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サラリーマン・バトル・ロワイアル The Belko Experiment (2016)

ある実験に利用される企業の社員達に襲い掛かる恐怖と運命を描く、監督グレッグ・マクリーン、主演ジョン・ギャラガーJr.トニー・ゴールドウィンジョン・C・マッギンリーアドリア・アルホナメロニー・ディアスマイケル・ルーカー他共演のスリラー。

アカデミー賞 ■ ストーリー ■ 解説


スリラー/ホラー


スタッフ キャスト
監督:グレッグ・マクリーン
製作
ジェームズ・ガン
ピーター・サフラン
脚本:ジェームズ・ガン
撮影:ルイス・デヴィッド・サンサンス
編集:ジュリア・ウォン
音楽:タイラー・ベイツ

出演
マイク・ミルチ:ジョン・ギャラガーJr.
バリー・ノリス:トニー・ゴールドウィン
ウェンデル・デュークス:ジョン・C・マッギンリー
リアンドラ・フローレス:アドリア・アルホナ
ダニエル”ダニー”ウィルキンス:メロニー・ディアス
キース・マクルーア:ジョシュ・ブレナー
ロベルト・ヘレス:デヴィッド・デル・リオ
ブライアン・ヴァルガス:スティーヴン・ブラックハート
ペギー・ディスプラシア:ラスティ・シュウィマー
テリー・ウィンター:オウェイン・イオマン
マーティ・エスペンスシッド:ショーン・ガン
チェット・ヴァリンコート:エイブラハム・ベンルービ
バド・メルクス:マイケル・ルーカー
ロニー・クレイン:デヴィッド・ダストマルチャン
ロス・レイノルズ:ヴァレンタイン・ミール
アントニオ・ファウラー:ベンジャミン・バイロン・デイヴィス
エヴァン・スミス:ジェームズ・アール
ヴィンセント”ヴィンス”オーガスティーノ:ブレント・セクストン
ザ・ボイス:グレッグ・ヘンリー

アメリカ 映画
配給
オライオン・ピクチャーズ
Blumhouse Productions
2016年製作 89分
公開
北米:2017年3月17日
日本:未公開
製作費 $5,000,000
北米興行収入 $10,166,800


*詳細な内容、結末が記載されています。
ストーリー
コロンビアボゴタ
郊外に建つ”ベルコ・インダストリーズ”のビルに出社するCOOのバリー・ノリス(トニー・ゴールドウィン)は、兵士による物々しい警備が気になる。

システム部で働くマイク・ミルチ(ジョン・ギャラガーJr.)は、バリーのアシスタントであるリアンドラ・フローレス(アドリア・アルホナ)と愛し合う仲だった。

マイクとオフィスにいたリアンドラは、上司であるから、例のことを2時にと言われる。

新入社員のダニエル”ダニー”ウィルキンス(メロニー・ディアス)は、ロベルト・ヘレス(デヴィッド・デル・リオ)に声をかけられる。

武装して警備する兵士が古い格納庫に入る姿が気になり警備主任のエヴァン・スミス(ジェームズ・アール)にそれを尋ねたマイクは、調べてみると言われる。
...全てを見る(結末あり)

マイクらは、突然、流れた社内放送で作業を中止する。

ビル内の80名は8時間後には死ぬが、これから与える課題を実行すれば生存できる確率もあると、放送の声ザ・ボイス(グレッグ・ヘンリー)は皆に伝える。

最初の課題は、30分以内に同僚を二人殺すことだと言われた社員は、動揺し始める。

電話は不通になりビルは閉鎖され、窓は金属の壁で塞がれる。

現れたメンテナンス担当のバド・メルクス(マイケル・ルーカー)から、ビル全体が金属に覆われていると言われたマイクとテリー・ウィンター(オウェイン・イオマン)は壁に穴を開ける方法を考える。

ハイテク担当のキース・マクルーア(ジョシュ・ブレナー)は、助けが呼べるかもしれないとマイクに伝えて屋上に向かう。

皆を集めて話をしたバリーは、ビルは政府の所有物であり、覆った壁などを考えると、軍事行動の予防措置を知った者のイタズラだろうと伝える。

バリーは、動揺させることが目的と考えられるため、冷静に対処するようにと話して皆を落ち着かせる。

バドと同僚のロニー・クレイン(デヴィッド・ダストマルチャン)は、ガスバーナーを使い壁を焼き切ろうとするものの、その金属は溶けるどころか熱くもならなっかったために驚く。

エアコンは止められ、重役のウェンデル・デュークス(ジョン・C・マッギンリー)と人事部長のヴィンセント”ヴィンス”オーガスティーノ(ブレント・セクストン)は、大量の水をフロアに持ち込む。

壁のせいで侵入も脱出も不可能だとバリーに話したマイクは、電波も遮断されえていることを伝える。

今朝の物々しい警備と格納庫が気になるマイクは、そこが拠点だと考えるものの、バリーから、過剰反応する者がいるためにことを荒立てるなと言われる。

ダニーとリオータと共に屋上に向かったキースは、そこでも携帯の電波がつながらないことを確認し、格納庫の警備をする兵士に合図をするものの無視される。

その後、屋上にいたマーティ・エスペンスシッド(ショーン・ガン)やチェット・ヴァリンコート(エイブラハム・ベンルービ)らの前で、女子社員が倒れて死亡したため、キースとダニーは驚く。

社員がいたフロアーでも数人が死ぬものの、バリーは傷口が銃痕でないことに気づく。

犠牲者の後頭部の傷口を調べたバリーは、内部から爆破したことを知り、マイクは、入社時に地元の人間以外に追跡装置が埋め込まれたことを伝える。

動揺するロニーにスパナを渡したバドは、守ってほしいと言って彼を落ち着かせる。

カッターを持ってトイレに閉じこもったマイクは、後頭部を切って追跡装置を摘出しようとする。

マイクは放送でボイスに制止され、後頭部を爆発させると警告される。

それを無視したマイクだったが、10秒待つと言われて間に合わず、摘出を諦めてその場から出る。

リアンドラに介抱されたマイクは、秘書のペギー・ディスプラシア(ラスティ・シュウィマー)に傷口を縫ってもらう。

氷を取りに行ったリアンドラは、自分を誘惑するウェンデルを罵倒してマイクの元に向かう。

テリーとヴィンスは、トイレに小型カメラが仕掛けられていることに気づく。

エヴァンに武器庫の鍵を預かると伝えたバリーだったが、それを断られる。

ロニーと共に制御盤に向かったバドは、エアコンを直そうとする。

その場に隠れていたダニーは、二人の様子を見守る。

脅しではなかったことが分かったはずだと放送で話すボイスは、これは真剣なゲームで全員が主人公であり、指示に従うかは自由だと伝えて、カメラを外したり追跡装置を摘出してはならないと警告する。

ルールを一つでも破れば命はそこで終わると言うボイスは、現在、社員は76名で、2時間後の2時47分までに30人を殺すようにと指示し、それがなされなければ自分達のやり方で60人の命を奪うと伝える

社員は騒ぎ始め、ウェンデルは武器になるものを探し、マーティが消防署につながっている火災警報を鳴らす。

警報で取り乱しそうになったロニーは、バドの額をスパナで殴る。

額が陥没してしまったバドはしゃがみ込み、ロニーは泣きながら謝罪する。

警報器を分解したエヴァンは、それを何とか止める。

ロニーに何も見ていないと言って逃げようとしたダニーは、襲い掛かってきた彼に抵抗する。

壁から突き出た鉄筋に後頭部が刺さったロニーは死亡し、ダニーはその場から逃げる。

社員らは今後のことを話し合い、指示通り殺せば助かる者が残れるというテリーの意見を聞いたマイクは、どんな状況でも罪のない者は殺せないと伝える。

相手が証人となる者を生かしておくとは思えないと言うマイクは、30人で終わりにはならないと考える。

屋上から幕を垂らして通行人に現状を知らせることを提案したリアンドラだったが、バリーは現実的ではないと言って反対する。

ヴィンスから、殺し合いになれば特殊な能力を持った者が有利だと言われたバリーは、元特殊部隊員だったために自分を疑うのかと伝えて口論になる。

それを制止したマイクは、今は団結しなければならないと言って、垂れ幕を試してみようと伝えて行動し、納得できないバリーは苛立つ。

マイクらと共に屋上に向かおうとする子持ちのテリーを引き留めたバリーは、自分は家族が第一だと言って、勇敢になるべきだと伝える。

必要なものを用意したマイクは、バリーらがガスバーナーを使い武器庫のドアを開けようとしていることに気づく。

中に置いておくべきだと言うマイクの意見を聞き入れないバリーは、ウェンデルに作業を続けさせるが、武器庫の管理者であるエヴァンがボンベの栓を閉めて銃を向ける。

エヴァンを落ち着かせたマイクは銃を奪い、ボンベを撃って使えないようにして、リアンドラと共に屋上に向かう。

垂れ幕を作る社員達に、バリーとテリー、ウェンデルには注意するようにと伝えたマイクは、リアンドラから、彼らを敵に回さない方がいいと言われる。

屋上に向かい、”人質に取られている”という幕を垂らしたマイクとキースだったが、兵士に銃撃される。

キースは手を撃たれて幕が地上に落ちてしまい、幕を垂らすのを止めさせたボイスは、続ければ違反者の装置を爆破すると伝える。

それを無視して幕を垂らそうとしたマイクは、ヴィンスとリアンドラに制止される。

その場を離れたマイクは、自分達がしていた仕事に疑問を持ち、政府が関与している、何かの人体実験に利用されているのではないかとリアンドラに伝える。

それを否定するリアンドラは、マイクを落ち着かせる。

そこに現れたバリーはマイクを階段から突き落とし、リアンドラに、彼は皆を危険にさらすと伝える。

エヴァンから武器庫の鍵を奪ったウェンデルは、彼の腹部をナイフで刺してしまう。

苦しむエヴァンは置き去りにされ、リアンドラは連れて行かれる。

武器庫を開けたバリーは、ウェンデルやアントニオ・ファウラー(ベンジャミン・バイロン・デイヴィス)に銃を渡し、他の社員をロビーに連れて行く。

気がついたマイクはエヴァンが刺殺されていることを知り、階段を下りてきたウェンデルに見つかり、ロビーに連れて行かれる。

皆を前に話をしたバリーは、18歳未満の子供がいる者と60歳以上を前に出してグループ分けをする。

くじ引きを提案するテリーを黙らせたバリーは、60歳以上の者が7人しかいないために、他の社員を選別する。

ウェンデルは抵抗する者を射殺してしまい、バリーはペギーとマイクも選ぶ。

音楽をかけさせたバリーは、選別した者達を一人ずつ射殺する。

マイクから銃を渡せと言われたテリーは、それをバリーに伝えるものの、撃てと言われる。

その時、ダニーが電力を遮断し、暗闇の中でマイクは社員達を逃がす。

ダニーは、エレベーターに乗っていたロベルトに救われる。

29名が死んだことを伝えたボイスは、2分以内にもう一人が死ななければ更に30人が死ぬと警告する。

裁断機の刃を外して隠れていたリアンドラは、現れたテリーに襲い掛かり傷つけるものの殺さなかった。

一人足りないと言うボイスは、時間切れのために31名の社員を殺すことを伝えて、次々と後頭部を爆発させる。

ペギーやキースらも死亡し、最終ステージの内容を話したボイスは、1時間で一番多くを殺した者が生き残ることを伝える。

現在の集計はバリーが11人、ウェンデルが7人、ヴィンスが1人、ダニーが1人だった。

殺し合いが始まり、エレベーターの天井に隠れていたロベルトは、乗ってきたバリーに見つかり押し潰される。

マーティとチェットに銃を向けたリアンドラは、爆発していない爆弾を死体の後頭部から摘出し、それでドアを爆破すると言われる。

社内放送をしたリアンドラは、マイクに話しかけて1階にいることを伝える。

エレベーターに閉じ込められたバリーは苛立つ。

放送を聴いたマイクはリアンドラの元に向かい、階段で無事だったライザに話しかけて落ち着かせる。

食堂で親友を殺したウェンデルに銃を向けたリアンドラは、彼を銃撃する。

チェットとマーティが撃たれてしまい、リアンドラは斧でウェンデルを殺す。

ライザと共にロビーに向かったマイクは、現れたリアンドラと抱き合う。

バリーは、エレベーターから脱出する。

リアンドラから爆弾のことを知らされたマイクは、ヴィンスが投げた火炎瓶でライザが焼き殺されたために、その場から逃げて階段を上がる。

現れたバリーに銃撃されたマイクとリアンドラは、その場から逃れる。

ロビーに向かったバリーは、ヴィンスを射殺する。

リアンドラが撃たれたことを知ったマイクは動揺する。

エレベーターの中に戻ったダニーはロビーに向かうものの、バリーに射殺される。

身を隠したマイクだったが、愛を告げたリアンドラは息を引き取る。

バリーに襲い掛かり格闘になったマイクは、テープカッターで彼を殴り殺す。

唯一の生存者となったマイクは、開いた扉から現れた兵士にビルから連れ出され、格納庫に向かう。

ボイスから質問されたマイクは、実験の詳細については話せないと言われる。

国際的な組織に属する者だと言われたマイクは、偉大な思想家や科学者は、常識にとらわれずに人間の行動を研究するべきだと信じる組織だと話すボイスから、より良い世界を作るための実験だということを知らされる。

自分は科学的な方法でデータの収集を行っているだけだと言うボイスは、質問に答えれば解放するとマイクに伝える。

現在の気持ちに近いものは何かと訊かれたマイクは、悲しみ、安堵、混乱・・・と言うボイスに、自分が爆弾を手にしていたのを見ていたはずだと伝えて、起爆装置のスイッチを入れる。

連行された際に爆弾をジャケットに入れられた兵士は爆死し、銃を奪ったマイクはボイスらを銃撃する。

ボイスの息の根を止めたマイクは格納庫から出て、空を見つめる。

しかし、各実験施設を監視する場所では、ベルコの第1ステージが終了したことを確認し、第2ステージが開始される。


解説 評価 感想

*(簡略ストー リー)
コロンビアボゴタ
郊外に建つ”ベルコ・インダストリーズ”のビルで働くシステム部のマイク・ミルチは、兵士による物々しい警備を気にしながら仕事を始める。
その後マイクらは、突然、流れ始めた社内放送の”ザ・ボイス”の声で作業を中止する。
ビル内の80名は8時間後に死ぬが、30分以内に同僚を二人殺せば生存できる確率もあるとザ・ボイスは社員に伝える。
入り口や窓は金属の壁で封鎖されて通信は途絶え、ビル内は混乱する。
バリーは皆を落ち着かせるものの、何人かの社員は後頭部が爆発して死亡する。
入社時に埋め込まれた、追跡装置に仕組まれた爆弾により爆死させられたことを知ったマイクらは、恐怖に怯えながら対抗策を考えるのだが・・・。
__________

ある企業のビルが突然、封鎖され、殺し合いを課せられた社員の恐怖を描く、「ウルフクリーク」(2005)で長編デビューしたオーストリア人監督グレッグ・マクリーンによるスリラー。

封鎖された空間で行われる、”政府関連の実験”に利用される企業の社員は何が起きているのかが理解できず、また、後頭部に埋め込まれた爆破装置により、いつ命を奪われるか分からない恐怖の体験をすることになる。

逃れることができないビル内で、雇用関係にある者達や同僚が殺し合わなければならないという、戦場と化す社内の混乱を描く異色のスリラーに仕上がっている。

社員で唯一の生存者である主人公は、実験を行っていた管理側も倒すのだが、第一段階にすぎず、次のステージが始まるラストも恐ろしい。

社内のシステム部に所属して平凡な日々を送っていたが、突然の異変に対処して”死のゲームを生き残る”ジョン・ギャラガーJr.、企業のCOOであり、元特殊部隊員であり生存のために”戦闘”を始めるトニー・ゴールドウィン、好戦的な重役ジョン・C・マッギンリー、主人公の恋人であるCOOのアシスタント、アドリア・アルホナ、現地採用の新入社員メロニー・ディアス、ハイテク担当のジョシュ・ブレナー、社員デヴィッド・デル・リオ、通訳のスティーヴン・ブラックハート、主人公の秘書ラスティ・シュウィマー、主人公の親友オウェイン・イオマン、カフェテリアで働くショーン・ガン、社員のエイブラハム・ベンルービ、メンテナンス担当のマイケル・ルーカーと同僚のデヴィッド・ダストマルチャン、社員のヴァレンタイン・ミール、ベンジャミン・バイロン・デイヴィス、警備主任のジェームズ・アール、人事部長のブレント・セクストン、実験の主導者”ザ・ボイス”のグレッグ・ヘンリーなどが共演している。


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