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プロポーズ The Bachelor (1999)

1916年に上演されたロイ・クーパー・メグルーの舞台劇”Seven Chances”を基に製作された、製作、監督、主演バスター・キートンによる1925年公開のサイレント映画”Seven Chances”のリメイク。
1億ドルの遺産を受け取る条件として結婚しなければならない青年が巻き起こす騒動を描く、監督ゲイリー・シニョール、製作総指揮、主演クリス・オドネルレネー・ゼルウィガーアーティ・ラングエドワード・アズナーハル・ホルブルックジェームズ・クロムウェルピーター・ユスティノフ他共演のロマンチック・コメディ。

アカデミー賞 ■ ストーリー ■ 解説


ロマンチック・コメディ


スタッフ キャスト ■
監督:ゲイリー・シニョール

製作
ジェフリー・T・バラビ
ロイド・セーガン

ビング・ホーウェンスタイン
製作総指揮
マイケル・デ・ルカ

ドナ・ラングレイ
クリス・オドネル

原作:ロイ・クーパー・メグルー”Seven Chances”(戯曲)
オリジナル脚本
ジーン・ハヴェズ

クライド・ブラックマン
ジョセフ・A・ミッチェル
脚本:スティーヴ・コーエン
撮影:サイモン・アーチャー
編集
ロバート・レイタノ
フローレンス・ヴィンガー
音楽
デヴィッド・ヒューズ

ジョン・マーフィ

出演
ジミー・シャノン:クリス・オドネル

アン・アーデン:レネー・ゼルウィガー
マルコ:アーティ・ラング
シド・グラックマン:エドワード・アズナー
ロイ・オデル:ハル・ホルブルック
牧師:ジェームズ・クロムウェル
ナタリー・アーデン:マーリー・シェルトン
ジェームズ・シャノン:ピーター・ユスティノフ
モニーク:キャサリン・タウン
ステイシー:レベッカ・クロス
ゾーイ:ステイシー・エドワーズ

アラナ:マライア・キャリー
キャロリン:サラ・シルバーマン
ダフネ:ジェニファー・エスポジート
バックリー・ヘイル=ウィンザー:ブルック・シールズ

アメリカ 映画
配給 ニュ ー・ライ ン・シネマ

1999年製作 101分
公開
北米:1999年11月5日
日本:2000年5月27日
製作費 $51,000,000
北米興行収入 $21,760,240
世界 $36,911,620


*詳細な内容、結末が記載されています。
ストーリー ■
サンフランシスコ
男はマスタング(野生馬)のように自由に生きる・・・そう考えるビリヤード台製造工場を経営するジミー・シャノン(クリス・オドネル)は恋人と別れる。

たまたま同じレストランの隣の席にいたアン・アーデン(レネー・ゼルウィガー)も妹ナタリー(マーリー・シェルトン)に、次の恋人とはうまくやるようにと助言される。

ジミーとアンは意気投合して付き合い始め、その後、二人の周辺は結婚するカップルが続出する。

そして、アンから”将来”という言葉がでて、親友マルコ(アーティ・ラング)までが結婚してしまう。

祖父ジェームス(ピーター・ユスティノフ)から、唯一の孫として子孫を残す努力をしろと言われたジミーは、祖母の指輪を渡される。

ジミーは、祖父の友人シド・グラックマン(エドワード・アズナー)とロイ・オデル(ハル・ホルブルック)にも結婚についてを語られ、アンと付き合って3周年の今日、食事の予約までして切羽詰まっていることを話す。
...全てを見る(結末あり)

その夜、カップルがプロポーズする場所となっているレストランでアンとテーブルに着いたジミーは、彼女を満足させる言葉を口に出せない。

気分を害したアンは、ジミーから渡された指輪を受け取らないまま帰宅する。

その後、アンは大量に花を贈って来るジミーを無視する。

プロポーズの失敗が、街の噂になっていることを知ったジミーは驚く。

祖父が亡くなり、ジミーは、弁護士のシドからジェームズの秘密のビデオがあると言われ、彼のオフィスに向かう。

そこにアンが現れ、お悔やみだけを伝えた彼女は、それなりのアプローチなら受け入れるとジミーに言い残してその場を去る。

その後、シドとロイそしてマルコと共にビデオを見たジミーは、祖父が自分に1億ドルの遺産を遺したことを知り4人は驚く。

ジェームズは、遺産を受け取る条件として、30歳の誕生日の午後6時5分までに結婚して、10年はその生活を続け、5年以内に子孫を残すことを伝える。

シドとロイは、結婚式がいつなのかをジミーに問い、噂となった、プロポーズをドジった本人が彼だったことを知る。

結婚を決意したジミーだったが、なんと誕生日は翌日だった。

マルコに協力してもらったジミーは、リムジンや牧師(ジェームズ・クロムウェル)を用意してアンの家に向かう。

ところがジミーは、アンが仕事で3週間アテネに行ったことをナタリーから知らされる。

ヘリコプターで空港に向かおうとしていたアンの元に向かったジミーは、その場で彼女にプロポーズする。

しかし、ジミーが独身に未練があることを見抜いたアンは、それを受け入れずに旅立ってしまう。

シドとロイの元に向かったジミーは、遺産などいらないと言って諦めるが、全ての財産を売り払うということには、会社も含まれていることに気づく。

間違いなく買収されてしまい窮地に立たされることになってしまうジミーは、とにかく結婚しろという意見に従う気にもなれない。

工場閉鎖の危機に、従業員のことを考えると心が痛むジミーだった。

その頃、アテネ行きを止めたアンは家に戻り、最悪のポロポーズをされるのは自分のせいなのかを考えて落ち込む。

仕方なくジミーは、かつての恋人で原油の先物取引トレーダーのステイシー(レベッカ・クロス)に会い、1億ドルの遺産と結婚に興味あるかを聞くが、彼女は婚約していた。

次にショー・ウィンドウの装飾家であるゾーイ(ステイシー・エドワーズ)にプロポーズしたジミーは喜ばれるのだが、アンを目撃して後を追う。

アンを見失ったジミーはゾーイの元に戻るが、”3番目の候補”と言われた彼女は憤慨して、マネキンに火を点けて姿を消していた。

オペラ歌手アラナ(マライア・キャリー)の元に向かったジミーは、公演中の彼女が舞台を降りるのを待つ。

同じ頃、アンとナタリーは、両親に会うために実家に向かう。

ジミーは、アラナがほとんど自分を憶えていなかったために諦め、堅物で理屈ばかり口にするキャロリン(サラ・シルバーマン)に会うものの、失言してしまいその場を去る。

アンとナタリーは、仲が良すぎる両親を見て嫌気がさす。

刑事のダフネ(ジェニファー・エスポジート)に会ったジミーは、男勝りの彼女が意外にも愛情を重んじることを知り諦め、シェフのモニーク(キャサリン・タウン)とは話が合わない。

ジミーは、バックリー・ヘイル=ウィンザー(ブルック・シールズ)には結婚を受け入れられるものの、財産を失い破綻している家を救うためだと言われる。

アンとナタリーは外出して、クラブで大いに楽しむ。

マルコ、シド、ロイに見守られ、その場で結婚式を行うことになったジミーは、ビジネスと割り切り同居をする気もないバックリーに意見する。

同居、10年間の結婚生活の話が出る度に指揮を中断させて考えるバックリーは、5年以内に子供を作るという条件を聞いてそれを拒み立ち去る。

シドは会社売却の準備をすると言って、まだ諦めないジミー達を置いて、15歳の娘を花嫁にとも考えるロイと共にその場を去る。

家に戻ったアンは、ナタリーからジミーに電話をするよう提案されるものの躊躇する。

夜が明けてしまい、マルコは、自分が花嫁を探すとジミーに伝えて姿を消す。

アンは、ジミーに電話をするが何度しても彼は出ない。

マルコに全てを任せたジミーは、教会に向かうまでの間”パレス オブ ファイン アーツ”で過ごす。

寡黙だった牧師が、妻を失った後で聖職者になり子供や孫もいると話ながら、人生最高の経験は結婚であり、時が過ぎ年老いても、パートナーは青年時代を憶えていてくれるものだとジミーは言われる。

同じ場所で、アンと交際1年を祝ったことを思い出したジミーは心を決める。

ジミーの携帯電話を持っていたマルコは、家で寝ていたところをアンからの電話で起こされる。

マルコは驚き、これから街に戻るため、ジミーに食事をしたいと伝えてほしいとアンから頼まれる。

教会に着き、マルコの連れて来る花嫁を待つしかないジミーは、目覚めれば世界が変わると牧師に励まされながら眠る。

ロイにアンのことを伝えたマルコは、新聞にジミーの広告を出したことも話す。

新聞を見た街の女性達は、顔写真入りで”1億ドル”の結婚という内容を見て大挙して教会に集まる。

マルコは、広告を頼んだのに、新聞社が話題に飛びつき記事にしてしまったことを知る。

目覚めたジミーはその場の状況に驚き、花嫁候補達に基準を知らせるよう言われる。

牧師に扮したマルコは、新聞記事はデタラメだったと言って女性達に説明するが、彼女らの気持ちは収まらない。

何も知らないジミーは憤慨し、新聞記事のことでマルコを問い詰めるが、アンが電車で到着することを知らされる。

ジミーは、その場をマルコらに任せて駅に向かうことを考え、その前にケーキを注文する。

花嫁候補達に追われたジミーはタクシーで駅に向い、到着した列車内のアンを見つける。

ジミーは、プロポーズしようとして、交際1年を祝ったことを話し始める。

遺産を手に入れることが会社の将来に関わっていたことを話したジミーは、金のための結婚だと思われたくなかったとアンに伝える。

何人もの元恋人に会ったことを話したジミーは、結婚したいのは君だと言って、特別な人であることをアンに伝え、今までのことを結婚生活で償うことを約束し、チャンスを与えてほしいと頼む。

アンはジミーのプロポーズを受け入れて、ナタリーが見つけた、女学生が脱ぎ捨てたウェディングドレスにトイレで着替える。

シドとロイはアンが着替えていることを知り安心するが、ジミーは花嫁候補の大群に追われる。

追い詰められたジミーは、アンがいることを確認した牧師が、パトカーのマイクで誓いの言葉を始めたためそれに答える。

アンも誓うと言いながらジミーの元にたどり着き、何度も失敗したものの、遂に最高のプロポーズをされたと言って、結婚させとほしいと皆に伝える。

花嫁候補達はジミーとアンを祝福し、牧師は二人を夫婦と認める。

遺言の時間に間に合った二人の元にはケーキも届き、マルコは、妻までウエディングを着てその場にいたために驚く。

そして、アンはブーケを投げる。


解説 評価 感想 ■

*(簡略ストー リー)
サンフランシスコ
マスタング(野生馬)のように自由に生きるという考えをモットーに生きるジミー・シャノンは、祖父に子孫を残すための努力をしろと言われる。
交際3年目のアンにプロポーズしたジミーだったが、独身を望む気持ちを払拭できずに失敗してしまう。
亡くなった祖父の遺言で、1億ドルを受け取ることになったジミーだったが、30歳の誕生日の午後6時5分までに結婚することなどを条件にされて困惑する。
何と誕生日は翌日であり、ジミーは再びアンにプロポーズするのだが、彼女はそれを断り仕事でアテネに向かってしまう。
遺産が手に入らないことが、経営する工場閉鎖にもつながるジミーは焦ってしまい、親友マルコと共に、過去の恋人達にプロポーズし始めるのだが・・・。
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終盤の、群衆を動員したドタバタ喜劇風の展開など、原作でもあるサイレント映画に敬意を表するような古風なタッチなど、微笑ましい内容はまずまず楽しめる。

結婚を申し込まれても、その過程やロマンチックな雰囲気や言葉を重視する女心や、いかにももてそうなハンサムで実業家の主人公が、”自由を選ぶ”気持ちが顔に出てしまうという微妙な描写など、結構、頷けてしまう場面が登場するのも面白い。

商業的には、製作費も回収できずに期待外れに終わったが、新旧実力派人気スター競演のキャスティングは注目だ。

1億ドルの現金のためだけでなく、社員を思う青年実業家を好演するクリス・オドネル、その恋人で、揺れ動く女心を見事に演ずるレネー・ゼルウィガー、奮闘する主人公の友人アーティ・ラング、主人公の祖父(ピーター・ユスティノフ)の友人エドワード・アズナーハル・ホルブルック、寡黙な牧師だが、終盤で主人公の心を動かすジェームズ・クロムウェル、ヒロインの妹マーリー・シェルトン、主人公の元恋人キャサリン・タウン、レベッカ・クロス、ステイシー・エドワーズマライア・キャリーサラ・シルバーマンジェニファー・エスポジート、そしてブルック・シールズなどが共演している。


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