドのリゾート”マリーゴールド・ホテル”で暮らすことを考える。

グレアムも、かつて住んでいたインドへ、そして、その他5人も同じ地に向かうことを決意して旅立つ。

空港で知り合った7人は現地に到着し、バスで目的地に向かう。

ようやくホテルに着いた7人は、若き支配人ソニー・カプール(デーヴ・パテール)に迎えられるものの、そこは案内や想像とは全く違う荒れ果てたホテルだった。

どうすることもできず、楽しむことを考えたイヴリンらは、ホテルの食事で歓迎される。

突然、ノーマンが倒れてしまい、ソニーは亡くなったことを確認するものの、彼は笑いながら起き上がる。

その後、意外にもイヴリンはその環境に馴染み、グレアムは、かつて住んでいた場所の家が亡くなったことを知るが、地元の少年達と親交を深めたりもする。

治療を受けるために病院に向かうものの、イギリスに帰りたくなってしまったミュリエルは、医師に励まされる。

その夜、グレアムと食事の席に着いたイヴリンは、仕事を探し教養アドバイザーとして、人生で初めて職に就いたことを話す。

グレアムは、ゲイである自分が少年時代に育ったこの地に来たのは、仲のよかった知人に再会したいからだとイヴリンに語る。

ソニーは、デリーから訪ねて来た母親(リレット・デュビー)から、恋人スナイナ(ティナ・ディゼー)と別れるようにと説得されるものの、彼はそれに従おうとはしない。

マッジは着飾ってクラブに向かい独身男性を探すが、同じく女性を求めていたノーマンの席に案内されてしまう。

イヴリンは、人生経験の豊富なアドバイザーとして、ソニーの恋人スナイナと同じ職場で仕事をする。

仕方なく同席したマッジだったが、ノーマンは、バーにいた女性を口説き始める。

イヴリンは予想以上に現地での滞在に満足し、ミュリエルは、主治医にメイドのアノーキの家に連れて行かれ、歓迎を受けて感謝される。

市場でダグラスに出くわしたイヴリンは、夫との出会いや借金を返すために家を売ったことや、滞在費をまかなうために働くしかないことなども話す。

ダグラスと違い、衛生状態が気になり外出しなかったジーンは、銀行に行くために初めて町に出て役所にいたグレアムに出くわす。

ジーンは、実はグレアムに会うのが目的だったことを伝えるものの、彼にゲイだと告白されて動揺して席を立つ。

ホテルに戻ったジーンは、ダグラスに帰国したいと訴えるが、この場で楽しみを見つけるべきだと彼に説得される。

アノーキに感謝したミュリエルは、自分も家政婦をしていたことを伝え、新人に職を奪われ、結局は一人暮らしで寂しい思いをしていることなどを話す。

ホテルの電話が直り喜ぶソニーは、連絡があったことをグレアムに伝える。

友人マノージの居場所が分かり、グレアムは、イヴリンとダグラスと共にその場に向かう。

グレアムはマノージの妻に迎えられ、彼は友人と再会して抱き合う。

イヴリンとダグラスは、グレアムを知っている妻のことなどを心配しながら彼を残してその場を去り、バイクにぶつかりそうになった二人は思わず抱き合ってしまう。

その夜、スナイナがホテルのソニーの部屋に忍び込み、裸になってベッドに入る。

しかし、そこに寝ていたマッジに気づいたスナイナは驚き、現れたソニーは焦る。

ソニーの母親は、スナイナを売春婦扱いして追い出してしまい、その場を去る彼女が涙を流す姿を見たイヴリンは心配する。

翌朝、ホテルに戻ったグレアムは、マノージと朝まで語り合ったことなどをノーマンに話す。

その後、心臓病を患っていたグレアムは急死して葬儀が行われ、マノージの考えで遺体は火葬される。

ホテルの仲間達と葬儀に出席したイヴリンは、短い付き合いではあったものの友の死を悲しみ、思わずダグラスの胸で涙してしまう。

それを見たジーンはダグラスの行動を非難するが、彼は、希望が見えてもそれを掴もうとしない妻を責める。

ジーンは、娘からのメールが届いたことをダグラスに知らせ、帰国することを皆に伝える。

ホテルを回収しようとするソニーだったが、母親はそれに反対して、デリーに帰るよう再び彼に迫る。

街に戻ったイヴリンは、息子に電話して元気だということを伝える。

ところが、イヴリンはホテルが閉鎖されることをソニーから知らされ、帰国しなければならなくなる。

何をしても成功する見込みがないと言うソニーは、スナイナとも別れ、母親の指示に従うことをイヴリンに話す。

イヴリンは、愛しているならスナイナに気持ち伝えるべきだとソニーを励まし、彼は目覚めたと言ってその場を去る。

ジーンとホテルを去ろうとしたダグラスは、イヴリンに別れを告げようとするが、その場にいたミュリエルにメッセージを残して空港に向かう。

ソニーは、スナイナを職場から連れ出してホテルに戻り、彼女なしでは生きられないと言って、母親にスナイナを正式に紹介する。

母親はそれを認めようとはしなかったが、代々働く使用人が、かつて同じ光景を見たことを語る。

それが自分と夫のことであることを認めた母親は、スナイナに謝罪する。

ホテルの帳簿を調べたミュリエルは、プランは良いのだが経営が悪いことを指摘し、サポートする助手が必要だということを助言する。

ノーマンは新しい恋人とホテルに残ることを決めて、マッジもミュリエルに声をかけられてその気になる。

車椅子から立ち上がったミュリエルは、一歩踏み出すことの勇気をイヴリンに示し、自分が経営のサポートをすることをソニーの母親に伝えて彼と共にオフィスに向かう。

渋滞で空港に向かえないダグラスは、ホテルに戻り翌日、出直すべきだとジーンに伝える。

ジーンはそれを拒み、帰国して一人で暮らすことをダグラスに伝え別れを告げる。

ダグラスはホテルに戻り、出かけるイヴリンに、夕方のお茶の時間に待っていることを伝える。

その後、改修されたホテルでは、経営を手伝うミュリエルが精力的に働き、マッジはインド人の紳士と知り合う。

そして、ソニーはスナイナと、イヴリンはダグラスとの愛を深める。


解説 評価 感想 ■

*(簡略ストー リー)
40年間連れ添った夫を亡くし、残された借金を家を売って返済したイヴリン・グリーンスレイドは、インドのリゾート”マリーゴールド・ホテル”で暮らすことを決意する。
娘の事業に、退職金を投資して失敗した夫婦ダグラスとジーン、何度も結婚を経験したマッジ、女性を求めるノーマン、かつて暮らした地で友人を捜そうとするグレアム、そして股関節を痛めるミュリエルら年配の7人は、現地のホテルに到着する。
ところが、ホテルは情報とは全く違う荒れ果てた施設であり、イヴリンらは戸惑ってしまう。
若き支配人のソニーに歓迎されたイヴリンらは、とにかく現実を受け入れるしかなく、異国の地で楽しみや生甲斐を見つけようとするのだが・・・。
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2004年に発表された、デボラ・モガーの小説”These Foolish Things”を基に製作された作品。

イギリスを代表するベテランの男女優、ジュディ・デンチマギー・スミスに至っては80歳目前ということで、ジョン・マッデンのゆったりとした落ち着いた演出も心地よい。
演技派の競演らしく、時に激しく展開し、メリハリの効いた実に楽しい物語に仕上がっている。

人生経験の豊富な人々が集うドラマは、きれいごとだけが描かれていないところも注目で、味わい深い物語となっている。

一生の別れや決別も描きながら、それぞれが新たな人生を再発見していく爽やかな雰囲気のクライマックスもいい。

純粋なイギリス映画ではあるが、殆どがインド国内で撮影され、原題である”The Best Exotic Marigold Hotel”の通り異国情緒を味わえる作品で、トーマス・ニューマンの”やわらかい”音楽も印象に残る。

北米興行収入は4600万ドル、全世界では1億3700万ドルを超すヒットとなった。
物静かに自分の人生を見つめる未亡人を見事に演ずるジュディ・デンチ、彼女との時間に喜びを見出すビル・ナイと妻ペネロープ・ウィルトン、裕福な紳士を捜すセリア・イムリー、女性を求めるロナルド・ピックアップ、かつての友人を捜すために現地を訪れるトム・ウィルキンソン、全体を通して存在感を発揮する股関節を痛めている婦人マギー・スミス、ホテル経営に四苦八苦する支配人デーヴ・パテール、その恋人ティナ・ディゼー、彼の母親リレット・デュビーなどが共演している。


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